『ベスト・フレンズ・ウェディング』(1997年)
この作品はP.J.ホーガン監督、ジュリア・ロバーツ主演のロマンティック・コメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品はキャストとプロットで見ました。P.J.ホーガン監督作品は未見なので出来がイマイチ不安でしたがコメディを作ってたジェリー・ザッカーが製作なら大丈夫でしょうと見ました。
1997年 トライスター アメリカ作品
ランニング・タイム◆104分
原題◆My Best Freind's Wedding
プロット◆結婚式を邪魔しようと悪戦苦闘する話のようです。
音楽◆ジェームズ・ニュートン・ハワード
ソニー・ピクチャーズ発売のDVDにて。画質はよいです。現在でこれがベストのキャスティングとみてDVDを買いました。
キャスト
ジュリア・ロバーツ→わがままなジュリアン
キャメロン・ディアス→性格のいいお嬢様キンバリー
ダーモット・マローニー→ジュリアンの元恋人マイケル
ルパート・エベレット→ジュリアンのホントの友人ジョージ
P.J.ホーガン監督の演出はよいと思います。
タイトルがミュージカルナンバーになっています。これはいいです。ここだけでよい作品になりそうだと思わせますが果たしてどうかな?
人込みの中でも主役とその他の人達がロングショットなのに一目で見分けがつくように撮ってあります。当たり前のことなんですが感心します。
日差しの当たるとこなのにジュリア・ロバーツの顔がきれいに撮れています。
全然影が見えない。リアルではなくてホトンド特撮ではないかとなりますがこの辺もいいです。
指輪が光り効果音がつきます。わざわざ特撮を使ってていいです。
ジュリア・ロバーツ扮するヒロインはN.Y.からシカゴへと元恋人の結婚を邪魔をしに行きます。
ルパート・エベレットいうところの「ドリス・デイとロック・ハドソンみたいな関係です」は傑作です。元ネタがわかっていてよかった。
ドリス・デイとロック・ハドソンはそれぞれ同性愛の性癖があるのです。これを知ってしまうともうこの2人ドリス・デイとロック・ハドソンの作品はまともに見られませんけど。
真剣にキャメロン・ディアスを追いかけているダーモット・マローニーとジュリア・ロバーツを見てそれを見ているお婆さん達が「お似合いね」と言うギャグがありました。設定は違いますが50年位前の『逃走迷路』(1942年)でもそんなギャグがありました。面白いから別にいいんです。
ジュリア・ロバーツとキャメロン・ディアスの共演はこの作品限りだと思います。この2人がワンショットに収まるのは多分これっきりでしょう。
2人が並んでのとこは『風と共に去りぬ』(1939年)のビビアン・リーとオリビア・デ・ハビランド並みだと思われます。私は何故か『風と共に去りぬ』のこの2人の並んでいるショットがいいと思ってます。凄く絵になっているんです。
ジュリア・ロバーツがニセEメールを出すところではその下書きをしてて推敲で直しまで入ってるのがいいです。そんなこんなで泥沼にハマってくとこがここが見せ所といいです。
でもニセEメールの件は白状しないと見ててバランスが取れない。→ここはいい描写バランスでちゃんと白状してました。ダーモット・マローニーのリアクションも○です。
ジュリア・ロバーツがダーモット・マローニーに対する遅すぎた愛の告白はまるでビビアン・リーがレスリー・ハワードに言ったのと同じような告白でした。ここもいいです。
ラストのダンスも『風と共に去りぬ』のビビアン・リーが喪服でダンスのシーンのようでした。
ジュリア・ロバーツは豪快な笑い方がビビアン・リーより勝っています。これが勝っているといえるならの話しですが。
ダーモット・マローニーは口元に筋が見えるのが気になった。一時期のケイリー・グラントの頬のイボと同じようなものですか。
ダーモット・マローニーとルパート・エベレットとの組み合わせも絶妙です。一見似た感じがするけどやっぱり違うのがいいです。
氷の像にくっついてしまった女の子は写真を撮っても新聞には掲載出来ないでしょう。カラオケ強要といい、この辺の悪趣味は政策のジェリー・ザッカーの趣味かもしれません。
キャメロン・ディアスが爆走させるクルマBMWの6気筒の音はこんなものですか。やっぱり音がいいのは1970年代アメリカン OHV V8エンジンです。
カラオケはカラオケと言ってるようです。
パイオニア製のカラオケシステム使用とクレジットに出てました。パイオニアはカロルコに無駄金をつぎ込んでこれが成果のようです。
シカゴが舞台なのでMLBのシカゴ・ホワイトソックスが出ています。シカゴ・カブスではありません。
実際のMLBのシカゴ・ホワイトソックスはN.Y.のTV局にストレンジ・ベースボールチームと言われてたそうです。これはよい選手を集めても何がしたいのかもわからずに勝てないとこだからだと思われます。何となく納得出来ます。
そんなわけで私にとって女優さんのベストのキャスティングでよい作品でした。
それと『風と共に去りぬ』(1939年)の引用がある作品でした。意外でよかった。
で、メジャー発売のDVD『風と共に去りぬ』(1939年)を買おうと思ったが途中でひっくり返さなければならない両面1層なので買うのはやめました。なんでこんな仕様で売るのか理解出来ません。画質はそこそこでいいから使い勝優先のほうがいいと私は思います。
それなら版権フリーのマイナーのとこから発売のDVDは片面2層になっていますけど画質に不安ががあって買うまで至らす。むずかしいとこなのです。
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この映画は、何と言っても、ゲイの編集者役のルバート・エベレットが最高ですね。
クールな物腰の奥に、温かいハートを隠し持っている男の感じが、よく出ていましたね。
ジュリア・ロバーツの恋敵の役のキャメロン・ディアスも意外な好演だったと思います。
「ミュリエルの結婚」では、意表をついて、アバの曲を使っていたP.J.ホーガン監督は、この映画では、バート・バカラックの曲を使っていてgood!!
そういう俗臭の漂わせ方が、実にうまいですね。洒落ています。
投稿: 陽炎 | 2024.08.09 16:00
陽炎さん、コメントありがとうございます。
ジュリア・ロバーツとキャメロン・ディアスの共演が豪華だったと思います。この時点でもう共演はないだろうなと思ったらそうなりました。
ダーモット・マローニーはジュリア・ロバーツとは映画を離れてもよき友人といった感じでどこかのインタビューで2人でリラックスした感じで出ていました。
投稿: ロイ・フェイス | 2024.08.11 12:04