『ラフ・マジック』(1995年)
この作品はクレイン・ピープル監督、ブリジット・フォンダ、ラッセル・クロウ主演の風変わりなドラマです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
ブリジット・フォンダ主演で見ました。
1995年 UGC 英国=アメリカ=フランス作品
原題◆Rough Magic
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。
プロット 何だかよくわかりません。奇跡が起こる話しになっていました。メキシコに行ってトリップする話かと思えばそうでもなく、メキシコの魔術と広島の原爆が絡む話かと思えばそうでもない。ウラニウム成り金の議員にマジシャン志望のヒロインが追いかけられる話しになりますか。
キャスト
ブリジット・フォンダ→マジシャン志望のヒロインのマイラ
ラッセル・クロウ→元カメラマンのアレックス・ロス
ジム・ブロードベント→メキシコで知りあったドク
D.W.モフェット→上院議員のワイヤット
ケネス・マース→マイラ の師匠であるマジシャン
クレイン・ピープル監督の演出はよいと思います。
1950年代のL.A.から始まってメキシコ市街から奥地へと向かいL.A.に戻る展開になっていた。
見終わってクレジットに原作はジェームズ・ハドリー・チェイスで『Miss Shumway Waves a Wand』と出ていてビックリ。知らないで見ていました。どうりでいい加減な展開になるわけです。ジェームズ・ハドリー・チェイスは安いハードボイルドだけではなくて安いエルモア・レナードも書いてたのか。そんなこととは知りませんでした。
ラッセル・クロウの元カメラマンの設定があまり生かされていません。せっかく広島や長崎が出てきてもただそれだけ。
上院議員のワイヤットはウラニウムで儲けてウラニウム博物館も持っている設定になっています。
そのウラニウム博物館には原爆リトルボーイの模型が展示されていました。これが広島の街と人達を焼いて放射能をまき散らした原爆なのかと興味深い。
この上院議員は何だか知らないメキシコの秘薬を飲んで秘書に愛の告白をして熱烈がキスをしてゲイ落ちとなっていました。どういうオチなんだい。
ブリジット・フォンダは衣装がよく変わる。まるで着せ替え人形状態。これはいい感じ。
出だしでマジシャンの助手なのでコスチューム姿がいいこと。ここでもう二種類の助手のコスチューム姿を見せてくれます。その他も色々あって。ラストの方では赤いドレスを脱ぐと黒の下着姿になるのがあったり、白のウエディングドレスに黒のシルクハットを被っていた。これが一番素敵でした。
マジシャンの助手でトランプのカード投げの的になっていました。素敵です。
これを見るとそういえばナイフ投げの的になるヒロインの作品があったので見たくなります。→パトリス・ルコント監督、ヴァネッサ・パラディ、ダニエル・オートーユ主演の『橋の上の娘』(98年)を見よう。
ブリジット・フォンダはメキシコに行ってトリップしていましたが少し物足りない。
奥地へ行ってトリップする映画が見るならケン・ラッセル監督の『アルタード・ステーツ 未知への挑戦』(80年)にすればいいし、広島原爆映画を見るなら日本映画は被害者意識が強過ぎて演出もベタなのであまり好みではなくフランス映画の『二十四時間の情事』(59年)でいいとなります。
色々と文句ばかり書いてるわりにはそんなに悪くはなかったりします。これはハッピーエンドですねと見てたらそうなったので後味はよかった。
ヒロインの師匠のマジシャンのケネス・マースは『ヤング・フランケンシュタイン』(74年)で義手をお巡り役の人でした。
元カメラマン役のラッセル・クロウはヒロインのおつき合い程度のなんてことのないキャラでした。コンピューターから生まれた謎の生命体で食料となるガラスを食ってデンゼル・ワシントンを相手に暴れ回っていた『バーチュオシティ』(95年)とは違っていました。→ラッセル・クロウの作品は『バーチュオシティ』しか見たことがないものでこうなります。
これは奇跡の起こるファンタスティック物のようです。この前に見た同じブリジット・フォンダ主演の『TOUCH タッチ』(96年)も同じような話だったりします。
そんなわけでブリジット・フォンダだけを見てればまあ満足な作品でした。
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