『復讐鬼』(1950年)
この映画の感想はネタバレ全開になっています。
ジョセフ・L・マンキウィッツ監督、リチャード・ウィドマーク、シドニー・ポワチエ主演の人種差別ドラマのようです。
1950年 Twentieth Century Fox アメリカ作品
ランニング・タイム◆106分
原題◆No Way Out
プロット◆人種差別で逆恨みされる話しのようです。
音楽◆アルフレッド・ニューマン
キャスト
リチャード・ウィドマーク→人種差別主義者のレイ
リンダ・ダーネル→ジョニー夫人のイーディ
シドニー・ポワチエ→黒人のルーサー・ブルックス医師
ドッツ・ジョンソン→病院職員のレフティ・ジョーンズ
スティーヴン・マクナリー→上司のダン・ウォートン先生
スタンリー・リッジス→サム・モアランド院長
ミルドレッド・ジョアン・スミス→夫人のコーラ・ブルックス
ルビー・ディー→家族のコニー・ブルックス (uncredited)
オシー・デイヴィス→家族のジョン・ブルックス (uncredited)
アマンダ・ランドルフ→メイドのグラディス (uncredited)
ハリー・ベラバー→難聴のジョージ・ビドル
ディック・パクストン→死んだジョニー・ビドル (uncredited)
バート・フリード→白人の親玉ロッキー (uncredited)
ジョセフ・L・マンキウィッツ監督の演出はよいと思います。
全体的に人間ドラマになってます。
ジョセフ・L・マンキウィッツ監督は回想は使うか?しかしこの作品では使ってない。
1シーンは長めです。
この作品のリチャード・ウィドマークはマッツ・ミケルセンに似ています。
コスミック出版発売のDVDにて。
画質はまあまあ。カクカクはあります。
スクイーズ収録のフル表示
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声は Dolbydigital 2/0ch
cosmic pictures
一部に画像の乱れノイズがありますと一応著作権のアラートもあります。
メニュー画面
『復讐鬼』
No Way Out
音楽が流れています。20世紀フォックスのファンファーレではない。
タイトル
Darryl F. Zanuck presents
Richard Widmark Ray Biddle
Linda Darnell Edie Johnson
Stephen McNally Dr. Dan Wharton
in
No Way Out
with
Sidney Poitier Dr. Luther Brooks
Mildred Joanne Smith Cora Brooks
Harry Bellaver George Biddle
Stanley Ridges Dr. Sam Moreland
Dots Johnson Lefty Jones
スタッフの紹介 1部にマスクがかかる。
タイトルバックは無地の画面です。
本編です。
グロース郡立病院にて。
電話交換台に通報が入ります。
救急車の運転者ウィルソンが先生を連れて出動です。
主役のルーサー・ブルックス医師が登場。友人の病院職員レフティも登場。
ダン・ウォートン博士のオフィスからロッカールームにて。
ウォートン先生とルーサー医師。さっそうと出勤といった感じのルーサー医師。
囚人病棟に呼ばれるウォートン先生。ルーサー医師を行かせます。
エレベーターにて。
ルーサー医師とレフティ。
黒人だけが州の試験を余計に受けるんだとレフティ。ルーサー医師は気にしない。
足を撃たれて運ばれ来たのがレイ・ビドルと弟のジョニー・ビドル。
さっそく態度の悪いとこを見せているレイ。
ビドル兄弟と撃ち合ったのがコワルスキー警官。件の顛末の説明をしてます。
ルーサー医師の診察になるが態度の悪いレイ。タバコの煙を吹き付ける。
ジョニーの方はマジで具合が悪いみたい。タバコの火が手の平についても反応なし。
これとは大変となるルーサー医師。まず瞳孔検査をやる。次は脊椎検査です。
見ててさすがにこれは大変となってるレイ。
唐突にジョニーは亡くなった。そんなわけでレイが騒ぐ。
