『狼男』(1941年)
この作品はジョージ・ワグナー監督、ロン・チェイニーJr.、イブリン・アンカース、クロード・レインズ主演の狼男ホラーのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1941年 ユニバーサル・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆70分
原題◆The Wolf Man
プロット◆狼男になって悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆チャールズ・プレヴィン
ユニバーサル・ピクチャーズ発売のDVDにて。画質は非常によいです。画面はスタンダードサイズ。
キャスト
ロン・チェイニーJr.→若旦那のラリー・タルボット
イブリン・アンカース→骨董屋の娘グエン
クロード・レインズ→父のジョン・タルボット卿
マリア・オースペンスカヤ→ジプシーの母
ラルフ・ベラミー→警察のポール・モンフォード
パトリック・ノウルズ→グエンの彼氏フランク・アンダース
ウォーレン・ウィリアム→警察のロイド博士
ベラ・ルゴシ→ジプシーのベラ
フェイ・ヘルム→殺されたグエンの知人ジェニー
ジョージ・ワグナー監督の演出はまあまあだと思います。
あまり聞いたことのない監督です。それなりの演出で聞いたことがないのは無理もないとわかります。
タイトル。
キャスト紹介がわざわざ1人ずつ絵で見せて表示しています。これはわかりやすい。
ジョージ・ワグナー監督はプロデューサーもやっています。
前説が入ります。
狼憑き云々・・・
スクリーンプロセスでクルマが走ります。
ミニチュアの城が見えます。タルボット城。この町の領主の城です。
クルマからロン・チェイニーJr.扮する若旦那のラリー・タルボットが長い間家を空けていたけど久しぶりに戻ってきたようです。
迎えるクロード・レインズ扮する父のジョン・タルボット卿。
ラルフ・ベラミー扮する警察のポール・モンフォードも登場。どうやらラリー・タルボットの幼なじみのようです。
ラリーの兄が最近亡くなったと話しに出ています。
クロード・レインズは背が低い。『汚名』(1946年)ではイングリッド・バーグマンより背が低くて撮影で2人が並ぶ時は踏み台の上に乗っていたそうです。
ロン・チェイニーJr.ですが背だけは高い。
ジョン・タルボット卿は素人学者のような人です。
ラリーは工学関係の仕事をやっていたようで故障していた望遠鏡を直しています。これで町を覗いて骨董屋の2階にいる美人を見つけます。
何だか『ボディ・ダブル』(1984年)みたいになっています。
町にて。
さっそく骨董屋に突撃してるラリー。
イブリン・アンカース扮する骨董屋の娘グエンを覗いて知っているイヤリングをネタにナンパしています。
そんなこんなでラリーは銀製の狼と五線星のステッキを買います。
タルボット城にて。
銀製の狼と五線星のステッキをジョン・タルボット卿に見せて鑑定してもらっています。そんな感じで狼男の話になっています。
夜です。
骨董屋から出かけるグエン。ラリーが声を掛けます。
フェイ・ヘルム扮するグエンの知人ジェニーが合流し歩いてジプシーのところに向かいます。
途中でトリカブトの樹があります。これも狼男の話に出ていました。
ジプシーのところです。
ジェニーがベラ・ルゴシ扮するジプシーのベラの占いを受けます。それにしてもベラという役名も何だかな?となります。扱いが素人並みのベラ・ルゴシです。『魔人ドラキュラ』(1931年)でのドラキュラ伯爵の栄光はもう無くなっていたようです。
ジェニーが占いを受けている間にラリーとグエンはその辺を散歩しています。
グエンは婚約中なんだと。これはガックリのラリー?
占いの方はジェニーの手に五線星が見えます。これで占いをやってるベラの方が動揺してジェニーに帰ってくれと言ってます。
ラリーとグエンにジェニーの悲鳴が聞こえてきます。
急行するラリー。ジェニーが狼に噛まれています。ラリーと狼は格闘となります。噛まれるラリーですが買ったばかりの銀製の狼と五線星のステッキで狼をめった打ちにしてます。
ジェニーが殺されてラリーは噛まれたとなります。
ジプシーの母が馬車で救出しに来ました。
タルボット城にて。
ジョン・タルボット卿と警察のポール・モンフォードが話をしています。
そんなとこに担ぎ込まれるラリー。
ジェニーが殺されたと連絡が入り警察のポール・モンフォードが出かけます。
現場にて。
ジプシーのベラの死体があります。これでベラ・ルゴシの出番をもう終わりです。やっぱりもう過去の栄光はないみたい。
銀製の狼と五線星のステッキが落ちています。
タルボット城にて。
ラリーは寝込んでいます。
ジョン・タルボット卿、ポール・モンフォード、ロイド博士の3人が入ってきます。
殺されたのはジプシーのベラとわかります。
ラリーは傷跡をあると見せるが傷跡はない。
ラリー、ジョン・タルボット卿、ロイド博士の3人が相談中。
町中にて。
棺桶を乗せた馬車が通ります。
棺桶が安置されます。そこに入り込むラリー。隠れています。
ジプシーの母が来て神父ともめています。
で、ベラに祈りを捧げているジプシーの母。
骨董屋にて。
グエンが父と話しをしています。そんなとこに婦人団体が数人押しかけてきます。グエンを責め立てに来たようです。
偶然ラリーが来て婦人団体を追っ払います。
話し込むラリーとグエン、そんなとこにパトリック・ノウルズ扮するグエンの彼氏フランク・アンダースがやってきます。
フランク・アンダースの犬がラリーに吠えまくります。早々に帰るラリー。フランク・アンダースはラリーは不吉な男だと言ってます。
ジプシーのお祭りです。
グエンはフランク・アンダースと来ています。ラリーを見つけて合流となります。
射的をやります。狼の的が撃てないラリー。射的といってもエアガンではなく本物の銃で撃っています。アメリカはどこもこうなのか?
