『マテリアル・ウーマン』(2001年)
この作品は少し見て面白かったので見ました。お馬鹿なコメディですがディテールや落ちが凝っています。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
2001年 オリジナル・フィルム・プロ/NPVエンタテインメント/ビレッジ・ロードショー・ピクチャーズ/コロンビア・ピクチャーズ アメリカ作品
原題◆Evil Woman
スカイパ−フェクTV315スターチャンネルにて。画質はよいです。
プロット 悪魔のような女から友人を取り戻そうと悪戦苦闘する話しのようです。
音楽 マイク・シンプソン
キャスト
スティーブ・ザーン→一応リーダー格のウエイン
ジャック・ブラック→主にボケ専門のJD
ジェイソン・ビッグス→人がいいダレン・シルバーマン
アマンダ・ピート→高飛車のジュディス
アマンダ・デトマー→尼僧志望のサンディ
R・リー・アーメイ→鬼ヘッドコーチのノートン
ニール・ダイヤモンド→本人役です。
デニス・デューガン監督の演出はよいと思います。
この作品は一見お馬鹿なコメディで実際はその通りなのですが結構ディテールが凝った造りになっています。
忍び込みのコスプレをするJDの姿はどこかで見たようなと考えて思い出したのがF・W・ムルナウ監督の『ファウスト』1926年版のファウストに扮したエミール・ヤニングスからの引用と思えたり。
強引なハッピーエンドの手法がプレストン・スタージェス監督の『結婚五年目/パームビーチ・ストーリー』(42年)からの引用と思えたりと凝っています。
キャスティングは素晴らしく全員がキャラにハマっています。
どこの街が舞台のなのかと思ったけど後タイトルでロケはバンクーバーと出てました。バンクーバーは映画産業に熱心なとこですから、どこでもない街ということらしい。
スティーブ・ザーン扮するウエインのナレーションで話しは始まります。高校ではウエインはアメフトのバックアップ第3クォーターバック、ジャック・ブラック扮するJDはかぶり物のマスコット、ジェイソン・ビッグス扮するダレンはチアリーディングをやっていたと回想で描写されています。ダレンが好きなチアリーダーのサンディはサーカス一家で街を去っていった。
最初の方のギャグは空振り気味ですが段々と面白くなっていきます。
子供の頃から仲良しの3人は現在でも仲良しで好きなニール・ダイヤモンドのコピーバンドをしつつホワイトトラッシュのボンクラトリオで楽しくやっています。
仕事の方はウエインは動物レスキュー、JDはサンドイッチ店、ダレンは老人ホームのヘルパーとなっています。
面白半分にダレンをジュディスに紹介したら、ジュディスが他の男のナンパを断る口実にした弾みで6週間経ってもまだ付き合いが続いていたりしてます。
人がいいダレンはジュディスの言いなりになっています。これが気になるウエインとJDとなります。
ダレンはジュディスをウエインの家に招待しますが、ジュディスはウエインのニール・ダイヤモンドに関するコレクションを見て妄想的投影と言ってます。その通りなのでしょう。
ここでJDがニール・ダイヤモンドの追っかけをやり過ぎてストーカーと認定されて何ヤードまで近寄ってはならない命令を受けているとなっています。JDのジャック・ブラックは面白すぎ。
この招待は大失敗に終りジュディスはダレンにあの2人とは付き合うなと厳命してダレンはあっさりと従います。
そんなことは理不尽とジュディスに話しをつけに行くウエインとJDですが、学歴、口車、腕相撲で負けてしまい逃げ帰ることになります。ウエインが帰りがけにスタンドの向きを変えるのが小学生みたいでセコくていい。
ジュディスはダレンはを私の所有物なんて言ってる。ウエインとジュディスの絡むシーンは結構多い。これは伏線になっているのですね。上手いものです。
ウエインとJDはダレンの乱交写真をコラージュで作成してジュディスに送ります。写真を切ったり貼ったりして作っていました。今時パソコンを使わないでコラージュしているのが珍しい2人です。当然すぐにバレて失敗となります。
ウエインとJDにダレンが婚約の報告を来ます。そこに高校時代に別れたサンディがやって来てダレンと再会の挨拶をしますがウエインとJDは完全に忘れられています。そこまで存在感がないのか。
ジュディスとダレンの婚約パーティに乗り込むウエインとJDですがウエイターと間違われたりして乱闘となりますがたたき出されます。
