『モーガンズ・クリークの奇跡』(1944年)
この作品はプレストン・スタージェス監督でベティ・ハットン主演のロマンティック・コメディのはずです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1944年 パラマウント アメリカ作品
原題◆The Miracle of Morgan's Creek
DVDにて。画質はまあまあ。
プロット 酒の勢いで妊娠したのを何とかしようと奔走する話しのようです。
キャスト
エディ・ブラッケン→銀行員のノーヴァル
ベティ・ハットン→ヒロインで姉のトルーディ
ダイアナ・リン→妹のエミー
ウィリアム・デマレスト→姉妹の父で警官のコッケンロッカー氏
ジュリアス・タンネン→レコード店のラファティ氏
トービン・メイヤー→メイヤー医師。
アル・ブリッジ→ジョンソン弁護士
エモリー・パーネル→銀行のトゥアーク氏
プレストン・スタージェス監督の演出はよいと思います。
会話のシーンは長回しになっています。
移動のシーンも長回しとなっています。会話シーンの切り返しはやっていません。
演出はあまり変わったことをやっていません。
プロローグ。
モーガンズ・クリークから知事に急な知らせが入ります。
何のニュース?と話しは進む。
警官のコッケンロッカー氏は元軍曹です。
セリフでリードして次のシーンにつなぎます。基本的手法となっています。
レコードに合わせて口パクで歌うベティ・ハットン扮するトルーディが登場。
エディ・ブラッケン扮する適性検査に落ち出征出来ない銀行員のノーヴァルが登場。プレーヤーも無いのにレコード針を買いに来て映画に誘います。トルーディは出征パーティに出ることしか考えていません。断ります。
この辺はロマンティック・コメディのルーティンな進行です。
トルーディは厳しいというかうるさいだけの父である警官のコッケンロッカー氏に出征パーティ行きを反対されたので、外出する口実に銀行員のノーヴァルを誘って外出します。
ノーヴァルのクルマまで借りて出征パーティに行くトルーディ。
ノーヴァルは映画の3本立てを1人で見てます。
出征パーティのトルーディ。ダンス大会です。
最初のうちは砂糖抜きのレモネードを飲んでいます。
クルマで次の会場へ移動のトルーディ。また次の会場にクルマで移動のトルーディ。パーティのはしご状態で当然酒が入ってきています。
ノーヴァルは映画の3本立てを見てまだ待ちぼうけとなっています。お尻が痛くなっている描写が入ります。もう朝の08:00です。ようやくトルーディが帰還となります。
で、酔っぱらって何も覚えていないトルーディ。
トルーディの家まで送りますが父のコッケンロッカー氏が出てきて一騒ぎとなります。
自宅にて、記憶をたどるトルーディ。
もしかして結婚していたのではとなります。
相手の本名がわからず、お互いに偽名にしようとなっていて、酔っぱらったので自分の名前も相手の名前も忘れてしまい、名前がわからないようが調べようがなくなっています。
病院です。メイヤー医師に診察されるトルーディ。
妊娠と診断されて旦那を見つけてこなければとなります。
日本ならすぐに堕胎してしまうとこですがそうはいかないようです。映画界だけのヘイズオフィスの検閲どころではない宗教が絡んだ騒ぎになります。
ジョンソン弁護士と面会するトルーディ。
相手がわからなければ訴えることも出来ないとなります。
そんなわけで妹のエミーの助言に従って行動するトルーディ。
自宅の前でノーヴァルと話しているとこに父のコッケンロッカー氏が出てきて大騒ぎとなります。
ノーヴァルに一応事情を話すトルーディ。
驚くノーヴァル、当然の反応です。ノーヴァルは興奮すると吃ります。
銀行にて。
上役のトゥアーク氏に問い詰められるノーヴァル。
ノーヴァルとトルーディが怪しいと噂が広がります。
歩きながら話しあうノーヴァルとトルーディ。
川に飛び込む話しが出てきます。泳げるからダメとオチがつきます。それがオチかいと突っ込みたくなります。
トルーディの自宅にて。
父のコッケンロッカー氏に問い詰められるノーヴァル。
ハンドガンの掃除をしながら話しをしているコッケンロッカー氏。やっぱりと言った感じで暴発させています。
上手い考えがあるらしいノーヴァル。
指輪と軍服を調達します。軍服=ユニフォームと称しています。わかりやすい。
ノーヴァルとトルーディとクルマで判事の元に向かいます。
クルマの走行中に軍服からマッカーサー将軍の話が出ます。マッカーサーってアメリカでも有名だったのか。知らなかった。アメリカにいられず日本に出稼ぎに来ていたのかと思っていました。日本に来る外人というと本国ではダメで日本に来て偉そうにしている人しかいないと思ってます。
判事宅にて。
例の出征パーティの軍人として結婚するつもりらしい。
ですが名前をサインする段階で本名ノーヴァルと書いてしまい失敗するノーヴァル。詰めが甘い、とても他人事は思えない。
トルーディの自宅まで連行されて大勢が押し掛けて大騒ぎとなります。
色々と積もり積もって19の罪があるらしいノーヴァル。凄いことになっています。
取りあえず留置所にぶち込まれるノーヴァル。
留置所にて。
ノーヴァルに面会にくるコッケンロッカー氏。何とかノーヴァルを逃がそうと気配りをしますが、それに全然気がつかないノーヴァルとなります。姉妹も駆けつけてようやくノーヴァルは名前のわからない夫を捜索ということで納得して逃亡します。
その前に銀行に行き逃走資金というか必要な資金として黙って900ドルを調達します。これって犯罪なのでは。
半年が経過します。戻ってきたノーヴァル。
トルーディの自宅は空き家となっています。ジョンソン弁護士から事情を聞くノーヴァル。
レコード店のラファティ氏と会うノーヴァル。
親子3人の居場所に案内するとことで銀行家に捕まります。
親子3人が寂しくクリスマスの図。
ラファティ氏がやって来て事情を話します。これを聞いたトルーディが全てを話すと街に戻ります。
街にて。
消防署では裁判というか有力者達の集会?が行われています。
ここで駆けつけたトルーディが産気づいて病院へとの知らせが入ります。
病院です。
男の子です。双子です。それから六つ子ですとなります。
六つ子のことがアメリカ国内の新聞の見出しを飾るモンタージュとなります。それから全世界的に新聞の見出しを飾るモンタージュとなります。
トルーディと再会するノーヴァル。
六つ子のおかげで全てが丸く収まりました。この件を気に入った知事の権限です。
この六つ子を初めて見るノーヴァル。エンドとなります。
これがオチなのかい。全然解決になっていないような気がするけど。
タイトル名からおごそかな雰囲気のロマンティック・コメディと思ったら、実はしっちゃかめっちゃか・コメディとなっています。
そんなわけで実にいい加減なよい作品でした。
モーガンズ・クリークという名の映画製作会社があります。この作品からなのでしょう。だとしたら面白そうな作品が出来そうです。
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