『霧の旗』(1977年)
この作品は西河克己監督、山口百恵、三国連太郎主演のサスペンスドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1977年 ホリ企画制作/東宝 日本作品
ランニング・タイム◆95分
プロット◆偶然が重なって復讐出来た話しのようです。
音楽◆佐藤勝
BS11衛星第2放送にて。画質はそんなによくない。
キャスト
何故かキャストが異常に豪華。カネだけではこんなに集まらないと思う。
山口百恵→無愛想なホステス 柳田桐子
三国連太郎→大塚欽三弁護士
関口宏→柳田桐子の兄 柳田正夫
三浦友和→阿部啓一記者
神山茂→阿部啓一の上司谷村編集長
加藤治子→大塚欽三弁護士の本妻 大塚芳子
小山明子→容疑者にされる大塚欽三弁護士の愛人 河野径子
夏夕介→殺され役の杉浦健次
児島美ゆき→ホステス仲間の江原信子
石橋蓮司→犯人らしい。どこかへ消えた山上武雄
西村まゆこ→実生活ではホリプロアイドル素行不良第1号
高橋昌也→押しが足りない検事
西河克己監督監督の演出はよいと思います。
山口百恵、三国連太郎、主役2人の声が凄い。迫力満点の声でした。山口百恵は演技力で三国連太郎に負けていても声は負けてません。
何でこの作品に三国連太郎が出てる。
オーソン・ウェルズが小遣い欲しさで何でも出ているの同じなのかも?。ですが見てる限りでは手抜きはせずに結構マジに付き合っているように見えました。
関口宏も何で出てる?
そんな感じでキャスティングは豪華です。
今は亡き銀座の日劇が見えました。この当時はまだあったんだ。→現在は有楽町マリオンになっています。
始まって30分で話しの設定が終わり第2幕へと突入します。
三国連太郎弁護士を逆恨みしたヒロインの山口百恵がホステスとなります。
一応さりげなく三浦友和の服装で年月がたっているのを描写しています。簡単に字幕で処理しないのはよい。
山口百恵と三国連太郎のシーンになると切り返しをせずに1シーン長回しになります。何で?
何故、三国連太郎弁護士に依頼に来たのかよくわからない。推薦をうけた。評判を聞いた。何か弱い。勝手に押しかけての逆恨みのように思えてしまいます。
ヒロイン柳田桐子のキャラクター。
最初から復讐する気でホステスになった?、そうは見えない。こんな無愛想なホステスっているの?、偶然にそうなったようです。
服装はパープルのスーツ。ピンクのコート。真っ赤なガウン。例によって日本映画の1970年代のファッションセンスはイマイチです。→これもこれでよかったりしますけど。ヘタクソな色の使い方のペドロ・アルモドバル監督だと思えばいいのかも・・・
ディテールで・・・
重要な証拠となるライターといえば『見知らぬ乗客』(51年)を連想します。
当時は最新電話機のプッシュホンが見られます。
バーで流れるの演歌は『女の道』『おゆき』でした。ここで大林宣彦みたいなのがいたが気のせいかな。でも出てる可能性はあると思う。
TVでは小山明子容疑者とはまだ言ってませんでした。容疑者と付くのはいつからだっけ?
三浦友和記者をこの話しに無理矢理入れてるます。ここは脚本家の腕の見せ所となっています。
見る前は出来がイマイチだと思っていましたが、実際見れば結構よく出来ています。案外と視覚的だし構図も凝っていた。フルショット。俯瞰の使い方もよかった。
そんなわけで意外と出来のよいプログラムピクチチャーのよい作品でした。
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