『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970年)
この作品は、本多猪四郎監督、有川貞昌特技監督、久保明、高橋厚子他主演の怪獣映画のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1970年 東宝 日本作品
ランニング・タイム◆84分
原題◆げぞら・がにめ・かめーば けっせん!なんかいのだいかいじゅう
プロット◆謎の怪獣と生命体に悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆伊福部昭
キャスト
久保明→カメラマンの工藤太郎
高橋厚子→アジア開拓株式会社宣伝部員の星野アヤ子
土屋嘉男→生物学の宮恭一博士
佐原健二→産業スパイの小畑誠
斉藤宜文→セルジオ島の若者リコ
小林夕岐子→リコの恋人サキ
中村哲→祈祷師のオンボ
当銀長太郎→調査技師の横山
大前亘→調査技師の佐倉
藤木悠→アジア開拓宣伝部長
堺左千夫→出版社の上役
本多猪四郎監督、有川貞昌特技監督の演出はよいと思います。。
全体的に普通の怪獣映画になってます。
キャスティングはこの作品ぐらいまでは東宝専属で固められていたそうです。だからよいになるのかな?
かなり有川貞昌特技監督のオリジナリティが見えます。
作画合成、スクリーンプロセス、凝った着ぐるみ、アニメーション。で、本編と絡む作画合成、スクリーンプロセスが目についた。
全体的に本多監督主導は見てて窺えます。
怪獣は3匹一緒には出てきません。最初はゲゾラでこれが倒されて今度は2匹ガニメにカメーバと登場するようです。
協力の東海汽船は昔も今を変わらんようです。
セリフの響きからリーレコのように思える。
一応モノローグを使っています。
一応銃を撃つ時はボルトアクションをやってます。旧日本軍の38式小銃です。この点はさすがに実際に戦争に行った監督です。
それまで怪獣を崇め立てていた島民が突然宗旨変えをして攻撃を始めるのには正直面食らいます。まあいいか。そうしないと話しが続かないから。
コスチュームのカラーセレクトが凄い。原色の大安売りです。
白いスーツにピンクのシャツ。
グリーンのジャケット。
グレーのサファリルック。
赤半袖のパンツルック。
コストがかからん割りには効果がある日本映画得意の手法のキャラ別に色分けしているかと思えばそんな風には見えないしよくわかりません。単に趣味が悪いだけかもしれない。
この作品の久保明は誰かに似ています。誰だろ?
→大人になったイライジャ・ウッドなのか?
小林夕岐子は小松みゆきのようだ。いつものようにこれは逆です。
東宝発売のDVDにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下に黒味あり。
音声はremixのドルビーデジタル5.1ch
remixの仕上がりはいつものように手堅くやってます。
全体的にクリアな音声になっていて、オリジナルのモノラルと比べても全く不自然ではなく、大げさにサラウンドもさせていない。いい仕事をしてます。
DVD東宝のタイトル
東宝のタイトル
タイトル
ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣
キャスト、スタッフの普通のタイトルです。
音楽は伊福部昭なのか。
有川貞昌特技監督は1枚ではなく特技スタッフでまとめて表示。扱いが悪い。
太陽をバックにロケットが発射されます。
さっそくロケットが爆発するのかと思ったら、そうではなくちゃんと宇宙空間に達してます。
木星探検の無人ロケット ヘリオス7号は順調に飛行中。
そんなとこに謎の青い宇宙生命体が接近しヘリオス7号をハイジャックする。
