『上海ジェスチャー』(1941年)
この作品は、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督、ジーン・ティアニー、ウォルター・ヒューストン、オナ・マンソ主演の愛憎ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1941年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆94分
原題◆The Shanghai Gesture
プロット◆愛憎関係の復讐に巻き込まれる話しのようです。
音楽◆リチャード・ヘイグマン
キャスト
ジーン・ティアニー→ポピー/ビクトリア
ウォルター・ヒューストン→カジノ買収のチャートリス
オナ・マンソン→カジノのマザー・ジングスリン
ヴィクター・マチュア→医者のオマル
マイカイル・ラスムニー→宝石鑑定士のモンゴメリー・ハウ (as Mikhail Rasumni)
フィリス・ブルックス→無銭飲食のデキシー・ボメロイ
アルバート・バッサーマン→バン・エルスト警視総監
レックス・エバンス→法律顧問のジャクソン氏
ジーン・デブリアク→銀行頭取のミショー氏
不明→ブレシントン夫人
不明→旦那のブレシントン
マイク・マズルキ→アラブ系の車夫
マルセル・ダリオ→ルーレット担当のマルセル
エリック・ブロア→松葉杖の帳簿係シーザー・ホーキンズ
マイケル・ダルマトフ→バーテンのウラジミール (as Michael Delmatoff)
ジョン・アボット→ポピーの男友達
不明→アジア系の召使いリンチー
マリア・オースペンスカヤ→The Amah
ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の演出はよいと思います。
全体的に愛憎ドラマになってます。
元々木偶の坊タイプのビクター・マチュアですが何もしないのでそのまんま木偶の坊タイプになってます。
DVDの解説によるとビクター・マチュアが演じるオマルは医者でボピーを麻薬中毒にしたとなってますが、何しろ当時の検閲で省略のやり過ぎで見ているだけでは全くわかりません。
そうなるとビクター・マチュアのせいではないのかもしれない。
株式会社ブロードウェイ発売のDVDにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声は Dolby Digital 2.0ch
ブロードウェイのタイトル
黒味で音楽が流れる。
The Shanghai Gesture
スタッフの紹介
starring
Gene Tierney Poppy
and
Walter Huston Sir Guy Charteris
Victor Mature Doctor Omar
Ona Munson 'Mother' Gin Sling
Phyllis Brooks The Chorus Girl
Albert Bassermann The Commissioner
Maria Ouspenskaya The Amah
Eric Blore The Bookkeeper
Ivan Lebedeff The Gambler
Mike Mazurki The Coolie
Clyde Fillmore The Comprador
Grayce Hampton The Social Leader
Rex Evans The Counselor
Mikhail Rasumny The Appraiser (as Mikhail Rasumni)
Michael Dalmatoff The Bartender (as Michael Delmatoff)
Marcel Dalio The Master of the Spinning Wheel
and
A large cast of Hollywood extras
タイトル部分は左右に加えて上下にも少し黒味あり。
スタッフの紹介
ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督ですがASCと入ってるので撮影もやってるようです。
前説字幕
中国の小さな村に過ぎなかった上海は
刻々と変化する世界情勢の中
自由を求める者たちのバベルの塔となった。
しかし現在の戦時下では
中国人もヨーロッパ人もイギリス人もアメリカ人も
運命を神に委ねるしかない
これは戦争の起こる以前の物語だ・・・
上海の街中にて。
白人の女性が無銭宿泊と無銭飲食でお巡りに突き出されてる。
そんなとこにクルマのオッサン2人が目をつける。
ビクター・マチュアと誰だかわからん。
ビクター・マチュアのオマルが女から話しを聞く。
相棒のオッサンはお巡りに賄賂を渡す。これで話しはついたようです。
女性の名前はデキシー・ボメロイ。
モンゴメリー・ハウ。これはオマルの相棒の名前です。
マザー・ジングスリンのカジノ、年中無休。
ここに来てるオマル、ハウ、デキシー。
カジノの風景になります。
マルセルはルーレット担当らしい。
売り上げの回収はカゴで上に引き上げられる。
会計のオッサンがカジノは儲かるとご満悦。そんなとこにハウが来てます。
バーのカウンター席にジーン・ティアニー扮するポピーが登場。
冴えない感じの男がいます。John Abbott Poppy's Escort (uncredited)
何故かビクトリアと呼ばれているポピー。
