『悪魔の往く町』(1947年)
この作品は、エドマンド・グールディング監督、タイロン・パワー、コリーン・グレイ主演の成り上がりフィルム・ノワールようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1947年 Twentieth Century Fox Film Corporation アメリカ作品
ランニング・タイム◆111分
原題◆Nightmare Alley
プロット◆成り上がって堕ちる話しのようです。
音楽◆シリル・モックリッジ
キャスト
タイロン・パワー→成り上がりのスタン
ジョーン・ブロンデル→占い師のジーナ
コリーン・グレイ→スタンに惚れてるモリー
ヘレン・ウォーカー→精神分析医のリリス
テイラー・ホームズ→富豪のエズラ・グリンドル
マイク・マズルキ→モリーの相棒ブルーノ
イアン・キース→ジーナの旦那ピート
エドマンド・グールディング監督の演出はよいと思います。
全体的にフィルム・ノワール風の人間ドラマになってます。
タイロン・パワーはジョージ・クルーニーにソックリです。反対か。
それにしても似ています。
株式会社ブロードウェイ発売のDVDにて。
画質はまあまあ。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル2.0ch
ブロードウェイのタイトル。
著作権のアラート。
Twentieth Century Fox Film Corporation
20世紀フォックスがフィルム・ノワールなんて珍しい。それは20世紀フォックスの数少ないスター、タイロン・パワー主演だからです。
タイトル
Twentieth Century Fox presents
Tyrone Power
in
Nightmare Alley
with
Joan Blondell
Coleen Gray
Helen Walker
Taylor Holmes
Mike Mazurki
Ian Keith
スタッフの紹介
サーカスにて。
ギークが目玉の見せ物になっています。ここでギークとは身体障害者のことです。
主人公のスタンは見物人の中に登場する。座長と話し込むスタン。
スタンがいるのは千里眼ジーナのチーム。
ジーナの旦那がピートでアル中。
スタンはあちこち転々していてここで仕事始めといった感じ。やる気だけはある。
奇跡の女性ジーナと紹介され始まります。透視とジーナは言ってます。
スタンが用紙を配る。客が色々と書き込むむ。スタンが回収します。
用紙を素早く舞台下のピートに渡す。
ジーナは用紙を燃やします。それから用紙に書かれたことを言い当てる。
舞台下のピートが黒板に用紙の事柄を書いてジーナが下を見てそれを読む。これだけです。
スタンはモリーに話しかける。
モリーを演じてるのがコリーン・グレイです。ベラ・ソーンに似てる。
スタンを演じるタイロン・パワーはマジでジョージ・クルーニーにソックリ。
モリーの相棒はやたらガタイがいいブルーノ。
スタンがモリーに話しかけるのが気に入らない。
溶暗になります。この作品は1シーンごとに溶暗になる。
一座はそれぞれのトラックで移動です。
ジーナのチームの運転手は当然スタンがやります。
モリーから聞いた暗号の話しをするスタン。ジーナとピートの持ち芸のことです。
そんなとこにピートが暗号は絶対に教えないと話しに割り込む。
ピートのアル中は私のせいなのよと話すジーナ。
1回は別れたピートと再会したジーナはピートを立ち直らせようとしてる。
溶暗になります。
新しい興行地にて。
ジーナとピート。ホテルに行く予定らしい。
ピートは人に会うとジーナから小遣いを貰っていなくなる。
ジーナは暗号を売ってピートを病院に入れるとスタンに言う。
スタンはジーナにその暗号でオレと組まないかと持ちかける。そうすればどさ回りせずにやっていける。
溶暗になります。
ホテルにて。
スタンとジーナ。
ジーナはタロット占いをやります。
ピートがいなくなると出る。落ちたタロットカードは死神で裏になっていた。これは不吉だとなります。
そんな感じで占いが凶なので新しいことに乗り気ではないジーナ。
占いなんて信じないと不機嫌なスタン。
このへんの印象ですが20世紀フォックスらしい地味な映画だなといった感じ。
地味な会話シーンがやたら多いし。
ジーナにキスをして暗号のことをしつこく聞くスタン。
