『ゴジラVSビオランテ』(1989年)
この作品は大森一樹監督/川北紘一特技監督、三田村邦彦他主演の怪獣映画です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1989年 東宝 日本作品
ランニング・タイム◆105分
プロット◆ゴジラの分身がゴジラと戦う話しのようです。
音楽◆すぎやまこういち/伊福部昭
東宝発売のBlu-rayにて。画質は普通によいです。5.1chドルビーデジタルで見たけど全くわかりませんでした。普通のステレオです。
キャスト
三田村邦彦→桐島一人博士
田中好子→お嬢様の大河内明日香
高嶋政伸→黒木翔自衛隊特佐
峰岸徹 権藤吾郎G対策センター一佐
高橋幸治→白神源壱朗遺伝工学博士
沢口靖子→白神源壱朗博士の娘 白神英理加
小高恵美→超能力者の三枝未希
金田龍之介→財閥の大河内誠剛
久我美子→大和田圭子官房長官
中田博久→小山実防衛庁長官
上田耕一→山地統幕議長
佐々木勝彦→自衛隊の竹田科学技術研究部長
永島敏行→自衛隊の山本技術部長
鈴木京香→スーパーX2オペレーター
豊原功補→スーパーX2オペレーター
ハント敬士→白人エージェント リー
デリック・ホームズ→黒人エージェント ロー
マンジョット・ベディ→工作員SSS9
松川裕美→ニュースキャスター
相楽晴子→テレビ・レポーター
デーモン小暮閣下→デーモン小暮
薩摩剣八郎→ゴジラ
竹神昌央→ビオランテ
大森一樹監督/川北紘一特技監督の演出はよいと思います。
医者の人が監督するというのも面白い。大森一樹監督は他の作品からあちこち引用しているようです。
見ていてすぐに上手いとわかります。視覚的描写バランスが取れているこれで充分です。
効果音のかぶさりがあります。
話の方ははどんどん進みます。これはいい。
東宝特撮作品でよくあるセリフでリードしてシーンにつなぐ手法はここでもやってます。
視覚的なのがいい感じです。
本編に引っ張られて特撮もよくなっているかも?
自衛隊の協力ぶりは昔と全然同じですな。これもいい伝統なの?
日本語訛りの英語=ジャパニーズイングリッシュは聞いてて面白い。日本人の英語はこれが普通なのでしょう。
特撮で・・・
特撮自体は爆発の中野昭慶特技監督とたいして変わらんように思えます。とにかく何でも量が多ければいいみたい。
作画合成がよく使われています。
これまでの特撮作品にない粘液質が特徴なのかも?
ゴジラの造形は目玉、舌、等々、よい感じに仕上げています。ワイヤーワークのギニョールは効果充分です。
新しいことをやろうとしているのがよくわかります。意欲は買えます。
CGを使っていますゲーム感覚が目新しい。
本編と特撮の連絡のよさがよい伝統です。ちゃんとつながっています。
光線作画もよい伝統です。相変わらず見事です。
効果音がもう一つ物足りない。これはよい伝統のはずですが・・・
全体的に・・・
『ゴジラ』(1984年)と似ている設定?