ウエインとJDは強行手段に走りジュディスを誘拐しに家に忍び込みます。ウエインは戦闘迷彩のコスプレでJDはストッキングを被ったコスプレで挑みます。
ジュディスがJDをとっちめるとこが最高です。シルクの下着姿でやたらと強いジュディスがいいい。ここは作品紹介等で見た覚えがあります。
そんなこんなでウエインが仕事柄持っている電気ショック棒で何とかジュディスをしとめてウエインの家のガレージに監禁します。
ウエインとJDはダレンがまだ行方不明になったジュディスのことが忘れられないとわかると今度はジュディスを死んだことにしようと墓荒らしを実行して死体を調達してジュディスのBMWに積んで崖から落として爆発炎上させます。このシーンでもJDのジャック・ブラックのボケ演技がよかったりします。
ところであばいた墓の名前のジョアン・スナードって誰のこと?TVのニュースでジュディスの死亡が放映されます。ショックを受けるダレンとなります。
監禁したジュディスに簡単に自分達の名前がバレて動揺したウエインとJDは高校時代のアメフトのヘッドコーチに相談に行きます。
ヘッドコーチは試合中に判定に激高して第4ダウン表示の旗竿を投げて審判をくし刺しにして刑務所に入ってます。第4ダウンで攻撃のギャンブルをしかけて失敗すれば激高するわけです。なるほど。
ヘッドコーチは早く殺してしまえとアドバイスします。
ダレンとサンディと昼食をとります。
ここでサンディもニール・ダイヤモンドのファンとわかります。一緒に歌ったりする。水の中に落ちたりする2人です。
監禁中のジュディスにJDはセラピーを受けたりします。この結果JDは自分がゲイという衝撃の事実を知ったりします。衝撃のついでにジュディスにも逃げられます。
帰宅して気がついたウエインはJDと必死でジュディスを追います。ようやく警察署前でウエインは仕事柄持っている麻酔銃でジュディスをしとめて警察官には「どう猛なヤギを捕獲した」とごまかして連れ帰ります。ジュディスを「どう猛なヤギを捕獲した」と称したのは当たらずとも遠からずといった感じです。
ダレンとサンディと夕食もとります。
ジュディスの名を出してしまうのでウエインに電気ショック装置をつけて夕食にのぞむダレンとなります。上手く行くわけない。
監禁中のジュディスですが今度はウエインを色仕掛けで攻略しようとします。出所したヘッドコーチがやって来たりしているとこでジュディスは脱走します。
ジュディスの家でサンディと一緒のダレンの元にジュディスが帰ってきて鉢合わせの図となります。そこにウエインはJDもやって来て一悶着あったあげくにウエインとJDは逮捕され留置所行きとなります。
そして強引にジュディスがダレンとの結婚式に持ち込んだとこにヘッドコーチの助けで留置所を脱走したウエインとJDはサンディを連れ出しニール・ダイヤモンド(本人です)を誘拐して結婚式に乗り込むことになります。
それでニール・ダイヤモンドが歌ったりして強引にハッピーエンドとなります。オチはまさにプレストン・スタージェス監督の『結婚五年目/パームビーチ・ストーリー』(42年)で、とてもいいです。
スティーブ・ザーンはカントリーシンガーのコスプレが妙に似合い過ぎています。かつらの長髪のルックスが1970年代そのものです。
ジャック・ブラックは音楽ネタが絡まないと出演しないのか?と思えるほど、出演作が音楽絡みになっています。面白い人です。
高飛車で悪魔のような女ジュディスを演じるアマンダ・ピートは大作りな男顔の美人です。ヒロインを務める作品は初めて見ました。
衣装が何というかバストが見えそうなのが多い。シルクの下着も非常にいいです。格闘では男よりやたらと強かったりします。
きれいに撮れているし、この作品は代表作になります。コメディがこなせる女優さんと貴重です。
ヘッドコーチを演じるのはスタンリー・キューブリック監督の『フルメタルジャケット』(87年)の鬼教官役で有名なR・リー・アーメイです。
キャラクターはホトンド同じです。でもこの作品ではコメディ演技が全開となっています。コメディもこなせるとはたいしたものです。アーメイはこの作品でコメディもいけることがわかって、案外レスリー・ニールセンの後がまになったりして。
R・リー・アーメイは本物の軍人だったのが映画に出て人生が変わってしまったようです。人の人生を変えてしまうのですからスタンリー・キューブリック監督は凄いです。
そんなわけでご機嫌な出来のコメディのよい作品でした。
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