そんなとこにノックの音がします。スタンを他の部屋に行かせるジーナ。
ブルーノが来ました。モリーを探しに来た。ジーナと同じ部屋にいることになってる。
スタンがいることがブルーノにわかりますが上手くごまかしてるジーナ。
見せ物小屋にて。
スタンはチャーリーのトレーラーハウスで酒を買います。ツケにしてる。
それからピートを探すスタン。
ピートはチャーリーのトレーラーハウスに行ったが酒を買えず。ジーナに言われててピートには売らないことになってます。
そんなとこでギークが逃げて捕物騒ぎになってます。
スタンとピート。
酒を飲みたがってるピートに酒ビンを渡すピート。
ピートは酒を貰ったのでスタンにお世辞を言う。それから昔はよかったと言う。
ギークのことも言うピート。あいつは昔はスターだった・・・
スタンはピートに酒を飲ませてどうする?。
ピートですが昔の暗号を使った出し物の再現をやってます。透視や千里眼といってもワンパターンの話しをすれば当たると言ってる。
スタンは酒をやってピートから昔の芸を盗もうとしてるのか?、
眠り込んだピートを置いてスタンはいなくなる。
溶暗になります。
モリーがジーナを探してます。
ピートの具合が悪くなってるとのこと。
ピートを側にいるジーナ。もう大勢集まってます。
スタンはどういうつもりだったのかがよくわからん。殺意はなかったらしい。
酒ビンがあるので当然飲んでいたピート。この酒はメチルアルコールだったらしい。そりゃ死ぬ。
ここでスタンが酒ビンを回収しています。
それで昨夜をいったん酒ビンを隠したトランクを開けると同じ酒ビンが入っていたりする。ここもどういうつもりだったのかわからん。もしかするとピートがメチルアルコールとすり替えたのかもしれない。
ピートが死んで号泣してるジーナ。この場から離れているスタン。
溶暗になります。
ジーナの出し物になってます。助手はスタン。
これを見ているモリーがブルーノに今回から暗号を使っていると説明する。
それはモリーが暗号を覚える手伝いをしたからです。面白くないブルーノ。
スタンは独立するつもりだと話すモリー。
そんなところに保安官が手入れに来ます。座長が説明しようとする。
保安官はギークの芸は動物虐待、それにわいせつ物陳列とか言ってる。グロとエロがまずいらしい。
わいせつ物とはモリーのコスチュームのことです。そこでスタンがこれは放電の出し物のための必要なコスチュームですと実演をやってます。
このコスチュームでないと危険なんですと主張するスタン。
この保安官もどこかで見た顔だと思って調べればジェームズ・バークとわかる。
『マルタの鷹』(1941年)でホテル専属探偵役で見てました。
スタンは俺に任せろと座長からカネを預かって保安官を説得にかかる。
まずはマジックでポケットにお金がありますよと買収になる。
この隙に座長達はズラかってます。
スタンは熱弁をしてます。それに透視芸のルーティンも使ってます。
そんなこんなで何となく説得に成功しています。保安官は引き上げてる。
で、モリーから凄いわと褒められてるスタン。
他の連中はいない。勢いでモリーとキスになってるスタン。
ジーナはタダの友達だと言ってる。付き合ってるのは暗号のためだけだと断言する。
スタンはモリーに一緒に独立しよと言う。
酒場小屋にて。
ここに他の連中がいました。スタンとモリーが来てよく説得したとほめられる。
スタンは教会の孤児院から少年院に言ったとかそんな話しになってる。
そんなとこにブルーノが来てモリーを巡る痴話喧嘩になります。
体格負けのスタンはブルーノに首を締められて降参する。面目丸つぶれです。
次のシーンです。ホテルにて。
宿帳にスタン・カーライルとその妻と記入してる。
スタンとモリー。もう結婚してる。
暗号を知ってるから独立しようと言ってるスタン。
2人は盛り上がって溶暗になってます。
ホテルにて。高級なホテルです。
看板が出てます。8週目。千里眼スタントン。
8週も続いてるのなら興行はいいらしい。
千里眼の出し物のスタンとモリー。
モリーがカードを集めスタンが当てる。上手くいってます。
客の中に目立つ女性がいます。これが精神分析医のリリス。
隣りのオッサンにこれは暗号のトリックなのよと説明してるリリス。
リリスのカードを上手く的中させてるスタン。
精神分析医リリス・リターのオフィスにて。
手紙でここに呼ばれてるスタン。どこで私の母親の情報を?と聞くリリス。
リリスの隣りにいたのはエズラ・グリンドル氏。金持ちです。
