『地球最後の男 オメガマン』(1971年)
この作品はボリス・セイガル監督、チャールトン・ヘストン主演の終末物SFドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1971年 Walter Seltzer Productions/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆98分
原題◆The Omega Man
プロット◆1人だけ生き残って悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆ロン・グレーナー
ワーナー発売のDVDにて。
画質は非常によいです。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはワイド。上下に黒味あり。
DVD音声はドルビーモノラル。
キャスト
チャールトン・ヘストン→生き残ったロバート・ネビル
ポール・コスロ→他に生き残っていたダッチ
ロザリンド・キャッシュ→生き残った?リサ
アンソニー・ザーブ→一味の首領マサイアス
Eric Laneuville→リサの弟リッチ
この作品は以前TV放映の大幅カット日本語吹き替え版を見ています。
で、バイクとラストの噴水しか覚えていません。
ボリス・セイガル監督の演出はよいと思います。
全体的に手堅くまとまっています。特に変わった手法はありません。
プロローグからもう1人になっています。
これでは中だるみするかなと思ったら当時流行っていた唐突カットインによるフラッシュバックを上手くつないでもたしていた。
ラストは救いを残してました。さすがハリウッドの映画です。
チャールトン・ヘストンはこの手のB級作品に出ていてもレイ・ミランドほどうらぶれた感じがしないのがいい。昔からこの手のには慣れているのかな。
ですが、ファッションセンスが悪い。最初はサファリルック。ジャージー。青のつなぎ等。ミリタリールックもあったし、どれもイマイチ。1970年代の特徴?
ポール・コスロは『バニシング・ポイント』(1971年)に出てるがどのキャラだった?おまわりの1人かそれとも自警団のリーダーか?、いまだによくわかりません。
ディテールで、
カーステは8トラックテープデッキでした。古い。
資料によるとこのスタジアムはドジャースタジアムだそうです。わからなかった。
ここをバイクで走り回ります。多分タンクのデザインに大きさからホンダCL350かSL350でしょう。CLもSLもマフラーが違うぐらいで同じバイクのようなものですが。
だとするとこれも『バニシング・ポイント』(1971年)に登場するのと同じバイクになります。
ワーナーホームビデオ
メニュー画面
プロローグ
いきなり始まっています。
誰もいない街を走る赤いオープンカー。
→1966 Ford Galaxie 500
チャールトン・ヘストン扮するロバート・ネビルが登場。
カーステレオが8トラックテープデッキ。古い。
さすがにゴミが散らばってる所もあります。
ビルの窓に人影を見ていきなりサブマシンガンを撃ちまくっています。
タイトル
ワーナーにキニー・レジャー・サービスの文字が重なっています。
Warner Bros. Pictures (presents) (as WB A Kinney Leisure Service)
Walter Seltzer Productions Inc. (as A Walter Seltzer Production)
誰もいない街をクルマは走る。
交差点を曲がったらいきなりクルマが止まっていてよけてクラッシュしています。
赤いオープンカーはオシャカになっています。
で、携行ガソリンタンクとサブマシンガンを持って徒歩で移動してる主人公。
クルマが壊れたらすぐにディーラーのショールームに行くようです。
ディーラーにて。
壁に1975年3月のカレンダーがかかっています。
クルマ選びとなります。交渉を一人で喋っています。
机にはミイラ化した死体があります。
