映画感想の加筆改訂のお知らせ

にほんブログ村

« 『汝の敵、日本を知れ』(1942-1945年) | トップページ | 『サンダーボルト』(1974年) »

2005.08.30

『ブロンコ・ビリー』(1980年)

この作品はクリント・イーストウッド監督主演の現代のカウボーイドラマです。
見る前は別れ話でもめた主演2人の実生活の行方を思うと何だか苦く思えますが。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1980年 セカンド・ストリート・フィルムズ/ワーナー アメリカ作品
ランニング・タイム◆117分
原題◆Bronco Billy
プロット◆現代のカウボーイがわがままなヒロインと仲良くなる話しのようです。
ワーナー発売のDVDにて。画質はまあまあ。

キャスト
クリント・イーストウッド→現代のカウボーイ、ブロンコ・ビリー
ソンドラ・ロック→わがままなアントワネット・リリー
スキャットマン・クロザーズ→司会担当のドク
ダン・ヴァディス→ヘビ踊りのビッグ・イーグル
シェラ・ピーチャー→ビッグ・イーグルの奥さんウォータ
サム・ボトムズ→投げ縄のレオナード
ビル・マッキニー→義手のレフティ
ジョフリー・ルイス→リリーの旦那となるジョン
ウィリアム・プリンス→リリー家の弁護士エドガー
ハンク・ウォーデン→GSのじいさん
マイケル・ラインボルド→プロモーターのキング
カントリーシンガーのマール・ハガート→マール・ハガート本人

クリント・イーストウッド監督の演出はよいと思います。
この作品の製作会社は珍しくイーストウッドのプロダクション、マルパソではありません。音楽と撮影がいつもの人でないのはこのせいなのかもしれません。

音楽は作品に合わせてカントリーが使われていました。カントリーは嫌いではないのでちょうどいいです。カントリーはけっこう好きでアリソン・クラウスとジリアン・ウェルチの歌がいいので『オー・ブラザー!』(2000年)のサントラを買ったくらいです。

子役の使い方はどうかな?→まあまあだったような。キャストをIMDbで調べたらアリソン・イーストウッドやカイル・イーストウッド出てるとわかったがどこに出てたんだ?子役がぞろぞろと出ていたのでどれだかわからんかった。

座長ブロンコ・ビリーの曲撃ちがメインの出し物なワイルド・ウエスト・ショー。まずモンタナで興業をうちます。上手く行かない図。
移動の際に給料をくれと言われたら全員を集めて雨の中で説教するブロンコ・ビリー。ボスを俺だとなります。このようなキャラクターなのかと話しは進む。
ある町で銀行強盗を得意の早撃ちで片づけます。シングルアクションのリボルバーをベルトに挟んでいました。

上手くいかない図が2件。
酒場でトラブルを起こして捕まってその際に脱走兵というのがばれた仲間のレオナードを取り返そうと警察と交渉したときにおまえは腰抜けだと言われっぱなしになっていた。
列車強盗を企てるが列車はそのまま通り過ぎて全く上手くいかなかった。
わざわざこのような描写を入れるとこがクリント・イーストウッドらしい。
クリント・イーストウッドは自虐趣味があるようでアメリカ人にしては屈折しているようです。

クリント・イーストウッド扮する役名のフルネームはブロンコ・ビリー・マッコイとなっていました。
ソンドラ・ロック扮するわがままなアントワネット・リリーとタイプキャストですがいいものです。こまっているリリーをそれをいいことに無理にパートナーにしようとするブロンコ・ビリーといい感じに話しは進みます。
荷物を全部もって行かれたリリーは無断で借りたワンピースをずっと着ていました。途中からコート替わりにダンガリーシャツを上に羽織っていました。

リリーの旦那となるジョンを演じるジョフリー・ルイスはコメディリリーフを引き受けていまして。
弁護士に済んでしまったことはしかたかないリリーは殺したことでいい。精神異常なら精神病院で3年で済むなんて。と、今の日本では洒落にならないことを弁護士に言われたりしていました。その通りにするのがこまったものです。
その後精神病院に慰問に来たブロンコ・ビリー一座と遭遇して院長に訴えて無視はされずに警察が乗り出し話しは急展開します。

司会のドクを演じるスキャットマン・クロザーズはこの時期の作品でやたらと目立っていた人です。私が見たのは『シャイニング』(1980年)とか『名探偵再登場』(1978年)です。3本ではそれほどでもないですか。
いい味を出していたガソリン・スタンドのじいさんは誰かと調べたらハンク・ウォーデンという人で若い頃はウエスタンにたくさん出ていた人のようで『捜索者』(1956年)にも出ているようです。この人にはイーストウッドは敬意を払っているようです。
カントリーシンガーのマール・ハガートが本人役で出ていたようです。後クレジットだとイーストウッドとデュエットもやっていたようです。

見てる時は別れ話でもめた主演2人の実生活のことはあまり気にならずノレました。これは意外でした。作品の出来がよかったということでしょう。
サム・ペキンパー監督、スティーブ・マックィーン主演の『ジュニア・ボナー 華麗なる挑戦』(1972年)とクリント・イーストウッド監督主演『ブロンコ・ビリー』(1980年)で現代のカウボーイ2本立てが出来ます。
そんなわけで予定調和的な話しでしたが後味は悪くなく、よい作品でした。



« 『汝の敵、日本を知れ』(1942-1945年) | トップページ | 『サンダーボルト』(1974年) »

映画」カテゴリの記事

1980年代」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『ブロンコ・ビリー』(1980年):

« 『汝の敵、日本を知れ』(1942-1945年) | トップページ | 『サンダーボルト』(1974年) »

月齢

無料ブログはココログ
フォト
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

バイクフォト

  • ヤマハ トリッカー XG250
    私が買ったバイクです。ヤマハばかり。