『エマニエルの美女 江戸川乱歩の「化人幻戯」』(1980年)
この作品は、井上梅次監督、天知茂主演のシリーズ第12作のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1980年 松竹/テレビ朝日 日本作品
ランニング・タイム◆92分
プロット◆謎の殺人を追う話しのようです。
音楽◆鏑木創
キングレコード発売のDVDにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーステレオ 2.0ch
キャスト
天知茂→明智小五郎探偵
五十嵐めぐみ→助手の文代
柏原貴→助手の小林少年
荒井注→波越警部
夏樹陽子→大河原由美子
岡田英次→推理作家の大河原義明
江木俊夫→大河原の助手 杉本治郎
中条きよし→小説評論家の姫田吾郎
荒谷公之
茶川一郎→花丸工業製作所の主人
北町嘉郎
草薙幸二郎→福本教授
吉岡ひとみ→女優の山村弘子
志賀真津子→お手伝いのトキ
小田草之介
高峰純平
沖秀一
加藤真琴
市東昭彦
鈴木裕子
工藤秀和
吉永理枝
斉藤朋彦
井上梅次監督の演出はよいと思います。
このへんになるとさすがに間延びしてるというかクドイ描写が目立ちます。
色々と原因があると思われます。井上梅次監督が歳のせいとか、松竹のごり押しキャストのせいとか・・・
キングレコードのタイトル
タイトル
キャストですが岡田英次が出ています。大丈夫なのか?
明智小五郎探偵と波越警部がクルマで移動中。
クルマはマツダ・ルーチェです。4ドアハードトップ。
モノローグが入ります。犯罪研究愛好会のゲストで呼ばれたとか。
三浦半島に推理作家の大河原義明の屋敷があるとか。
大河原邸にて。
ここに入る明智小五郎探偵と波越警部。遅れて到着しています。
食事の席です。
推理作家の大河原義明
夫人の大河原由美子
助手の杉本
小説評論家の姫田
映画プロデューサーの讃岐
犯罪学の福本教授
女優の山村弘子
他にお手伝いのトキ
話しが弾んでいます。
ベランダで由美子とお近づきになってる明智小五郎探偵。
大河原義明がコレクションを見せる一席となります。
ここでカマキリを見て悲鳴を上げて明智小五郎探偵に抱きつく由美子夫人。
地下室に降りるととそこは拷問や処刑の器具等が配置されています。
他に切り取られた入れ墨が貼って展示してある。
波越警部がギロチンで処刑されて頭の人形をビックリのシーンがあります。
このへんの印象ですがで随分と前に見たけどどんな話しなのかホトンド忘れています。
毎度のことで原作とは全く違うはずです。
夜中に起きて海岸に行く明智小五郎探偵。
海岸には由美子夫人が佇んでいます。話しをしています。
カマキリは夫の大河原義明のいたずらだと言ってる由美子夫人。
何か起こるのではと心配してる由美子夫人。
翌日にて。
ピアノの音がしています。女優の山村弘子が曳いている。ピアノですがprimatoneのブランドです。知らない。
テラスでコーヒーを飲んでる面々。姫田は散歩に行ってるらしい。
備え付けの望遠鏡で崖の上を歩いてる姫田を見つける由美子夫人。
転落する姫田。テラスは大騒ぎになっています。これは大変と見に行きます。
海にて。
漁船が捜索しています。姫田の死体が発見されます。
地元警察にて。神奈川県警。
姫田の死体を確認している明智小五郎探偵一行。
蛭田の所持品の中に白い鳥の羽があります。これは謎だとなっています。
大河原邸にて。
由美子夫人と話しをしてる明智小五郎探偵。予感の通りになった・・・
それで全員の前で蛭田は自殺ではないと断言する明智小五郎探偵。それでもまだトリックや犯人はわからんらしい。
推理作家の庄司が自殺したと話しをする明智小五郎探偵。死ぬ前に白い羽を見ておびえていたとか。
死体は死後硬直の具合から投身自殺した時より以前に死んだと推定出来る。
で、この中のどなたかが犯人だと断言してる明智小五郎探偵。でもまだ不明です。そんなわけで1週間後にまりたここに集合しましょうとなります。
言うだけ言って明智小五郎探偵は東京へ帰ります。
事務所にて。
波越警部が来ています。オセロゲームで犯人捜しの話しをしています。
オセロゲームは今は何て称していた?→やっぱりオセロゲームと称しているようです。このゲームの語源はリバーシがだそうです。と言われても何だかわからん。
姫田の手帳の数字は何だ?という話しになります。これは日付と時間らしいとなります。
この日付と時間の姫田の行動を調べることになります。
撮影所にて。
山村弘子がクルマで出るとこでサインをしています。もらってるのは明智小五郎探偵の助手です。
山村弘子のクルマはマツダ・コスモAPです。当時の豪華なクーペです。でも5ナンバー。当時の3ナンバーは税金が非常に高く設定されていたんです。これは輸入車排除の一環だったと思う。