ここにいるオマルとポピーは互いに注目してる。
そんなとこに警視総監一行が来ます。
帳簿係のシーザー・ホーキンズが迎えます。
宝石鑑定士のモンゴメリー・ハウ。
法律顧問のジャクソン氏
ドクター・オマル
アジア系の召使いリンチー
そんな感じでキャラ紹介になってます。
いきなり銃声が聞こえます。
どうやら金がなくて代わりにハンドガンを出していた男が撃ったようです。
ここの主人マザーが出て来ます。男をボリスと呼んでます。
ボリスは常連のギャンブラーのようです。マザーは家に帰りなさいと言う。
警視総監一行のテーブル席にて。
マザーが挨拶に来ます。
法律顧問のジャクソン氏
銀行頭取のミショー氏
警視総監
ポーカーになります。
で、警視総監はこのカジノの閉店を命じるために来たと話す。
そんなんこなで閉店は旧正月まで待つとなります。
マザーはお客のポピーにコンタクトする。
ミショー氏を紹介するマザー。
ポピー・スミスと称してるポピー。こっちが偽名らしい。
隣の男は兄だと言いポピーはミショー氏に誰か紹介してとお願いしてる。
ポピーと言ったりビクトリアになったりと名前がよくわからん。
ずっと待たされてるデキシー。
中国人のオッサン召使いに聞くが無駄でした。また待つ。
カジノにて。
ポピーに紹介されるオマルとハウ。ポピーはケシの花という意味だそうです。
そんなこんなでポピーとオマルだけになる。
とりとめのな会話をするポピーとオマル。
オフィスにて。
マザーとハウ。カジノ閉店の対策となってます。
チャートリスの名前が出てます。カジノ閉店の黒幕らしい。
いきなりデキシーが来てチャートリスは知ってると言ったりする。
マザーとデキシーはチャートリスの話しになる。
チャートリスには娘がいる・・・
娘とマザーは知り合いらしい。
チャートリスのオフィスにて。
会議になってます。マザーから電話ですが出ないチャートリス。
シーン転換はオーバーラップを使ってます。
カジノにて。
ポピーはルーレットで賭けてます。
街の風景が入ります。
出かけるチャートリスをマザーとデキシーが伺ってます。
人力車に乗るチャートリス。
車夫は大柄な男でマイク・マズルキだと思う。謎のアラブ風メイクになってる。
カジノにて。
まだルーレットにハマってるポピー。負けづづけてスったみたい。
オマルはポピーのネックレスを売ればいいと持ちかける。
ミーシャというオッサンが鑑定士のようです。
ネックレスがカネになったのでまたルーレットを続けてます。
時間が経過してカウンター席にて。
酔っ払ってる騒いでポピー。
バーテンはウラジミール・V・K・ビジョンスキー
マザーのオフィスにて。
晩餐会を開く予定の話しになってます。
ブレシントン夫人とその旦那。
法律関係のジャクソン氏
警視総監
銀行頭取のミショー氏
モンゴナ夫妻
それにチャートリス
松葉杖の子分のオッサンはチャートリスは来ないのでは?とは言ってます。
カジノにて。
負けがこんでるポピー。身元確認の話しをするマザー。
そんなとこで赤に賭けたがまたスってるポピー。ルーレットをやめる。
マザーのオフィスにて。
マザーとウー。
人形をテーブルに並べてます。晩餐会の席順通りに並べてるわけです。
女性人形の首を折ってるマザー。
カジノにて。
バーのカウンター席にはデキシーとオマルがいます。
ポピーは相変わらずルーレットにハマってる。またスった。
バーに来たポピーと自己紹介になるデキシー。
ポピーは私に嫉妬させたいの?とオマルを責める。酒をオマルの顔にかける。
と思ったらオマルに謝ってるポピー。大丈夫なのか?
とにかくポピーとオマルはキスになってます。
チャートリスにオフィスにて。
マザーからの招待状が届いてます。そうなるとどうなる。
とりあえず欠席にしてるチャートリス。
いきなり銃声がします。ベランダのガラス戸のガラス1枚が割れてます。
ホライアソンと秘書を呼んで外で目立つ車夫を連れてこいと命じる。
チャートリスと車夫。
結局すぐに帰ってしまう車夫。とりあえず英語が通じることだけわかった。
カジノにて。
バーではポピーがオマルはどこ?と荒れてます。
マザーが来ます。行儀よくしなさいと注意する。結構普通だ。
今夜が最後なのよと言ってるポピー。借金は?とマザー。
オマルの部屋のドアをノックするポピー。オマルは居留守です。
足が痛いと仮病で気を引くポピー。ようやくオマルが出て来ます。
部屋に入ったポピーは女はどこ?と探し回りデキシーのパフを見つける。
そんなこんなでもめてます。
自宅のチャートリスとポピー。
ビクトリアと多分本名で呼ばれてます。どうやら親子みたい。
トラブルはないか?と聞くチャートリス。
ビクトリアをシンガポールに戻すと言うチャートリス。断る余地はない。
預金を使い果たしネックレスも売ったビクトリア。
チャートリスとネックレスを買い戻しています。ビクトリアは模造品のネックレスを首にかけている。
そんなわけでシンガポールへ向かって旅客機が飛び去る。
これを見送ってるチャートリス。
上海はお祭り騒ぎになってます。
山車というか被り物のドラゴンみたいのが出ています。
白人のオッサンが乗った人力車には物乞いが群がる。
小銭をばらまく白人のオッサン。物乞いが拾ってる。他国事ではない描写です。
何故かあの車夫と知り合いの白人のオッサン。誰だかわからん。
カジノにて。
晩餐会です。ピアノを弾くオッサン。
バン・エルスト警視総監。
ブレシントン夫人と旦那。
松葉杖の使用人はシーザー。
何故かチャートリスは来ています。欠席だったのでは?