ウォートン先生が来ました。
ルーサー医師は脳腫瘍だと思っていた。他の可能性があるとウォートン先生。
君は職責を全うしたはずだとルーサー医師を評価してます。
その証明のために遺体の解剖を求めるルーサー医師。それには遺族の同意が必要。それがレイなので無理っぽい。
それはいいけど近くの椅子に座ってるオッサンは誰なんだ?。
ウォートン先生が看守に聞くとビドル兄弟の1人ジョージとのこと。5分前に来た。
ジョージは聴覚障害者で手話は出来る。
レイを説得にかかるウォートン先生とルーサー医師。
ジョニーは病気だった。そんなわけで解剖して原因を究明したいとウォートン先生。
当然断るレイ。全くダメです。
ジョージは読唇が出来るとレイ。そんなわけでウォートン先生とルーサー医師の会話を解読して手話でレイに伝えてました。ハイテクなのかローテクなのかともかくレイは事情を知っている。
そんな感じにルーサー医師を散々脅かすレイ。
溶暗になります。
サム・モアランド院長のオフィスにて。
ウォートン先生が来てサム院長と話し込む。
新聞記事で死亡記事が出ていた。死因を明らかにしないと新聞がうるさいとサム。
ウォートン先生は黒人でも白人でも差別せずに医者として評価すると主張する。
経営は大変なんだとサム院長。予算獲得にどれだけ苦労してるか・・・。そんなわけでもう私は医学博士ではない二枚舌の達人の経営者なんだと主張する。
ウォートン先生は兄貴のレイは病気だ。差別主義者で解剖の許可は出ない。
サム院長はとにかく波風立てたくないので解剖は許可しない。
ルーサー医師はレイの足の手術中。
メスをくすねるレイ。速攻でナースがメスが1本足りませんと報告する。
そうなるとレイはメスをルーサー医師のポケットに滑り込ませています。
そんなこんなでメスはどこがと大騒ぎになったとこでルーサー医師のポケットからメスが出てきて面目丸潰れになってます。
これにご満悦のレイはあくまでも自分は被害者だと主張する。
ウォートン先生とルーサー医師。
たまにはミスもあるよと普通に対応してるウォートン先生。
解剖の話題になるがダメっぽいとなってます。
ジョニーには夫人がいる。イーディ・ビドル。尋ねようとなります。
イーディの自宅アパートにて。
ここに来てるウォートン先生とルーサー医師。
ノックしてもドアを開けないので警察の名前を出し名刺をドアの下から入れてようやくドアが開いてます。
私の姓はジョンソンよと言い出すイーディ。ジョニーとは1年半前に別れている。
ルーサー医師はレイを説得してくれとイーディに頼む。ウォートン先生も説得にかかる。
そんなこんなでイーディ説得に失敗して引き上げるウォートン先生とルーサー医師。
クルマで移動してルーサー医師を自宅アパートまで送るウォートン先生。
ルーサー医師の自宅アパートにて。
帰宅するルーサー医師。弟のジョンは勉強中。母親と妹がいます。
ルーサー医師の夫人が帰宅します。結構な大所帯です。
クラーク先生が来るのでケーキを作っていた母親と妹。ルーサー医師の仕事に関係がある人物らしい。
ルーサー医師と夫人。一緒に働いて勉強したわと夫人。
病院にて。3時45分。
イーディがレイに面会しに来ます。夫のレイ・ビドルに面会に来たと言ってる。
面会時間外で面会手続きをしていないので看守が渋るが粘って面会するイーディ。ウォートン先生の名前を出して名刺まで出した。
レイに面会するイーディ。
アンタなんか死ねばよかったとイーディ。これが全く効いてないレイ。
レイを説得に来たイーディですが反対にレイに説得されています。それでいいのか。
ジョニーのネタに泣き落としまでやってるレイ。
ジョージに会って話しを聞いてクラブに行きロッキーに話せと使いまでやらされるイーディ。それでいいのか。
クラブにて。プールバーです。
イーディが来てロッキーに事情を話したようです。ジョージもいる。他に3人。
人を集めて何かやらかすようです。廃品置き場に集まれとなります。
ロッキーはイーディと2人きりになる口説き始めます。
そんなとこにジョージが来ます。イーディは手話が出来る。結局イーディも集まりに行かされることになってます。泥沼な展開です。