山村弘子のクルマを尾行してる明智小五郎探偵。クルマはマツダ・ルーチェ。
花丸工業製作所に入ります。その後は近くの公衆電話で電話しています。
山村弘子が去ったあとにここに入る明智小五郎探偵。ここの社長がとぼけてるので警察沙汰にするぞと脅かして聞き出してる明智小五郎探偵。
事務所にて。
明智小五郎探偵が戻ると大河原義明の助手 杉本が来ています。
自分にも白い羽が来たと杉本。助けてくれと言ってる。
犯人は大河原義明だ主張してる杉本。小説が書けなくなった大河原義明は助手の庄司武彦に代筆させていたとか。
海浜ホテルにて。
プールに全裸女性の死体が浮いています。大騒ぎになっています。
被害者は山村弘子です。
新聞の見出しのモンタージュが入ります。
女優の山村弘子が殺害される・・・・
警察にて。
事情聴取されてる大河原義明。しつこく聞かれ犯人扱いされて激怒しています。
事務所にて。
波越警部が来ています。大河原義明にはアリバイがある。
山村弘子のバッグに白い羽があった。
大河原義明ですが事件当時は自宅屋敷でTVを見ていたとか。ビデオがないのか?、この当時はVHSのかけらもないんです。
大河原邸にて。1週間後です。
殺された山村弘子以外は全員集合しています。
崖を歩いていたのは山村弘子の変装だと言ってる明智小五郎探偵。
ピアノの音はトリックだ。落ちたのは人形だ。それで山村弘子はマネキン工場に行ってたようです。
で、山村弘子は主犯ではないとしています。
アリバイの話しになりますが全員アリバイがあります。
最後の助手 杉本は明智小五郎探偵事務所にいたとか。これを初めて知った大河原義明。微妙な雰囲気になっています。
そんなこんなでアリバイを疑われた大河原義明が激怒しています。
お手伝いのトキを呼んで事情聴取してる明智小五郎探偵。
アリバイ当時は呼ばれてTVを見ていたと証言する。
かしこまって3人でTVを見ている図が何となく凄い。
このTVが当時の最新のモデルです。ステレオスピーカーを装備している家具調TVです。どうしてこれが最新だったのか?と思える。ステレオスピーカーと言っても音声はモノラル仕様だと思う。単なる2スピーカーなだけで意味がない。
海岸にて。
由美子夫人を呼び出して話しをする明智小五郎探偵。
姫田の手帳の話しをする明智小五郎探偵です。手帳の時間は由美子夫人と逢引していた時間だと調べたと話します。
これを否定してる由美子夫人。
事務所にて。
波越警部が来ています。
大河原邸で明智小五郎探偵が調べたらビデオケーブルがあった。もしかしてビデオレコーダーを使ったのでは?となっています。
この当時はまだVHSはなかったと思う。
そんなとこに小包が届きます。当時はまだ宅配便はなかった。
差出人は姫田です。これはビックリ。
中味は表紙にY.Oのイニシャルが入ってる由美子夫人の日記です。
この日記は私だけで読むと言ってる明智小五郎探偵。不満そうな波越警部。
由美子夫人に電話してこの日記のことを聞いてる明智小五郎探偵。
盗まれたと主張してる由美子夫人。
ビデオテープのことを言われて日記を読んでも構いませんと言ってる由美子夫人。
1人で由美子夫人の日記を読む明智小五郎探偵。
日記から回想になります。
乱歩賞を取ったばかりの作家 庄司のアパートに行く由美子夫人。
すぐにセックスになっています。夏樹陽子のヌードは吹替だと初めてわかった。上手い編集です。
この当時はTVでヌードが見れたんです。さすがに現在では無理らしい。
大河原邸近くの竹やぶでクビを吊ってる庄司。
旦那と一緒に来てショックを受けてる由美子夫人。
新しく雇われた杉本と初対面の由美子夫人。気に入ったと言ってる。
風呂場で杉本の背中を流してる由美子不夫人。
ここもおっぱいは吹替です。まあいいけど。
日記によると夫の大河原義明は不能らしい。そのために若い助手を雇って由美子夫人にあてがってるらしい。
そんなわけで風呂場の天窓から覗いてる大河原義明。
日記による回想は延々と続きます。
姫田が訪れています。相手をする由美子夫人。
大河原義明は助手に代筆させてると主張している姫田。
そんなわけで姫田とゴルフをしてる由美子夫人と大河原義明。ついでに口止め料を渡していたらしい。
日の出ホテルにて。小田原です。
今度は姫田とセックスしてる由美子夫人。セックスが上手いと褒めています。
これが姫田の手帳に書かれていた日時と一致するようです。
ヌードは全部吹替です。まあいいけど。
大河原邸にて。
エマニエルの籐イスに座ってる由美子夫人。杉本と話しています。
日記は明智小五郎探偵が犯罪研究愛好会のゲストで呼ばれたことまで書かれています。
カマキリのことも書かれています。大河原義明は姫田か杉本のどちらに抱きつくのかと見ていたら明智小五郎探偵で当てが外れたとか。
