『無頼の谷』(1952年)
この作品はフリッツ・ラング監督でアーサー・ケネディ、メル・フェラー、マルレーネ・ディートリッヒ主演のウエスタンです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1952年 フェデリティ・ピクチャーズ/RKOラジオ・ピクチャーズ アメリカ作品
原題◆Rancho Notorious
スカイパーフェクTV260シネフィルイマジカにて。画質はよいです。
最初にターナーのタイトルが入っています。これは余計です。
プロット 婚約者の仇討ちをする話しのようです。
キャスト
アーサー・ケネディ→カウボーイのヴァーン
メル・フェラー→早撃ちのフレンチー
マルレーネ・ディートリッヒ→ヒロインのオルター・カーン
グロリア・ヘンリー→ヴァーンの婚約者ベス
フリッツ・ラング監督の演出はよいと思います。
2人の女優さんの死に方が妙に凝っていました。
晩年のラング監督ですが、出来は悪くない。まだこの頃は演出の腕前は大丈夫だったようです。
キャストでは、
主役がアーサー・ケネディとは渋い。
メル・フェラーはなんというかにやけた感じでとても西部の男に見えない。
マルレーネ・ディートリッヒは普通の出来のようです。
タイトルです。歌が入ります。男の歌です。要らん歌です。
ワイオミング州 ホイットモア。町の店にて。
アーサー・ケネディ扮するカウボーイのヴァーンがグロリア・ヘンリー扮する婚約者のベスに会いに来ています。2人の会話で結婚式まで後8日とわかる。
ヴァーンが店を出たとこで、2人連れが通りがかり、1人が店に入ります。
押し込み強盗です。ここは店内を外から映すのみ。オフでベスの悲鳴がしたとこで2人は店を飛び出して逃げる。
逃げる時に子役に向かって発砲しているのが風変わり。当たったら大変なことになるとこでした。上映禁止になったりして。
仕事中のヴァーンに知らせが入ります。
町に急行します。婚約者のベスは死んでいました。破れた服の肩から虚空を掴んでいる左手へとカメラがゆっくりと動きます。
逃走中の2人はチャック・ア・ラックへ向かうらしい。どこだかわからん。
追跡隊が出ます。ですがスー族のテリトリーに入るとこで引き返してしまいます。これはまた意外な展開となります。
そんなわけでヴァーンは1人で追跡します。このまま長い旅になるようです。
逃走中の2人は仲間割れをして主犯の男が見張りの男を撃ちます。
追いついたヴァーンは瀕死の男を尋問する。謎のチャック・ア・ラックの言葉を残します。
歌が入りヴァーンの追跡のモンタージュとなります。まだ男の歌だ。
捜索者といった感じです。
ある町の床屋にて。
チャック・ア・ラックのことを聞くヴァーン。
隣の客が知っています。オルター・カーンの名が出たりします。
ここで唐突に乱闘となります。
相手の男を殴り殺して捕まるヴァーン。
殺した男はお尋ね者のエース・マクガイアと分かり300ドル貰うヴァーンですが、カネは床屋にやって、保安官達から情報を収集となります。
オルター・カーンとは?とヴァーン。これを知っている男がいます。
回想となります。
お馬さんレースの余興の酒場。
マルレーネ・ディートリッヒ扮するオルター・カーンが登場します。
売れっ子ということらしい。
ヴァージニア・シティのドリーに会いに行くヴァーン。
ドリーはオルター・カーンの知人です。
回想となります。
白い馬の2頭立ての馬車に乗るオルター・カーン。
非常に羽振りがいいらいし。
タスコサへとヴァーン。
フレンチーとは?また違うキャラが出てきました。
回想となります。
マルレーネ・ディートリッヒの歌が入ります。歌は女性に限ります。
客あしらいが悪いと店をクビになるオルター・カーン。
帰りがけの駄賃でルーレットが儲けます。いかさまのルーレットですけど。
胴元にはまだオルター・カーンがクビになったことが知らず。サクラだと思っているようで儲けさせます。
店主が介入しようとしたとこでメル・フェラー扮する早撃ちのフレンチーが登場。
儲けたオルターを送ります。
この後は翌日の駅馬車でオルターは無事に町を去ったとのこと。
これで主要キャラ2人の紹介となっているようです。
フレンチーは捕まってムショに入れられていると聞くヴァーン。
もめ事を起こしてフレンチーと同じムショに入ります。
隣は政治屋の方々が入っています。選挙に負けたら吊るされるそうです。西部の世界は凄いなと感心する。
フレンチーにチャック・ア・ラックのことを聞くヴァーンです。
