『巨人ゴーレム』(1920年)
この作品はパウル・ヴェゲナー監督主演の有名な巨人物サイレント映画です。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1920年 ドイツ作品
原題◆Der Golem, wie er in die Welt kam
英題◆The Golem: How He Came Into the World
HHD JAPAN/有限会社フォワード発売のDVDにて。画質は悪い。こんなものでしょう。サイレント映画ですがカクカクと動いていないのがいい。
サイレント用字幕は英語でした。
5.1chになっている音楽はいい感じ。
プロット 巨人ゴーレムが暴れる話のようです。
キャスト
パウル・ヴェゲナー→ゴーレム/ユダヤ寺院で発見された巨人像
アルベルト・スタインリュック→ラビ・レーム/ゴーレムを造った博士
リディア・サルモノワ→レーム司祭の娘ミリアム
エルンスト・ドイッチュ→ファミュラス
ハンス・スターム→ラビ・ジェヒュダ
マックス・クロナート→寺院の使用人
オットー・ゲブール→皇帝ルホイス
Lothar Muthel→騎士のフローリアン
パウル・ヴェゲナー監督の演出はよいと思います。
出演もしているらしい。パウル・ヴェゲナー→ゴーレム/ユダヤ寺院で発見された巨人像
サイレント映画で100分の大作です。
セットは豪華です。
黒味で音楽のプロローグ。
前説字幕が入ります。星を見て予言するラビ・レーム=レーム司祭。
で、星を見て危険なことが起こるとラビ・レームは長老のラビ・ジェヒュダに相談しに行きます。
長老のラビ・ジェヒュダに会うラビ・レーム。
祈りましょうと全員集合で祈ります。→この国の全校集会と同じようなものか。
シルエットで屋根の上を歩くネコのショットが入ります。
わざわざ入れてあるので何か意味があるのでしょう。
皇帝ルホイスからユダヤ人に対する告示が出ます。
要するに「今月末までにはユダヤ人は消えろ」とのことです。
騎士フローリアンが手紙を届けるようにと命じられます。
ラビ・レームは悪魔アスタロスにゴーレムを動かす呪文を聞き出せばとなります。
こんな感じで黒魔術が出てきます。反キリスト教のユダヤ人となっています。
騎士フローリアンがユダヤ人街に手紙を届けに到着します。
巨大な扉に閂がかかっています。
地下室に入るラビ・レーム。
壁にはゴーレムの絵があります。
材料の粘土もある。準備はOKといったところです。
長老のラビ・ジェヒュダに手紙が届きます。
騎士フローリアンをラビ・レームに会わせます。
ところでこの騎士フローリアンは妙に態度がでかい。
女性に一目ぼれの騎士フローリアン。
この女性がラビ・レームの娘ミリアムです。
地下室にて。
段々と粘土がゴーレムの形になっています。
ラビ・レームに会う騎士フローリアン。
ラビ・レームと助手の若い男。
ゴーレムことが知られてしまいます。
助手の若い男にゴーレムのことを口止めをしているラビ・レーム。
いったん帰った騎士フローリアンがまたやって来ます。
皇帝の返事の手紙を持っています。
騎士フローリアンとミリアムのラブシーンが少しあります。
ラビ・レームと助手の若い男。
ゴーレムを運んでいます。粘土製にしては何となく軽そうなゴーレムです。
何故かラブシーンとカットバックになっています。
ラブシーンの真っ最中にラビ・レームが戻ってきます。
皇帝の手紙を渡す騎士フローリアン。
内容は「チャンスをやろう、祭りで魔術を披露せよ」となっています。
騎士フローリアンがいなくなったとこで、娘ミリアムを叱責するラビ・レームです。
見張りを付けるなんて言ってます。
ラビ・レームと助手の若い男。
まだ動いていないゴーレム。動かすための呪文はまだらしい。
色々と儀式を行っています。そのうちに悪魔アスタロスが出現。
煙を吐いています。これが呪文となります。急いで書き取るラビ・レーム。
呪文を書いた紙を入れた星のバッジをゴーレムの胸に装着します。