私の予想は『ドゴラ』(1964年)と同じで本編に偏りすぎ?→それほどでもなく本編特撮共によくやっていました。
全体の出来はまあまあ、デーモン小暮の扱いだけでも『ゴジラ』(1984年)よりよかった。
演出のテンポはよく話は詰め込み過ぎ?で本編のディテールは少し不自然な部分が少なくはなかった。
何故か首相が出ていません。まあいいけど。
後タイトル音楽はスパッと終わっている
キャストで・・・
峰岸徹が実質主役のような感じです。
高島政伸はなかなかよかった。
高橋幸治は大マジの大熱演していました。
三田村邦彦はまあまあ。三田村邦彦はファーリー・グレンジャーに似ている。スーツにスニーカーのスタイルです。
田中好子はイマイチでした。。キャンディーズが老けただけです。
東映の中田博久が何で出ている?ここは黒部進ではないのか?ところで中田博久はレスリー・ニールセンに似ています。その後『ゴジラVSキングギドラ』(1991年)には黒部進は出ていました。
ハント敬士の声は吹き替えかと思っていたけど『トーキング・ヘッド』(1992年)を見たところ自前の声のようですと。わかりました。
小高恵美は可愛い。
平成ゴジラシリーズに出続けた小高恵美はもはや水野久美並みだなと思えます。
名誉は残らないけど名前が残ったわけです。このほうがいいでしょう。調べると他に映画は出てないようです。もう引退しているようだし。
クルマのミツビシ・スタリオンが非常に目立っています。デザインはそれほどでもない。G63B直4ターボエンジン。このエンジンは4G63へと進化してミツビシの最高傑作エンジンとなったらしい。
他にSUVのパジェロ、FUSOトラック。
この当時のミツビシのクルマはSUVのパジェロが一番だと思えます。
音楽はすぎやまこういち、音楽は悪くはないけど使われ方がお気の毒です。伊福部昭の音楽とカットバックになっていて比べられて気の毒なのです。
音楽の使い方には?がつきます。船の音楽が飛行機にギドラの音楽がゴジラに、といった具合です。これでは伊福部昭もさぞ御不満だったでしょう。
伊福部昭のスコアは強力で怪獣大戦争マーチ一発ですぎやまこういちの音楽が吹っ飛んでしまいます。これはしょうがないでしょう。
プロローグ
各種警戒体制の図が描写されます。。
第1種警戒体制・・・てのがいい感じ。ハッタリが効いています。
タイトル
『ゴジラ』(1984年)のシーンが入ります。
三原山から現場の新宿付近からの実況となります。
TVリポーターの放送局はCCNになっています。CNNでもいいような気がするけど。
ここからゴジラ細胞奪取のアクションシーンとなります。
謎の3人が並んでいきなり撃つとこがいい。やられっぱなしの自衛隊の自動小銃はM16みたい。
謎の3人が待ち伏せしていた工作員SSS9がゴジラ細胞を横取りするわけです。自動小銃はちゃんとカラシニコフAK47になっているのがいい。
貨物船で移動の工作員SSS9。
サラジアオイルコーポレーションの船です。
サラジア共和国にて。
高橋幸治→白神源壱朗博士が登場。
沢口靖子→白神英理加も登場。
夜中に研究所までクルマで移動です。クルマはロールスロイスのようです。
サラジアの科学研究所にて。
日は改まっています。
お偉方と雑談中に研究所が爆破されて駆けつける白神源壱朗博。
白神英理加は死亡していました。
日本の超能力研究所にて。
小高恵美→三枝未希
田中好子→大河内明日香
の2人が登場。
5年後になっています。
白神新植物研究所にて。
ここはソニービデオカメラで監視されています。パネル荷室のトラックにエージェントが2人。白人と黒人のコンビです。
これを更に監視しているのが例の工作員SSS9。クルマはミツビシ・スタリオン。
クルマ内にラップトップのコンピューターを使っています。トラックのエージェント2人の身元を検索しています。
大河内明日香と三枝未希はミツビシ・パジェロに乗って帰ります。
大河内明日香と三田村邦彦→桐島一人博士のデートシーンとなります。
ゴジラの記念モニュメントがあるレストランにて。
ゴジラ痕跡記念物、と称しています。このようなディテールがいい。
三原山にて。
NTVのTVカメラが見えます。
超能力研究所にて。
ここで全員の子供が一斉にゴジラの絵を見せるシーンになります。このアイデアはいい。素晴らしいシーンです。
国土庁のゴジラ対策分室?
