『歩く死骸』(1936年)
この作品は、マイケル・カーティス監督、ボリス・カーロフ主演のホラーのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1936年 Warner Bros. アメリカ作品
ランニング・タイム◆66分
原題◆The Walking Dead
プロット◆冤罪の恨みを晴らす話しのようです。
音楽◆ハル・モーア
キャスト
ボリス・カーロフ→音楽家のジョン・エルマン
エドマンド・グウェン→医科学研究所のボーモント博士
マルゲリーテ・チャーチル→博士の助手ナンシー
ウォーレン・ハル→博士の助手ジミー
ヘンリー・オニール→ウェルナー検事
ジョー・キング→殺されたショー判事
リカルド・コルテス→札付きの悪徳弁護士ノーラン
バートン・マクレーン→悪役のリーダー格ローダー
ロバート・ストレンジ→悪役のメリット
ポール・ハーベイ→悪役のブラックストーンじいさん
ジョー・ソーヤー→殺し屋のトリガー
マイケル・カーティス監督の演出はよいと思います。
全体的にフィルム・ノワールにアクションが入った映画みたいになってます。ホラーはどこかに行ってます。
キャストで、
ボリス・カーロフは結構普通の感じでした。
ヒロインのマルゲリーテ・チャーチルはまあまあ。
リカルド・コルテスは居酒屋チェーン和民の渡邉美樹社長にソックリ。うさんくささ全開で非常にいい。
バートン・マクレーンは悪役がハマってます。こっちもいい。
株式会社ブロードウェイ発売のDVDにて。
画質はまあまあ。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル2.0ch
ブロードウェイのタイトル
著作権のアラート
タイトル
Warner Bros. (presents) (A Warner Bros. Picture) (as Warner Bros. Pictures Inc.)
Boris Karloff
in
The Walking Dead
監督がマイケル・カーティスなんです。職人派の巨匠です。
刑事裁判所にて。
ショー判事の判決はどうなる?と盛り上がってる番記者達。
記者達は有罪か無罪かで賭けをしています。無責任に盛り上がる。
被告はスティーブ・マーティン。
弁護人は札付きのノーラン弁護士。居酒屋チェーン和民の渡邉美樹社長にソックリで一目で悪役だとわかります。
別室にて。
ショー判事が奥さんから脅迫されているから無罪にしてと言われてる。
それでショー判事はどうする?
廊下にて。
バートン・マクレーンが出ています。
記者から何か聞かれている。記者の上司?と思ったら違ってました。
判決です。
ショー判事の判決は有罪でした。
懲役10年。執行猶予無し。これでも目一杯の罪で残念とまで言ってます。
がく然としてるマーティン被告とノーラン弁護士。
傍聴席にはお仲間が3人ほどいたりします。
オフィスにて。
一味が勢ぞろいしてます。
今回はダメだったが、それでどうする?と相談してる。
ノーラン弁護士
バートン・マクレーンのローダー
じいさんのメリット
他2名。
それにトリガー、名前からして殺し屋らしい。
そんな感じでショー判事を殺すようです。
それには色々と仕掛けが必要だ。出所仕立てのジョン・エルマンを犯人に仕立てようとなります。
エルマンが捕まったら私が弁護すると言ってるノーラン弁護士。これはひどいな。
エルマンがローダーを訪ねてきます。
仕事を下さいと面会するローダー。
エルマンは音楽家らしい。そうなの?、ピアノを弾いたりしてる。
ですがローダーはエルマンを追い返す。
街中にて。
エルマンにコンタクトするトリガー。コーヒーをおごる。
カフェに入ってショー判事の見張り仕事をエルマンにやらせるトリガー。