これから推測して答えたと話すスタン。
エズラ・グリンドルは私の患者だとリリス。
何故母親の死を知っていたとしつこく聞くリリス。
そんなところに緊急の患者ピーボディ夫人が入る。スタンを追っ払うリリス。
金持ちのピーボディ老夫人。死んだ娘のことでノイローゼ気味。
この治療の会話は録音盤で記録されてます。当時の最新アイテムです。
で、実は帰っていないスタン。この録音盤の仕掛けには感心してます。
凄い情報だ。自分の出し物の役に立つ・・・。
オレと手を組まないかとリリスを勧誘する。
それでスタンはもう千里眼はやめだと主張する。そうなると何をするつもり?。
俺達は同類だとまだ口説いてるスタン。
会話から精神分析医は医学博士ではないらしい。それこそリリスのコンプレックスになってるみたい。
ホテルの千里眼ショーにて。
もう無事に終わってます。それでどうなる。
部屋に戻るスタンとモリー。
入る前にモリーから話しがあると言われるスタン。
部屋の中にはジーナとブルーノが待っていました。とりあえず仲直りはしてるスタン。
またジーナはタロット占いをやってます。
スタンに今の仕事をやめてはダメよと警告する。吊られた男のカード。
まだ占いなんて信じないとスタン。
そんなこんなでジーナとブルーノを追い返すスタン。
そうなるとモリーと口論になるスタン。
そんなところにジーナが忘れたタロットカードを回収に来る。ここでも吊られた男のカードが落ちたりする。不吉だとなる。
マッサージを受けてるスタン。
アルコールを使われると拒否反応をおこすスタン。
やはりピートのことが気にかかってるらしい。そのまま出かけてしまうスタン。
公衆電話の電話帳を調べてるスタン。
リリスの住所を調べてる。
リリスの自宅アパートにて。
無理やり押しかけて治療を受けてるスタン。
話しを聞いてあなたは普通よと診断してるリリス。実に人間的らしい。
ピートに酒ビンを渡したことも話しているスタン。これまではずっと秘密にしてきてたことです。
新しい仕事は除霊術だとなるスタン。
治療費は貸しにすると言うリリス。スタンは帰ります。
溶暗になります。
いつもののホテルの千里眼ショーにて。
相変わらず上手くやってるスタンとモリー。
で、ピーボディ老婦人を相手に新ネタを披露するスタン。
まずは娘の名前を当てています。それから娘と再会したいピーボディ老婦人に娘が見えると大見得を切る。そのままスタンが卒倒して大騒ぎをおこしてます。
溶暗になります。
ラジオニュースにて。
シカゴには様々な人がいる。
千里眼のスタントン・カーライル氏はショーでトランス状態になった。
しかし詐欺師だと非難する人もいる・・・
ピーボディ老婦人のお屋敷にて。
ピーボディ夫人を説得に来てるエズラ・グリンドル氏。亡き夫の親友とのこと。
そんな感じでピーボディ老婦人はスタンに入れ込んでます。これはスタンのいいスポンサーになりそうです。
エズラ・グリンドル氏他の方々はどうする?とってます。催眠術なのでは?ともなってます。
こうなったらスタンに会って直接説得するとなるエズラ・グリンドル氏。
溶暗になります。
船着き場にて。
スタンはモーターボートのリリスとコンタクトします。
すっかりお仲間になってるスタンとリリス。
エズラ・グリンドル氏と会った話しをするスタン。
新聞に載っていないネタまで使ってビックリさせてやったと話します。これはリリスから仕入れたネタです。
ラジオ局も買ってくれるとなってます。その代わりに本物の超常現象を見せてくれとなってます。これは非常にむずかしいというか無理です。
エズラ・グリンドル氏の死んだ娘ドリーの姿を見せてくれという難題。
それでも15万ドルはゲットしてるスタン。
寒いからビーチクラブに行きましょうとお誘いのリリス。
しかしスタンはあまり一緒にいてはまずいと引き上げます。
リリスはモーターボートでいなくなる。溶暗になります。
ホテルにて。
スタンに速達が届く。大きめの封筒。例の写真です。
モリーは何やら心配そう。
エズラ・グリンドル氏のことを話すスタン。
娘ドリーの姿を見せろという難題。それには君が必要だとなる。
当然断るモリー。あなたとジーナが言った通り詐欺師よとハッキリ言ってる。
それで荷物をまとめてるモリー。
スタンはモリーを説得にかかる。
私は怖いのよと言ってるモリー。
相手をバカにしてカネを巻き上げるなんてそのうちに神罰が下るわよ・・・