峰岸徹→権藤吾郎(G対策センター一佐)が登場。
高嶋政伸→黒木翔(自衛隊特佐)も登場。
この時期はまだ携帯電話はないようです。有線電話の子機が無線になっているぐらいのようです。
自衛隊の小型ヘリコプターに乗っている三枝未希。
三原山火口に接近してゴジラを探索しています。
第1種警戒体制となります。
筑波の研究所にて。
坑核エネルギーバクテリアを研究している桐島一人博士。
自衛隊の2人が訪問しています。
大河内の本社にて。
金田龍之介→大河内誠剛が登場。
ゴジラ細胞を受け取る桐島一人博士。
三原山が噴火します。
白神新植物研究所にて。
大切なバラが大変なことになったようです。バラのことしか頭にない白神源壱朗博士は
研究に協力するからゴジラ細胞を使わせろと電話します。
ミツビシ・パジェロでデートしている桐島一人博士と大河内明日香。
海岸沿いにて。遠くで三原山が噴火しています。
田中好子は何回見てもダメです。キャンディーズが老けただけです。他にいなかったのか?→この役は沢口靖子でよかったと思えます。
白神新植物研究所にて。
いよいよバラとゴジラ細胞を融合させる作業となっています。
夜、雷雨の状態で作業を進めています。『フランケンシュタイン』(1931年)の引用なのでしょう。
第2種警戒体制となります。
スーパーX2の紹介シーンとなります。
弁当箱みたいなデザインのスーパーX2。カブトガニのようなデザインの最初のスーパーXの方がよかったような気がする。
筑波の研究所にて。
ゴジラ細胞や坑核エネルギーバクテリアの話をしています。
室内奥にエアコンプレッサーが置いてあります。何となく気になります。
白神新植物研究所にて。夜です。
エージェント2人が家捜しをしています。バイオメジャーのエージェントらしい。
そんなとこに例の工作員SSS9が発砲してきます。
突然バカでかい触手の襲撃を受けるバイオメジャーの黒人エージェント。やられます。
白人エージェントは逃走する。例の工作員SSS9も触手に悪戦苦闘しますが何とか触手をナイフで切り裂き逃走します。
現場検証をやっています。
今頃になって大変なことになると言ってる白神源壱朗博士。
一応ビオランテ本体がずらかって外に出たと思わせる壁に穴が空いています。
官邸にて。
久我美子→官房長官
中田博久→小山実(防衛庁長官) 何で東映の中田博久が出てる。
自衛隊2人と相談中。
坑核エネルギーバクテリアを引き渡すようにとバイオメジャーから脅迫があります。
で、アッサリと引き渡すことになります。
芦ノ湖にて。
ビオランテが出現します。巨大です。
この頃はまだCGがなくて普通のセルアニメで触手の描写も実際に作成したようです。
結局使わなかったけど。
合成は結構上手くやっています。ビデオ合成?
権藤吾郎一佐と桐島一人博士がパジェロで移動中。
バイオメジャーに坑核エネルギーバクテリアを引き渡しに行きます。
権藤吾郎一佐の腕時計はセイコー ファイブスポーツです。自動巻きだ。
セイコー ファイブスポーツはこの当時でもアンティックなセレクトになるかも。
引き渡しの現場です。
トラックに白人エージェントがいます。
別の場所からいきなり撃ってくる例の工作員SSS9。
アッサリと横転する白人エージェントのトラック。これで爆弾コントロールが効かなくなりカウントダウンが止まらなくなります。
例の工作員SSS9は坑核エネルギーバクテリアのトランクをかっぱらってスタリオンで走り去ります。
カウントダウンの図。
秒読みは止まりません。もうダメです。結構諦めがいい藤吾郎一佐です。
三原山で大爆発がおきてゴジラが出現します。
『ゴジラ』(1984年)でも衛星ミサイル発射カウントダウンがありました。カウントダウンのシーンはいつもいいような気がする。
この権藤吾郎一佐と桐島一人博士のコンビはいいけど、峰岸徹はもう故人となり、三田村邦彦はイロモノ芸人になってしまったようです。似たタイプの谷原章介が出てきたので三田村邦彦は不要になったのかも。
第3種警戒体制となります。
ゴジラが出現でこうなるようです。
ゴジラは出るは坑核エネルギーバクテリアのトランクをかっぱらわれるはこまった状態となります。どうしようもない。
唐突にデーモン木暮が登場。
特別出演はこのぐらいが限度です。他の作品ではそうなっていないのがこまったものなのです。ホントに『ゴジラ』(1984年)の武田鉄矢は最低でした。特別出演、友情出演の連中は勝手なことをしないようにちゃんとつないでコントロールしてほしいものです。
ゴジラは浦賀水道を移動中。
東京ではなく芦ノ湖に向かっているようです。
ゴジラ対海上自衛隊となります。
川北紘一特技監督の演出は派手というか重みがないというか、爆発は中野昭慶特技監督は同じように結構連発だし、どうも納まりがない感じ。
ゴジラの白熱光の描写も何となく軽い。もっと何とかならなかった?