エルマンはショー判事に有罪にされていた過去があります。
医科学研究所にて。
若い男ジミーと恋人のナンシーが登場。
2人はボーモント先生の助手をしてる。
ボーモント先生を演じるのがエドモンド・グウェンです。
ボーモント先生から結婚するのかと言われてる2人。
そんな感じでキャラクター紹介をとっととやってます。昔の映画は上手い。
夜、ショー判事の自宅付近にて。
エルマンがクルマで来て、張り込んでます。
ショー判事は不在とか手帳に書き込んでます。立派な証拠になりそう。
別なとこではジミーとナンシーのクルマが接触事故を起こす。
ぶつけた相手のクルマが逃げたので追ってます。
当て逃げは許さんと盛り上がってるジミー。
ショー判事の自宅付近にて。
追われてるクルマは一味のクルマで死体をエルマンのクルマに乗せる。
すぐにズラかります。
ジミーとナンシーのクルマが来てどうなってる?なってます。
で、とまってるクルマを見ると死体が入ってます。これはビックリ。
そんなとこに一味のクルマが来て余計なことを喋るなと脅かして去る。
ジミーとナンシーもここからいなくなる。
エルマンが自分のクルマに戻ると後席ドアが閉まらない。
それは死体の腕が挟まってるからです。驚愕するエルマン。話しが早い。
タイプライターを打つシーンに入る。それから新聞の見出し。
ショー判事が射殺される。ジョン・エルマンを逮捕。2年前の逆恨み・・
もう裁判になってます。
容疑者はジョン・エルマン。弁護人はノーラン弁護士。これじゃだめじゃん。
傍聴席にはジミーとナンシーがいます。まだ名乗り出ていない。
ジミーは証言するつもりだがナンシーはやめてと言ってます。
新聞記者はまた有罪無罪の賭けをしてる。しょうもない。
ノーラン弁護士が陪審員達に話しをする。これがひどい。手帳まで見せてます。
傍聴席ではあれで弁護士なのか?といった感じになってます。
配達された新聞の見出しから・・・
エルマンに有罪判決と出てます。
それから日めくりが進むモンタージュが入ります。
あっという間にエルマンの死刑当日になる。死刑執行は今夜00:00AM。
刑務所にて。
所長がエルマンに面会する。まだジミーとナンシーは名乗り出ていないらしい。
エルマンに敵はいるのか?と聞く所長。心当たりはないとエルマン。
最後の望みは?と聞く所長。音楽が聞きたいとエルマン。生演奏のチェロかバイオリンを聞かせくれ。
医科学研究所にて。
ボーモント先生に事件の話しをして証言すると言ってるジミーとナンシー。
何とかしてとお願いしてるナンシー。
とりあえず電話するボーモント先生。
弁護士一味にて。
早くエルマンが死刑執行にならないのかといった感じの面々。
そんなとこにノーラン弁護士に電話です。ボーモント先生はここに電話したのか。
ノーラン弁護士は適当に引き伸ばして死刑執行されてから動くつもり。
クルマで移動中です。
ノーラン弁護士と検事。
刑務所にて。
チェロの奏者は音楽家相手なので音合わせに時間をかける。
鉄格子のシルエットを強調して斜めの構図も多用してます。
看守2人は刑務所野球チームの話しをしてます。エースが出所するがショートが入所するとか・・・、面白い。
医科学研究所にて。
ノーラン弁護士と検事が到着する。
そんなこんなで死刑執行されてしまう。
ここでボーモント博士は検死はやらないように要請してる。
で、時間が経過してエルマンの蘇生作業になってます。
ジミーとナンシーは当事者でもあるのでまじめにやってます。
ここでも斜めの構図を使ってます。
主に電気を使ってます。それからエルマンを乗せた手術台をスイングさせてます。
見事に蘇生して心臓が動きだしてます。成功したらしい。
ボーモント先生はホラーに付き物の決めセリフを言ってます。it's a live
それでどうする?
