『山』(1955年)
この作品は、エドワード・ドミトリク監督、スペンサー・トレイシー、ロバート・ワグナー主演の山岳物ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1955年 Paramount Pictures アメリカ作品
ランニング・タイム◆105分
原題◆The Mountain
プロット◆成り行きで山に登り色々とある話しのようです。
音楽◆ダニエル・アンフィシアトロフ
キャスト
スペンサー・トレイシー→元登山ガイドのザカリー
ロバート・ワグナー→ザカリーの義理の弟 クリス
クレア・トレヴァー→おばさんのマリー
アンナ・カシュフィ→生存者のインド系の女性
ステイシー・ハリス→現役山岳ガイドのサーボス
リチャード・アーレン→C・W・リビアル
リチャード・ガリック→コロズ
E・G・マーシャル→ソランジ
ウィリアム・デマレスト→神父
エドワード・ドミトリク監督の演出はよいと思います。
全体的に登山シーンはあるけど普通のドラマになってます。
DVDのパッケージの説明を読んで初めてアルプスが舞台だとわかった。本編ではわからなかった。
パラマウント ジャパン発売のDVDにて。
画質はまあまあ。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下に黒味あり。
音声はドルビーデジタル2.0ch
山なので製作もパラマウントになってます。ややこしい。
他に『スペンサーの山』(1963年)という作品もあって更にややこしい。
パラマウントDVDのタイトル。
著作権のアラート。
メニュー画面
Paramount Pictures
in
Vistavision
Motionpicture
High Fidelity
プロローグ
旅客機が飛んでます。ミニチュアでやってます。
速攻で山に激突して墜落する。やっぱりミニチュア。
墜落現場にて。
カメラが動いて状況を描写してます。多分全員死亡。
シートベルトをお締め下さいのサインが消える。
シーンが変わります。山です。
Spencer Tracy
and
Robert Wagner
in
The Mountain
co-starring
Claire Trevor
with 他のキャスト
スタッフの紹介。
この作品はカラーなんです。モノクロだと思い込んでいた。
村にて。
赤いクルマが到着する。
→ 1955 Facel Véga FV1 Cabriolet
カーラジオでインドの旅客機が墜落とニュースが流れてます。
ボールド山に旅客機が墜落・・・
赤いクルマのオッサンは若い男と話していた妾を呼ぶ。
いつかは別れると割り切ってるオッサン。
ジープがサイレンを鳴らして羊の群れを押しのける。結構凄い。
→ Willys MB 'Jeep'
羊の飼い主のオッサンが主役のスペンサー・トレーシー扮するザカリー。
オッサンは若い男を呼んでカネをやる。お礼は?と嫌味も忘れない。
この若い男がロバート・ワグナー扮するクリス。ザカリーとは腹違いの弟。
ザカリーは知り合いのマリーと話しをする。
マリーはザカリーに気があるのおばさん。
そんなところにシトロエンのワンボックスカーがやって来ます。
→ 1955 Citroën Type H
無線を備えた救援隊の移動本部といった感じ。
そんなわけで村は大騒ぎになってます。
シトロエンにて。
字幕では救急車となってるけど移動本部です。
救援機からの無線連絡を受けてます。
ザカリーとクリス。
クリスは自分を救援機に推薦してくれと頼んでる。
最初は相手にされないが実は有名なザカリーは救援隊のミーティングに参加する。
救援隊のミーティングにて。
ザカリーは冬だからこのルートは無理だとは主張する。
しかし荷物等を運ぶのが必要ともめてます。
弟のクリスを推薦するが断られる。
ザカリーは自分は二度と山には登らんと帰ってしまう。
現在の山岳ガイドのサーボスが事情説明してます。
ザカリーは3回落ちた。それで山に好かれていないという妄想に取り憑かれてる。
クリスは腹違いの弟で仲が悪い。
ザカリーの自宅にて。
羊を囲いに入れてるザカリー。
帰宅するザカリー。水道がないので水差しがあります。
階段を登って干し草を落として牛にやる。犬にエサをやります。
そんなところにジープが来ます。
クリスを乗せてきただけ。自分の自転車を降ろすクリス。
ジープは中継用の無線機を運んでるとのこと。
ザカリーとクリス。
北ルートはダメだと言ってるザカリー。
責任者のサーボスは儲けてるとこき下ろすクリス。
救援隊には報酬は出ないと突っ込むザカリー。
時間が経過して自宅内にて。
ザカリーとクリス。
地図を見てあの旅客機はインドから来たのかとザカリー。
せっかくインドから来たのに墜落するとはと嘆く。
口論になります。
オレが育てた、頼んだ訳ではないと売り言葉に買い言葉になってます。
ザカリーが山岳ガイドをしてた頃は景気がよかった。
しかし山岳ガイドをやめて羊飼いになって貧乏になった。
