『ラスベガスをやっつけろ』(1998年)

この作品はテリー・ギリアム監督、ジョニー・デップ、ベニチオ・デル・トロ主演のトリップ・ドラマです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
この作品はテリー・ギリアム監督で話しの方が全編に渡ってクスリでラリってるだけということで見ました。資料本『2001 MOVIE & VIDEO GUIDE』によると評価は最低のBOMBになっています。テリー・ギリアム監督作品でBOMBとなるとまた見たくなります。

1998年 サミット・エンターテインメント/ユニバーサル・ピクチャーズ アメリカ作品
原題◆Fear and Loathing in Las Vegas
スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて。画質はよいです。
プロット L.A.からラスベガスに行ってラリってる話しのようです。

キャスト
ジョニー・デップ→記者のデューク
ベニチオ・デル・トロ→ナイフを振り回す弁護士のゴンゾー
トビー・マグアイア→ヒッチハイカー
クレイグ・ビアーコ→カメラマンのラセルダ
キャメロン・ディアス→TVレポーター
クリスティーナ・リッチ→似顔絵を描くルーシー
エレン・バーキン→ノース・ベガスのレストランのウエイトレス

テリー・ギリアム監督の演出はよいと思います。
トリップしているとこはそんなにぶっ飛んだ感じはしないような感じ。標準的なトリップ描写のように思えました。

ケン・ラッセル監督の別にトリップ映画でもない諸作品の方がぶっ飛んでいるように思えます。
トリップ物SFドラマの『アルタード・ステーツ 未知への挑戦』(80年)→当然トリップ描写がぶっ飛んでいます。
別にトリップ物ではないミュージカルの『トミー』(75年)→ミュージカルですがかなりぶっ飛んでいます。

この作品は1971年が舞台です。そんな感じに描写されています。
1971年の映画は私の好きな作品が多い。『ダーティハリー』(71年)、『恐怖のメロディ』(71年)、『時計じかけのオレンジ』(71年)、『バニシング・ポイント』1971年版、『バンクジャック』(71年)、『ボーイフレンド』(71年)、『わらの犬』(71年)、『遊び』(71年)、『ゴジラ対ヘドラ』(71年)等です。

ジョニー・デップ扮する記者のナレーションで話しは進行します。この作品に話しなんてあるのかいなと疑問が出てきますけど。
L.A.からラスベガスへキャデラック・コンバーティブルで移動となります。
ラリってるシーンと意外とまともですね。記者の頭はこんなものなかということか。人がトカゲに見えてるとか。床の模様が動いてるとか。後の方では紫色の象が出ていました。
ところでラリってバカをやってるだけのこの作品はコメディなの？

ミント400レースの取材となっていました。バイクのオフロードラリー。
トライアンフ、CZ等の昔のバイクメーカーの名が出てました。ヤマハ、カワサキの名も。

エレベーター内でナイフを振り回してもめ事を起こすゴンゾー弁護士。
ここに登場するTVレポーターはキャメロン・ディアスではないですか。ウエスタン・ルックが素敵です。何を着ても似合います。
それにしてもキャメロン・ディアスはあちこちに特別出演が多い。

ジョニー・デップのハゲにレイバンのグラサンの男デューク記者を演じます。
薄い頭髪のかつらによくあった形のレイバンのサングラス。普通に見ているとジョニー・デップだとわかりません。
最初のホテルを逃げ出して帰ろうとL.A.まで400マイルの看板を見てクルマを走らせれば怪しいお巡りに捕まったりしていました。ここは1970年代ならではのカーアクションといった感じでよかった。このお巡りはゲーリー・ビジーのようです。
で、またラスベガスに戻って検事総会？の取材となります。

クリスティーナ・リッチ扮するルーシーはバーブラ・ストライサンドの似顔絵を描く女の子です。あまり出番は多くない。

ゴンゾー弁護士はラリってナイフを振り回します。キチガイに刃物の映像化といったところ。演じるベニチオ・デル・トロは無駄に大熱演でした。こういうのは好きだな。ゴンゾーという名ですと姓は鬼瓦ですかとなります。
トビー・マグアイアはどこに出てた？もしかしてあのヒッチハイカーなのと思ったらそうでした。

そんなわけで悪いと思えない作品でした。話しがないとこがいい？