スーパーX2が出動します。
発進は何となくサンダーバード2号みたい。
オペレーターが鈴木京香と豊原功補。指揮は高嶋政伸。
白熱光を反射するファイヤーミラーのシーンは悪くない。あともう少し何かがあればといった感じ。
白熱光で水面に派手に立つ水柱は『ファイヤーフォックス』(1982年)みたくダイナミックでいい。
自衛隊は偽情報を流し空港を閉鎖して例の工作員SSS9が空路で出国出来ないようにします。これはマジな描写です。絵空事ではなく現実な描写です。
例の工作員SSS9はスタリオンで西に向かっています。
どうやら神戸のサラジアオイルコーポレーションの船で出国するつもりのようです。
ゴジラは小田原に向かって移動しています。
スーパーX2のファイヤーミラーが白熱光で歪んできます。故障します。
芦ノ湖にて。
ゴジラ対ビオランテとなります。
何だか他人事のように解説している白神源壱朗博士です。
この対戦はゴジラが白熱光でビオランテを炎上させています。ビオランテは光の粒子となって上空へと昇天します。ここで最終形態の姿をオーバーラップで少し見せています。
スーパーX2は修理中。
ファイヤーミラーはスペアパーツが間に合わず修理不能となっています。
ゴジラは海中を移動中。
駿河湾付近らしいけど自衛隊は正確な補足はしていないようです。
自衛隊の要請で三枝未希が小型ヘリコプターで海上を探索しています。
ヘリコプターは燃料不足なって東京に戻れずに大阪まで行くようです。
ゴジラを超能力で感じている三枝未希。
海中を移動しているゴジラ。このショットはいい。好きだな。
日本海側の若狭湾付近には原子力発電所がやまほどあるようです。
自衛隊の予想ではゴジラは放射能を補給するために名古屋に上陸して陸路で日本海側に行くとしています。
自衛隊の移動の図となります。
スーパーX2がもう出動しているけど大丈夫?
ヘリコプターの大編隊はスペクタクルで見ごたえがあります。攻撃ヘリコプターではなく移動用のヘリコプターなんですけど。
権藤吾郎一佐と桐島一人博士がパジェロで移動中。
西に移動中です。
ゴジラはいつのまにか紀伊半島を通過して大阪湾付近で補足されます。
これで自衛隊の迎撃計画は変更となります。
黒木翔特佐は大阪は捨てて戦力を日本海側に集結させます。
時間稼ぎで三枝未希をゴジラにぶつけます。
関西空港建設予定地にて。まだ埋め立て前の状態です。
海上ヘリポートに降りる三枝未希と大河内明日香。
海上ヘリポートから遠くにゴジラが見えます。
ところでヘリコプターがいつのまにか小型ヘリコプターOH-6からハリウッド映画でおなじみのUH-1に変わっています。話しの流れから大阪でヘリコプターを乗り換えたようです。
美女と怪獣の構図。
美女と野獣ならぬ美女と怪獣となります。これは面白い。素晴らしいシーンです。
大河内明日香は階下の事務所に避難して窓越しに見ています。この状況も結構凄い。夢に見そうです。
ゴジラ対三枝未希となります。で、しばらく対峙してその後ゴジラは左折して大阪に移動となります。
第4種警戒体制となります。
ゴジラの主観ショットで海上に出たと思えます。
ここら斉藤由貴のコンサートが中止となり避難のシーンとなります。
ゴジラ警戒放送は災害放送のノリで何だか聞いてて楽しくなります。リアルでいいじゃない。
ゴジラは大阪に上陸するようです。
権藤吾郎一佐と桐島一人博士もパジェロで到着しました。
サラジアオイルコーポレーション事務所に入る権藤吾郎一佐と桐島一人博士。
ここはとても博士には見えない三田村邦彦の演技です。これではそこら辺にいるチンピラと同じです。もう少し何とかせんかい。どうやらユーモアを入れたつもりらしい。
そんなこんなで坑核エネルギーバクテリアを取り返します。
サラジア本国の本部にて。
ボスは血迷って白神源壱朗博士暗殺指令を出しています。何でそうなるの?