Uターンして地球に向かうヘリオス7号。わかりやすい。
地球にて。
旅客機が飛行中。
乗ってるのカメラマンの工藤。
何だか退屈そう。雑誌にはヘリオス7号行方不明の記事が載ってる。
そんなとこでパラシュートで降下するカプセルを発見する工藤。これはヘリオス7号だと決め込んでます。しかし写真は撮れず。
会社にて。
上司の堺左千夫に私の見たのはヘリオス7号ですと話す工藤。
しかし上司は本来の仕事を失敗したのをごまかすネタだろと罵倒する。
その場にいる大勢に笑われてる工藤。
会社前で女の子が工藤にコンタクトする。
アジア開拓株式会社宣伝部員の星野アヤ子と名乗り工藤に依頼をする。
アジア開拓株式会社にて。
アヤ子が工藤にリゾートになる南海のセルジオ島の宣伝写真を撮ってくれと依頼する。
上司の藤木悠もいます。熱心に説明する。
受ける気はない工藤。
そんなとこに知り合いの宮博士がやって来ます。
宮博士はセルジオ島の怪物伝説の話しをする。そうなるとやる気になってる工藤。
地図を見せる工藤。この印はセルジオ島ではくなヘリオス7号を目撃した地点でと説明する。
セルジオ島にて。
小屋があります。
看板はホテル・グランドポリネシア建設地。アジア開拓株式会社。
まだ何も出来ていません。小屋のみ。
アジア開拓株式会社の駐在員2人が釣りに出かけます。
やる気満々の若い横山とあまりやる気がないオッサンの佐倉。
海水が冷たいと不安な佐倉。全く気にしない横山。
そんなとこで海が青く光りいきなり怪獣が出現します。ゲゾラのようです。
必死こいて逃げる2人ですが佐倉が捕まってやられます。
逃げた横山は知り合いの原住民リコに伝説は本当だったと言ってます。
祈祷師も出てきます。演じてるのが中村哲。横山に説教をする。
航行中の船にて。
工藤とアヤ子。
話し込んでるのとこにうさん臭そうな男が割り込んで切る。
世界風俗研究所の小畑と名のってます。怪しい。
宮博士も来て工藤と話し込む。島で事件があって1人が行方不明と話す宮博士。
セルジオ島にて。
船からゴムボートで移動しています。
工藤、アヤ子、宮博士、小畑、それに船を動かすリコ。
上陸します。
誰もいない。浜辺にパラソルを立てて休憩にしてます。
ようやくクルマが来ます。
横山と現地人のリコが乗ってる。クルマはミツビシ・ジープ。
横山はいきなりテレパシーがあるとか?と口走る。
とにかくジープで移動になります。まずは大洞窟に向かう
大洞窟にて。
洞窟に入る前に亀を見る伏線が入る。
中に入り進むと水が溜まってます。海と通じてるとのこと。
水が青く光り溢れます。カメラがずぶ濡れになってるけど大丈夫なのか。
腕時計が落ちてます。これを見て横山が佐倉のだと動揺して逃げます。
横山はマジでジープで逃げる。リコも乗ってます。他の4人は置き去りです。
小屋にて。
荷物をまとめている横山。やめて下さいと止めてるリコ。
ボートがあるので逃げられる。しかし海の方が危険な感じがする。
そんなとこにもうゲゾラが上陸して接近してきます。
小屋が襲われます。横山はやられます。リコも危ないとこですが助かる。
コウモリの群れが出現します。そうなるとゲゾラの勢いがなくなる。
海に引き上げるゲゾラ。コウモリの群れがすぐ上を飛んでる。
草原にて。
ジープがないので徒歩で移動してる4人。
ようやく小屋付近に達する。
砂浜にはゲゾラが移動した跡があります。
小屋にて。
ここはめちゃくちゃになってます。リコを発見します。死んではいない。
小畑は小屋の中を家捜ししてます。書類を見つけて懐に入れる。
これを見ている工藤は怪しいと写真を撮る。
リコのガールフレンドのサキが来ます。
しかしリコは記憶喪失症になっていた。
病人がいてここでは休めないのでサキの案内で移動となります。