ジプシーの母のとこに来たラリー。これは偶然です。
ベラを殺したのはラリーだとジプシーの母は言ってます。
銀の弾丸、銀のナイフ、銀のステッキ、これが狼男の弱点とのことです。
お守りのペンダントをもらうラリー。そんなこんなで散々脅かされてテントを出るラリーです。
ジプシーの間ではたちまちラリーは狼男だと噂話が広がっているようです。
グエンと会って自宅まで送るとラリー。
お守りをグエンにプレゼントしています。
ジプシー達は狼男が出るからこれは大変だと大急ぎで片づけてここをズラかる準備をしています。
ラリーは幻想を見ています。
色々なモンタージュとなっています。結構普通な描写でもう少しブッ飛んだほうがよかったような。
帰宅するラリー。
自室に入ります。何だか脚が毛むくじゃらになっています。
そのまま表に出ていったらもう狼男になっていました。
墓場に行って墓掘り人夫リチャードソンを襲う狼男のラリー。話しが早い。
墓場にて。警察が現場検証をしています。
タルボット城にて。
ラリーの自室には狼男の足跡が付いています。
その先は人間に戻ったラリーが寝ています。胸には五線星があります。
ジョン・タルボット卿とラリー。
足跡がこの城に向かっている云々・・・
狼憑きの話をしているジョン・タルボット卿。
で、親子で教会へ出かけます。
町にて。
町中で狼男の噂話が持ち切りになっています。
教会に入ると全員がラリーに注目となっています。
教会から出るラリーです。
タルボット城にて。
4人ほどで狼男について協議中。
ジョン・タルボット卿、警察のポール・モンフォード、ロイド博士、フランク・アンダースの4人。
ラリーが入ってきます。ロイド博士に色々と相談しています。
ロイド博士はジョン・タルボット卿にラリーを町から出しなさいと言っています。
ジョン・タルボット卿はこの事件が解決すればラリーは治ると主張しています。
絵に描いたような平行線な状態です。
森にて。
トラバサミのワナを仕掛けています。
夜です。森にて。
狼男が出現してトラバサミのワナにかかります。話が早い。
その辺は猟犬を連れた山狩りの連中がうろつています。
狼男のところにジプシーの母が来ます。祈りを捧げています。人間に戻るラリー。ワナを外してズラかります。
ラリーは山狩り中のハンター2人に声を掛けられますが適当に答えてその場を去ります。ラリーは領主の若旦那なので普通にしていれば怪しまれません。
ラリーは骨董屋へ行きます。
2階のグエンに小石を投げて来たことを知らせます。中に入るラリー。
町を出ると告げるラリー。一緒に行くとグエン。振り切って骨董屋を出るラリー。
タルボット城にて。
ジョン・タルボット卿に相談のラリー。
狼男の話を聞いてもあくまでも冷静なジョン・タルボット卿。
ラリーをイスに縛りつけています。朝まで放っておけば何も起きず妄想だということ証明するつもりらしい。
出かけるジョン・タルボット卿に銀製のステッキを持っていってくれと頼むラリー。これでオチが読めてしまいます。
町にて。
狼男狩りの準備万端といった感じです。
森にて。
ジプシーの母に声を掛けられるジョン・タルボット卿。銀製のステッキがあるから大丈夫だと言われます。
そんなとこに銃声が聞こえてきます。急行するジョン・タルボット卿。
狼男が出現しています。
グエンはジプシーの母と少し話しをしてラリーを捜しに行きます。
で、グエンを襲う狼男。駆けつけて狼男と対峙するジョン・タルボット卿。ジョン・タルボット卿は狼男を銀製のステッキでめった打ちにして格闘にもなっています。
ジプシーの母が来ます。
倒れている狼男に祈り捧げます。狼男からラリーに戻ります。
遅れて駆けつけた警察のポール・モンフォードはラリーが狼男からグエンを守って名誉の死を遂げたことにしています。
エンドとなります。これでエンドなのかい。
この無理やりのエンドはユニバーサル・ピクチャーズの意向でしょう。ハリウッドは昔も今もどこの撮影所もこんな感じなんです。
そんなわけで結末はともかくクラシックといえるよい作品でした。
新作『ウルフマン』(2010年)とキャストの比較・・・
若旦那のラリー・タルボット役のロン・チェイニーJr.とベニチオ・デル・トロ
骨董屋の娘グエン役のイブリン・アンカースとエミリー・ブラント
父のジョン・タルボット卿役のクロード・レインズとアンソニー・ホプキンス
で、比較すると・・・
ロン・チェイニーJr.とベニチオ・デル・トロならベニチオ・デル・トロの方がいい。
イブリン・アンカースとエミリー・ブラントならエミリー・ブラントの方が全然いい。
クロード・レインズとアンソニー・ホプキンスならクロード・レインズの方がいい。
・・・私の見立てだとこんな感じになります。
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