師弟コンビ絶品アクション2本立ての解説◆2022.06.05(日)
なおこの映画感想はネタバレ全開になってます。
私の映画感想は基本的に2本立てです。何の2本立てなのかの解説をやります。
ドン・シーゲル監督が師匠でサム・ペキンパー監督が弟子です。
作風はそんなに似てませんがアクション描写が素晴らしいのは共通してます。
『ダーティハリー』(1971年)
◆ドン・シーゲル監督、クリント・イーストウッド、ハリー・ガーディノ、アンディ・ロビンソン主演の刑事アクション。
◆ドン・シーゲル監督の乾いた暴力描写の集大成といった感じです。
◆TVウエスタンからイタリアに行ってのマカロニウエスタン帰りでハリウッドではまだまだだったクリント・イーストウッドをスターにした作品でもあります。
◆1971年というハリウッド変換期だったのもプラスになってました。ヘイズオフィスの検閲が無くなり暴力描写が自由に出来るようになった。
◆全く売れずカタログ落ちしそうだったリボルバー S&W 44マグナムを爆売れさせた作品でもあります。そんな作品は他にはありません。
◆音楽はラロ・シフリン。使われ方はほとんどミュージカルです。さそり男がヘリコプターにじゃまをされ狙撃に失敗するシーンが白眉です。
◆子供を人質に取ったけど撃たれたサソリ男が倒れてうめくシーンが何故か印象的です。
◆ラストで伏線を回収する代表的な作品です。初見ではこんな手法があるのかとしびれたものです。
『ゲッタウェイ』(1972年)
◆サム・ペキンパー監督、スティーヴ・マックィーン、アリ・マッグロー、ベン・ジョンソン主演の銀行強盗アクション。
◆スローモーションとカットバックを組み合わせたサム・ペキンパー監督独特のアクション描写が絶品です。この手法はサム・ペキンパー監督のみの手法です。
◆ブライアン・デ・パルマ監督やジョン・ウー監督のスローモーションの使い方はそれぞれの監督の個性です。これもいいけどサム・ペキンパー監督の方がいい。
◆銀行強盗を陽動するための爆発とのスローモーションとカットバックが素晴らしい。他にも色々とあります。
◆オートマチックのハンドガン コルト・ガバメントと12ゲージOOバックのポンプアクションのショットガン。このガンアクションが絶品なんです。スティーヴ・マックィーンの動きが素晴らしい。
◆カーアクションもあります。大排気量 OHV V8エンジンの音がいい。
そんなわけで2作品ともに完成度が素晴らしく完全なアクション映画と言ってもいいお勧め2本立てなので見て読んで下さい。
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