病院にて。
エレベーターでレフティと話し込むルーサー医師。
ビーバー・カナルで怪しい動きがあるとレフティ。こっちも人を集めて先制攻撃してやると意気込むレフティ。止めてるルーサー医師。
6年前に襲撃されて妹は車椅子。俺は顔に傷跡が残ったとレフティ。止まらない。
ルーサー医師は電話してます。
トンプキンス氏に電話するが不在なので折り返しの電話を頼む。
ルーサー医師の自宅アパートにて。
ジョンが用事で出かけると言い出す。止めてる妹。しかし母親は行かせてます。ジョンに散歩に行きなさいと言う。
プールバーにて。黒人用です。
レフティがアジ演説をやってます。ジョン。ジョナ。レスター。それに自分の4グループに分かれて照明弾の合図で一斉に先制攻撃する段取りです。
病院にて。
ルーサー医師は電話を待ってます。電話です。出るルーサー医師。
トンプキンス氏にビーバー・カナルの連中が今夜襲ってきます。通報して止めてください。
これで何とかなるのか。
廃品置き場にて。
ロッキーが集めたのが大勢いてやる気満々になってます。
ジョージに連れられてイーディも来ているが閉口しています。ムチを怖がってます。
割れた酒瓶が主な凶器らしい。他にも色々な凶器がある。
1人で盛り上がってるロッキー。大丈夫なのか。
イーディはこの場から去っています。まあその方がいい。
そんなところに黒人側の斥候が来てます。
その他は4グループに分かれて待機してます。
斥候から明弾を打ち上げられます。あたりが明るくなり白人側は固まってる。
そんなとこをいきなり黒人側4グループが突入します。そんな感じで黒人側が押してるみたい。大騒ぎになってます。
ウォートン先生の自宅にて。
電話です。暴動だ。ビーバー・カナルを黒人が襲撃した。
ウォートン先生はこれから大変だと指示をしてます。
そんなとこに呼び鈴が鳴ってます。イーディが来てます。気分が悪そう。
イーディを黒人メイドに任せて出かけるウォートン先生。
メイドの名前はグラディス。最初は嫌ってるイーディ。
私が怖いのと挑発するグラディス。帰ろうとするイーディ。
しかしマジで体調が悪いので肩を貸してもらう。
病院にて。
白人側の連中が多く運ばれています。
ルーサー医師は患者の母親から唾を吐きつけられる。これは大変。
さすがに平常心ではいられずにここから出ていくルーサー医師。ウォートン先生は忙し過ぎて止められない。
ルーサー医師は何をするのかと思ったらそのまま病院から去っていった。
溶暗になります。
ウォートン先生の自宅にて。
もう仲良く朝食になってるイーディとメイドのグラディス。
そんなとこにウォートン先生が帰宅します。もう寝ると言ってる。
その前にイーディにレイとのと話しとどうなった?と聞いてる。
また呼び鈴が鳴ってます。ルーサー医師の夫人が来ました。
ルーサーは留置所にいる。ジョニー殺しで自首した・・・
ウォートン先生は解剖させるために自首したんだと推測して夫人を安心させてる。
しかし裏目に出るかもしれないと慎重なとこを見せてます。
また出かけるウォートン先生。イーディも同行します。
残ったメイドのグラディスは夫人を慰める。泣いてる夫人。
検死にて。
ルーサー医師と妹。レイと護送の警官。それにジョージ。
この5人が待機してます。そんなとこにイーディが来てます。
解剖の結果です。おじいさんの検死医が報告する。ウォートン先生もいる。
脳腫瘍だ。広く出血していた。これでルーサー医師が正しかったとこが証明された。
まだ納得しないレイ。もう納得していないのはレイだけみたい。
ルーサー医師と妹は帰ります。そうなるとレイがまた臍を曲げる。子供か。
イーディはレイをこき下ろして帰ります。そうなるとレイは収まらない。
ウォートン先生と検死のおじいさんは飲みに行こうといなくなった。それはいいけど次の予定を事細かに話してます。レイが聞いてるのに。
レイには警官が付いているがジョージがいる。
ジョージはさりげなくドアに鍵をかける。レイは歩行運動を始めて警官が付き合う。
そのジョージはいきなり警官をブラックジャックで殴打してノックアウトさせリボルバーを奪う。
