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2018.11.04

『エドガ・アラン・ポーのマニアック』(1934年)

この作品は、ドウェイン・エスパー監督、ビル・ウッズ他主演のエログロサイコサスペンスのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1934年 Hollywood producers and distributors アメリカ作品
ランニング・タイム◆51分
原題◆Maniac
プロット◆博士を殺した助手に色々とある話しのようです。
音楽◆不明

キャスト
ビル・ウッズ→助手のマックスウェル
ホレイス・B・カーペンター→怪しいマイヤーショルツ博士

テッド・エドワーズ→旦那のバックリー
フィリス・ディレン→バックリー夫人
ティア・ラムジー→マックスウェルの夫人 アリス

不明→自殺したマリア・アルチオーラ
不明→検死官
ジョン・P・ウェイド→モルグのマイク
不明→警部
不明→警部の部下コリンズ
不明→猫男

ドウェイン・エスパー監督の演出はよいと思います。
全体的にエドガー・アラン・ポーはどこかに行って普通のB級サイコドラマになってます。

1934年なのにおっぱいが見えてるのはビックリ。ヘイズオフィスの検閲はどうした?→まだなかったみたい。
もっともらしい前説等がありますがエログロを出す方便になってます。そんなわけで検閲組織のヘイズオフィスが出来たわけです。

そのヘイズオフィスは1960年代に興行不振でなくなった。
そんなわけで検閲がなくなったばかりの1970年代前半は傑作が多かった。エログロのみの駄作も多かったけど。
1980年代になるとMPAA アメリカ映画協会 Motion Picture Association of America,のが本格的に検閲してまた元に戻った感じ。

有限会社フォワード/WHDジャパン発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪い。
スクイーズ収録のフル非表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声は Dolby Digital 5.1ch 元は当然モノラル。

画質音声にノイズがありますと著作権のアラート。
WHDジャパン
フォワード

タイトル
Hollywood producers and distributors presents

Maniac

スタッフの紹介
キャスト
Bill Woods Don Maxwell
Horace B. Carpenter Dr. Meirschultz (as Horace Carpenter)
Ted Edwards Buckley
Phyllis Diller Mrs. Buckley
Thea Ramsey Alice Maxwell (as Theo Ramsey)
Jenny Dark Maizie
Marvelle Andre Marvel (as Marvel Andre)
Celia McCann Jo
John P. Wade Embalmer Mike (as J.P. Wade)
Marian Constance Blackton Neighbor (as Marion Blackton)
Director: Dwain Esper

字幕 Foreward
脳そのものは物理的に何も考えない
言うなればそれは音楽家がごく自然に楽器を操るようなものであり
脳とは思考の道具でしかない
心は脳を動かし思想のハーモニーを創り出す優秀な演奏者なのである。

まともな人間が恐怖を隔離すべきと考えてるのは
恐怖心が国家をも大惨事に巻き込む危険性があるからだ。
恐怖は非常に伝播しやすくすぐに感染する性的病である。

恐怖に基づく偏見や先走った行動が危険である。
信念を持って恐怖と戦いなさい
自信を持って不安に打ち勝つのだ。
W・サドラー博士 シカゴ病理李生理学研究所所長

不健康な行動は歪んだ行動を引き起こし犯罪者や狂人を生み出す。
近頃犯罪委員会は4万人の服役囚を調査し
全員に何らかの精神障害を見いだした。

研究室にて。
博士と助手のマックスウェルが登場。
人体実験をやりたがる博士。助手は引いてる。
助手ははモルグに行くなんてと尻込みをする。
会話からマックスウェルは変装の名人らしい。それに街中で腹を空かしていたのを博士が雇ったようです。そんなわけで弱みがある。
博士は検死官に変装して行けと命令してる。
しょうがないのでやる気になるマックスウェル。
何故か黒猫が映ってます。

モルグにて。
猫とネズミが出てます。
もう博士と検死官に変装したマックスウェルが来てます。
死体をどれにしようかな?と調べてます。
これにしようと自殺した若い女性の死体にしてます。マリア・アルチオーラ。自殺。
ぶっとい注射器を出してる博士。速攻で注射してる。ここでやるのか?
次はマッサージをやってます。そうなるとどうなる。

別の場所のモルグの係員2人が登場。
棺桶に死体を入れてます。

モルグにて。
死体にマッサージの博士とマックスウェル。

モルグの係員2人。
いい死体が入ったのであの検死官は残業してると噂話です。
博士のことはサンタクロースと呼んでます。ヒゲが凄いのでそう言われる。

モルグにて。
死体はマジで生き返ってます。
溶暗になります。

警察にて。
失踪人捜査事務所に検死官とモルグ係員が来てます。
若い女性の遺体が盗まれた。マイクは私が盗んだと言ってると検死官。
サンタクロースみたいなのがいた。ここでマイヤーショルツ博士の名前が出ています。
医者や科学者はいかれた連中が多いと言ってる警部。