セリフがアフレコとわかります。もう少し何とかならなかったのか。
部落にて。
結局ここに来ています。まあしょうがない。
原住民達は誰もいないと思ったら。小屋の中に潜んで見ています。
いきなり儀式が始まり大勢動員されています。
中村哲の祈祷師が儀式を執り行う。
とにかく小屋に入って休む面々。
カメラマンの工藤は撮る気満々。宮博士は調査する気満々。
で、工藤は怪しい小畑を問い詰める。アッサリと認めて書類をアヤ子に返してます。これだけでうやむやになっています。
宮博士は少しは眠ろう。明日は調査すると言ってます。
翌日、海にて。
もうアクアラングで潜ってる工藤と宮博士。
海岸にて。
祷師が来てサキとリコに日本人と一緒にいるなと嫌味を言う。
海中にて。
メーターで50mも潜ってます。凄いな。
ヘリオス7号が沈んでいるを発見してます。これはビックリ。
しっかりと写真を撮ってる工藤。
ヘリオス7号に接近してます。
中を見ると何だか計器は作動してるみたい。
そんなとこに何かが迫る。ゲゾラです。
必死こいて逃げる工藤と宮博士。
ゲゾラの触手が迫ってきます。1人が捕まる。
ナイフや水中銃で触手を攻撃してるがあまり効果はない。
もう1人も触手に捕まっています。これは大変。
そんなとこににイルカの群れが通りがかる。そうなるとゲゾラの動きが鈍る。
触手から脱出して逃げる工藤と宮博士。
海岸にて。
何とか戻ってる工藤と宮博士。それで今のは何だ?となります。
しかし結局わからんと言ってる宮博士。それじゃダメじゃん。
ゲゾラの方は上陸してます。儀式中の部落に接近する。
部落にて。
儀式を見物してる小畑はアヤ子にゲゾラなんているもんかと吐き捨てる。
しかしゲゾラが接近してるのを見てこれはビックリとなってます。
部落の面々もこれは大変と逃げています。ゲゾラは大暴れとなります。
立場上逃げるわけにはいかない祈祷師は祈りますが触手に捕まって投げ飛ばされる。
これで中村哲は死んだのか?
ゲゾラですが火は苦手のようです。触手が焼けている。
部落の面々は逃げてます。
アヤ子達は工藤と宮博士と合流してます。
部落の方を見て工藤が宮博士に何とかしてくれと頼む。
アヤ子はゲゾラは火に弱かったと言ってます。
部落の男達が何故か協力的。燃料缶を持ってくる。
工藤と宮博士にボルトアクションの小銃も渡してくれる。普通に旧日本軍のボルトアクションで5連発の38式小銃でしょう。
そんなわけで燃料を撒いて小銃を撃ってゲゾラをおびき寄せる。
小銃を撃つ時にちゃんと1発ごとにボルトを引いて実包を再装填して撃ってます。日本映画では珍しい。
いよいよたいまつで燃料に点火します。
こさはゲゾラにかなりダメージを与えています。ゲゾラは逃げる。
ゲゾラはダメージを受けていますか何とか海に逃げる。
海中に沈むゲゾラ。青い生命体がゲゾラから出ています。
島にて。
原住民に旧日本軍の弾薬庫に案内される工藤と宮博士一行。
ここから燃料や小銃を持ってきたようです。まだまだ残ってます。
工藤はこれでやっつけられると宮博士に言う。宮博士は何だか不安そう。
小畑の方は島から逃げる気満々。ゴムボートの方へ向かう。
しかし海に逃げてもかえって危険なのではと思える。
宮博士にあれは何ですか?と聞くアヤ子。ゲゾラのことです。
まだわからんと答える宮博士。
原住民の人達は妙に明るい。とっておきの重機関銃まで引っ張り出してます。
弾出るよとマジで連射してます。危ない。ここは『ワイルドバンチ』(1969年)みたい。
そんなとこにゴムボートの小畑が通りがかる。重機関銃の弾丸が飛んできて危ないじゃないかと逆ギレしてる。
当然何でそこにいると突っ込まれています。
いきなりゴムボートが転覆します。
今度は赤い光から何かが出てくる。赤い怪獣のガニメです。
