『空飛ぶ戦闘艦』(1961年)
この映画感想はネタバレ全開になっています。
ウィリアム・H・ウィットニー監督、ヴィンセント・プライス、チャールズ・ブロンソン主演のレトロSF航空アクションようです。
1961年 American International Pictures アメリカ作品
ランニング・タイム◆104分
原題◆Master of the World
プロット◆謎の空飛ぶ戦闘艦に悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆レス・バクスター
キャスト
チャールズ・ブロンソン→内務省のストロック
ヘンリー・ハル→武器会社のプルーデント社長
メアリー・ウェブスター→プルーデント社長の娘ドロシー
デヴィッド・フランカム→ドロシーの婚約者エバンス
ヴィンセント・プライス→ロバー船長
ウォリー・カンポ→副長格のターナー
リチャード・ハリソン→操縦士のアリステア
ビトー・スコット→コックのトパージ (as Vitto Scotti)
ウィリアム・H・ウィットニー監督の演出はよいと思います。
全体的に普通のSFドラマになってます。B級ではない。
ヴィンセント・プライスとチャールズ・ブロンソンの共演作は以前にもあったりします。
『肉の蝋人形』(1953年)でチャールズ・ブロンソンはヴィンセント・プライスの手下役でまだチャールズ・ブチンスキーの名前で演じてました。
この作品時のブロンソンは『荒野の七人』(1960年)の次で『大脱走』(1963年)の前だったのか?どこかで知ったような気がする。
スカパー! CS227 ザ・シネマにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示
画面サイズはワイド。上下左右黒味無し。フルスクリーン。
音声は AAC 2.0ch
MGM Home Entertainment
プロローグ
まずはライブフィルムで飛行機の歴史の紹介です。
ダ・ビンチの時代まで遡っています。
ジュール・ヴェルヌ、レーダー、そんな感じで色々な飛行機の紹介です。
ロケット推進もやっていた。
ようやくライト兄弟がまともに飛ぶ飛行機を開発したようです。
このへんの画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
American International Pictures
James H. Nicholson and Samuel Z. Arkoff present
Vincent Price Robur
Charles Bronson John Strock
Henry Hull Prudent
Mary Webster Dorothy Prudent
David Frankham Phillip Evans
in Joule・ヴェルヌ's
Master of the World
本編になると画面サイズはワイドスクリーンになります。
モーガンタウン 1868年
オッサン2人がこの町は退屈だと愚痴が出てる。
そんなとこに作画合成の山が噴火はしていないけど何だかおかしくなってます。
山から大音量の声が聞こえてきます。天罰が下される・・・
フィラデルフィア 年代は同じ1868年
気球協会の会議にて。
さっそくチャールズ・ブロンソンが登場してます。まだ奥の方にいる。
会議の進行役が武器会社のプルーデント社長。
発言してるのがエバンス。気球の前にプロペラを付ける。そんなことでもめてます。
チャールズ・ブロンソン演じるストロックは御婦人に声をかける。
この御婦人がプルーデント社長の娘ドロシー。
プルーデントとストロック。
それにエバンスと婚約者のドロシー。
内務省から来たと話すストロック。異変があったモーガンタウンの山を調べたい。
そのために気球を出してくれとなります。
アパラチア山脈には火山はありませんとストロック。
そんなこんなでこの4人が気球に乗り込むようです。
飛行中の気球にて。
ストロック、プルーデント、エバンス、それにドロシーの4人。
山に接近すると頂上付近からミサイルが飛んできます。2発目が命中して気球は墜落する。
このへんはミニチュアです。
墜落現場にて。
倒れてる4人を怪しい男が見てます。
これがヴィンセント・プライス扮するロバー船長。
雲が出てるシーンから溶暗になります。
ある部屋にて。ここに4人が寝かされてます。
目を覚ましたストロックとドロシーが話し込む。いったいどうなった?
