『ジンギスカンの仮面』(1932年)
このフーマンチュー映画の感想はネタバレ全開になっています。
チャールズ・J・ブレービン監督、ボリス・カーロフ主演のフーマンチューアクションのようです。
1932年 Cosmopolitan Production/Metro-Goldwyn-Mayer (MGM) アメリカ作品
ランニング・タイム◆68分
原題◆The Mask of Fu Manchu
プロット◆謎のフーマンチューに悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆William Axt (uncredited)
キャスト
ボリス・カーロフ→世界征服を目指すフーマンチュー
マーナ・ロイ→フーマンチューの娘
カレン・モーリイ→ヒロインのシーラ・バートン
チャールズ・スターレット→ボーイフレンドのテリー
ルイス・ストーン→ネイランド・スミス警視総監
ローレンス・グラント→シーラの父親 ライオネル・バートン卿
ジーン・ハーショルト→学者のボン・バーグ
デビッド・トーレンス→学者のマック
チャールズ・J・ブレービン監督の演出はよいと思います。
全体的に普通のフーマンチュー・アクションになってます。
Directors: Charles Brabin, Charles Vidor (uncredited)
テリー役の俳優はブレンダン・フレイザーにソックリ。というかこの特徴に沿ってブレンダン・フレイザーが『ハムナプトラ』シリーズのオーディションに通ったのでしょう。
→『ハムナプトラ 失われた砂漠の都』(1999年)
→『ハムナプトラ2 黄金のピラミッド』(2001年)
株式会社ブロードウェイ発売のDVDにて。
画質はまあまあ。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声は Dolbydigital 2/0ch
ブロードウェイのタイトル
著作権のアラート
Metro-Goldwyn-Mayer presents
The Mask of Fu Manchu
with
Boris Karloff Dr. Fu Manchu
Lewis Stone Nayland Smith
Karen Morley Sheila Barton
Charles Starrett Terrence Granville
Myrna Loy Fah Lo See
Jean Hersholt Von Berg
A Cosmopolitan Production
directed by Charles Brabin
これだけがまとめて出ています。
スタッフの紹介
キャスト
Boris Karloff Dr. Fu Manchu
Lewis Stone Nayland Smith
Karen Morley Sheila Barton
Charles Starrett Terrence Granville
Myrna Loy Fah Lo See
Jean Hersholt Von Berg
Lawrence Grant Sir Lionel Barton
David Torrence McLeod
ロンドンにて。
テムズ川に時計塔のフルショット。
スコットランドヤードにて。
ネイランド・スミス警視総監にライオネル・バートンが面会に来ます。
英国政府のために命を賭けるか?。そんな話しになってます。
ジンギスカンの墓を発掘するためにゴビ砂漠に行く人員を集めよう・・・
謎のフーマンチューの話題になります。
ジンギスカンの秘宝の黄金の仮面と三日月刀の争奪戦になるらしい。
この秘宝を手に入れたらフーマンチューはジンギスカンの後継者となってアジア人を率いて世界征服する。そんな感じです。
それを阻止せよと力説するネイランド・スミス警視総監。
大英博物館にて。
ここは色々と話題なとこです。世界中から手当たり次第の盗掘だとか。土人にお宝が管理出来ないから保存してやってるんだとか。不毛な水掛け論になってます。でも盗掘だと思う。
オッサンが3人にいます。当然考古学者関係。
ボン・バーグ、マクロード、それからもう1人。
やって来たのがライオネル・バートン。
しかし怪しい連中が忍び込んでます。
ライオネル・バートンはジンギスカンの墓の場所を突き止めたと言いだす。
それからフーマンチュー博士の話題になってます。中国人など怖くないとリアクションが入り盛り上がる。いいのか?