警部は電話で部下に指示をしてます。
部下の名前はコリンズ。
ドン・マックスウェルの名前がすぐに出ています。寄席で変装芸をやっていた。

研究室にて。
博士とマックスウェル。
ご機嫌な博士。マックスウェルは怖気付く。
次は心臓移植だと1人で盛り上がってる博士。そんなわけでマックスウェルに次の死体を持ってこいと無理を言う。

葬儀屋にて。
そんなわけでここに忍び込むマックスウェル。ギャングの撃ち合いがあったと言ってる。
猫が喧嘩してます。マックスウェルはビックリ。ここから逃げる。

街中にて。
道路で犬が喧嘩してます。走ってる男がいます。多分マックスウェル。

研究室にて。
博士に失敗しましたと報告するマックスウェル。
ガックリしてから激怒した博士はリボルバーを出してマックスウェルに自分を撃てと命じる。すぐに心臓を入れられるとうそぶく。
ブチ切れたマックスウェルは博士を撃ってしまう。

字幕です。
早発性痴呆。
精神病の中で最も多い症例。また最も治りにくいとされていることから非常に重要視されている。
早発性痴呆の患者には感情の鈍りや深刻な判断ミスや突飛な斬新な発想を持ち行動を強制されているか邪魔をされているか強迫観念にかられるなどの特徴がみられる。

こんな字幕が入るのでオムニバスかと思ったらそうではなかった。
研究室にて。
マックスウェルは博士を殺してしまったと一応後悔してます。
オーバーラップで悪魔的な映像が入り、妙なことを呟くマックスウェル。
ひらめきがどうののこうのと言ってます。これからマックスウェルのひらめきの時代だ。

書類を出して見ています。それからとにかく死体を隠そうとする。
そんなとこに呼び鈴が鳴ります。

女性です。博士に面会をしたいとのこと。
博士は不在ですと伝えるマックスウェル。
主人にひどい幻覚症が出たので博士に診てもらいたい。モルグ街の殺人事件のオランウータンは自分だと言ってるとか。
すぐに主人を連れてくると言ってます。

これはこまったマックスウェル。それでどうする。
変装道具が目に入り。博士に変装することにします。そのままずっと成りすますつもりです。
オーバーラップで変装する模写が入ります。
博士の死体の目を閉じさせるシーンも入ります。

字幕です。
不全麻痺。
先進異常者または不全麻痺の一般的な麻痺状態は犯罪学者にとって最もやっかいな疾患である。
記憶障害や判断能力の低下。精神の不安定さが顕著にみられ患者は本来の性癖を抑えられなくなる傾向にある。
フリップ・パーソンズ哲学博士。

研究室にて。
旦那を診ている偽博士。注射を打ちましょうと別室に行く。
博士のカバンにはスーパーアドレナリンがあります。これはダメだとなる偽博士。
水でごまかそうするが手違いでスーパーアドレナリンを持って行ってしまう。

旦那にスーパーアドレナリンを注射してしまった偽博士。
凄く痛そうな旦那。それから苦しんでます。これは大変。
苦しみながら症状を説明してる旦那。心臓が早く打ち。脳に血が集まる。
そんなこんなで旦那のジキルからハイド氏になったようです。
夫人を突き飛ばす旦那。偽博士も突き飛ばす。生き返った美女を抱っこして逃げてしまった。何でそうなる。

ここで夫人は博士の死体を発見する。これは大変。
博士は自殺したと苦しい言い訳になる偽博士。
それなら生き返らせてやるとなるが博士の実験ノートだけでは出来ないみたい。
しかし生き返えせたら警察沙汰にならないと夫人を説得にかかる。

外にて。
旦那は美女を抱っこして移動中。
それはいいけど美女のおっぱいが見えてます。1934年の作品でおっぱいが見れるとは思わなかった。まだヘイズオフィスの検閲は始まってなかったようです。
それはともかくこれはいいものを見てしまった。

研究室にて。
偽博士と夫人。名前はバークレー夫人です。
バークレー夫人は旦那を生き返らすと自分の思い通りに操れると気がつく。なので旦那を殺してからまた生き返らせてと無理を言い出す。

外にて。野原です。
全裸の美女の首を締めてる旦那。

研究室にて。
偽博士とバークレー夫人。
警察沙汰を避けるために何としてでも博士を生き返らせるとなってます。
また研究ノートを見てるがわからないみたい。

そんとこに誰かが来ます。
猫がいないと主張する男です。偽博士が相手をする。
猫なんて知るかと偽博士。
実験に猫を使ってるのでは?と絡む男。そんなこんなで男は帰る。

猫が人工心臓を見ています。そうなると。
人工心臓を齧ってしまう猫。これで生き返りはダメになった。

地下室にて。
ここに博士の死体を運び込んだ偽博士。
レンガの壁に死体を埋め込むようです。作業にかかる偽博士。
猫がいるので捕まえようとする偽博士。捕まえて目玉をえぐり出してます。それからその目玉をぶどうみたいだと食べている偽博士。ヘイズオフィスの検閲はまだです。
それから壁に死体を埋め込む作業にかかる偽博士。

