『マダムと泥棒』(1955年)
この作品はアレクサンダー・マッケンドリック監督、アレック・ギネス他主演の英国流犯罪ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1955年 イーリング・スタジオ/マイケル・バルコン・プロ/ランク・オーガニゼーション 英国作品
ランニング・タイム◆91分
原題◆The Ladykillers
プロット◆犯罪に老夫人を利用するのが上手くいかない話しのようです。
音楽◆トリスタム・ケリー
スカイパーフェクTV260シネフィルイマジカにて。画質はかなり悪い。
キャスト
ケイティ・ジョンスン→家主のウィルバフォース夫人
アレック・ギネス→首謀者マーカス教授
ハーバート・ロム→仲間のハービー氏
ピーター・セラーズ→仲間のロビンソン氏
セシル・パーカー→仲間のコートニー少佐
ダニー・グリーン→仲間のローソン氏
この作品は有名なのとコーエン兄弟でリメイクされたのが興味深く、それで見ました。
アレクサンダー・マッケンドリック監督の演出はよいと思います。
プロローグ。英国のキングズ・クロス駅付近。
初老のウィルバフォース夫人は警察を訪ねて円盤の話しをします。警察の対応も慣れたものでこのトンデモな話しを聞いて送り返します。
怪しい人影が後を付けます。
駅の近く線路沿いにあるのがウィルバフォース夫人の家です。
オウムのゴードン等がいます。
水道管を叩いて水を出しています。これは何かの伏線なのかと思ったが単なる風俗描写だったようです。
アレック・ギネス扮する男がマーカス教授と名乗り部屋を借りる話しをします。仲間と音楽の練習をすると称しています。
次の日の夜に連中がやって来ます。
計5人そろいます。レコードをかけて練習ということにして強盗の相談となります。するとウィルバフォース夫人がお茶を持ってきます。急いでレコードの再生をやめて楽器を抱える面々となります。話しの長いウィルバフォース夫人を露骨に嫌がる面々です。
音楽に詳しいウィルバフォース夫人は演奏の上手いと批評します。そりゃレコードだから上手いはずです。
この作品のアレック・ギネスは何となく後のピーター・セラーズそっくりだったりします。逆ですか。
で、ピーター・セラーズの方は普通な感じでプロレスのビル・ロビンソンそっくりです。人間風車=ダブルアームスープレックスでもやるのかと期待してしまった。ネタが古くてすいません。何故か役名がロビンソンとプロレスと同じだったりしますが当然プロレス技はやりません。
ハーバート・ロムは黒い服に白いネクタイが決まっています。ルパン三世の相棒次元大介のようです。コメディは入ってなくマジなキャラクターです。
現金輸送車の動き等を下調べする面々。これは犯罪物には定番のシーンです。
リーダーがいない4人だけの時にウィルバフォース夫人がまたやって来ます。
逃げたオウムを捕まえてくれとロビンソン氏が駆り出されます。捕まらずに他の面々を駆り出されて大騒ぎとなります。
結局戻ってきたマーカス教授の手に止まってこの騒ぎをエンドとなります。
決行となります。現金輸送車を襲撃します。
殴打用の凶器ブラックジャック使用。扉をこじ開けるバール使用。鉄格子を切る大型ワイヤカッター使用と役に立つ道具を描写して紹介しています。
犯行後を発見した警官を呼び子を吹くだけです。今はどうか知りませんが英国の警官は銃も持たないのです。
現金をどうする?→それはウィルバフォース夫人が荷物を受け取りに駅にやってきます。このマーカス教授に頼まれた荷物が現金の入ったトランクです。警察は駅で発送の荷物ばかりを調べている盲点を突いてる計画です。
見張りの少佐はウィルバフォース夫人が予定外の行動で駅に戻ったので激しく動揺しています。結局傘を忘れただけでした。これだけで大騒ぎの面々です。
ウィルバフォース夫人はそのままおとなしく帰宅せずに馬を巡る騒ぎに加わってまた大騒ぎとなります。これを見て焦る面々です。
この騒ぎで肝心の現金の詰まったトランクは路上に置き去りとなっています。
問題のトランクはウィルバフォース夫人の帰宅と同時に警官が運んできます。
無事にカネを分けて家を去る面々ですが、チェロケースが開いてしまう事故があり札束をウィルバフォース夫人に見られてしまいます。
思案したあげく戻ることにする面々。
そんなとこにウィルバフォース夫人のお客の老夫人達が多数やってきます。
新聞からウィルバフォース夫人は強盗をやったことに気がつきます。怒られて、ここはおとなしくしていなさいとピアノ伴奏のカラオケ大会となります。お客の接待の方が大事なようです。
お客は帰ります。で、どうなる。
ウィルバフォース夫人にどう説明する?→強盗の面々はあなたは共犯だ、ムショ入りしたら一生ミシンがけとか。泣き落としとか。色々と並べます。
警官がやってきます。動揺する強盗の面々。どうやら小物な人達のようです。
ウィルバフォース夫人に助言して応対に出させます。ここで複数の助言をもれなく全部並べ立てて結果的に目一杯怪しい受け答えするウィルバフォース夫人です。これは好きなシーンです。
リーダー格はアレック・ギネスとハーバート・ロムのようです。
相談してウィルバフォース夫人を殺す役を決めるくじ引きをする面々。
短いマッチ棒を引いたら当選です。少佐が当選する。
少佐は警察に行くは言ってカネを持って窓から逃走します。何だかんだあってここで少佐は退場となります。死体の処理は高架から汽車の貨車に投げ込みます。
またくじ引きとなりロビンソン氏が当選。
ネクタイで絞殺となる筈がやることは同じでまたカネを持って逃走となります。ここでロビンソンがウィルバフォース夫人を殺したと勘違いしたローソンがロビンソンを片づけて、ロビンソンは退場となります。
このあたりから『そしで誰もいなくなった』パターンになって仲間割れで次々と退場となります。
→参考に『そして誰もいなくなった』(1945年)
エピローグ。警察にて。
事情を話すウィルバフォース夫人ですが信じて貰えずカネは受取りなさいとなりエンドとなります。
アレック・ギネスの作品ははあまり見たことはないけど私が勝手に思い込んでいたイメージとは随分と違っていました。『スター・ウォーズ』(1977年→最初の版でVer1.0?DVDで出ているのはVerは幾つになっている?)しか見たことがないからかも。あれは正義のステレオタイプキャラですからせっかくの演技力が発揮出来ないでしょう。
そういえば『名探偵登場』(1976年)も見ています。こっちの盲の執事役の方が得意のキャラなのか。
コーエン兄弟作品のリメイク『レディ・キラーズ』(2004年)で教授を演じるトム・ハンクスとオリジナルのアレック・ギネスでは比べ物にならないのでは?ハンクスでは健康的過ぎでそれこそまるでボーイスカウトのようだとなりそうです。
ハーバート・ロムは何でピンクパンサーシリーズでピーター・セラーズに使われるようになってしまったのか不思議です。何があったのでしょう。→ピーター・セラーズがハーバート・ロムのことを逆恨みでもしてたのかも。
そんなわけで英国流のユーモアとアイロニーがあるよい作品でした。
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