用事がすんだライオネル・バートンは館内で怪しい連中に襲われ拉致されます。
溶暗になります。
スコットランドヤードにて。
テリーとシーラのカップルが登場。シーラの父 ライオネル・バートンが消息を絶った。
そんな感じでネイランド・スミス警視総監から説明を受けます。
電報が届いてます。
ライオネル・バートンはフーマンチューに捕えられた模様。
迅速かつ内密に捜査されたし・・・
フーマンチューの話しをするネイランド警視総監。
ボン・バーグとマックが発掘に向かう。シーラも行きたがる。
フーマンチューのアジトにて。
何やら飲んで元気を付けてるフーマンチュー。
それから捕まえたライオネル・バートンを尋問します。
娘が登場します。アジアメイクのマーナ・ロイが演じてます。MGM作品なので出てる。
ジンギスカンの遺品の話しから墓の場所を話せと迫るフーマンチュー。
当然断るライオネル・バートン。そうなると拷問になります。
鐘の音の拷問にて。
ライオネル・バートンを巨大な鐘の下に拘束して絶えず鐘を鳴らす拷問です。
砂漠にて。
探検隊が移動中です。ラクダとポーターが大勢いる。
それで白人の数人がふんぞり返ってるわけです。
発掘現場にて。
一応白人男3人も発掘作業をやってます。ボン・バーグ、マック、それにテリー。
さすがにシーラは発掘作業はやってない。
鐘の音の拷問にて。
ライオネル・バートンはまだ喋らない。果物で懐柔するフーマンチュー。
発掘現場にて。
いよいよ墓の入り口を見つけてます。
鐘の音の拷問にて。
ライオネル・バートンはまだ喋らない。水で懐柔するフーマンチュー。しかし水は塩水だった。そんな感じの拷問になってます。
発掘現場にて。
いよいよ墓の入り口からロープで降りて入ってます。
テリー、シーラ、ボン・バーグ、マック。
シーラは父親の影響で考古学には詳しい設定。
封印を開けてます。呪いの言葉がありますが全く気にしない。
次の扉を開けるとジンギスカンの白骨に黄金の仮面と三日月刀があります。
アジア人のポーター達が勝手に降りてジンギスカンの白骨にひれ伏してます。ボン・バーグかマックがリボルバーで威嚇射撃して追っ払う。これはひどいな。
フーマンチューのアジトにて。
宴会になってます。チャンバラの出し物があって負けた方はマジで死んでる。
フーマンチューには跡を継ぐ息子はない。娘はいるけど。
その娘の予言のお告げになります。
黄金の仮面と三日月刀が戻ってくる。
ジンギスカンが蘇り東洋云々となってます。
発掘現場付近の町にて。
ネイランド、マック、ボン・バーグ、テリー、それにシーラ。
ここにネイランド警視総監が来てフーマンチューの話しをする。
明日諸君は帰国させる。お宝は交代で見張り付ける。今夜はマックが担当する。
ここを怪しい連中が伺ってます。
見張りのマックに怪しい手下が迫る。
投げナイフでやられるマックですがリボルバーで相討ちに持ち込む。
そんなわけで大騒ぎになってます。お宝は無事ですがマックは死に至った。
翌日にて。
埋葬されるマック。悲しむ残りの面々。
ネイランド警視は今夜ここを出ると言う。それまで待機。
今夜の見張りはテリーからだ。スパイがいる。
1人になったテリーは木から手首が落ちてきてビックリ。
バートンのBの指輪があります。そうなるとライオネル・バートンの手首です。
そんなところにフーマンチューからの伝言を伝えるオッサンが登場。
黄金の仮面と三日月刀の話しをする。
シーラが来てしまいテリーが慌ててここに来るなと警告する。
父親を預かってる証拠がそこにあるとうそぶくオッサン。ゴイ・ローサンの店に来いと言って帰ります。
相談するテリーとシーラ。ネイランド警視総監には内緒です。
品物を持ってテリーが店に行くようです。
それからキスになってます。何でそうなる。それはハリウッドだからです。
ゴイ・ローサンの店にて。