で、水色のマスタングのオープンカーにしています。
→1970 Ford Mustang
映画館にて。
『ウッドストック』(1970年)を上映していたようです。
ここに入る主人公。発電機を始動しています。映写機をセットしています。
どうやら自分で映画を上映して見るようです。
『ウッドストック』を見ている主人公。何回も見ているようでセリフを暗記しています。
映画館を出たらもう夕方で日が沈みかけています。これは大変。
辺り一帯の公衆電話が一斉にベルを鳴らしています。誰もいないのに・・・
これは幻聴でした。結構凄い描写です。
慌ててクルマをすっ飛ばしてる主人公。
自宅に戻ります。
そうしたら一味に待ち伏せをされていたようで、いきなり火をつけられる。アクションになっています。
黒いずきんを被った連中が大勢います。
クルマがガレージに入ってもアクションが続いています。
ガレージにはバイクが2台を置いてあります。日本製が2台らしい。
→Suzuki T 500
厳重にカギがかかってるところに入ります。
どうやら発電機があるらしい。始動させると建物外部に設置してある強力なライトが点灯しています。噴水も出たりしています。
エレベーターで直通のペントハウスに上がる主人公。
エレベーター内で回想になります。
爆発。ロケット発射。中ソ国境の紛争から世界戦争が勃発した。細菌爆弾。
1番上のペントハウスにエレベーターが着きます。
大型TVを点けています。TV放送はやっていないのでこの部屋内や外をモニターしているようです。
窓から外を見ると連中が騒いでいます。焼き打ちをやってるらしい。
主人公を「おーいネビル」と呼んでいます。どうやら知り合いらしい。
一味です。
リーダーと幹部が相談しています。何人やられた被害状況とか・・
何故勝てないとリーダーのマサイアス。白人がリーダー。黒人が幹部。
両方とも白塗りですが・・・。
こっちも一応組織化されてるようです。
銃などの武器は使わないとリーダー。そのようなポリシーらしい。
ネビルの自宅にて。
帽子を被せたシーザーの胸像と話しをしてるネビル。
ネビルの回想になっています。
病気で人々が倒れているTVニュース。
このメガネをかけたTVキャスターはどこかで見たような男です。
どんどん死んでいる人々。警察も死んでいます。
細菌戦でこうなったとTVニュース。
病院内も大混乱。
ネビルはこの方面の研究をしています。ヘリコプターで試作品のワクチンを運びます。
飛行中にヘリコプターのパイロットの具合が悪くなります。ネビルも具合が悪くなってヘリコプターは墜落する。大爆発となります。
大けがしてるが無事なネビル。試作品のワクチンを自分で注射しています。
回想から戻る。
一味です。
リーダーが神への冒涜を罰すると意気込んでいます。ネビルのことです。
火の玉を発射する仕掛けを運び込んでいます。
ネビルの自宅にて。
ぶっといソーセージを煮ています。レコードをかけています。
シーザーの胸像を相手にチェスをしているネビル。
火の玉を放り込んでる一味。
消火器で消火してるネビル。
頭に来たネビルは暗視スコープ装備の自動小銃を持ち出しています。この自動小銃は何だろう?、わからん。
ところでネビルの部屋着が何でフリルのシャツ何だろう?、これも不思議だ。
次の日の朝。
今度はジャージー姿で徒歩で移動してるネビル。
サブマシンガンを持っています。
録音でメモをしています。
地図を見てチェックしているらしい。一味のアジトを探してるようです。
マサイアスと叫んでるネビル。一味のリーダーの名前らしい。
ホテルの中に入るとミイラ化した死体があります。
サブマシンガンにフラッシュライトを装着してるネビル。調べています。
ベッドにはミイラ化した死体がありました。
乾いてない開けたばかり空き缶があります。誰かいるのか?、誰かいます。マサイアスはどこだと聞いてるネビル。
1977年とモノローグで言ってるので2年経ってるようです。
ネビルだけで掃討作戦をやってるようです。
ブティックにて。スポーツ店らしい。
