『生きていた野良犬』(1961年)
この作品は、舛田利雄監督、二谷英明主演のヤクザ映画のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1961年 日活 日本作品
ランニング・タイム◆77分
原題◆いきていたのらいぬ
プロット◆出所して仇討ちに励む話しのようです。
音楽◆伊部晴美
キャスト
二谷英明→ムショ上がりの武部次郎
葉山良二→次郎のヤクザ仲間 浜やん
笹森礼子→浜やんの妹民子
川地民夫→民子のボーイフレンド 春夫
垂水悟郎→久保刑事
二本柳寛→大村社長
芦田伸介→幹部の坂崎
深江章喜→子分の蛭間
白木マリ→ストリッバーの弓子
香月美奈子→着物姿の千鶴
南風夕子→志似子
島三佳子→ひとみ
高品格→流しの吉三郎
山内明→次郎の兄 太郎
雪丘恵介→捜査二課長
小柴隆→捜査二課警官
小泉郁之助→刑務所所長
玉井謙介→刑務所係官
二木草之助→顔に刀傷の高馬
木島一郎→高村
玉村駿太郎→長谷
梅野泰靖→麻薬団の男A
加村裕之→麻薬団の男B
加原武門→平井
八代康二→マネージャー風の男
河上信夫→ぽんこつ屋の親爺
舛田利雄監督の演出はよいと思います。
全体的に普通のヤクザ映画になってます。
さすがあとになって東映で何でも撮っていただけあってダレるとこがありません。
日活はグダグダゆるゆるダラダラした演出が多いので珍らしい。
セリフが聞き取りづらいのがこまったものです。
日活は俳優にセリフ回しの訓練をやっていないのか。
日活の俳優はそんなに詳しくないので誰が誰なのかよくわらん。
スカパー! CS223 チャンネルNECOにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示
画面サイズはワイド。上下に黒味あり。
音声は AAC 2.0ch
番組一覧
音声は当然モノラルです。
日活株式会社製作
プロローグ
麻雀中のヤクザに殴り込みです。
暗いシーンでマズルフラッシュが見えるのがいい。
親分格2人が殺されてお礼参り行こうとする主人公 次郎を兄貴 太郎が説得して自首させる。何でそうなる?と思えるがヤクザはこうなんです。
『生きていた野良犬』
スタッフの紹介
撮影は姫田真佐久
二谷英明 武部次郎
笹森礼子 妹民子
川地民夫 春夫
葉山良二 浜やん
白木マリ 弓子
香月美奈子 千鶴
二本柳寛 大村
山内明 兄太郎
芦田伸介 坂崎
垂水悟郎 久保刑事
南風夕子 志似子
深江章喜 蛭間
加原武門 平井
高品格 流しの吉三郎
梅野泰靖 麻薬団の男A
河上信夫 ぽんこつ屋の親爺
小泉郁之助 刑務所所長
伊丹慶治
木島一郎 高村
山野辺潤一
島三佳子 ひとみ
玉村駿太郎 長谷
雪丘恵介 捜査二課長
峰三平
紀原土耕
黒田剛
矢頭健男
島村兼二
八代康二 マネージャー風の男
英原穣二
萩士郎
衣笠力矢
二木草之助 高馬
水木京二
本目雅昭
古田祥
小柴隆 捜査二課警官
石丘伸吾
川村昌之
久遠利三
玉井謙介 刑務所係官
大倉節美
花柳礼奈
松丘清司
大須賀更生
若松俊二郎
石崎克己
加村裕之 麻薬団の男B
当銀長太郎
宮川敏彦
菊田一郎
佐藤圭司
菅原道夫
岩手征四郎
新村猛
織田俊彦
山口養治
振付 漆沢政子
技斗 峰三平
とにかく大勢出ています。
最後に監督の舛田利雄
タイトルバックはムショの塀です。
移動撮影で結構凝った撮り方をしてる。
字幕です。
5年が過ぎた。
関東刑務所にて。実際はどこの刑務所なのか興味深い。
次郎が出所するあいさつになってます。
作業して貯めた金を破り捨てたり言いたい放題の次郎
オレは兄貴の身代わりで入った。近いうちに代わりの奴を入れてやる・・・
これでカッコよく出所してます。
刑務所前にて。
迎えのクルマが来てます。
社長の出迎えだと子分2人が無理やり乗せようとする。
ここで警察のクルマに乗って切り抜ける次郎。
大村の屋敷にて。
この件の首謀者3人が相談中です。
大村社長。幹部の坂崎と蛭間。
実は刑務所に殺し屋を送り込んで失敗したようです。こまったものです。