ここに来ているテリー。速攻でフーマンチューと娘に面会してます。
ライオネル・バートンを解放しろと要求するテリー。
人質ではないとうそぶくフーマンチュー。
それはともかく三日月刀の検査になります。
テスラコイルでおなじみの電撃を三日月刀に通す。
そうしたら三日月刀は燃え尽きてしまう。これは偽物だと激怒するフーマンチュー。
そんなわけで捕まってるテリー。それでどうなる。
まずは吊るされてむち打ちの刑にされます。ここを娘がノリノリで指揮しています。そういう変態のようです。
それからぐったりしたテリーをベッドに寝かせて迫ってる娘。変態なんです。
いいところでフーマンチューが来てテリーはまだ利用出来ると止めてます。
ほっとくと娘がテリーを責め殺してしまうのか?変態だから。
発掘現場付近の町にて。
シーラがテリーを心配してます。
ネイランド警視総監がテリーの行き先は何処なのかと聞く。
もめてるとこで人力車が到着してます。
人力車から転がり落ちたのはライオネル・バートンの死体でした。これはビックリ。
悲鳴を上げるシーラ。まあそうなる。
ライオネル・バートンの額には何やら刻印があります。
シーラは寝込んでます。
ネイランドとボン・バーグ。あの三日月刀は本物ではないとネイランド。
そんなこんなでネイランドがゴイ・ローサンの店に乗り込むようです。
戻らなかったらシーラを連れて北京に行ってくれとネイランド。
ゴイ・ローサン骨董店にて。
ここに客として入ってるネイランド。カネを掴まして阿片窟に入ります。
阿片窟にて。
パイプは吸わないでラリラリな連中をチェックしてるネイランド。テリーはいない。
酒場にて。
ここに来てるネイランド。歌の出し物が入る。
テーブル席に付いたネイランドは見覚えある刺青を見たりする。
で、ランプを投げて騒ぎを起こします。
逃げた手下を尾行するネイランド。
秘密のドアから中に入ると大きい像があり押してずらして調べていたら落とし穴に落ちる。
落ちたとこから木戸を開けて移動してるネイランド。
奥に進みます。操演のヘビがいたりします。そのままどんどん進む。
いきなりフーマンチューがコンタクトしてきます。
モーゼル1986のハンドガンを持ってるフーマンチュー。
テリーを返せと交渉するネイランド。
ネイランドをテリーのとこに案内するフーマンチュー。
拘束されてるテリー。
フーマンチューとネイランド。
血清をテリーに打てば私の意のままになると言い出すフーマンチュー。
その作業にかかってます。蜘蛛やヘビを材料してます。
作業を見ているフーマンチューの娘。
色々と混ぜて煮詰めて血清の出来上がりとなってます。竜と私の血、その他・・・
血清を注射されるテリー。それでどうなる。
夜中。発掘現場付近の町にて。
雷で目を覚ますシーラ。誰か来ます。黒い影が浮かぶ。
メガネのボン・バーグを呼ぶシーラ。もう残りの1人です。
誰がきたのかと思ったらテリーでした。シーラは喜ぶが思い切り怪しいテリー。
さすがに様子がおかしいテリー。薬を飲まされたみたいとシーラ。そりゃそうなんだ。
ボン・バーグはネイランドはどこだ?と聞く。
ネイランドは無事で南口で待ってるとテリー。すぐに出発しようと主張する。
次は肝心の仮面の三日月刀の話しをする。
シーラはこの計画に反対してます。根拠はテリーの様子がおかしいから。
外にて。雨が降ってます。
ボン・バーグはテリーにここに本物のお宝が埋まってると教えてる。
雨の中を馬車で移動中です。
ボン・バーグ、シーラ、それにテリー。
そんなとこををフーマンチューの手下達に襲われてアッサリと捕まってます。
大笑いのテリー。まあそうなる。
フーマンチューのアジトにて。
黄金の仮面と三日月刀がそろってご満悦のフーマンチュー。
ボン・バーグ、シーラ、それにテリーもいます。