相変わらず自分は山に嫌われたと主張するザカリー。
そんなとこに羊が入ってきてクリスとぶち切れる。もう貧乏は嫌だ。
クリスはこの家をホテルに売ると言い始める。
当然反対するザカリー。おじいさんが建てた由緒ある家だ。
オレは売りたいとザカリーの顔を張るクリス。
そんなわけでクリスは酒を飲みに自転車で出かけてしまう。
ジープが来て知らせを届ける。
サーボスが死んだ。これはビックリのザカリー。
そんなわけで救援隊は戻るしかない。
ザカリーはジープに乗って村に行きます。
村にて。
ザカリーとマリー。
クリスは酒を飲んでると知らせるマリー。
移動本部にて。
望遠鏡で見ている責任者。ザカリーが来ます。
サーボスが死んだ原因が知りたいと話すザカリー。
救援隊が戻ってきます。担架で死体を運んでます。
男から事情を聞いてる ザカリー。
サーボスはこの男を助けるために自らロープを切った。
捜索責任者は生存者の可能性はなし。捜索中止。春に回収をすると決定する。
溶暗になります。
ザカリーの自宅にて。
帰宅するザカリー。クリスもいます。
クリスは事故現場の航空写真を見せて話しをする。
サーボスが死んだ北ルートではなく南ルートなら荷物無しで行ける。
ザカリーはそれでも行けるのはサーボスだけだと言う。
クリスは俺達でお宝探しに行こうと本題に入る。
あの飛行機はカネを運んでいた。
死体から回収すれば金持ちになれる。もう誰の物でもないカネだ。
カネが入れば自宅の修理も羊も1000匹買える。
ザカリーは俺は育て方を間違ったのかとそんな話しになってます。
オレは10年登ってない。山をオレを見限った。歳もとった。それに罪だ。
当然、良心はないのかとクリスを責める。
それでクリスに自宅を売れというザカリー。
ザカリーは赤いシャツ、クリスは青いシャツ、このように色彩設計されてます。
当然何かしらロジックがあったと思える。わからん。
ザカリーが寝ようとすると何か音が聞こえます。
それはクリスが登山用具の準備をしているからです。
1人で行くと主張するクリス。
当然ザカリーは危険だと反対する。
オレが付いていくと思っているんだろう勝手に行けとまで言う。
しかしそのロープは古い。俺達が使うロープはベッド下にあると言うザカリー。
結局行くみたい。許したわけではないと釘を刺すザカリー。
オノだけは無くすなとザカリー。オノでなくピッケルなのでは?と思える。
話しからするとロープは普段は使わないらしい。
そんなこんなで出発するまで40分近くかかってます。これでいいと思う。
出発するザカリーとクリス。
まずは近所の散歩といった感じです。
山にかかってます。
やはりザカリーは赤いシャツ、クリスは青いシャツです。
クリスと早く行きたがる割にはもうバテています。
雪があるところに来てます。まだまだといった感じ。
斜面にかかるようです。
ピトンを使う。ピトンはハーケンのフランス語らしい。
ビレイの練習。またわからん言葉が出てきた。
登山はロープの扱いや結び方をマスターするのが必須だとよくわかります。
それにしても革手袋をしなくて大丈夫なのか?と思える。映画だから。
急斜面を登るザカリーとクリス。
途中まで登ってザカリーが登るのをやめた原因になった英国人が死んだ場所に来ます。
ここが最難関だと話すザカリー。
ザカリーは絶壁を手足だけで登っています。落ちたら普通に死にます。
クリスは生きるも死ぬも一緒だと言ってる。
ピッケルで雪を削って手がかりを作るザカリー。
自分は見えないのでクリスに手がかりは後何センチ?だと聞いてるザカリー。
ようやく一段落したザカリー。
まずはロープで荷物を引き上げる。やはり2人いないとダメみたい。
次はクリスが同じところを登ります。
チムニーが雪だらけと話すザカリー。何だかわからん。
休みたがるクリスですがは吹雪く前に行くと先に行ってしまうザカリー。
ここを登ったらピトンを使うと話すザカリー。
岩の裂け目を登るザカリー。ここはさすがにスタントのようです。
裂け目を登り切ったらいよいよピトンを使います。
オーバハングになっているとこでピトンの出番です。
打ち込んだピトンにカラビナを付けロープを通す。力をかけても大丈夫か確認をする。
少しずつ進みピトンを打ち込み少しずつ進む。その繰り返し。しかもピトンがいつ抜けるかわかりません。
ようやく難所を越えるようです。ザカリーはクリアする。
次はクリスです。早く登れとせかすザカリー。
そうなるといきなり落ちかけるクリス。これは大変。
引いてくれとリクエストするクリス。しかしザカリーはじいさんなので大変だ。
またクリスが落ちてロープが思い切り引かれる。
必死こいてロープを握るザカリーの手のひらが剥けて血が滴る。
まずは足場を確保しろと指示するザカリー。
もう無理だと言ってるクリス。
オレが引き上げるとマジで引き上げてるザカリー。
どこかにロープを結びつけて休んだ方がいいと思える。
そんなこんなでようやくクリスが登り切ります。
もう2人と死にそうでボロボロです。大丈夫なのか。