レイはようやく手錠を外してます。窓から逃げるレイとジョージ。
イーディの自宅アパートにて。
帰宅するイーディ。管理人のオッサンから引っ越すのかと言われてます。
自室に入ると何者かがいます。ジョージがいました。ジョージがいればレイもいる。
そんなわけでこれは大変となってるイーディ。それでどうなる。
レイは足の怪我から出血がひどくなってます。
どうやらイーディに電話させてルーサー医師をウォートン先生の自宅に呼び出すようです。
ルーサー医師の自宅アパートにて。
5人そろって食事になってます。ジョンは何ともない。それでいいのか。
そんなとこに電話です。自分で出ると言って出るルーサー医師。それで出かけてくるとマジで出かけてます。
ウォートン先生の自宅に30分後に行く段取り。
イーディの自宅アパートにて。
レイですがかなり具合が悪そう。
ノックの音がします。イーディとジョージが電話から戻ってきました。
レイは待ち伏せしてルーサー医師を片付ける気満々です。ですが暑いと言ってます。それは熱い方かも。
誰も自分を心配してくれないと錯乱してるレイ。大丈夫なわけがない。
それでもレイはタクシーに乗って1人で行くようです。ジョージはイーディの見張りで必要なのでそうなる。
またひねくれたことを言いつつレイは出動してます。
イーディはジョージを何とかしようとする。
ラジオを聞いていいかと聞いて音量を最大にしてます。そうなると。
ジョージは耳が不自由なのでわからん。隣近所からうるさいと文句で出てきますがイーディは動かない。
管理人を呼べとなってノックの音がして大勢がなだれ込んできます。ジョージは大勢に任せてイーディはウォートン先生の自宅に向かう。
ウォートン先生の自宅にて。
レイはもう中に侵入してます。どこから入ったかは不明。
リボルバーは警官から奪っている。
公衆電話にて。
通報してるイーディ。レイがウォートン先生の自宅に向かっている。何とかしてと訴えています。
警察も一応手配をしてます。電話で警告しパトカーを向かわせています。
ウォートン先生の自宅にて。
電話が鳴っています。レイは出ない。
もうルーサー医師が来てしまった。呼び鈴を鳴らします。
ドアの影で待ち伏せるレイ。ルーサー医師が入ったとこでホールドアップします。
タクシーでイーディが到着してます。
レイはルーサー医師を殴打して昏倒させる。
イーディは中に入れない。しかし伏線で勝手口の戸締まりが出来ない設定がありました。そんなわけで勝手口から入るイーディ。
いきなりイーディが来たのでレイもルーサー医師もビックリ。
何だか錯乱してるレイ。ニガーは愛されているのに俺は愛されていないと主張する。
ルーサー医師をちびくろサンボと罵倒してます。それよりアンクルトム呼ばわりの方が侮辱してる思えるがこの作品ではなかった。
それでもレイはイーディに時間を稼いで警察が来るの待ってるのかと見破ってます。
いよいよルーサー医師を殺そうとするレイ。
ここでイーディは照明スイッチを切る。真っ暗になって銃声がするが何だかわからん。
照明スイッチを入れるイーディ。
ルーサー医師は腕を撃たれたが軽症とのこと。
レイは傷口から激しく出血してもう動けない。
イーディは出血多量で死ぬからほっとけとルーサー医師に言う。
しかしレイに手当てをするルーサー医師。片腕しか使えないのでイーディに手伝ってくれと説得する。
手伝うイーディ。スカーフを巻いて血止めをしてます。
緩く結んでくれとルーサー医師。リボルバーから実包を抜いて銃身を結び目に入れて回してちょうどいい具合に締めています。
サイレンが聞こえてきます。ようやくパトカーが到着するようです。
レイは痛くて泣いてます。泣くな坊やとルーサー医師。
ドアを開けて警察を待つイーディ。
エンドとなります。
produced and released by
Twentieth Century Fox Film corporation
キャスト表はありません。
そんなわけで人間ドラマのよい作品でした。佳作です。
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