チャートリスとオマルは知り合いでした。ネックレスを売り買いした仲だ。
で、デキシーとも知り合いのチャートリス。顔が広い。
いよいよマザーが登場します。
あなたに似た人形の席に座ってくださいとなります。
それでブレシントン夫人のギャグが入る。
車夫が窓のカーテンを開けると外は爆竹が鳴ってお祭り騒ぎになってます。
カゴに入れられて女性達がいます。
昔はあった人身売買だと説明するマザー。これは似せただけの余興です・・
旧正月なので借金を返するは都合がいい、そんな話しになります。
オマルが持ってるシガレットケースがポピーの物だと言ってるデキシー。
マザーは満州から上海に来たと身の上話をする。
ところで英語でも満州と発音してます。マジでそうなの?
ブレシントン夫人が帰ると言うとマザーはあんたの過去を話すぞと脅迫する。
そんなわけで帰れないブレシントン夫人。で、旦那がビックリしてる。
モンゴナとは旦那の名前なのか?
ところで首のない人形の席が空いてます。そうなると・・・
彼女が来たら全員がそろうとマザー。
チャートリスともう帰るとマジで帰ろうとする。
で、チャートリスをドーソンと呼んだりするマザー。借りを返す・・・
あなたに財産を奪われた少女よ・・・
また事情説明の身の上話になってます。
ドーソンは中国人と結婚した。
いよいよマザーが奥の手のポピー=ビクトリアを紹介する。
シンガポールにいるはずなのにと驚愕してるチャートリス。
何だかますます荒れた感じのビクトリアは色々と喋る。
そんなこんなでチャートリスとビクトリアは帰る。他の客達も帰るみたい。
チャートリスとマザーのために貯金が2万ポンドあると警視総監に話す。
まだ悪態ついてるビクトリア。
街のお祭りの風景です。
チャートリスは空いてる人力車を探す。
いつのまにかビクトリアがいなくなってる。これは大変となるチャートリス。
戻ってきたチャートリスとマザー。
娘を引き取りに来たとチャートリス。ビクトリアをこき下ろすマザー。
ビクトリアは自制心がない云々・・・
そうなるとチャートリスはビクトリアは私とマザーの娘なんだと衝撃の告白をする。
君の娘なんだ。具合が悪くなったが病院で奇跡的に回復した。それがビクトリアだ。
ようやくここで愛憎ドラマなのかとわかりました。
ビクトリアは相変わらず荒れてます。デキシーとオマルに絡む。
隠してたハンドガンに手が行ってるビクトリア。
そんなとこにマザーが来てあなたは私の娘だそうよと言うがビクトリアは聞いてない。
マザーはデキシーとオマルに席を外させる。ビクトリアと2人だけで話そうとする。
しかし話を聞かないビクトリアをハンドガンで撃ってしまうマザー。
外にて。
チャートリスと車夫。何故か2人で佇んでいます。
カジノのシーンが入る。
エンドとなります。
結局ビクター・マチュアのオマルは何の役にも立たなかった。こまったものです。
隠れた設定ではポピーを麻薬中毒したらしい。全くわからず。
そんなわけで風変わりな愛憎ドラマのよい作品でした。
にほんブログ村に参加しています。励みになるのでクリックをお願いします。
にほんブログ村
« 『無謀な瞬間』(1949年) | トップページ | Hollywood Express #756◆2018.01.13(土) »
「映画」カテゴリの記事
- 『彼らは忘れない』(1937年)(2022.02.27)
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『ブラック・リッジ』(2020年)(2022.02.20)
- 『フローズン・ストーム』(2020年)(2022.02.19)
- 『私は逃亡者』(1947年)(2022.02.13)
「1940年代」カテゴリの記事
- 『私は逃亡者』(1947年)(2022.02.13)
- 『生きてる死骸』(1941年)(2022.01.30)
- 『いのち短かし』(1947年)(2022.01.29)
- 『Gメン対間諜』(1945年)(2022.01.16)
- 『密輸空路』(1946年)(2022.01.15)
« 『無謀な瞬間』(1949年) | トップページ | Hollywood Express #756◆2018.01.13(土) »
コメント