ここに入るネビル。ジャージーばっかりあります。
女性マネキンを触ろうとしたら他に気配があります。よく見るとマネキンのふりをして凝固した黒人女性がいました。
逃げる黒人女性。追うネビル。
外に出てもまだ追ってるネビル。
歳のせいかくたびれたので公園のベンチで休んでいます。
酒屋にて。
また8トラックテープデッキをかけています。飲んでるネビル。
また物音を聞きます。地下室の酒蔵に入り調べています。
後ろに一味がいます。棚を倒されて下敷きになるネビル。捕まります。
一味のアジトにて。
リーダーのマサイアスが裁判官となってネビルが裁かれています。
マサイアスを演じてるアンソニー・ザーブは太った岸田森といった感じ。
床だか机に磔になってるネビル被告。悪魔だと言われてるネビル。
このへんの印象ですがビンセント・プライス版とは全く違った感じに作られています。結構いい仕事しています。
今度は別室で尋問となります。
治療法はと聞かれて、無いと怒ってるマサイアス。
ゾロゾロと一味の連中が入ってきます。全員の瞳が白く濁っています。これが一味である証明らしい。
いよいよ処刑されるのか荷馬車で運ばれるネビル。
三角帽子を被せられてるネビル。
スタジアムにて。
火刑にされるネビル。足元には一緒に焼かれるラジオや本が置かれています。
そんなとこでいきなりスタジアムのライトが点灯されます。これにはパニック状態の一味の面々。
誰かやって来ます。若い男です。ネビルを救出しています。
ライトが消えます。元気になってる一味の面々。ネビルが逃げたと大騒ぎ。
スタジアムの1室に入れられるネビル。そこにはあの黒人女性がいます。動くなとハンドガンを向けています。
助けた男ダッチは閃光手榴弾のような物を投げて交戦中。
で、部屋を出てバイクの2人乗りで脱出となります。
このバイクがホンダSL350だと思う。2人乗りですっ飛ばしています。
→1970 Honda SL 350
バイクのスタントがバレバレなのはまあご愛嬌です。
スタジアムの階段を下りたりしています。カッコよくジャンプして脱出となります。
やっぱりバイクスタントはバレバレだけど・・・
昼間です。
そのまま2人乗りでツーリングになっています。山坂道を走行しています。
もう郊外になっていて山坂道を走行しています。
レンガ造りの家に着きます。
人が大勢います。といっても子供ばかりです。
バイクで戻ってくるのがいます。これがスタジアムで活躍していたダッチです。バイクはハーレーのチョッパーです。
リサの弟リッチーが病気なので診察してくれと言われるネビル。
会話で老人より若い方が抵抗力があるとか・・・
リッチーを診察するネビル。
もう髪も瞳を白くなっているリッチー。相当症状が進んでるようです。
免疫、ワクチン、ネビルが試作品のワクチンを注射したので、ネビルの血液から血清を作れば助かるとなっています。
クルマで移動しています。このクルマはランドローバーのようです。
患者のリッチー。その他の関係者3人と女の子。
→1958 Land-Rover 109'' Series II
ネビルの自宅にて。
武器も研究施設もあります。感心してるリサ。
またモニターのスイッチを入れています。
ダッチと女の子がランドローバーで帰ります。
夜になってまた外に大勢押しかけてきています。
ネビルはリッチーの治療をやっています。
治療が一段落してリサといい雰囲気になっています。ステレオセットがまた古い。
マサイアスのことを話してるリサ。知ってるらしい。一緒にいたこともあるらしい。それで逃げてきたと言ってます。
いい雰囲気になってきたとこで発電機が止まり停電になります。これは燃料の入れ忘れだと言ってるネビル。
エレベーターシャフトを直接降りてるネビル。階下の発電機はガレージのところです。
ところでこのへんのシーンは見たことがない。カットされていたか忘れたかは不明。
バイクで走ってるとこは覚えていたけど・・・
一味の方では黒人の幹部が今度こそネビルを片づけると意気込んでいます。
何故かハンドガンまで隠し持っています。それは御禁制のアイテムなのでは?