部屋の感じからここは船室だろうとなる。他の2人も気がつく。
ストロックはポケットナイフでドアをこじ開けようとするが出来ない。
外からドアが開いて先込め式ハンドガンが持った船員が登場。
船員に案内されて船長と面会となります。
案内された部屋にて。
窓から外を見てビックリの4人。で、椅子に座った船長がいます。
時速150マイルで移動中。アルバトロス号。
挨拶が終わって食事になります。
食事にて。
気球は時代遅れですと船長。この船なら10日で世界一周出来ると豪語する。
そんなわけで気球の時代は終わった。これから飛行機の時代だ。
ようやくアルバトロス号の全景が見えます。当然ミニチュア。
デザインは本の挿し絵通りです。
プロペラは二重反転になってるのか?→そうではないようです。これは残念。
船内見学になってます。
動力源は電気。そうなるとモーターなのか。
武器庫があると気になるストロックとエバンス。
船体は紙で出来ている解説する船長。紙を加工プレスした。
あちこちと案内してます。
機関室、操縦室、アリステアが操縦士、ターナーが機関士なのか?
音声拡大装置があります。これが誤作動してモーガンタウンの騒ぎになった。
それはいいけど自動操縦はないようで不便です。
やはりというかチャールズ・ブロンソンよりヴィンセント・プライスの方が背が高い。
船室が用意されてます。男3人。女1人。それで船長はいなくなる。
話し込むプルーデントとエバンス。ストロックは言われた通り制服を着てます。
エバンスは着陸した時に逃げるしかないと主張する。
着替えたストロックは船内を歩き回る。監禁されてはいない。
船体後部下のデッキに出てます。あちこち歩き回る。
厨房にてイタリア人コック タパージと話しをするストロック。
いきなりタパージと呼ぶので見ていて面食らった。
このコックはほら吹きで結局船長のことはよくわかりません。
デッキにて。
ドロシーと話し込むストロック。プルーデントとエバンスも来ます。
海の上を船に向かって叫んでるプルーデントですが全く聞こえてません。
そんなとこに船長が来ます。プルーデントは軍事工場の社長なのかとなる。
前方に軍艦がと報告が入る。軍艦といって帆船です。大砲はある。アメリカ軍です。
まずは接近して音声拡大装置で警告してそれから爆弾投下するようです。
20分後に船を爆破する。退避せよとやってます。
下のハッチが開いて爆弾投下準備になってます。
アメリカ軍艦は大砲を撃ってきます。着弾してる。
そんなわけで爆弾投下になり軍艦は撃沈されます。
アルバトロス号の飛行シーンが入ります。
ドロシーとエバンスが話し込む。
人殺しと食事など出来んと主張するエバンス。
食事にて。
プルーデントは船長に抗議してます。
この世から戦争を無くすのが目的だと主張する船長。
すでにアメリカには警告した。英国にも警告する。非武装か死かの二択。
船長は軍事工場に責任はないのか?と絡む。
ストロックは大人しく2人の話しを聞いてます。
船室にて。
3人で話し込んでます。
明日は水の補給のためにアイルランドに降りる。そこで脱出しようとなるエバンス。
ストロックは反対してます。そんなわけでエバンスとプルーデントで話し込む。
溶暗になります。
アルバトロス号の飛行シーンが入ります。
デッキにて。
ストロックとドロシー。脱走計画の話になります。
反対のストロックは要するに残って破壊工作をやるつもりです。
プルーデントとエバンスも来て4人に話し込む。
エバンスはストロックにポケットナイフを貸してくれと言う。
しょうがないので貸してるストロック。考え直せと言ってる。
デッキの安全ネットをポケットナイフで切るエバンス。
ストロックは船室に戻ってます。
船はかなり低空飛行をしてます。
ホースを下ろして湖水から吸い取る作業になるようです。そうなると着陸はしない。
エバンスの見込みとは違うわけです。それでも飛び降りれば何とかなるとエバンス。
もめてるとこに船員たちが来て3人を拘束する。
どうやらストロックが船長にご注進したようです。
ホースを引き上げて下部ハッチを開けてます。
船長命令でエバンスを宙吊りの刑にしてます。15分の刑。
こんなことになったとプルーデントがストロックを責める。
興奮して船長につかみかかるプルーデント。
そんなこんなで自ら宙吊りになるストロック。とにかくそうなってます。
宙吊り同志になってもストロックに突っかかるエバンス。こまったものです。
船はかなり低空を移動してます。宙吊りのストロックとエバンスに立ち木が当たりそうなってます。
このへんはスクリーンプロセスになってます。
デジタル合成になってもやってることはスクリーンプロセスと変わらない。しかし背景とつなぎ目に全く違和感が無くなって飛躍的に完成度が上がってます。
雷が鳴ってきます。宙吊りの2人は大変。
操縦室でも高度が低下してる問題が起きてます。雷のせいなのか?