サラジアオイルコーポレーション事務所にて。
ここで例の工作員SSS9が窓越しにゴジラを見る素晴らしいショットが見れます。これはいい。この作品は所々に素晴らしいショットがあります。だから評価にこまるのです。
大阪のゴジラ。
スーパーX2がゴジラに挑みます。ファイヤーミラーは当然修理が間に合わず通常兵器しか使えない状態です。
そんなわけで時間を稼いでゴジラを誘導して坑核エネルギーバクテリア弾を打ち込むサポートが任務のようです。
自衛隊のバズーカ砲部隊がヘリコプターで到着します。指揮をとるのは権藤吾郎一佐です。計4人。各配置に向かい徒歩で移動しています。
小型爆弾を仕掛けてのビルの窓ガラス爆破のシーンが素晴らしい。こういうのは好きだな。
ゴジラ対スーパーX2となります。スーパーX2が横に流れながら発砲の図。
横移動のスーパーX2がビルの合間から攻撃するシーンが素晴らしい。
ビルを撃たないようにしているのがわかるのがいいんです。
ダメ元でファイヤーミラーを使いましたがやっぱりダメで墜落するスーパーX2。これでスーパーX2の出番は終わりです。
今がチャンスだとゴジラに向けて坑核エネルギーバクテリア弾をバズーカ砲で発射する自衛隊の面々。
遅れて権藤吾郎一佐が直接ゴジラの口の中に坑核エネルギーバクテリア弾を撃ち込みます。決めセリフはよかったけどあまり余裕をかまし過ぎてビルごとゴジラにやられる権藤吾郎一佐です。これで退場となります。
病院にて。
三枝未希を見舞う桐島一人博士。
ゴジラは敦賀に向かっているようです。
ゴジラの体温が低過ぎて坑核エネルギーバクテリアの効果が出ないのではと仮説が出ます。それならゴジラに雷を落として高周波で振動させて体温を上げようとなります。
サンダーコントロールシステムと称するようです。
怪獣大戦争マーチが流れて自衛隊の移動や作業のモンタージュとなります。
病院にて。
ソニーのお絵書きマシンでTVにビオランテの絵を描いてる三枝未希。
敦賀にて。
雷を起こすシステムだから雨が降っているようです。
ゴジラが接近しています。いちいち簡単なCGで全体像を描写しています。面白い。
爆発の連続が結構多い。
これでは中野爆発とたいして変わらんような。
ゴジラの動きが鈍くなってきます。
ようやくゴジラの体温が上昇して坑核エネルギーバクテリアが効いてきたようです。
そんな状態でも攻撃ヘリコプターを白熱光で簡単に片づけているゴジラです。
何かを感じてる三枝未希。
上空から光の粒子が降下してきます。
突然地中から触手が出現します。ビオランテ本体も地中から出現しています。
ビオランテ本体ごと地上を移動するシーンはいい。接近戦にしたいようです。
ゴジラは必殺技、白熱光の体内放射で触手を一気に吹っ飛ばします。素晴らしい。この体内放射はこの作品でもう使っていました。
でっかい口でゴジラを飲み込もうとしてる?ビオランテ。『リトルショップ オブ ホラーズ』(1986年)に出てくるオードリー2の親戚?