テリーはすっかりフーマンチューの娘と仲よくなってます。シーラはどうする。
また三日月刀にテスラコイルの電撃を通すフーマンチュー。
今度は合格のようです。あとはシーラとボン・バーグを処刑するだけ。ネイランドもいるけど。
シーラはテリーを愛してると説得しようとする。
そんなわけでテリーは愛の力で正気に戻ってます。これはビックリ。
それはいいけどシーラは手下に捕まってテリーも処刑コースのようです。
溶暗になってます。
今度はネイランドの処刑です。
シーソーに拘束され反対側から巨大砂時計で砂が落ちるとネイランドは下がる。
床が壁に収納されてその下にはワニの群れとなってます。そういう処刑です。
ボン・バーグは巨大剣山に左右から挟まれてじりじりと接近する処刑です。
そんな感じでムダに凝ってる処刑が多い。
シーラはドレス姿になってフーマンチューから色々と言われてます。
テリーは娘から血清を打たれてボーイフレンドにされるらしい。悪くないかも。
町中にて。
大勢が集まってます。これからフーマンチューの演説を聞くらしい。
ネイランドは段々とワニの方に落ちてます。
町中にて。
フーマンチューは黄金のマスクを付け三日月刀を持つ。
これで群衆に向かって演説をかます。
ネイランドはようやく拘束から脱出してます。
それでどうするのかとおもったらワニの背中を歩いて移動して壁をよじ登る。
これで脱出してます。とにかくそうなってます。
ボン・バーグには巨大剣山が迫ってます。
町中にて。
フーマンチューは群衆に向かった演説中。
そんなとこに生け贄のシーラが戸板で運ばれてます。
白人の男を殺して女を奪えと盛り上がってます。
ネイランドは血清を打たれそうなテリーを救出してる。
そんなわけでネイランドとテリーが合流して手下2人と格闘アクションになる。
娘はいない。何しろ大事なマーナ・ロイなのでMGMに帰ったのかも。
町中にて。
ジンギスカンの像から三日月刀を受けとるフーマンチュー。そんな感じになってます。
これでフーマンチューはジンギスカンの正式な後継者となった。
ボン・バーグを巨大剣山責めから救出するネイランドとテリー。
町中にて。
儀式はいよいよシーラの生け贄として捧げる段取りになってます。
合流した3人はテスラコイル設備のとこに来てます。
100万ボルトの電撃の放出が出来るとのこと。
で、床下を開けると下は儀式の会場でした。これはビックリ。
このような配置だと全く伏線はなかった。単なるご都合主義です。
テリーはシーラを助けに行く。残り2人は電撃の準備です。
テスラコイルの100万ボルト電撃をフーマンチューの持った三日月刀に放出します。
テリーが三日月刀を奪ってフーマンチューを片づけてシーラを助けて脱出する。
それから100万ボルト電撃を群衆に向けて乱射します。これで群衆は片づいた。
これは大量虐殺だと思うが全く気にしていない。あらかた片づけて引き上げてる。
溶暗になります。
エピローグ
移動中の客船にて。
ネイランド、シーラ、テリー、それにボン・バーグ。
これでめでたしめでたしとなってます。
で、三日月刀を海に沈めるつもりネイランド。
そんなところにドラが鳴ってビックリの4人。
アジア系のウエイターが来てディナーの合図ですと知らせる。
アジア系ウエイターを面接するネイランド。
これがいわゆる田吾作ルックのウエイターなんです。
そんな感じでフーマンチューにはなれそうもないと判断する。何だか嫌なシーンです。
ようやく三日月刀を海に捨てるネイランド。
エンドとなります。
この作品はアジア系蔑視と問題になったそうですがなるほどと思えます。
さすがヘイズオフィスの検閲直前の状態だった1932年の作品です。
そんなわけで1930年代ホラーのよい作品でした。
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