宙吊りのロープが切れそうなってます。エバンスの方です。
全員緊急配置の指令です。非常事態のようです。宙吊り2人は放ったらかし。
しょうがないのでプルーデントとドロシーがロープを巻いて引き上げる。
ロープは切れました。それでどうなる。
操縦室にて。
高度低下の原因は燃料なのか?補給が?となってます。
一段落したとこであの2人はどうした?なる船長。
下部ハッチにて。
ようやく船員たちが戻って残りのロープを巻き上げてます。
ストロックがエバンスを抱えていました。ようやく助かった2人。
合間にコックのギャグが入ってます。
プルーデントが船長に交渉してます。
1000万ドルやろうと持ちかけるプルーデント。条件はこの船をアメリカに引き渡す。
ロンドンにまくビラの話しをする船長。全武装を解除せよ。
ところでこの年代は植民地政策で世界征服をやりかけた英国が全盛の時なのか?
船室にて。
寝ているストロック。エバンスも寝てる。
ドロシーが来ます。ストロックに何で言ったの?と聞く。
失敗するのがわかっていたからだとストロック。
ドロシーと入れ替わりで船長が来ます。ドアを開けてからノックしてます。
ストロックに話しをする船長。謝罪から仲間にならないかと持ちかける。
エバンスが目を覚まして聞いてます。
船長はこの方法が最良なんだと力説してます。
ストロックは断る。とりあえずじゃまはしないとも言ってます。
船長が引き上げるとエバンスがストロックを責める。
ストロックは命がかかってるんだ。紳士的には出来ないと反論する。
大声で口論してるのでドロシーが来ました。彼は命の恩人なのよと怪我人にむかって何なのよと2人ともに説教してます。
ロンドン上空にて。
ビラをまいてから爆弾投下の準備になってます。
そんなわけでビラをまいてます。さすがにビラを縛った紐を切ってばらまいてる。
船長は音声拡大装置で軍艦に警告する。20分で避難せよ。爆弾投下をする。
複数の戦艦は砲撃してきます。爆弾投下で戦艦を一掃する。
用が済んだので移動となるアルバトロス号。
英国議会の全景から新聞の見出しです。戦艦攻撃さる。謎の飛行船。
バリにて。新聞の見出しです。パリ襲撃さる。
マドリードに爆弾。
ワシントンではロバー逮捕に賞金が出た。次はエジプトか?
アルバトロス号の飛行シーンが入ります。
船室で4人が集まって話し込んでます。
船を爆破すると言い出すストロック。世界のために4人は犠牲になる。
ドロシー、プルーデント、ストロック、最後にエバンスが賛成する。
そんなわけで特攻になるようです。
どこかの街で手紙を落とすのは原作本なのか。映画にはないみたい。
船長とターナー。
目的地ですと報告するターナー。ついに目標の地に来たと船長。
しかし具体的に国名や地名が出てきません。エジプトとどこなんだ?、ラクダと馬の騎馬戦になってます。当然歩兵はやまほどいます。
戦争終結の時が来たと船長。そうなの?
