『ポイント・ブランク』(1997年)

この作品はジョン・キューザック主演の風変わりなアクションです。ミニー・ドライバーで見たのではありません。
タイトルが似ているジョン・ブアマン監督、リー・マービン主演の作品『殺しの分け前 ポイント・ブランク』(67年)とは全く関係ありません。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1997年 ハリウッドピクチャーズ アメリカ作品
原題◆Grosse Pointe Blank
スカイパーフェクTV311パワームービーにて。画質はよいです。
プロット 同窓会に出て殺し屋を廃業する話しのようです。

キャスト
ジョン・キューザック→フリーの殺し屋マーティン・ブランク
ミニー・ドライバー→ヒロインのデビー、FMのDJ
ジョーン・キューザック→秘書のマルセラ
ダン・エイクロイド→ライバルの殺し屋グロサー
アラン・アーキン→精神分析医のオートマン
ハンク・アザリア→当局のエージェントのラードナー
Ｋ.トッド・フリーマン→当局のエージェントのマッカラーズ
ミッチェル・ライアン→ヒロインの父
ジェレミー・ピベン→不動産屋のポール
バーバラ・ハリス→ジョン・キューザックの母マリー・ブランク

ジョン・アミテージ監督の演出はよいと思います。この名前は何となく偽名っぽい感じがします。

全編に渡って1980年代の歌が流れています。この使い方が上手い。シーンの変わるごとに細かく音量を切り替えるとこも上手。音楽には詳しくないので聞いたことはあるけど曲名は全然わかりません。

ジョン・キューザックは共同製作、脚本の1人としてクレジットされていました。脚本は4人がかりでアイデアを詰め込んでいます。
1940年代風の事務所を構えていて秘書と2人だけで営業しています。殺し屋なのに構えは探偵と同じなのが面白い。役の上では他人のようですが秘書が実の姉のジョーン・キューザックなので必要以上に離れて会話しているのがギャグになっているようです。下手すれば近親相姦ネタでX指定か上映禁止になる？
未遂でしたが天井から糸を垂らして寝ている人に毒を飲まそうしているニンジャみたいな殺し方をやっていました。
黒いスーツの殺し屋ルックでした。昔の恋人と再会するシーンではキューザックは黒いスーツで恋人のミニー・ドライバーは赤いニットでよいコントラストになっていました。
デトロイトに帰って会う人ごとに自分は殺し屋だと説明していました。誰も信じていないのもギャグのようです。
ヒロインにホントに殺し屋と分かったとこで自分は何故殺し屋になったのかいきさつを力説してた。要するにそういう性格ということらしい。

殺し屋ジョン・キューザックは高校の同窓会に故郷のデトロイトに帰ってきたら実家はコンビニになっていました。で、殺し屋ジョン・キューザックを殺しに来た殺し屋とそのコンビニの中で激しい撃ちあいをするのがアクションのハイライトでした。二挺拳銃で撃ちあうシーンがありますが多分ギャグなのでしょう。
で、ヘッドホンでゲームをしてる店員がその撃ちあいに全然気が付かないのもギャグになっていました。
アクションの決めはコンビニの電子レンジに仕掛けられてたプラスチック爆弾がタイマーが鳴ったとこで大爆発となってます。こういうのは好きだな。

クラス会にて成り行きで死体の始末を手伝っていた不動産屋はいいキャラでした。演じるジェレミー・ピベンはジョン・キューザックとよく共演しています。昔からの知り合いなのか？

ダン・エイクロイドはライバルの殺し屋でこれからは殺し屋も組合を作らなくてはジョン・キューザックを誘いますが断られたらアタマにきて当局に垂れ込んだり殺し屋も差し向けて対抗してます。とぼけた凄腕ぶりがいいです。

ジョン・キューザックを尾行する2人組の片方がハリー・ガーディノに似てて誰でしょうと思ったらハンク・アザリアでした。この2人はコメディリリーフでした。
ヒロインの父役のミッチェル・ライアンは『ダーティハリー2』(73年)でハリーの友人の殺された白バイ警官で出てた人です。何故か覚えています。
ミニー・ドライバーはやっぱり美人ではないですね。

そんなわけでオフビートなコメディといった感じでよい作品でした。