オレは神の名は出していないと主張するスタン。そんなわけで神罰は関係ない。
今度は色仕掛けと言うか君を愛してると説得するスタン。
エズラ・グリンドル氏のお屋敷にて。
スタンとエズラ・グリンドル氏。
お屋敷の庭でいよいよ超常現象を見せるらしい。
神問答をやってるうちに何だか遠くに人影が見えてます。ドレス姿の女性。
これはビックリのエズラ・グリンドル氏。マジで信じつつある。
そのまますぐに消え去ればいいけど結構長く出ずっぱりの亡霊。
亡霊はモリーが務めています。もう少しで成功です。
しかし、ついに私は偽物ですと言ってしまうモリー。
そんなわけでスタンとエズラ・グリンドル氏がもめてます。
エズラ・グリンドル氏をノックアウトしてズラかるスタンとモリー。
クルマで移動中です。
スタンとモリー。どうする?となってます。
とりあえずモリーはタクシーでホテルに帰りそのまま駅で落ち合おうとなります。
そのまま高飛びするようです。
リリスの自宅アパートにて。
スタンとリリス。バレたのでどうする?と相談です。
預かった15万ドルは返すと壁の隠し金庫を開けるリリス。
リリスにエズラ・グリンドル氏を何とかしてくれと頼んでるスタン。
早く高飛びしろと言ってるリリス。
「グッバイ、スタン」ともうマジでお別れになってます。
タクシーで移動中です。
15万ドルのチェックするスタン。しかしこれはビックリとなってます。
運転手に戻れと命じるスタン。
リリスの自宅アパートにて。
非常階段を登り窓から入るスタン。
寝ているリリスを起こします。問い詰めるスタン。
封筒の中は15万ドルの中身は1ドル札の束だった。当然15万ドルではない。
メイドというか用心棒みたいジェーンがリボルバーで護衛してる。
リリスは私は共犯でないと言い、それであなたの症状はと患者扱いし始める。
スタンが罪悪感にかられてやったとこで、私は無関係と主張する。
ピートのことまで持ち出してるリリス。これはスタンにとって痛い。
自分のことをカウンセラーと言ってるリリス。
そんなこんなで時間は過ぎる。何だかパトカーのサイレンの音が聞こえてきます。
リリスはサイレンなんて聞こえないわとそこまで言う。しっかり聞こえてます。
スタンは窓からズラかります。
溶暗になります。
駅にて。
モリーが待ちぼうけとなってます。
ロビーのベンチに座ってるスタンをようやく見つけるモリー。
スタンはすっかり落ち込んで鬱になってます。ジーナが正しかったと言う。
モリーに一座の巡業先のゲイルズバーグに行けと言う。
そんなわけでモリーを列車に乗せてお別れになってます。
スタンは新聞を見る。見出しは『警察は奇跡を呼ぶ男スタントンを捜索中』
溶暗になります。
安ホテルにて。
ここに潜伏してるスタン。
ノックの音がします。ボーイが食事の器を回収に来る。
アンタは3日も食事してないと心配するボーイ。
ほっといてくれとスタン。気を悪くするボーイ。
で、ボーイから酒を買うスタン。ボーイのポケットにはいつも酒が入ってるようです。
酒ビンなんて見るとまたピートのことを思い出しそうなスタン。
溶暗になります。
鉄橋下にて。
ホームレス達とスタン。
スタンは酒を飲みつつ千里眼のネタバレ解説をしてます。
しかし酒に涙が入るよと取られてホームレス達に飲まれてしまう。
で、千里眼はどうしたと突っ込まれてる。
溶暗になります。
一座の巡業先にて。そうなるとゲイルズバーグか?
ここに来てるスタン。すっかり落ちぶれています。
座長にコンタクトして自分を売り込むスタン。偽名で手相を見ますとなる。
しかし座長の反応は悪い。
それでも何でもやると言うので雇う座長。まずはスタンに酒を飲ませる。
お前の仕事はギーク=奇人だとなる。本物が入るまでのつなぎだ・・・
それでも引き受けるスタン。巡り巡ってこうなるわけです。
シーンは変わって夜です。
で、ここにはモリーがいたりします。地味になっています。
奇人が暴れていると大騒ぎになってると聞くモリー。
奇人を見てこれはビックリとなってるモリー。とめるの聞かず説得に行く。
モリーだと気がつくスタン。ようやく再会となるようです。
座長と座員がスタンの話しをする。
あれが千里眼のスタントンだとは知らなかった。
落ちぶれたものだ。登りすぎたのさ・・・
エンドとなります。
そんなわけでタイロン・パワーが大熱演のよい作品でした。
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