大村社長が二本柳寛
坂崎が芦田伸介
蛭間が深江章喜
3人とも特殊メイクでもしてるのか誰だかわからん状態。
とにかく貧相なヤクザそのものです。さすが演技派だ。
繁華街にて。
ダンスホールに次郎が聞き込みに入る。大村の名前が出てます。
チンピラたちが凄むが次郎は相手にしない。
デモンストレーションの射的でいい腕前を見せてる次郎。
バーにて。
次郎はバーテンに聞き込みをする。蛭間、大村、坂崎の名前を出してます。
飲み代は蛭間に付けておけ言い放つ次郎。用心棒に絡まれますが軽く片付ける。
そんなとこに知り合いのホステスが声をかけたりする。
バーテンがさっそく蛭間に電話で通報するが次郎が電話を奪い宣戦布告をする。
繁華街にて。
出前の民子が登場。一応ボーイフレンドのチンピラの春夫が声をかけてくる。
そんなとこを他のチンピラにか絡まれる春夫。面目丸つぶれになる。
ここに次郎が出て来てチンピラたちを追い払う。
次郎と民子は知り合いです。民子の兄 浜やんがヤクザ仲間でした。
春夫を次郎にで弟子入りされてくれと頼むが当然断られる。
飲み屋にて。
ヤクザから足を洗った浜やんの店です。出所祝いされる次郎。
次郎から何で足を洗ったと聞かれて返答にこまってる浜やん。
そんなとこに警察の久保刑事が来ます。
このへんの印象ですが、
登場人物がやたら多い。セリフのみの登場人物もいるし。
セリフ回しが悪いのか録音が悪いのかセリフが非常に聞き取りづらい。
トイレに行くふりをして裏口から出てる次郎。
会話で出ていたアコーディオンの弾き語り 吉三郎にコンタクトします。
吉三郎はムショの次郎に手紙を送っていた。
ガード下にて。
次郎と吉三郎。話し込みます。
市会議員の市川、黒川、長谷,白波、そんな名前が出ています。
とにかく大村、坂崎、蛭間が黒幕らしい。
修理工の木下がクルマに爆弾を仕掛けたのを目撃していた吉三郎。
そんなとこにクルマが接近します。坂崎と子分でした。
吉三郎はここから離れています。
キャバレーにて。
歌が入ります。
テーブル席の次郎と坂崎。まわりに子分がいっぱいいます。
坂崎が入れ込んでるボクシング選手とマネージャーがあいさつに来てます。
ヤクザとボクシングは昔も今を関係が深い。
色々と言ってるけど金はもらって行く次郎。
楽屋にて。
歌手とマネージャーが次郎の心配をしてます。
どうやら歌手は次郎の女だったようです。とにかく登場人物が多い。
そんなとこに次郎が来て2人を裸にして縛り上げてる。
子分たちが楽屋に押しかけると次郎は消えて裸の2人だけがいるわけです。
ドア越しに盗み聞きをする次郎。
女と蛭間の会話です。坂崎、蛭間の名前が出ています。
で、蛭間を締め上げる次郎。蛭間のハンドガンをゲットする。
川べりにて。
吉次郎の死体が引き上げられてます。飲んで川に落ちて溺死した。
久保刑事と次郎。
次郎は無理やり飲ませされて川に落とされたと主張する。
久保刑事はお互いに悲惨な子供時代を送った。今はヤクザと刑事だと話す。
それで次郎に街から出て行けと警告する久保刑事。次郎にとってもいいことだ。
しかし街から出ることを拒否する次郎。
クルマのポンコツ屋にて。
ここに聞き込みをする次郎。
肝心の修理工は名古屋で交通事故で死んだと話す主人。
頬に刀傷の男の話しをしていた修理工。
駅にて。
その刀傷の男が登場。何やら取引をしてます。
尾行する次郎。
貸しロッカーからバッグを出す刀傷の男。
タクシーに乗るとこで次郎が無理やり乗り込んでます。
会話から刀傷の男の名前は高馬。
駅にいた着物の女性がタクシーで尾行してます。誰なのか不明。
倉庫街にて。
高馬をタクシーから下ろしてる次郎。バッグは置き去り。
尾行してた着物の女性が上手いこと言ってパッグをゲットしてます。
次郎と高馬。
高馬を締め上げて黒幕の名前を聞き出す次郎。水たまりに顔を突っ込ませる。
クルマ爆破の黒幕は大村と吐く高馬。
そんなこんなでこれでオレは殺されると号泣してる高馬。ヤクザも色々と大変だ。
警察にて。
高馬から情報を伝えてる次郎。そうなるのか?