黒人幹部はロープを投げて引っかけ登ってきます。
発電機の所に来たネビル。
燃料補給したが始動が上手くいかない。これはキャブレターまで燃料が届いていないようです。それで燃料を直接キャブレターに注いで始動させてます。ナスカーのガス欠と同じ症状で同じエンジンスタート方法です。
いよいよ窓のところまで登ってきてる黒人幹部。
発電機が始動したのでまたライトが点灯して明るくなっています。
エレベーターで上がってきたネビルがリサの後ろにいる黒人幹部をマシンガンで撃ちます。気がついてなかったリサは驚愕しています。
それからキスシーンになっているネビルとリサ。
そのまま1発やったようです。そういう展開なのか。
昼になっています。
ベッドでまだヌードのリサ。くつろいでるネビル。
ドラッグストアにて。
品物を調達してるネビルとリサ。ジョークのネタで避妊のピルの話をしています。あまり面白くないけど。
クルマで移動してるネビル。今度は茶色のオープンカーで屋根は出しています。
→1970 Mercury Cougar
病院にて。
ベッドにミイラ化した死体がたくさんあります。
ネビルは血清を作るために必要な材料を調達しています。
自宅にて。
ネビルはリサに手伝わせて自分の血液を採取しています。
これで血清を作るようです。遠心分離器等を使っています。
リッチの診察しているネビル。具合はよくなっているようです。
血清は大成功だと祝ってるネビルとリサ。
この街から出て山へ行って全てをやり直そうと言ってるネビル。
リサが出かけます。買物らしい。
ネビルは残って研究してます。具合のよくなったリッチが手伝っています。
屋上にて。
タンクに水を補給してるネビル。
リッチからマサイアス一味はシビックセンターにいると聞きます。
クルマが走っています。ネビルがダッチの家に来ました。
リッチが治ったことを伝えるネビル。喜んでるダッチ達。
明日出発するとなります。
ネビルの自宅にて。
リッチが置き手紙して出かけます。シビックセンターに行くらしい。
ブティックにて。
リサがまたヌードになって服を選んでいます。
ネビルの自宅にて。
帰宅するネビル。リッチがいない。置き手紙を見て驚愕しています。
置き手紙にはどっちが正しいか見極めてくると書いてあります。
シビックセンターにて。
ミニバイクで到着したリッチー。このバイクは何だ?、ホンダのダックスに似ているけどわからん。
→調べたら 1971 Suzuki MT-50 R でした。
建物内を移動してるリッチ。いきなりマサイアス一味が出てきます。見ててビックリした。
囲まれてるリッチ。
ネビルの自宅にて。
出撃の準備をしてるネビル。青いジャンプスーツになっています。ジープに武器を積んでいます。
→1942 Dodge WC 56
シビックセンターにて。
自分の主張をするリッチ。これを全く聞いてないマサイアス。
血清のことも話ししてるリッチ。話し合ってくださいとまともなことを主張する。
マサイアスはネビルがやってくる。待ち伏せをしろと命令しています。
リサは夜になってもまだ街中を歩いています。
マサイアス一味が行進しています。これを見てるリサ。実はリサもお仲間でした。これはびっくり。髪も白く、瞳も白濁しています。
シビックセンターにて。
ジープで到着したネビル。
建物内を調べています。リッチは殺されていました。
ジープを走らせてるネビル。バリケードを突破しています。
今度はクラッシュしてるネビル。これはまずい。
爆弾を使って反撃してるネビル。一味はは大勢います。
ネビルの自宅にて。
何とか徒歩で自宅に戻ったネビル。エレベーターでペントハウスに上がります。
リサがいない?。実といたけどお仲間状態のリサです。驚愕してるネビル。
で、他にも一味が待ち伏せていました。拘束されるネビル。
ネビルを殺す前にやることがあると自宅内を破壊されます。研究施設から壁に掛けられてる絵まで破壊されます。
隙を見て幹部を人質にして脱出するネビル。リサも連れていきます。大事な血清のビンも持っていきます。
自宅前の噴水にて。
マサイアスが槍を投げてネビルに刺さる。噴水内に倒れこむネビル。
そのままになってます。
昼になってます。
ランドローバーに全員乗せて来たダッチ。
血清をダッチに渡して絶命するネビル。帽子を取り噴水の枠に置く女の子。
ランドローバーは発進して去ります。
噴水内で絶命してるネビル。そのままネガ反転してエンドとなります。
そんなわけで普通によく出来たよいSF作品でした。
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