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2007.08.23

『東京ゴッドファーザーズ』(2003年)

これは今敏監督のコメディが少し入った偶然の一致の設定が全開な人間ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

2003年 マッドハウス/ソニー・ピクチャーズ 日本作品
スカイパーフェクTV724アニマックスにて。画質はよいです。
プロット 赤ん坊を巡って色々ある話しのようです。
音楽 鈴木慶一 この人はあまり好きではないけど、肝心のこの作品でのスコアはまあまあでした。これが正直な感想です。

キャスト→VC=ボイスキャスト
オヤジのギン→江守徹
オカマのハナ→梅垣義明
家出中のミユキ→岡本綾


今敏監督の演出はよいと思います。
ところでホームレスは猛烈に臭いのでは?ですからアニメにして正解なのかも。
話しの方は偶然の一致のオンパレードになっています。そのおかげで色椅子と話しが詰め込んであります。

クリスマスから大晦日の話しのようです。ところで現実ではクリスマスと正月が連続して目出度い行事が多いのに、実際は全然目出度い気分になれないのは何故?報道されるのは経済効果のことばかり。うんざりします。

江守徹は大御所な人なのにアニメのVCも演じる俳優さんです。
『幻魔大戦』(83年)に出てたし、『パプリカ』(2006年)にも出ています。珍しい、変わった人だ。

プロローグ。
クリスマスの夜です。
教会にて。配給目当てで集まるホームレスの方々。3人のキャラ紹介です。
キリスト教会の救世軍の配給は日本でもやっているのか?→やっているのでしょう。報道していないだけか。
ゴミ捨て場をあさっているとこで捨ててあった赤ん坊を拾います。
タイトルです。キャストスタッフの名前表示は凝っているのですが、一見凝っているように見えますがもうどこかで見たような手法です。

ホームレスのハウスにて。
泣きやまない赤ん坊。
赤ん坊を預かるのは今日1日だけとします。オヤジのギンにオカマのハナと家出中のミユキの3人。
翌朝、オカマのハナと赤ん坊が消えます。
消えたオカマのハナと赤ん坊を捜すギンとミユキ。そんなこんなで赤ん坊の親を探すことになる3人です。

コインロッカーのカギからそのコインロッカーに入ってる荷物を調べます。
スナックの名刺があります。これが手がかりらしい。

電車で移動中に大雪でストップしているとこで対向車両に父を発見して窓から逃げるミユキです。さっそく偶然の一致です。
この成り行きで3人とも電車を降りたようで線路を徒歩で移動します。
途中で墓地に寄って食料等を調達します。何故か赤ちゃん用セットも供えてあった。今度はご都合主義なのか。まあいいけど。

雪道でクルマの下敷きになって往生してる男を助ける3人。
助けた男はヤクザでした。そのヤクザのクルマで移動します。
成り行きでヤクザの娘の結婚式に出る3人。
新郎はギンの顔見知りだったりします。ですが赤ん坊の父親ではない。見てて勘違いしました。
そんなとこで結婚式会場ではメイドに変装した殺し屋がハンドガンを撃ちまくりとなります。赤ん坊とミユキは連れ去られる。何でそうなるのと面白い。
メイドは女ではなく変装した外国人の男でした。タクシーで逃げられます。

行き倒れのホームレスの老人を見つけるギン。
ミユキは殺し屋の情婦のアパートで休んでいます。言葉が通じない。何語?

行き倒れのホームレスの老人のハウスにて。
老人と話し込むギン。伝言を受けてハウスを出たとこでホームレス狩りの若い男5人にボコボコにされるギン。同じようにボコボコにされて老人は死亡します。
これが実際の同じような事件でヤンキー連中の言う世直しとか弱肉強食のことなのか?奇妙な現実です。

奇妙なフラッシュバックを見るミユキ。夢でした。
ハナと再会したとこでアパートを出ます。何だかおかしな感じ。監禁されていたわけではないようです。

ホームレスの行き倒れが救急車で運ばれるとこで勘違いのお笑いの一席があります。死亡していたのはギンではなく老人でした。

ギンはマジで行き倒れになりかけて夢を見ています。
ハナとミユキは腹が減ったので以前ハナの勤めていた店に寄ります。
ここにギンもいたりします。偶然の一致です。
ハナの回想となります。そんな感じで話しがあっちこっちに飛びまくりなのです。

充分に休んだとこで店から出て赤ん坊の捜索をやり直す3人。
写真を手掛かりに家を探します。
猫を住んでる家で一晩明かします。
件の家は取り壊されていた。聞き込みとなりまます。
近所の奥様方の証言のモンタージュがあります。

電車で次の目的地に移動となります。
コンビニで愚痴る図があります。
ミユキと自分の捜索広告を見て自宅に電話をかける。
2人は酔っ払いに絡まれたとこで救急車がコンビニに突っ込む事故があります。隊員のセリフがいい。

ハナが病院にかかります。
なけなしの3万円を使うハメになるギン。
ここでナースがギンの娘で劇的な再会の図となります。これを見て身の上話とは全然違うではないかと激高するハナです。

橋の上で偶然に赤ん坊の母の幸子と会うハナとミユキ。
ギンは幸子の亭主の居所にたどり着きます。

そんなこんなでまだまだ偶然の一致で話しは続きます。
実は赤ん坊の母ではない幸子を追う3人+タクシー。
クライマックスはアクションとなっています。
このへんは絶叫調になっていてイマイチです。私は絶叫芝居は嫌いなのです。絶叫芝居は溝口健二監督作品ならまあいいと思っています。

で、ラストも偶然の一致オチとなっています。ここまできたらもうどうでもよくなり見事な脚本だということになりました。


この作品は見る前はタイトルからヤクザ映画なのかと勘違いしてて、アニメでヤクザ映画かよと思ったら、作品紹介や実際見れば『三人の名付け親』ではないかとビックリしました。この手の作品で1番有名なのはジョン・フォード監督の『三人の名付け親』(48年)だと思えます。
そんなわけで偶然の一致が多過ぎですがよい作品でした。



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