『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(1988年)
この作品はチャールズ・クライトン監督、ジョン・クリーズ、ケビン・クライン、ジャミー・リー・カーティス主演のコメディです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1988年 MGM アメリカ作品
原題◆A Fish Called Wanda
プロット 宝石泥棒をして仲間割れをする話のようです。虚々実々の駆け引き?をしています。
スカイパーフェクTV315スターチャンネルにて。画質はそんなによくはない。
キャスト
ジョン・クリーズ→弁護士のアーチー・リーチ
ケビン・クライン→何だか分からん男オットー
ジャミー・リー・カーティス→ヒロインのワンダ
マイケル・ペリン→熱帯魚を飼う男ケン・パイル
マリア・エイトキン→弁護士夫人のウェンディ
トム・ジョージスン→捕まった男ジョージ・トマソン
チャールズ・クライトン監督の演出はよいと思います。
この作品は批評がよくて面白そうなので前から楽しみにしてまして見ました。ですが私はモンティパイソンは見たことはありません。それでもジョン・クリーズとマイケル・ペリンがモンティパイソン組なのは知ってました。何で知ってる?
弁護士を演じるジョン・クリーズは脚本も書いています。
私は勘違いしてまして裸で踊っていたのはケビン・クラインだと思い込んでましたが、実は裸で踊っていたのはジョン・クリーズでした。ここでかかっていると何かとしゃくにさわるモザイクですが、こんなモザイクでもジョン・クリーズにかかってるとモザイクもありがたく感じる時もあるとわかりました。
ケビン・クラインは何しに出てきているか分からないキャラで、金が欲しくて無理やり割り込んで来たようです。ニーチェに入れ込んでいる設定になっています。
ニーチェはいえば世の中には2種類の人間がいると書いた人です。私は『続・夕陽のガンマン』(66年)が元ネタだと思っていましたが、そうではなかったようです。オリジナルとは縁がないマカロニウエスタンがそんな大層なことの元ネタの筈はないですか。
ケビン・クラインはその他にもジャミー・リー・カーティスのブーツの匂いをかいでブーツを膨らませたりしぼませたりと風船状態にしています。変態演技が非常によろしい。
魚を食べるとこはケビン・クラインの指先の演技力と編集で上手く処理してました。ホントに食べてたらケビン・クラインではなく魚が気の毒です。
英国対アメリカといった感じでケビン・クラインの英国差別ネタが炸裂してました。で、ラストでは英国人のジョン・クリーズもベトナム戦争を持ち出して反撃していました。
それでケビン・クラインの言うことがいい、ベトナム戦争のことで突っ込まれると「負けではない引き分けだ」とかまします。このセリフはアメリカ人らしくてよいです。往生際が悪いともいうか。ケビン・クラインがオスカーを取れたのは多分このセリフのおかげでしょう。
そんなわけでアメリカ資本のせいか話は意外とまともなジョン・クリーズとジャミー・リー・カーティスのロマンティック・コメディになってました。これもこれでいいです。やり過ぎな描写も多少ありましたがよい作品でした。
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