山村弘子の荷物にバラバラの人形が入ってることを知る由美子夫人。そのように書かれています。
姫田が投身自殺すること書かれています。
日記を読み終わる明智小五郎探偵。
要するに犯人は大河原義明だと書かれています。
クルマで移動中の明智小五郎探偵と波越警部。
山村弘子が海浜ホテルのプールで死んだことも大河原義明にしていることが日記のセリフのみで入ります。
大河原邸にて。
日記は警察に渡したと話してる波越警部。プライバシーには配慮していますと説明している明智小五郎探偵。
主人は寝室にいると由美子夫人。そんなとこにお手伝いのトキが慌てて知らせに来る。
地下室にて。
ギロチンでクビを切られている大河原義明の死体があります。
これを見て気を失う由美子夫人。
地元警察にて。
波越警部は大河原義明は自殺と断定しています。
新聞の見出しのモンタージュです。
連続殺人事件恐怖の幕切れ・・・・
墓場にて。
墓参りをしてる由美子夫人。明智小五郎探偵、助手の杉本、お手伝いのトキ。
日記を送ったのは君かと杉本に聞いてる明智小五郎探偵。違うらしい。
由美子夫人は死んだ旦那の大河原義明だと主張しています。
墓石にカマキリがいて驚愕してる由美子夫人。
事務所にて。
オセロゲームをしてる助手2人。明智小五郎探偵は思案中。
カマキリのことを文代に聞いてる明智小五郎探偵た。たかがカマキリにそんなに驚愕するほどのことなのか?となってます。
助手に由美子夫人のことをもっと調べろと命じています。
大河原邸にて。
風呂場にて。一緒に風呂に入ってる由美子夫人と杉本。
由美子夫人に入れ込んでる杉本。延々といちゃついてます。
それで杉本のクビを絞めてる由美子夫人。
風呂桶に転落して沈む杉本。沈みっぱなしで死んだらしい。
そんなとこで天窓から誰かが覗いてるようです。
バスローブ姿で調べに行く由美子夫人。
天窓には人形がありました。屋根から落ちていく人形。
風呂場に戻る由美子夫人。
風呂桶には杉本ではなく大河原義明が沈んでいます。驚愕してる由美子夫人。
沈みっぱなしの大河原義明が起き上がる。逃げる由美子夫人。
そのまま地下室まで逃げてる由美子夫人。
日記を送ったのはお前だろと責めてる大河原義明。
みんな殺したと自白する由美子夫人。
何か違うと気がつく由美子夫人。変装をとって正体を現わす明智小五郎探偵。
私の負けだと由美子夫人。
殺人の動機は?と聞く明智小五郎探偵。
話しの中で杉本はまだ死んでないと言ってる明智小五郎探偵。フォローするほどのキャラではないけど。
隙を見て拷問器具のぶら下がった滑車を明智小五郎探偵に投げつけと昏倒させる由美子夫人。
拷問台の明智小五郎探偵。
濡れた革のベルトが乾くとクビが絞まります。
由美子夫人が本当のことを告白します。で、回想になります。
子供の頃から殺人に非常な関心を持っていた由美子夫人。あんまり可愛いので殺してしまいそれに興奮していたらしい。
最初は小鳥や猫を殺しては埋めていたようです。
姫田殺しの人形のトリック。
ピアノはラジカセでごまかしていた。このラジカセがステレオスピーカー装備の当時の最新モデルです。
海浜ホテルのプールで山村弘子殺し。
これは普通に殺していたようです。
大河原義明から私と一緒に死んでくれと言われてる由美子夫人。
ここは成り行きでギロチン台にかかる大河原義明。故意ではなかったらしい。
そんなことを話してるうちに時間が経過してクビを絞まってくる明智小五郎探偵。
で、何故かカマキリが大量に地下室内にいます。気がついて驚愕してる由美子夫人。
危ないとこで波越警部と助手2人が救出に来ます。助かる明智小五郎探偵。
それで由美子夫人はショックで発狂しています。
エンドとなります。
そんなわけで何だか普通の2時間ドラマになりつつあるがよい作品でした。
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コメント
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すみませんが、質問させて下さい。
なぜエマ二エルなんでしょうか?
投稿: イノウエ | 2014.06.07 23:17
イノウエさん、コメントありがとうございます。
何故エマニエル?、それは当時シルビア・クリステル主演のソフトポルノ映画『エマニエル夫人』シリーズが大ヒットしていたので便乗しただけなのです。
『エマニエル夫人』の映画宣伝ポスターで籐イスに座ってるシルビア・クリステルがアイコンとなってしまい、籐イスを見ただけでパブロフの犬のごとく反応していたんです。
そんなわけで『エマニエル夫人』シリーズが忘れ去られた現在になると江戸川乱歩で何でエマニエル?となるわけです。
投稿: ロイ・フェイス | 2014.06.09 19:04