この件の裏付け捜査をしてくれと主張する次郎。しかし警察は相手にしない。
そんなとこに高馬が自殺したと報告が入ります。
久保刑事が次郎にやり過ぎだといった感じになってます。
警察署前にて。川崎市警察署でした。
チンピラの春夫が次郎にコンタクトする。
つまらないことを言って次郎に殴られてる春夫。
川地民夫は何もしなくてもチンピラそのまんまです。演技不要です。
タクシー会社にて。
坂崎からの電話でここの社長がバッグの行方を電話で話しします。
バッグは女が持っていった・・・
賭場にて。
ここは大村の仕切りです。丁か半かのクラシックな感じ。
チンピラの春夫は大村の派遣扱いの手下になってます。
大村の屋敷にて。
ここを張ってる次郎。タバコを吸うのはいいけどライターが長く点け過ぎ。
大村のクルマが来ます。突撃する次郎。
そんなとこに別にクルマがやって来て乱射する。
大村を始め多数死者が出ています。チンピラの春夫は無事です。
次郎は負傷して走って逃げる。坂崎が次郎が下手人だ追えと煽る。
そんなわけで街中の追っかけとなってます。延々と続く。
春夫は隠れてる次郎と遭遇する。
さすがに撃てない春夫を次郎を匿おうする。
ストリップ場にて。
ここに逃げ込む春夫と次郎。曲芸ストリップのシーンも入る。
楽屋でも追っ手が入り追っかけになってます。
風呂場に隠れた春夫と次郎。入浴中のストリッパーが匿ってくれた。
バッグをゲットした女の自宅アパートにて。
大村と坂崎の名前が出ています。そうなるとここにいるのは蛭間です。
バッグに小瓶に入ったヤクのようです。500万になる・・・
そんなとこにノックの音がします。警察と名乗ってる。
蛭間は窓からズラかります。女はバッグは隠し玄関に出る。
男2人が入って来ます。警察ではない。
オレのとこのヤクがここにあるはずと切り出す男。どうやら取引相手の組織らしい。
大村からカネをもらう予定だった。
で、女を散々脅かしてヤクを回収していなくなります。
溶暗になります。何故かここだけ溶暗がある。
新聞の見出しです。
大村射殺、容疑者武部次郎・・・
ストリッパーの自宅アパートにて。
ここに転がり込んでる次郎、春夫、それに浜やん。
浜やんは呼ばれて治療に来てるだけです。弾丸摘出をやってます。
包丁さばきが上手なので呼ばれたらしい浜やん。
大村は死んでるのであとは坂崎となってます。
で、民子と春夫の仲を浜やんに話してしまう次郎。何故かそうなる。
そうなる浜やんと春夫は微妙な感じになる。
何しろ登場人物が多くて誰が誰だかわからん。
この匿ったストリッパーは心中崩れで自分だけ生き残ったとのこと。
それで匿ったらしい。それでも次郎に説教してます。それから抱き合ったりする。
大村の葬式にて。
坂崎があいさつします。見事な口上でごまかしてます。
あいさつが終わって別室で宴会となります。
坂崎と蛭間。
何かいいたそうな蛭間。
それはヤク取引を大村と坂崎だけで仕切って自分を外したことです。
会話からあの女性の名前は千鶴とわかる。
そんなこんなで蛭間に次郎を片付けろと命じる坂崎。とにかくそうなってます。
蛭間は幹部のつもりだったが実は単なる子分だったわけです。
踏切付近の川にて。
春夫と民子。
民子は兄と遊園地に行って遊具から飛び降りでびっこになった過去がある。
大村が死んだからあんたは堅気になれるチャンスなのよと民子。
春夫は大村殺しの現場を目撃した貴重な証人だったりします。大丈夫なのか。
キャバレーにて。
千鶴が非常階段から落ちて死亡したと報告された蛭間。
現場に行くとしっかりと死んでます。そんなとこに坂崎が現れる。
皮肉を言ってから蛭間を次郎殺しをやらせるためにクルマに乗せる。
ストリッパーの自宅アパートにて。
ハンドガンを持たされてここに入り込む蛭間。ドアに鍵がかかっていない。
テーブルに何かあってこれを見て笑う蛭間。発狂したのか?
