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2017.09.10

『ミドルトン一家、ニューヨーク万博に行く』(1939年)

この作品は、ロバート・R・スノディ監督、マージョリー・ロード他主演のウェスティングハウスのプロパガンダ映画のようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1939年 Westinghouse presents/Audio Productions Inc. アメリカ作品
ランニング・タイム◆55分
原題◆The Middleton Family at the New York World's Fair
プロット◆ニューヨークで万博見物する話しのようです。
音楽◆エドウィン・E・ルディグ

キャスト
マージョリー・ロード→長女のバブス・ミドルトン
ジミー・ライドン→長男のバッド・ミドルトン
ルース・リー→ママ ミドルトン夫人
ハリー・シャノン→パパ ミドルトン
アドラ・アンドリュース→グランマ ミドルトン

ダグラス・スターク→ウェスティングハウスのジム・トレードウェイ
ジョージ・J・ルイス→ロシア系美術教師のニック・マカロフ
ジョージェット・ハーヴェイ→黒人のメイド

ロバート・R・スノディ監督の演出はよいと思います。
全体的にウェスティングハウスのプロパガンダ映画になってます。
ウェスティングハウスですが原発に手を出したりして1999年に消滅してます。

登場する一家ですが中流階級の代表なので名前がミドルトンになってるそうです。

有限会社フォワード/WHDジャパン発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪い。テクニカラーの発色もそれなり。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル5.1ch

著作権のアラート
WHDジャパン
フォワード

Westinghouse presents
The Middleton Family at the New York World's Fair
photographed in technicolor

produced
Audio Productions Inc.

スタッフの紹介

The Middleton Family
Marjorie Lord Babs
Jimmy Lydon Bud (as James Lydon)
Ruth Lee Mother
Harry Shannon Father
Adora Andrews Grandma
Douglas Stark Jim Treadway
George J. Lewis Nicholas Makaroff
Georgette Harvey Maid
with
Ray Perkins
and
Helen Bennett

スタッフの紹介

welcome to Huntingtonの看板。
住宅街です。508番地
パパがラジオを聞いてます。
息子のバッドが来て若者の就職の話題から音楽にチューニングを変える。
WPAに就職するとか言ってるバッド。
そんな感じでパパとバッドは就職談義になってる。
この一家はインディアナ州からニューヨークに来たらしい。
そうなるとここはショートステイの借家なのか?
要するに万博に来たわけです。パパがそう言ってる。
台所には黒人のメイドがいます。

朝食になってます。
パパ、バッド、ママ、グランマ、遅れて長女のバブスが来ます。
バブスの幼なじみジムの話しになってます。家族公認のボーイフレンドです。
ジムはウェスティングハウス社が働いている。
しかし現在のバブスはニック・マカロフという美術教師に熱を上げてる。
名前からして移民のようです。しかも共産主義者。
万博会場で待ち合わせにしようとバブスは出かけます

万博にて。
ところでニューヨークには地球をのオブジェがありますがアレは何なんだ?
ここには人工の滝があったりします。

ウェスティングハウスの建物があります。
ジムとバッド。
愛想のいいジム。万博では質疑応答を担当してるとのこと。研修があったとのこと。
バブスを除いた全員が集まってタイムカプセルの話題になります。

タイムカプセルにて。
1938年9月23日に埋蔵されたタイムカプセル。
西暦6939年に開ける予定らしい。
タイムカプセルは未来への使者ですと説明するジム。
50フィートの深さに埋められてる。
キューパロイという銅の合金製のタイムカプセル。
この時代の文明の完全なアーカイブ。
マイクロフィルムはもうあるようです。
ディック・トレーシーやミッキーマウスも入ってるとのこと。

手紙コンテストの話しになってます。
おばあさんが書くのか?

TVカメラにて。
当時はまだTV放送はないけど開発はしていたようです。
バッドがテストしてます。

科学の広場。
センサーの紹介をしてるジム。電化製品の制御に使うらしい。
お化け自転車。何やら動力があるらしい。
研究所の説明するジム。主なことは4つある。色々と説明が入る。
ラジオ、冷蔵庫、エアコンが新しいアイテム。
オシロスコープの実演があります。音が波形で表されます。

パパは便利になると若者の仕事がなくなるのでは?と質問する。
そんなことはないと答えるジム。

巨大な振り子が揺れている空間があります。

バブスとニック。
資本主義云々とこき下ろす絵に描いたような共産主義者のニック。
バブスはまずは両親に紹介すると言う。ニックは結婚は2人だけの問題だと言う。

少年課科学館にて。
少年が科学実験のデモンストレーションをやってます。
交代制で何千人も参加してるとか。
パパとジムが議論してます。何だか大げさな感じになってます。

世紀のバトルにて。
ここにはママとグランマが見物してます。
自動食器洗浄器 vs.手作業の世紀の皿洗い対決となってます。
ウェスティングハウスがスポンサーなので勝負は最初からわかってる感じ。