ゲゾラを引き継ぐ感じでガニメになってます。そうなると怪獣が3体そろうことはないみたい。
さっそくとっておきの重機関銃や小銃でガニメを撃ってます。
重機関銃ですが弾倉がちゃんと板弾倉になっています。さすがに旧日本軍の装備は知ってるようです。
ガニメが迫るので逃げる一行。重機関銃も抱えて逃げる。
ジャングルに逃げ込んでます。手榴弾も使ってる原住民の面々。何でも旧日本軍の装備です。
工藤が小銃でガニメの目を撃ち抜く。
工藤とアヤ子は逃げて崖っぷちまで来てます。ガニメが迫る。
谷底には燃料タンクみたいなのがあります。
工藤は小銃でもう片方の目も撃ち抜く。ついでに写真もちゃんと撮ってる工藤。
そんなわけで谷底に転落するガニメ。
崖の途中でぶら下がった工藤は何とか登っている。
谷底のガニメの側の燃料タンクを小銃で撃つ工藤。
見事に点火してガニメは大爆発となります。
また青い生命体がガニメから出て移動してる。
海岸にて。
小畑はまだ死んでない。助かったようです。
近くの怪獣の死体から青い生命体が出て小畑に取りつきます。
人間が青い生命体に取り憑かれてるとどうなる?元々性格が悪いのであまり変わらないのか?
取り憑いた青い生命体にコンタクトされる小畑。
青い生命体は色々と喋り倒してます。
全ては我々が支配したと自信満々の青い生命体。
地球を支配するために苦手なものを始末しなければならない・・・
工藤と宮博士一行はガニメが死んだ現場に来てます。
使っているカメラですがヤシカでした。当時でも珍しいと思える。
宮博士は自説を述べる。今回のことをヘリオス7号と結びつけています。
工藤は相変わらずやる気満々。
宮博士はここで戦って少しでもいいからこのことを伝えようと言う。
そんなとこにサキがリコと結婚しますと報告しに来ます。
随分と唐突な感じがする。まあいいけど。
おめでとうと祝福する工藤と宮博士とアヤ子。
それはいいけどリコはまだ記憶喪失症のままです。それで結婚なんていいのか?
部落にて。
結婚式になってます。大勢が祝ってます。
結婚の儀を執り行うのはやっぱり中村哲の祈祷師です。死んでなかった。
リコですが工藤のカメラのフラッシュにビックリして走って逃げる。追うサキ。
ジャングルでようやくリコに追いつくサキ。
ここでリコは記憶を取り戻したようです。結果オーライの典型です。
3人にコウモリが来て怪物が逃げたと証言するリコ。
工藤は海中でイルカの群れがいたことを思い出す。
宮博士は怪物の弱点がわかったとなってます。超音波に弱い。
そんなわけでコウモリがいる洞窟に避難すればいいとなります。
洞窟にて。
ここに来ている工藤や原住民の面々。
洞窟内を見ると肝心のコウモリが大量に死んでいます。しかも焼かれて死んでいる。
誰かがやったことになります。そうなると小畑がやったらしい。
当然登場人物達は誰がやったかわからん。
他の洞窟を探し回る一行。しかし同じようにコウモリが焼かれてます。
洞窟捜索中の工藤とアヤ子はカメーバに遭遇します。これは大変。
必死こいて逃げてます。
偶然に飛び込んだ洞窟にはコウモリがいました。
そんなわけでカメーバは引き上げてる。
この洞窟を避難所にしています。
生き残ってる面々が集まってます。入り口は塞くドアをつけている。
そんなとこに小畑が来ます。見た目があからさまに怪しい。
洞窟内に入った小畑ですが宮博士を無視してすぐに寝ています。
どうなってる?といった感じの宮博士。
時間が経過して食事になってます。
小畑はいなくなってることに気がつく工藤。
洞窟の出入り口にて。
小畑は燃料を洞窟内に流し込んでます。
工藤が止めようとするが怪力で投げ飛ばす。
違う声でムダな抵抗はやめろと普通に警告する小畑。
色々と喋り倒してる取り憑いた生命体。
リコが突撃するがやっぱり投げ飛ばされる。。