子分が見にきてます。テーブルには次郎の書き置きがあっただけです。
さようなら。迷惑をかけたくないので出て行きます・・・
繁華街にて。
帽子にマスクにコートの次郎。何だか目立ち過ぎです。
タバコを買ったら店員に1発で見破られて街中を追っかけられることになります。
警官が呼子を吹いたりしてにぎやかになってます。
公衆電話ボックスに隠れる次郎。
久保刑事に電話する次郎。久保刑事は次郎の指名手配が解かれたと伝える。
しかしこれを信じない次郎。
クルマの中から撃ったと証言があったらしい。春夫が証言したのか?
ボクシングの試合の広告を見る次郎。それでどうする。
警察にて。
久保刑事は坂崎の逮捕状を要求するが課長は渋る。
熱心に説得する久保刑事。
キャバレーにて。
手提げ金庫から札束を出してる蛭間。夜逃げするようです。
外に出たとこであっさりと坂崎の子分に見つかってます。
ボクシングの会場にて。
顔を隠した次郎が来てます。坂崎は最前列にいます。
浜やんと民子も来てます。こっちは中段の席。
浜やんに坂崎を呼び出してくれと頼む次郎。
最初は断る浜やんですが次郎はヤクザ時代の恩を思い出させる。
そんなわけで1回断るがやることにしてる浜やん。
坂崎を控え室に呼びだす浜やん。
控え室にて。
浜やんが坂崎を連れて来ます。ここで登場する次郎。
対峙する坂崎と次郎。
そんなとこに坂崎の子分が来て次郎は格闘アクションになります。
格闘アクションがひと段落したとこでいよいよハンドガンを出す坂崎。
会場ですが試合が終わって観客が帰るとこです。
民子と春夫。
兄がいないと民子。ここの会場係になってた春夫が探す。
控え室にて。
坂崎は蛭間に次郎を撃てと命じる。
次郎は蛭間にオレを殺してもどうせお前を殺されると蛭間を揺さぶる。
ヤクザなんてそんなものだとなる。
ここで坂崎は次郎の兄貴の話しを始める。
実は殴り込みの黒幕は次郎の兄だという衝撃の真相でした。
浜やんも真相を知っていたようです。坂崎から聞いてみろと言われてる次郎。
そんなこんなで何故か蛭間がいきなり撃って浜やんが撃たれる。
撃ち返された蛭間は退場になってます。
久保刑事ら警察が取り囲んでます。ハンドスピーカーで説得にかかる。
ここで坂崎は次郎に度胸があるならオレと撃ち合えと無理を言い始める。
浜やんは次郎にクズになってはいけないと説得する。
次郎は浜やんを抱えて控え室から出ます。
会場にて。
久保刑事は坂崎を逮捕に来たと説明してます。
次郎と浜やんにハンドガンを突きつける坂崎。そんな状況になってます。
坂崎は次郎は人質にしてここを脱出するつもりなのか?
民子とストリッパーも来ています。
ここで春夫が特攻して撃ち合いになってます。
そんなこんなで久保刑事が坂崎を仕留めてます。春夫は無事。
浜やんを抱えて会場から出る次郎。民子とストリッパーも付きそう。
救急車が到着して浜やんを乗せる次郎。
エンドとなります。
そんなわけで普通のヤクザ映画よい作品でした。
にほんブログ村に参加しています。励みになるのでクリックをお願いします。
にほんブログ村
« 『散弾銃(ショットガン)の男』(1961年) | トップページ | Hollywood Express #783◆2018.07.21(土) »
「映画」カテゴリの記事
- 『彼らは忘れない』(1937年)(2022.02.27)
- 『ギャングを狙う男』(1953年)(2022.02.26)
- 『ブラック・リッジ』(2020年)(2022.02.20)
- 『フローズン・ストーム』(2020年)(2022.02.19)
- 『私は逃亡者』(1947年)(2022.02.13)
「1960年代」カテゴリの記事
- 『暗くなるまで待って』(1967年)(2021.11.28)
- 『泳ぐひと』(1968年)(2021.06.20)
- 『ビリディアナ』(1961年)(2020.07.05)
- 『皆殺しの天使』(1962年)(2020.07.04)
- 『不意打ち』(1964年)(2019.12.01)
「日本映画」カテゴリの記事
- 『海女の化物屋敷』(1959年)(2021.05.09)
- 『九十九本目の生娘』(1959年)(2021.05.08)
- 『カメラを止めるな!』(2017年)(2020.05.17)
- 『翔んで埼玉』(2019年)(2020.05.16)
- 『生きていた野良犬』(1961年)(2018.07.22)
« 『散弾銃(ショットガン)の男』(1961年) | トップページ | Hollywood Express #783◆2018.07.21(土) »
コメント