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2013.07.27

『江戸川乱歩「黒蜥蜴」より 悪魔のような美女』(1979年)

この作品はこの作品は井上梅次監督、天知茂主演のTV土曜ワイド劇場の江戸川乱歩シリーズ第8弾のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1979年 松竹/テレビ朝日 日本作品
ランニング・タイム◆95分
プロット◆明智小五郎探偵と怪盗黒蜥蜴が対決する話しのようです。
音楽◆鏑木創

キングレコード発売のDVDにて。
画質はよいです。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。

キャスト
天知茂→明智小五郎探偵
小川真由美→黒蜥蜴/緑川夫人
五十嵐めぐみ→文代
柏原貴→小林少年
荒井注→波越警部
加山麗子→岩瀬早苗
清水章吾→黒蜥蜴の子分 雨宮
柳生博→宝石商の岩瀬
大前均→船長
北町嘉郎→田村刑事
詫摩繁春→美青年 ( as 宅麻伸)
羽生昭彦
水木涼子
工藤和彦
加島潤
岡本忠幸
鈴木謙一
市東昭秀
篠原靖夫
沖秀一
加藤真琴
刀原章光
山崎純資
マリー・オーマレイ
ウィリー・ドーシイ
荒川マミ
高林謙
椿ゆき
吉沢一彦→TV朝日アナウンサー本人

井上梅次監督の演出はよいと思います。
全体的にゆったりとした時間の使い方に演出となっています。

小川真由美は今はどうしてる?、さっぱりマスメディアには出てこない。
岩下志麻になりそこねたのが、加賀まりこと小川真由美の2人といった印象があります。


キングレコードのタイトル。

いきなり始ります。
まずは黒蜥蜴が登場します。アジトにて。
美青年が捕まっています。役名が美青年なんです。
人間のはく製が並んでいます。おっぱいが出てる。
人間の標本をコレクションしてる黒蜥蜴。驚愕してる美青年。
手下は雨宮とかたわの松吉の2人。

タイトルとなります。

またダイハツ・シャルマンを運転してる明智小五郎探偵。
ホテル・サンハトヤに入ります。ちゃんと名前を出しています。どうやらタイアップの話しがついてるようです。

ダイハツ・シャルマンはトヨタ・カローラのOEMのクルマです。
ダイハツはカローラの高級版のつもりだったらしいが全くそんなことはなかった。

ホテルの部屋にて。
波越警部がお出迎えです。宝石商の岩瀬、娘の早苗、で、緑川夫人なる人物が登場します。
予告状によると『あなたの1番大切なもの』を頂戴するというらしい。
で、大切なものは宝石のエジプトの星だとなっています

予告状の時刻午前00:00が迫ってきています。
部下の刑事たちがしらみつぶしに部屋を調べて教授の山川なる人物も出てきます。

緑川夫人と黒蜥蜴の話をしている明智小五郎探偵。
黒蜥蜴はきっと来ると言ってる緑川夫人。
で、どっちが勝つか賭けようとなります。緑川夫人は黒蜥蜴に賭ける。明智小五郎探偵は当然自分に賭ける。

このへんまでは宝石のエジプトの星がお目当てとなっています。
ランニング・タイムで95分なので何だかゆったりとした時間の使い方になっています。こうなると72分のタイトな時間に詰め込めるだけ詰め込む手法の方がいいと思える。

早苗の入浴シーンがちゃんとあります。
クローズアップでおっぱいが見えています。編集でつないでるような感じもするけど。

フロントの田村刑事はでっかいトランシーバーで連絡をしています。
現在なら携帯電話でしょう。

11:30となります。
明智小五郎探偵のところに緑川夫人が来ます。着物から部屋着になっています。
妙な物音がしますとなって隣部屋の早苗を見に行きます。

隣部屋にて。
見にきた明智小五郎探偵と緑川夫人。
早苗は寝てて緑川夫人に寝言で返事をしています。

岩瀬の部屋に戻ります。
ポーカーをする明智小五郎探偵と緑川夫人。この勝負は緑川夫人の圧勝になっています。
時刻が迫ると時計の文字盤を合成して見せています。

00:00となります。時間です。
明智小五郎探偵に起こされる岩瀬と波越警部。
エジプトの星は無事でした。それでどうなる?