動き出すゴーレム。で、この星を取ると止まるゴーレム。基本設定の描写です。
働くゴーレムの図。
まき割りをやっています。これを見ている近所の人達。
娘ミリアムには新しい使用人ゴーレムだと言ってるラビ・レームです。
始めてのお使いのゴーレム。
出かけます。子供達がゾロゾロとついています。
店に入るゴーレム。驚愕の主人。フォローの説明をする助手の若い男。
ラビ・レームの新しい使用人ゴーレムと言ってます。
ゴーレムを連れて皇帝の元へと出かけるラビ・レーム。
ローズ祭りです。首都らしい。
ダンス大会があります。
カットバックしてミリアムから騎士フローリアンへの手紙のショットが入ります。
いよいよゴーレムお披露目となります。
当然注目を集めているゴーレム。
皇帝はラビ・レームに何かやれという。
それならユダヤ人の物語をやりましょうとラビ・レーム。
背景に合成でユダヤ人物語が映されます。
ユダヤ人街です。
カットバックしてミリアムと会っている騎士フローリアン。
宮廷では何故かユダヤ人物語を見て大笑いの人達。
天井が落ちてきます。
天井を支えるゴーレム。
これで点数を稼いだらしいラビ・レーム。結果オーライのようです。
帰宅の道につくラビ・レームとゴーレム。
ベッドでラブシーン中のミリアムと騎士フローリアン。
サイレント映画ですが、やることが早い。
ラビ・レームが戻ってきたので慌てているミリアムと騎士フローリアン。
ゴーレムの星を取ろうとするラビ・レーム。凶暴になるゴーレム。
ここは素早く星を取ります。動かなくなるゴーレム。
ゴーレムの取説にあたる古文書を読むラビ・レーム。
悪魔アスタロスに返す物があるとか。
ゴーレムは凶暴になって暴れるとか。
そんなこんなでロクなことにならないらしいとわかります。
で、ゴーレムを元の粘土に戻すことにするラビ・レーム。
そんなとこにユダヤ人街が助かったと感謝の式典に呼ばれるラビ・レーム。
で、ゴーレムを元に戻す作業は中断します。そんなのありなの?
助手の若い男がミリアムを呼びに行きます。
部屋には騎士フローリアンがいます。こまっているミリアム。
気配を察知する助手の若い男。頭にきてゴーレムを動かします。
騎士フローリアンを片づけろと指令を出しています。
ドアを破って侵入するゴーレム。
逃げる騎士フローリアン、追うゴーレム。
屋上へ逃げる騎士フローリアン。とっつかまえて屋上から投げ落とすゴーレムです。これで騎士フローリアンは退場となるようです。わけわからんキャラです。
助手の若い男とゴーレム。
成り行きで火事となります。
感謝の式典です。
盛り上がっています。ここに助手の若い男が「ゴーレムが暴れて火事です」と御注進にきます。自分が原因と言わないとこが妙に現実的です。
ゴーレムはミリアムの髪を掴んで引きずっています。普通は死んでいます。
これを何とかしようとラビ・レーム。
DVDはこのあたりで音楽が中断しています。
原因はわからん。
街は大火事となっています。崩壊状態。
ゴーレムはミリアムを連れて街の外れへ・・・
ゴーレムがミリアムから離れたとこでラビ・レームが来て救出します。
助手の若い男も来てミリアムに騎士フローリアンのことは黙っていると言ってます。
これで話しはついたらしい。それがオチかいとサイレント映画にしてはなかなかのオチとなっています。
扉に来るゴーレム。押し開けます。
子供達が遊んでいます。
少女とゴーレム。偶然にゴーレムの星を取る少女。
動きを止めて倒れるゴーレム。
ラビ・レーム一行はゴーレムはどこに行ったと大騒ぎです。
何故かユダヤの星のクローズアップショットが入ってます。
倒れたゴーレムを見つけるラビ・レーム一行。
よかったよかったとなっています。結果オーライのような気もする。
ユダヤの星が大きく出て唐突にエンドとなります。
そんなわけで有名なだけはある結果オーライのよい作品でした。
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