そんなこんなの成り行きで脱獄することになるフレンチーとヴァーン。
フレンチーの案内でいよいよ謎のチャック・ア・ラックに入ります。
オルターがここの主人でした。
いまのとこ9人滞在しているとのことです。
チャック・ア・ラックとは料金を取ってかくまう犯罪者の隠れ家らしい。
食堂にて。食事中の連中です。
スター。
レッド。
プリーチャー。
ハービン。
コマンチ・ポール。
ウィルソン。
キンチ。
たくさん登場してて誰が誰だかサッパリわかりません。この中に婚約者ベスを殺した下手人がいるはずです。
ロデオのヴァーン。いいとこを見せています。
また犯罪者のギアリーとファクターがやって来ます。列車強盗をしてきたらしい。
夜。食事、ポーカー、お喋り。
マルレーネ・ディートリッヒの歌が入ります。
オルターのつけているブローチは婚約者にプレゼントしたブローチです。出所を知りたがるヴァーンですが上手くいかない。
追跡隊の手入れがあります。
受け入れ態勢を整えます。犯罪者連中は山に隠れます。
ドナルドソン保安官。フレンチーとヴァーンを追っているとのことです。
馬の数が合わなくて突っ込まれているとこにちょうどよく戻ったヴァーンが助けます。もしかして追う奴の顔も知らないで追跡しているか?
オルターとヴァーンがいい雰囲気となったとこでフレンチーが戻る。
夜。
フレンチーとオルター。ヴァーンの話しが出ます。まだ普通の犯罪者だと思っています。
白い馬に乗って出かけるオルター。
ヴァーンがお供します。で、馬の乗り方を見てヴァーンと分かったと男が言ってます。これはなんの伏線?わけわからん。
休んだとこで。
オルターの10年前に戻って来てのセリフがあります。
フレンチーの説明。
銀行強盗の打ち合わせです。綿密な計画のはずなんですが・・・
銀行強盗となります。
シーンが変わったらもう強盗の最中となっています。話しが早い。
しかも仕事の途中から撃ち合いとなります。これではこの仕事を失敗ではないかと思えます。
酒場にて。
ヴァーンがオルターに分け前を届けにいくことになります。
カードをめくって届ける奴を決めます。わざと自分にしているヴァーンです。チャック・ア・ラックに向かいます。
チャック・ア・ラックにて。
ヴァーンはオルターとの話しでブローチはキンチが持った来たとわかります。下手人が判明します。
酒場に戻ったヴァーンはキンチと対峙します。
ワイオミング州 ホイットモアを覚えているか?とヴァーン。
キンチのリボルバーを抜かせてかち撃とうとしますがキンチは抜かないのか抜けないのか。そんなことをしているうち保安官がやって来てキンチを逮捕してしまいます。
逮捕されたキンチを仲間に助け出されます。
連中はへチャック・ア・ラックへ向かう。
チャック・ア・ラックにて。
フレンチーが戻ったとこで荷造りをしてるオルター。
オルターをここを畳んで出て行くつもりらしい。口論となります。
他の連中が戻ります。にらみ合いとなります。
ヴァーンが戻ります。
撃ち合いとなります。他の連中を何とか片付けるヴァーンとフレンチー。
ですが流れ弾に当たったオルターは死に至ります。
オルターは目を見開いたまま死んでいます。オルターが死んだら撃ち合いしたのも無意味となります。
チャック・ア・ラックを去るヴァーンとフレンチー。
歌が入りエンドとなります。
フリッツ・ラング監督にしては普通でした。
そんなわけで標準的なウエスタンといった感じのよい作品でした。
« 『ワン・ツー・スリー』(1961年) | トップページ | 『謎の要人悠々逃亡!』(1961年) »
「映画」カテゴリの記事
- 『彼らは忘れない』(1937年)(2022.02.27)
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『ブラック・リッジ』(2020年)(2022.02.20)
- 『フローズン・ストーム』(2020年)(2022.02.19)
- 『私は逃亡者』(1947年)(2022.02.13)
「1950年代」カテゴリの記事
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『復讐鬼』(1950年)(2022.02.12)
- 『地獄の対決』(1953年)(2022.01.01)
- 『明日なき男』(1950年)(2021.12.18)
- 『シカゴ・コーリング』(1951年)(2021.11.20)
コメント