黒蜥蜴のやり口の謎解きをする緑川夫人。
『あなたの1番大切なもの』とは宝石エジプトの星ではなく娘の早苗だったとなります。
隣の部屋に調べに行くと早苗はマネキンの頭でした。

フロントにて。
部下を叱責する波越警部となっています。

ホテルの部屋にて。
山川教授が11:00前に大きなトランクを持ってチェックアウトしたとわかります。
緑川夫人は11:40に隣の部屋を見にいった時には早苗はいたと言う。
明智小五郎探偵はその時にはすでに早苗はマネキンだったと言う。山川教授なる人物は最初からマークしてていまは部下が尾行中だとなります。

尾行中です。
クルマは山川教授がトヨタ・クラウンで明智小五郎探偵の部下2人はダイハツ・シャルマンです。

ホテルの部屋にて。
明智小五郎探偵の部下からの報告を待っている面々。

尾行中です。
尾行に逆ギレした雨宮は待ち伏せて部下の文代と小林を脅してトランクを下ろさせてシャルマンに積み込もうとしています。そんなとこにパトカーのサイレンが聞こえてきます。
ここで山川と小林の格闘となります。加勢したが間違えて小林をノックアウトしてる文代です。
そんなこんなでパトカーが到着して山川はクラウンで逃走します。トランクは残る。
パトカーにクラウンの尾行をまかせてトランクを調べる文代と小林。中味は下着姿の早苗でした。

ホテルの部屋にて。
ポーカーをやってる明智小五郎探偵と緑川夫人。今度は明智小五郎探偵の圧勝になっています。
電話です。明智小五郎探偵の部下からでよい知らせでした。
この勝負は引き分けだと言ってる緑川夫人。違うと言う明智小五郎探偵。
黒蜥蜴はここにいる。我々の目の前にいると明智小五郎探偵。
緑川夫人の腕には黒蜥蜴の入れ墨があります。

香水ビンから催眠スプレーを撒いてズラかる緑川夫人の黒蜥蜴。
波越警部はようやっとフロントの部下に電話して緑川夫人の手配をする。
緑川夫人は男装してゆうゆうと脱出となります。クルマは真っ赤なアメ車です。

新聞のモンタージュが入ります。
黒蜥蜴云々と・・

明智小五郎探偵事務所にて。
電話です。緑川夫人からです。スプリットスクリーンになっています。
まずは軽く挨拶からといった感じ。
黒蜥蜴のアジトにて。
美青年が薬槽に浸けられています。引っぱり上げて観察してる黒蜥蜴。
恋人をすぐに見つけてあげるなんて言ってる黒蜥蜴。

岩瀬邸にて。
応接セットが届きます。家具屋にはまかせずに警察が運んでいます。
話しからエジプトの星は明智小五郎探偵に預けてるようです。
そんなとこに文代と小林がやってきます。見張りの手伝いをするようです。

食事にて。
波越警部が黒蜥蜴の話しをするので気分の悪くなった早苗は先に部屋に戻ります。
早苗の弾くピアノが聞こえてきます。

応接室にて。
ピアノの弾く早苗の背後ではソファの中から人影が・・・
出てきたのは女賊ルックの黒蜥蜴でした。それで仕事を済ましてからどうやって逃げる?、原作とは違う展開です。

見張りの刑事が早苗に聞くがここ顔を出さず簡単にごまかされます。
ピアノの音が途切れて、再開したら弾き方が違っています。

また家具屋が来てソファに不具合があって交換にきましたとなります。
そういうトリックなのか。

で、黒蜥蜴の早苗が顔を出すとこでのごまかし方ですが、顔面パック姿でやっています。これはまた豪快なごまかし方です。こんなんでいいのか?
そんな感じで原作とは違う展開になっています。

ソファの交換で大騒ぎになっています。
そんなとこに明智小五郎探偵がやって来ます。

早苗は入浴中。
岩瀬が確認するが戸を開けてるわけではないので簡単にごまかせます。

黒蜥蜴はまた女賊ルックになって庭に出て催眠スプレーでお巡りを片づけています。
で、塀に登ってソファを回収したトラックの荷台に飛び乗っています。

家具屋に確認してくれと明智小五郎探偵。電話してる岩瀬。
これが応接セットは明日届けるとわかります。それでは今日届いたのは何なんだとなります。

浴室にて。
早苗は消えています。それで外から波越警部が入ってきます。
ここの浴室も外から直接出入り出来る構造になってるようです。土曜ワイド劇場仕様といった感じの浴室です。

黒蜥蜴のアジトにて。
捕まってる早苗。ヌードで拘束されています。
早苗に自慢の人間の標本コレクションを見せている黒蜥蜴です。
早苗にはエジプトの星で飾ってあげると言ってます。
明智小五郎探偵事務所にて。
TVニュースです。TV朝日の吉沢一彦アナウンサーが登場。この作品はTV朝日放映なので面白い楽屋落ちをやっています。
TVセットは東芝製。ボタン直列のチャンネルスイッチ。当時はまだリモコンはなかった。

