『ボーイフレンド』(1971年)
この作品はケン・ラッセル監督、ツィッギー主演のミュージカルです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
ケン・ラッセル監督のミュージカルで見ました。
1971年 MGM-EMI 英国作品
ランニング・タイム◆137分
原題◆The Boy Friend
プロット◆ミュージカルを演じながらミュージカルの夢を見る話しのようです。◆ボーイ・ミーツ・ガールの話しでもあるようです。ミュージカルはこれでいいのです。
音楽◆Peter Maxwell Davies
スカイパーフェクTV312 CSN1ムービーチャンネルにて。画質はよくはない。
キャスト
ツィッギー・ローソン→ヒロインで代役のポリー
クリストファー・ゲイブル→ボーイでボーイフレンドのトニー
トミー・チューン→タップダンスのトミー
マックス・エイドリアン→座長のマックス・マンデビル
ウラデク・シーバル→ハリウッド映画監督デ・スリル氏
グレンダ・ジャクソン→松葉づえのリタ
ケン・ラッセル監督の演出はよいと思います。
どんな形式のミュージカルなのかは思ったらちゃんと本編がある普通のミュージカルでした。『トミー』(1975年)のような全編歌う形式のミュージカルではなかった。悪くはないけど。
舞台のミュージカルとヒロインの想像の世界のミュージカルがいれこになっています。このへんはケン・ラッセル監督らしい。
舞台公演が始まって終わると映画も終わります。構成としてはこれでいいと思います。
もっとぶっ飛んでいる描写があるのかは思ったら意外とオーソドックスな演出でした。これでも退屈しないのですがらケン・ラッセル監督の演出の腕前はいいことになります。
それでも想像でのミュージカルシーンはさすがにケン・ラッセル監督の特徴がよく出ています。ぶっ飛びのセンスがいいのです。
英国の港町ポーツマスでミュージカルの舞台公演があり、主役の女優がアクシデントで出られなくなり代役のヒロインが出ることになります。その上ハリウッドの映画監督が視察に来ていることがわかり出演している他の俳優陣は映画監督に認められてハリウッドに行こうとまばらな観客を前に奮闘することになります。
いつの時代の設定?→1930年代だそうです。
何故かTVドラマのような顔のクローズアップショットが多かった。何で?そもそもケン・ラッセル監督はTV出身だからか?
1930年代から1950年代にMGMで活躍していた振り付けの巨匠バズビー・バークレー風の俯瞰でとらえた群舞のシーンがありました。これは上手く撮れててダンスもそろっているし見事なコピーといった感じです。
タップダンスのシーンが多くて非常によかったです。歌もよかったです。
タップに限らず出演者の方々のテクニック自体は昔のミュージカルスター達より優れていると思いますがそれだけではダメなようです。フレッド・アステアやジーン・ケリーほど有名になれなかったのは活動する時期が悪かったとしかいいようがなかったりします。
ヒロインのモデルで有名なツィッギー・ローソンはダンスや歌を無難にこなしていました。歌は吹き替えなのかな。
メガネを外すと美人になるクラシックな設定があったりします。これはいい。
日本ではフルネームのツィッギー・ローソンよりミニスカートのツィッギーで有名なのでしょう。私はミニスカートのツィッギーなんて知りません。
いつものまにかミュージカルシーンを見ているうちに終わってしまいました。そんなわけでミュージカルのよい作品でした。
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