字幕です。
パラノイア。
これは非常に珍しくまた深刻な症状である
この症状の特徴は常に疑心暗鬼になり被害妄想を抱くようになる。
また非常に危険な理由として症状が非常に発見しづらいことがあげられる。

地下室にて。
まだ博士の死体を壁に埋め込む作業中の偽博士。黒猫がまた地下室に入ってます。
そなんこんなで黒猫は壁の中に入ってしまい偽医者は壁を完成させてます。

研究室の近所で警察の聞き込みです。
博士と助手に関してですが近所のおばさんの評判は悪い。
猫男にも聞き込みをしてます。猫男は猫の毛皮を売ってるとか。

字幕です。
マックスウェルは妻の存在をすっかり忘れていた。
彼女の方もだ。この時までは・・・
マックスウェルに妻がいたのか?

アパートにて。
3人ほど女性が下着姿で登場。誰が誰なのかわからん。
風呂に4人目がいたりします。何だかわからん。
サンドイッチマンが大金を拾って警察に届けた話しになってます。そんなことをしてバカじゃないのとこき下ろす。
それで正直者の話題になってます。現在は正直者はいないとなる。

アリスと名前が出て来ます。マックスウェル夫人の名前です。
ドン・マックスウェル。幸運の男。あなたの旦那じゃないと言われたりする。
オーストラリアの叔父の遺産を相続したが肝心のマックスウェルの居場所がわからない。
変人博士の話題にもなります。

研究室にて。
遺産相続を伝えに来た女性。オーストラリアに住んでいた叔父さんの遺産だ・・・

字幕です
躁鬱病。躁鬱病は3段階に分かれる。
躁病期、鬱病期、そしての2つが合わさった段階。
躁病期には正しい反応や判断が出来ないほど次々と新しい発想が浮かび正しい判断ができなくなる。
患者はしばしば性的犯罪を犯しがちになる。

研究室にて。
偽博士とおっぱいが見えてる女性。
バックリー夫人の話題になります。旦那を殺せと言った時。アリスのことを伝えに来た時にも、目が光っていたと主張する偽博士。
またオーバーラップで悪魔が出て来ます。

話が続いてます。
偽博士は女性に頼んでます。
バークレー夫人は博士がマックスウェルを殺してると思い込んで警察に突き出すつもりだ。
そんなわけでバークレー夫人を片付ける。地下室に監禁して注射を打てと話す。
あっさりと引き受けてるのはマックスウェル夫人でした。

実は自分はマックスウェルで変装してる話してる偽博士。それでどうなる。
マックスウェル夫人に注射器を渡す偽博士。

地下室にて。
そんなこんなでバークレイ夫人を片付けようとマックスウェル夫人に案内させる。
それからキャットファイトになります。とにかくそうなってる。

研究室にて。
偽博士は笑ってます。これを猫男が窓の外から見てます。

地下室にて。
バークレイ夫人とマックスウェル夫人のキャットファイト。
だから最初の方で猫の喧嘩シーンがあったのか?
犬の喧嘩シーンは?、それは夫婦喧嘩は犬も食わない?なのか。

研究室にて。
偽博士は笑ってます。そんなとこに警察の手入れが迫る。

地下室にて。
バークレイ夫人とマックスウェル夫人のキャットファイト。
棒を使って殴るのはどっちだかわからん。

研究室にて。
偽博士は笑ってます。そんなとこに警察の手入れとなります。
警察は博士が発狂したと判断して拘束します。
地下室から悲鳴が聞こえるので警察が入り女性2人を拘束する。

どこからか猫の鳴き声がします。それはレンガ壁からです。
レンガを崩すと黒猫と博士の死体が見えて来ます。博士の死体が倒れる。

字幕です。
社会への不適合が狂気を生み出す。
社会とのつながりが上手く出来ないと狂気が防衛手段となるのである。
正常な人間は上手く適合させることが出来る。
簡単なことではないが努力をするのである。
しかし精神面が弱いとそれが上手くいかないのだ。
そこで彼は都合よく自分の世界を作りあげる。
そして外界に耐えられないと自分の世界に退くのだ。
これを理性論の機関と呼び外界に耐えられないと自分の世界に閉じこもってしまう。
何か耐えられないことがある不安定な人間はたくさんいる。
このような症例では彼のような患者は強迫観念の犠牲者と言われている。

そんな教訓的な字幕が入る。

監獄にて。
偽博士から素顔に戻ったマックスウェルは色々と喋り倒す。
一応後悔してるかと思ったら博士の変装は完璧で自分の最高作だと高笑いする。
エンドとなります。


そんなわけで何だかわからんエログロのまあまあな作品でした。


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