1930年代のライオネル・アトウィル主演のホラー2本立ての解説◆2025.09.27(土)
なおこの映画感想はネタバレ全開になってます。
私の映画感想は基本的に2本立てです。何の2本立てなのかの解説をやります。
◆1927年頃からサイレント映画からトーキー映画になります。
◆最初はセリフと効果音と音楽の物珍しさから興行はよかったがすぐにマンネリになって興行が落ちる。そうなるとエログロに走りやり過ぎになる。
◆1932年から1933年頃のB級映画には突然をオッパイが出てきてビックリします。そんなのいいのかよと思えますが当然いいわけがなく検閲が入ります。
◆そんなわけで1934年頃からキリスト教原理主義に基づくヘイズコードの検閲が入るようになりました。
◆検閲があっても腕前がいい監督は上手い具合に演出していました。ダメ監督はやはりダメなままです。実際そんなものです。
◆1930年代はサイレント映画からトーキー映画の時代。
◆この頃で映画の基本的な手法が完成の域に達してます。カット割り。フルショット。クローズアップショット。俯瞰ショット。編集。効果音。音楽。他も色々とあります。
◆1933年頃まではエログロを規制するコードがゆるくて、かなりエログロに攻めた作品が目について来ました。
◆そうなると1934年頃からキリスト教原理主義に基づくヘイズコードの規制がかかってしまったわけです。この規制は1960年代まで続きました。
◆色違いのタイトル部分をクリックする私の感想にジャンプ出来ます。
◆『『ドクターX』(1932年)
◆この作品はマイケル・カーティス監督、ライオネル・アトウィル、フェイ・レイ、リー・トレイシー主演の連続殺人ホラーのようです。
◆1932年 First National Pictures/Warner Bros. Pictures アメリカ作品
ランニング・タイム◆76分
原題◆Doctor X
プロット◆謎の連続殺人鬼は誰なんだ?という話しのようです。
音楽◆Leo F. Forbstein conductor: Vitaphone Orchestra
音楽◆Bernhard Kaun composer: main and end title music (uncredited)
◆全体的に普通のホラーになってます。ワーナーでマイケル・カーティス監督なのでアクションが強調されています。
◆満月に殺人が起きる。月夜の殺人鬼。連続殺人。それに意外な展開にもなってます。
◆キャストはライオネル・アトウィルがセリフもたっぷりで名演してます。フェイ・レイの水着姿が見れてお得な感じです。
◆スタッフでマックス・ファクターが特殊メイク担当のようです。化粧品ブランドの名前が突然出て来てビックリ。
◆『人間の頭の中は本人だけの宇宙です』と名セリフがあります。
◆そんなわけでホラーですがアクションもあるよい作品です。
◆ワーナーブラザーズといえば、
◆本『ザナック ハリウッド最後のタイクーン』によると、
◆1910年代。ハリウッド黎明期の頃。
◆いつも儲けの取り分で争っていた仲の悪いワーナー4兄弟。
◆第1次世界大戦時に安い反ドイツ映画を量産して一山当てて、
◆勢いで巨大スタジオを建てたのはいいが、
◆ハリウッドで1番カネ払いが悪いので誰もよりつかず、
◆ポツポツとたまに当たる映画の取り分を4兄弟で争っていたが、
◆そのポツポツもなくなっていよいよ倒産の亡霊が迫ってきた頃、
◆たまたま雇った下働きのプロデューサー ダリル・F・ザナックのおかげで盛り返したとなってます。
◆『動物園殺人事件』(1933年)
◆この作品はエドワード・サザーランド監督、ライオネル・アトウィル、チャールズ・ラグルス、ランドルフ・スコット主演の謎の動物ホラーのようです。
◆1933年 Paramount Pictures アメリカ作品
ランニング・タイム◆62分
原題◆Murders in the Zoo
プロット◆変態の富豪に悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆Rudolph G. Kopp (uncredited)
音楽◆John Leipold (uncredited)
◆全体的に変態と動物園の組み合わせになってます。
◆主人公の富豪ゴーマンはエブリン夫人に近づく男を殺してそのあとに脅えるエブリン夫人とセックスするのが楽しみな変態です。まだヘイズオフィスの検閲がなかったので出来たキャラ設定です。
◆殺し方が動物ネタ絡みになってます。
◆キャストはライオネル・アトウィルが変態の富豪を名演してます。若い頃のランドルフ・スコットは普通の2枚目役です。
◆そんなわけで変態と動物園が楽しいよい作品です。
そんなわけでお勧め2本立てなので見て読んで下さい。
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