電話です。黒蜥蜴からです。必ず捕らえると明智小五郎探偵。
ここが見どころの明智小五郎探偵と黒蜥蜴の独白が同じフレームに収まるとこです。
スプリットスクリーンではなくカットバックから同じフレームになっています。
本当の勝負はこれからだのセリフ。

岩瀬邸にて。
脅迫状です。早苗をネタにエジプトの星と交換しようとなっています。
場所は羽衣競艇スタンドとなっています。映画『黒蜥蜴』(1962年)の東京タワーではない。
映画も同じ井上梅次監督でブッ飛びの面白さで必見の佳作になってます。

羽衣競艇スタンドにて。
実際はどこでロケをしたのか興味深い。
岩瀬のところに黒蜥蜴が直々に来ています。
手下の雨宮が浮浪者を怪しむシーンが入ります。ここはギャグなのか?
エジプトの星を渡す岩瀬。とっととズラかる黒蜥蜴。

トヨタ・ライトエースのトラックに乗り込む黒蜥蜴。
逃走します。港へ向かうようです。

港にて。
トラックから船に乗り換える黒蜥蜴。船は『志摩丸 東京』と大きく表示されています。普通の船です。漁船なのかタグボートなのかはわからん。
出港となります。
船が航行してるとこをちゃんと撮っています。カネがかかっています。

コーヒーを頼まれたはずの松吉ですが忘れていた
この時点でもう明智小五郎探偵になっていたようです。

じゃがいもの袋が空っぽと報告が入ります。
明智小五郎探偵が潜入してると判断する黒蜥蜴。船内捜索を命じます。
大捜索となりますが見つからず。

あとは黒蜥蜴の船室だけとなります。
例のソファが置いてあります。これが大きく上下に動いてます。動き過ぎです。
手下を追っ払ってソファに話しかける黒蜥蜴。返事を返す明智小五郎探偵の声が聞こえてきます。
これはソファではなく別の場所から話しかけるんですが、音は場所が特定しにくいのです。思い込みが優先されてしまうのです。

で、手下を呼んでソファをロープでぐるぐる巻きにして海に捨てます。
ここもちゃんと本物の船から落としてることを撮っています。
黒蜥蜴にハンカチを渡す松吉。船室に戻る黒蜥蜴。

アジトに向かう黒蜥蜴の一行。
岩場を徒歩で移動しています。土曜ワイド劇場でおなじみの洞窟に入っています。

黒蜥蜴のアジトにて。
まだ早苗は拘束されたままです。

黒蜥蜴が秘密の部屋に入ります。
酒を飲みながら明智小五郎探偵のことを思う黒蜥蜴。
そんなとこに松吉が来ています。
叱責する黒蜥蜴ですが、松吉相手に自分の思いを全部を喋っています。

で、薬漕に行くと早苗ではなく雨宮が浸けてあります。
驚愕してる黒蜥蜴。

早苗が逃げたということで雨宮がいないので船長を呼ぶ黒蜥蜴。誰もいない。
で、自慢のコレクションがちゃんと服を着ています。
松吉はまだいます。で、これは明智小五郎探偵の仕業で、明智小五郎探偵はここにいる。どこにいると呼びかける黒蜥蜴。

松吉に早くお逃げなさいと言う黒蜥蜴。
で、松吉が明智小五郎探偵だと気がつく黒蜥蜴。変装を解く明智小五郎探偵。
服を取り去るとスーツ姿になるわけです。これはSFだ。

ハンドガンの弾丸は抜いておいたと明智小五郎探偵。
ここで笑う自慢のコレクション達。実は変装した波越警部、文代、小林、早苗でした。
回りからも波越警部の部下達が出てきます。

これまでの黒蜥蜴。鉄格子を落として、その隙に秘密の部屋に入ります。
ようやく鉄格子を上げて黒蜥蜴を捜索する面々。

明智小五郎探偵が秘密の部屋へのドアに気がついて呼びかけます。
指輪に入れてあった毒を飲みドアを開けるスイッチを入れる黒蜥蜴。

秘密の部屋に入る明智小五郎探偵。
ここに入るのは明智小五郎探偵だけなのがいい。そうしないと告白にはなりません。
船でのことを聞く黒蜥蜴。謎解きする明智小五郎探偵。

ここが見せ場の黒蜥蜴の最後の告白となります。
最後のキスは額ではなく口にしてやりなさいと思える。まあいいけど。低予算だから、そういう問題ではないか。

黒蜥蜴の入れ墨から後タイトルとなりまエンドとなります。
音楽はおなじみの軽快なスコアになっています。

そんなわけで無難にまとめてあるよい作品でした。


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