ゴジラはフラフラで海岸に倒れて頭を海に没してしまいます。
そんなとこに唐突にやる気満々の大河内誠剛会長が出てきて坑核エネルギーバクテリア製品化の話しを始めます。
ビオランテが空に帰るようです。
ここで白神英理加が少し見えるのが恥ずかしい。こまったものです。
唐突に例の工作員SSS9から狙撃される白神源壱朗博士。致命傷を負ったようです。
頭にきて自衛隊のジープで突撃する桐島一人博士。
カーアクションから乱闘アクションとなります。
サンダーコントロールシステムの地上装置の上に乗ったのが運の尽きで放電されて消え去る例の工作員SSS9です。
ところで撃たれたとこで回りの人達が地面に伏せないのが不自然です。
普通は伏せると思うけど。少なくとも後ろを向いて逃げるでしょう。
エピローグ。
パジェロで桐島一人博士を迎えにきた大河内明日香。
これでエンドかと思ったらまた元気になったゴジラが海の彼方に消え去ります。
その他色々と付け足し描写が入っています。
そんなこんなで締めがイマイチな感じでエンドとなります。
この作品は映画の条件を満たしていますが、全体的によいシーンと、こまったシーンのカットバックになっています。そんな感じなので評価にこまるのです。
その他に微妙に間が悪いとこがあるような。惜しいな。
特撮の方はまあまあ。
そんなわけで何とも批評がむずかしい作品でした。意欲作で悪くはないと思うけど。
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記憶の中のvsビオランテ
・超能力研究所で一斉にゴジラの絵が出てくるところが最高に怖い。
・芦ノ湖に佇むビオランテが最高に美しい。
・ゴジラを倒すためなら大阪の一つや二つ!と言ってしまう高島弟が最高にカッコイイ(←あとから見直したらそんなセリフは言ってませんでした)。
なぜビオランテが胞子状になって消えるのか、そのあたりがきちんとSF的解決がえられていればいいのに…。
投稿: 幻灯機 | 2010.03.15 20:48
幻灯機さん、コメントありがとうございます。
この作品はホントに素晴らしいシーンが数多くありますね。
そういえば芦ノ湖の薔薇ビオランテもよいシーンでした。
そんな感じでつじつまはともかく、この作品は歴代のゴジラシリーズ作品と比べても水準作だと思っています。
投稿: ロイ・フェイス | 2010.03.16 20:55
こんばんは。
平成ゴジラのVSシリーズの中でも名作の誉れ高き「ゴジラVSビオランテ」。ビオランテはゴジラ細胞を組み込まれたバラが変異して生まれた植物怪獣ですが、何故か自分の分身であるゴジラと敵対し激しい戦いを繰り広げます。
普通のバラだった頃、彼女(?)は体内に宿した白神博士の娘・英理加さんの心から「バラの中に閉じ込められた悲しみ」を感じ、自己満足の為にこのような非道を行った白神博士に反発して押し黙ったままでしたが、更にゴジラの心が入った時には、彼が「人間から受けた酷い仕打ち」を感じ、そのまま人間に対して敵意を抱く凶暴な怪獣へと変貌していきます。
(ビオランテが泣いていたのは、英理加さんよりもゴジラの事を悲しんでの事でしょう)
ゴジラと敵対するビオランテですが、両者の戦いは敵意からでは無く「不幸な出生」をした身である互いを滅ぼし合う為の戦いだったように思います。双方共倒れが望ましかったのかもしれませんが、もしどちらかが生き残れば黒木特佐の言う通り「人間の敵」になっていた事でしょう。
ビオランテの暴走を感じた英理加さんは親友である明日香さんに助けを求めますが、ビオランテに封印されてしまいます。でも、ビオランテが戦いで瀕死になったのと父・白神博士の声が届いたのとで再び出てくる事ができました。
最後の「ありがとう」の言葉は、ビオランテと英理加さん両方のものだと思います。ビオランテは自分を滅ぼしてくれたゴジラに、英理加さんは科学を弄ばないと誓ってくれた父に対して(すぐ後に悲劇が起きますけど)。
瀕死のゴジラ細胞を排出したビオランテは、宇宙のどこかできれいなバラに生まれ変わり、英理加さんと共に地球を見守り続けているものと思われますが、排出されたゴジラ細胞が新たな敵を生み出したかもしれないと思うと複雑な気持ちですね。
投稿: A-chan | 2019.11.09 00:07
A-chanさん、コメントありがとうございます。
特別出演のデーモン閣下ですが1984ゴジラの武田鉄矢に比べてアッサリと1シーンに収めてよかった。これだけでこの作品の評価が上がります。
ネットでは何かとネタにされるラストの昇天する沢口靖子ですが何で執拗に突っ込まれるのかよくわかりません。
それはともかくこの作品はよいシーンも多いけどとイマイチなシーンが多い。特撮シーンは特技監督におまかせになるのでもう少し特撮の技術が上がって特技監督のセンスがよければ?と歯がゆい感じがします。
そんな感じでこの作品は色々と味わい深い不思議な作品だと思います。
投稿: ロイ・フェイス | 2019.11.10 19:06