小畑は10倍の力になったのだと自信満々の生命体。
現在は3つに分離してると余計なことも喋ってます。小畑、カメーバ、復活したガニメの3つです。詰めが甘い生命体です。
そこで小畑を説得しようとするアヤ子。言い分はともかく説得にかかってます。
そんなとこにカメーバとガニメが接近してます。
説得が効いたのか小畑は洞窟のドアを開けてコウモリを逃がす。
激怒してる取り憑いた生命体。そのままいなくなる小畑。
コウモリの群れはカメーバとガニメの上を飛び回る。
そうなると生命体の怪獣コントロールが出来なくなる。
本能のままに動く怪獣と化したカメーバとガニメの戦いになります。
そのまま火山に接近しています。
火口に落ちたカメーバはガニメのハサミに噛みついて道連れにして大爆発となります。
これで怪獣2体は生命体ごと片づいたようです。
宮博士も溶岩の熱には生命体もやられるだろと解説する。
小畑も火口に接近してる。そのまま身を投げて生命体を片づける。
最後の最後で身を挺したわけです。
小畑にありがとうと言うアヤ子。
そんなとこに祈祷師達が来てます。まだ死んでない中村哲。しぶとい。
海岸にて。
船が接近してます。噴火を見て来たらしい。
これでようやく帰れるようです。
工藤ですが今回の出来事は誰も信じないだろうなと愚痴が出ています。
エンドとなります。
そんなわけで古きよき最後の怪獣映画といった感じのよい作品でした。
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コメント
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こんばんは。お久し振りです。
「決戦!南海の大怪獣」も東宝を代表する怪獣映画ですね。登場する3匹の怪獣達、造形がリアルかつ可愛らしさを感じてしまいます。中でも一番好きなのがカメーバですね。つぶらな大きな瞳が可愛い♪可愛い♪♪
3匹は元々セルジオ島に生息していた小さなイカ・蟹・亀だった訳ですが、それが邪悪なアメーバ宇宙人に憑りつかれ怪獣化してしまいます。途中、島に訪れた一行と遭遇した可愛い亀のなれの果てがカメーバだったとしたら、亀にとって何とも不幸な話です。
終始熱血をスパークさせ捲くっていた、あのヒーロー気取りのカメラマンは「イルカとコウモリと人間の地球生物連合軍が宇宙生物を打ち倒した」的な事をのたまってましたが、イルカはただ周囲を泳いでいただけ、コウモリ達は自分達の身を守る為に宇宙人を攻撃しただけで別に人間に協力した訳では無いです。そこまで地球生物賛歌を歌い上げるなら、この事件で犠牲になった3種類(4匹)の地球生物の事を考えても良さそうですが・・・・・・。
終始渋面の博士にしても「人間には心がある」的な事を仰ってましたが、イカ・蟹・亀だって人間ほど複雑では無いにしても心はあるはずです。彼らだって心を動かされる何か(同種族の呼び声とか)があれば、宇宙人の支配に抵抗していたかもしれません。人間以外の生き物にも心はあるんですよ。
この映画で言わんとしている地球生物賛歌が、何だか上滑りで空々しく感じます。
投稿: A-chan | 2020.12.20 19:22
A-chanさん、いつもコメントありがとうございます。
この作品が製作された1970年当時の日本映画界は観客もスポンサーもTVに奪われお先真っ暗で余裕がなかったので色々と見当違いがあったのかもしれません。
テーマを入れたがるはどの映画に付き物なんですが私はあまり興味はないのでどうでもいい感じ。説教が過ぎるのはマイナスですが。
私は妙に協力的な現地住民が三脚も付けず重機関銃を撃ちまくるのが印象的でした。
投稿: ロイ・フェイス | 2020.12.22 10:12