デッキにいる4人。
爆弾投下になって爆風が来てます。危ない。
操縦室にて。
無理に船を降下させる船長。ターナーが止めてます。
あまりに低空なので爆弾投下の余波が船体にもあります。
船がどこかの崖に衝突してます。まだ落ちない。
船長がケガをして大騒ぎになってます。
デッキにて。
いつの間にかストロックとドロシーがいい感じになってます。
全く伏線もそれらしい描写もないので見てて面食らう。まあいいけど。
プルーデントは間近の戦闘を見てぼう然としてるみたい。ストロックが中にいれる。
渓谷付近にて。
船は谷間を飛行してます。故障して上昇も旋回も出来ない状況。そのうちにぶつかる。
船長代理でターナーが指揮をして何とかしようとする。
自室でようやく気がつく船長。
操縦室にて。
戻った船長に状況を伝えるターナー。高度を上げろとなるが上がりません。
それなら棒をもってデッキに集合だとなる。ぶつかりそうになったら棒で突っ張って何とかする段取り。
ストロックとエバンスにも招集がかかってます。
マジで棒で突いて何とかしてます。これはビックリ。
それはいいけど前方に山が見えてます。このままだと衝突する。
ミサイル発射を命じる船長。見事に命中して障害物がクリアになる。
それはいいけど船の方にもダメージがある感じ。それでも通過する船。
これで一段落してます。
エバンスがストロックとドロシーが抱きあってるのを見てたりします。これはまずい。
船長は島まで1時間。そこに錨を下ろし修理すると命じます。
島にて。
船は錨を用意して投下する。海岸の岩に引っかかった。
これで空中停止状態で修理となります。壊れた垂直プロペラの修理です。
ここがチャンスだとストロック。
修理で見張りが手薄になる。爆破のチャンスだ。
爆破セットをして錨のロープを伝って降りる。そんな段取り。
武器庫にて。
ストロックとエバンス。
ここのドアをポケットナイフでこじ開けて入ります。
甲板にて。
プロペラ修理で火薬を使うことなります。そうなると大変です。
武器庫にて。
ストロックとエバンス。
ターナーが火薬を取りに来ます。ドアが開いてるので不信そうですが火薬を持って出て行きます。
火薬樽から少量の火薬をゲットするストロック。
船員が1人来たのでまたピンチになってます。ここは張り倒して縛って違う部屋に押し込む。
船室にて。
戻ってきたストロックとエバンス。
ストロックは即製の遅延導火線を作ります。15分で火薬に点火する。
下部ハッチにて。
ここに来てる4人。まずはプルーデントがロープを伝って降りる。次はドロシー。
ストロックは武器庫に向かう。エバンスはここに待機。
武器庫にて。
火薬に導火線をセットするストロック。
甲板にて。
これから爆破作業になってます。爆破して壊れたプロペラを外す。
武器庫にて。
ストロックは導火線をセットして脱出しようとする。
そんなとこに縛り上げた船員が見つかってしまう。これは大変。
とりあえず逃げてるストロック。
下部ハッチにて。
エバンスは戻ってきたストロックを殴り倒す。
そのまま自分だけロープを降ります。ここで痴話喧嘩とは恐れ入った。
甲板にて。
仲間が縛られていたと船長に報告。捕虜を確認せよと命じる船長。
海岸にて。
エバンスは自分だけ海岸に降りてます。
ドロシーがストロックのことを聞くとわからんととぼけてます。
下部ハッチにて。
ストロックはようやく気がつく。ロープを降ります。
降りてる途中でハンドガンで撃たれています。しかし先込め銃なので次に撃つまでに時間はかかる。
船長に報告するターナー。
船を着陸させて捕まえろと命じる船長。
海岸にて。
降りたストロックは錨のロープをポケットナイフで切ろうする。
そんなとこを撃たれたりしてます。エバンスが助っ人に行ってます。そうなの?
何だか微妙な雰囲気になってるストロックとエバンス。
とりあえずロープは切れた。反動で船は上昇する。
船長は船を着陸させようとする。
そんなとこで火薬が点火されて大爆発となります。これで制御不能になる。
ダメージは?とターナーに聞く船長。終わりですとターナー。
救命具の用意を命じる船長。船を捨てろ。ストロックに恨み言も出てる。
船長は柁輪をロープでロックしてます。
自室まで行い窓際の椅子に座ります。自分も船と運命を共にするようです。
そんなとこでノックの音がします。
ターナーを始め船員全員が船長に付いて行くとなってます。
我々の航海はもはや終わりだと船長。
大爆発するアルバトロス号。
そのまま海に沈んでいきます。
海岸でこれを見てる4人。
そのうちにエバンスとプルーデントが離れてストロックとドロシーだけになる。
何だかもやもやする感じがしないでもない。
ジュール・ヴェルヌの格言が入ります。
人は夢を失わない、いつか夢を悪用せず、夢から富を生む日が来るだろう。
エンドとなります。
後タイトル
キャスト
スタッフ。
脚本はリチャード・マシソンでした。なるほど。
An American International Picture
黒味になって長々と歌と音楽が入ってます。
そんなわけで普通のレトロSFドラマのよい作品でした。
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