1940年代のフィルムノワールなドラマ2本立ての解説◆2022.12.04(日)
なおこの映画感想はネタバレ全開になってます。
私の映画感想は基本的に2本立てです。何の2本立てなのかの解説をやります。
フィルムノワールとは主に1940年代のアメリカのモノクロ低予算映画です。
語源はフランス語ですがフランス映画はあまり言われません。
モノクロ。ハイコントラストな撮影が特徴です。夜のシーンがいい。
サスペンス。犯罪な話し。運命な女=ファムファタールなヒロイン。
低予算なので派手なアクションはありません。
当時の検閲によって主人公が犯罪者の場合は犯罪は引き合わないエンドになります。それなのに何故か後味がよく描写されるハリウッドテイストになってます。
何しろ低予算の当時のフィルムノワールは現在ならスプラッタやホラーと同じ扱いだったと思われます。
この2作はドラマなんですがフィルムノワールでもあります。
『恐怖の叫び』(1947年)
◆ピーター・ゴッドフリー監督、バーバラ・スタンウィック、エロール・フリン主演の疑惑サスペンス。フィルムノワールでもあります。
◆遺産争いで色々とある話しのようです。
◆ワーナーの都合でエロール・フリンに悪役をやらせないので取って付けたような真犯人になってラストはやり直そうと典型的なハリウッドスタイルのハッピーエンドになってます。
『白いドレスの女』(1948年)
◆ピーター・ゴッドフリー監督、エリノア・パーカー、アレクシス・スミス、ギグ・ヤング主演の2役ゴシックロマンス。フィルムノワールでもあります。
◆謎の白いドレスの女から色々とある話しのようです。
◆原作はウィルキー・コリンズ (ウィリアム・ウィルキー・コリンズ William Wilkie Collins, 1824-1889)の『白衣の女 びゃくえのおんな』 The Woman in White (1860) です。
◆黒岩涙香、江戸川乱歩の『幽霊塔』の元ネタが
→(Mrs. Alice Muriel Williamson, 1869-1933) 『灰色の女』 “A Woman in Grey” (1898) で、この元ネタが
→(ウィリアム・ウィルキー・コリンズ William Wilkie Collins, 1824-1889)『白衣の女 びゃくえのおんな』 The Woman in White (1860) になって、元ネタの元ネタになるそうです。
◆江戸川乱歩は黒岩涙香の『幽霊塔』が愛読書で自分でリライトし『幽霊塔』で発表しています。
◆宮崎駿監督は江戸川乱歩の『幽霊塔』が愛読書で自分で口絵をを描いた本『幽霊塔』江戸川乱歩,宮崎駿 まで出してます。
◆映画の方ですがエリノア・パーカーが2役を熱演して佳作になってます。
そんなわけでお勧め2本立てなので見て読んで下さい。
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