オレは戻ると言ってるクリス。先導してくれと泣きつく。
もう難関は越えたとザカリー。これからは楽だと言う。
疑ってるクリス。昼までに登れるなら行くと言う。
ザカリーはこの時期に登ったのは俺達2人が初めてだ・・
いい思い出になると言ってます。
今度は雪の積もった尾根を移動してます。
少なくとも断崖絶壁よりは楽です。しかし滑落すれば普通に死にます。
さすがに寒いのか厚いジャケットと手袋をしてます。
事故現場の話しするクリス。そんなことはすっかり忘れていたザカリー。
ザカリーは登山のことしか考えていなかった。
事故現場が近くなると元気が出てくるクリス。
事故現場にて。
到着したザカリーとクリス。
クリスはすぐに死体から金目の物を物色する。
ロープを引っ張って止めるザカリー。しかしクリスはロープをナイフで切断する。
2人をつないでいたロープを切る。これは象徴的な描写といった感じ。
時計、宝石、腕時計、現金、みんな同じ物を持ってると解説するクリス。
鉄の廃材で十字架を作ってるザカリー。
クリスとそんなことをしたら足が付くと十字架を放り出す。
飛行機内を物色しに入るクリス。
ザカリーは何もしない。
そんなとこでクリスが奥に何かいるとザカリーを呼びます。
ザカリーが探すとインドの御婦人がいました。負傷して毛皮コートを被っていた。
死んではいない。しかし動けない。どうする?となります。
クリスはすぐに死ぬから放ったらかしにしようと主張する。
ザカリーは一晩明かしたら村まで運ぶと主張する。
溶暗になります。
夜中にて。
吹雪になってます。これで目を覚ますクリス。
クリスは様子を見に行きます。
寝ていたクリスにザカリーがいきなり声をかける。これはビックリのクリス。
御婦人は朝には死んでいるとクリス。その方が都合がいい。
夜が明けます。
天気は回復してます。
飛行機のドアでソリを作ってるザカリー。
そんなことをしたら警察に捕まるぞと反対するクリス。
マジで御婦人をソリに乗せてるザカリー。
クリスはいきなりザカリーを突き飛ばして御婦人の首を絞める。
これには激怒したザカリーはクリスを叩きのめす。
ザカリーはそのままソリで移動を開始する。
ようやく起き上がったクリスは盗品を担いでザカリーを追う。
随分先に行ってるザカリーとソリ。クリスはなかなか追いつけない。
ソリで移動のザカリー。
下りなので何とかなるけど、それでも大変なのは変わりません。
低い崖をロープで吊るしてソリを降ろすザカリー。
クリスはなかなかザカリーに追いつけない。
ザカリーの方もさすがにヘトヘトになってます。
これしか方法がないんだと御婦人に言ってます。しかし言葉は通じていない。
今度は難所の深いクレバスに接近するザカリーとソリ。
雪や氷で固まった橋があります。ピッケルで強度を確認するザカリー。
最初の橋は危なそうなのでやめる。
次の橋は微妙に曲がってて渡りにくそう。ここを渡ります。
ようやく渡るとこで橋が崩落します。間一髪でソリは無事でした。
ようやくクリスもクレバスに到着する。
残りは最初の危なそう橋しかしない。ザカリーはそこは危険だと警告する。
もうザカリー追いつくことした頭にないクリスは強引に渡る。
橋は崩壊してクリスは深いクレバスに落ちて退場となります。
ザカリーはソリで移動を再開する。そうするしかない。
もう雪が消えてる山です。
御婦人を抱っこして徒歩で移動のザカリー。
よく腕が持つなと思えるが、そこは映画だから。
独り言を連発してるザカリー。もう普通ではない。
犬の鳴き声が聞こえてきます。マジで村に近づいてるみたい。
教会の鐘の音も聞こえてもう村です。
シーンが飛びます。
村にて。
大勢集まっています。男が突然来て介抱を求めたと話してる。
ジープが来ます。移動本部のワンボックスカーも来る。
御婦人は介抱されています。医者の話しでは助かるようです。
ザカリーは事情聴取されている。聞いてるのは記者みたい。
ザカリーは弟のクリスと登った。クリスは死んだ。
担架で運ばれる御婦人とお別れのあいさつをするザカリー。
話しの続きになるザカリー。
山に行った理由は事故機の死体から金目の物を盗むためだ。
自分が羊を買うためだと言い出して反対するクリスを無理やり連れていった。
そんなことを言ってるとそのうちにつじつまが合わなくなると思える。
しかしザカリーの話しはそのままで続く。
クリスが彼女を見つけた。私が反対したがクリスが運んだ。
そしてクリスはクレバスに落ちて死んだ。私はあとを引き継いだけ。
外に出るザカリー。
マリーの馬車に乗ります。ようやく帰宅出来るみたい。
記者はザカリーの話しを書いた手帳を破り捨てる。
神父が来て日曜に教会に来なさいと言う。
マリーが絶対に連れていきますと言う。
ここから去る馬車。
ザカリーは山を見る。その山が映し出される。
エンドとなります。
で、やっぱり山のパラマウントのタイトルで終わる。
そんなわけで普通の山岳物のよい作品でした。
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