バブスとジム。ニックもいる。
ジムにニックを紹介するバブス。雰囲気は悪い。
ニックは共産主義者のキャラクターです。

自動織機のデモンストレーションにて。
ジムとニックは労働者談義になる。
機械は人間の仕事を奪うと主張するニック。
仕事を機械化すれば人間の仕事も増えると主張するジム。

鉄工所の自動化のデモンストレーションにて。
この仕事が安全になりますと力説するジム。普通の家庭より安全になる。
ニックはまた人間の仕事を奪うと主張する。
しかしジムの主張だと急激な経済成長をしないとつじつまが合わなくなる感じ。
ここを突っ込んでるニック。
バブスはケンカしないでよといった感じ。

路面電車の模型です。
バブスはニックに口論しないでとお願いしてる。

全員そろったとこでニックは仕事がありますと言っていなくなる。
マルクス兄弟の親戚かと思われたと愚痴のバブス。ニックと別れます。
→マルクス違いのギャグです。

女性3人は巨大振り子のところに来てます。
グランマが家庭が電化されて自分の時間が出来たと言う。

女性3人は電化されたキッチンを見物してます。
次は電化されたリビングを見物してます。
グランマにニックは特別なタイプなのよと言ってるバブス。
アリストテレスが何故哲学者になれたのか?それは金持ちの女性と結婚して時間が出来たからだと身もふたもないこと言ってるグランマ。

ロボット エレクトロのデモンストレーションにて。
ここは一家そろって見物してます。ジムもいる。
ロボットですが自力で歩いてるように見えてます。
自己紹介も出来ます。リレーが48もあるとか・・・
指で5つ数えたり、タバコを吸ったりしてるロボット。

ロボットにはハートがないわとバブス。
ジムはハートがない人間もいると答える。アイロニーが効いてます。

自宅にて。
バッドの電気がなくなったら?の質問に答えるジム。
時代は50年は戻るだろうと言ってます。

これをネタに手紙コンテストに参加するバッド。
ジムからネタを提供されています。
これは有利です。ウェスティングハウス好みの話題だからです。
長距離送電のための交流システム。
原動機としての蒸気タービン。発電機のことで現在も変わらない。
最後はラジオ放送。
そんなネタを提供してるジム。

テラスにはバブスとニックがいるので気になってるジム。
バブスが芸術に興味があると言ってたとグランマに話すジム。
グランマから色々と言われてるジム。女は自信を持ってる男に弱いのよとまた身もふたもないとこを言ってます。そういうタイプを無意識に好むとのこと。

バブスとニック。
芸術談義になってます。
そんなところにパパが来て抽象画を見る。何だかわからん状態。

パパとニックの芸術談義。
全く話しが噛み合わない。
ニックは写真と絵画は違いますと正論を言ったりする。
適当なとこでパパは引き上げます。

ニックは我が家に300年伝わってると称する指輪をバブスにプレゼントする。
そんなのもったいないわと言いつつ受け取ってるバブス。

万博にて。
手紙コンテストの発表になってます。
まずはピアノで歌が入る。これが誰なんだ?
インディアナ出身の少年が1位です。やはりネタがよかったのか。
バッドは電気のない万博をネタにしていたようです。
バッド・ミドルトン君。賞金で何を買う?→新しいステレオですとウェスティングハウス向けの答えを言ってます。
審査委員長のバネットさんから改めて表彰されるバッド。
電気時代万歳となってます。そりゃそうなる。

ニューヨークの街にて。
ここは当時の街のロケがカラーで描写されてます。貴重な映像資料といった感じ。
6番通りに53丁目の標識が見えます。
短波ラジオの看板も目立つ。

いたずらグッズの店にて。
バッドとグランマ。
グランマは模造の指輪が気になって半ダースまとめて買ってます。本物はモスクワにあるようです。

自宅にて。
グランマとメイドさん。サンドイッチを作ってます。
バブスが来てメイドさんをエルバイラと呼んでます。
グランマは指輪をバブスに見せる。
これがあのニックからもらった300年の指輪です。これとビックリのバブス。

そんなこんなでバブスの指輪があちこちからたくさん出てきます。
これはグランマの策略のようです。家族全員で協力してる。
何なのよといった感じのバブス。

そんなところに当のニックが来たりします。
入ったところに置いてあった指輪をわざわざバブスに渡そうしたりする。
ところでバブスはバーバラの略称のようです。

そんなこんなでニックはここから逃げ去ります。
結局共産主義者の結婚詐欺師だったようで相反する行動をとっていたわけです。キャラクター的には面白い。

万博にて。
一家そろって万博の灯を見物してます。
シカゴ万博の話しをしてるグランマ。電気が初めて紹介された万博でした。

バブスはジムと2人になる。
万博の灯を見ている2人。
エンドとなります。


そんなわけでウェスティングハウスのプロパガンダ映画のよい作品でした。


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