『ファイヤー&アイス』(1983年)
この作品はラルフ・バクシ監督のファンタジー・アニメのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品は結構有名なので見ました。実写で撮ったのをセルに置き換えるロトスコープという手法のフルアニメです。CGでいううところのモーションキャプチャーですか。私には見慣れたリミテッドアニメに比べると、フルアニメは何だか不定形の物体Xみたいで気持ちが悪いので、あまり好きではありません。
1983年 アメリカ作品
原題◆Fire and Ice
パーフェクTV312 CSN1ムービーチャンネルにて。画質はまあまあ。
プロット 氷の王を倒す話しのようです。
音楽 ウィリアム・クラフト。まあまあなスコアを聞かせてくれます。
ラルフ・バクシ監督の演出はよいと思います。
ヒロインが逃げ回るとこが見どころで結構面白かった。
裸同然なのでアニメの必然性があるように思えました。これが実写では丸っきり嘘みたいになります。
このヒロインが敵に捕まるとこでは何故かスローモーションになってます。あまり必然性がないような感じがしました。
戦いのシーンで投げた手斧が相手の胸に突き刺さるとこは迫力があった。これはなかなかのものでした。
特殊効果で雪を降らせてました。これは技術的にはたいしたことはないみたい。単に合成してるだけのようです。
プテラノドンを馬のごとく使ってます。で、このプテラノドンが飛び立つとこはいきなり上昇せずに飛び下りるようにして一応滑空してました。飛んでからは上昇下降急旋回と何でもありでしたが。
話しとしては『風の谷のナウシカ』(84年)のような感じもします。
ヒロイン像は、ナウシカは何でもやり過ぎるので、逃げ回る体力はあるけど、戦いは出来ずに説得だけをする、この作品のヒロインの設定の方がいいのではと思えたりします。
ありがちな設定でヒロインに若者に氷の王の実の父親と思わせる勇者などが出てきます。
結局この勇者は氷の王の実の父親とはわからず、でもあの強さはそう思わせるんですが。そうでなければ押しの強さと気合いで倒したことになります。何か倒したロジックがないと見てる方がこまります。
本編が終わるとメイキングがあります。
ロトスコープは実写そのままではなくて、アニメにするときデフォルメはしてるそうです。そうでなければアニメにする意味がないじゃん。
基本的にアニメはデフォルメだと思ってます。登場するヒロインは美しさに特化されるわけで、瞳はきらきら、バストはシリコンいらずで大きく出来てといった具合となります。→私の想像力が貧困ですいません。
そんなわけでまあまあな出来の水準作でした。アニメもいいものです。
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