ラジオニュースです。
ボーモント博士の偉業を伝えます。エルマンの蘇生に成功・・・
新聞の見出しです。
死刑になったエルマン、科学の力で蘇る・・・
弁護人は検察を告訴・・・
医科学研究所にて。
ボーモント博士とエルマン。
蘇生したが記憶喪失になってるエルマン。ボーモント先生は確認で色々と聞く。
ウェルナー検事もいたりします。
ボーモント博士がはウェルナー検事のことを君を電気椅子送りにした男だと言ってます。いいのか?
レントゲン写真を見て脳に腫瘍があると言ってるボーモント先生。
この腫瘍を取り除けばエルマンの記憶が戻るらしい。
ウェルナー検事は記憶まで蘇生させるのは欲張りすぎだと突っ込んでます。
ピアノを弾いてるナンシー。病室のエルマンはこれに反応します。
病室を出てナンシーのとこまで来てます。ビックリしてるナンシー。
それでエルマンはピアノを弾いてます。
ボーモント先生に面会に来たノーラン弁護士。エルマンの後見人になってます。
そんなとこにナンシーが呼びに来たのでノーラン弁護士まで行く。
呼ばれたボーモント先生とピアノのエルマン。
ビックリしてるボーモント先生。
鏡に3人が映ってるの見てるエルマン。それでどうなる?
ノーラン弁護士に向かって出て行けと言ってます。あいつは敵だと言ってるエルマン。
ボーモント博士がノーラン弁護士に何でこうなる?と聞いてます。
ここは適当にとぼけてるノーラン弁護士。
まるで超能力のようだと言ってるボーモント先生。
ボーモント先生とウェルナー検事。
ウェルナー検事はノーラン弁護士一味のことは知ってるようです。
ボーモント博士は集会があるのでその一味を呼んでくれとウェルナー検事に頼む。
集会にて。
メリット氏
ブラックストーン氏
ローダー氏
ノーラン弁護士
例の一味はちゃんと来てます。呼ばれた理由はわからんらしい。
ナンシーはドレスを着てジミーと話してる。
ジミーはナンシーがエルマンにかかりきりなので機嫌が悪い。
そんなわけでジミーはボーモント先生は死後の世界まで興味を持ってるから心配だと言ってます。
集会にて。
エルマンはピアノを弾きます。
それで一味を1人ずつ睨む。そうなると冷や汗かいてここから1人ずつ出てる面々。
廊下にて。
また殺し屋トリガーを使ってエルマンを殺してしまおうと相談してます。
ローダーは今は目立っててダメだと言ってます。他の2名はやる気満々。
そんなとこにウェルナー検事が来ます。
ノーラン弁護士も来ます。犯罪?それは妄想ですとこき下ろす。
ウェルナー検事は超能力がなくてもお前たちの有罪なのはわかってると言う。
で、ヒゲのじいさんはまだトリガーを使った方がいいと主張する。
そんなわけで勝手にトリガーに電話してます。
トリガーのオフィスにて。
電話を受けて報酬の3倍を要求するトリガー。リボルバーの準備をする。
そんなとこにエルマンが来てます。
ビックリするがリボルバーを構えるトリガー。
しかしエルマンに睨まれて転倒してリボルバーを暴発させる。
じいさんは荷物をまとめてタクシーで駅に来てます。
そんなとこエルマンが姿を現わす。
驚愕して逃げたじいさんはスクリーンプロセスの汽車に撥ねられて退場となります。
ここのスクリーンプロセスの使い方は上手い。
じいさんの名前はブラックストーン。
葬式の花を注文してるノーラン弁護士とローダー。
トリガーの葬式の花を注文してます。そんなとこにブラックストーンも死んだと知らせが入る。そんなわけで花の追加注文をしてます。妙に律義なシーンです。
メリットの自宅アパートにて。
一味の残りです。雷雨でバルコニーに面したガラス戸が開く。
そんなこんなで用心棒2人が気味が悪いと帰ってしまう。
ノーラン弁護士の手下は残ってます。
メリットは手下に自分のベッドを使わせようと持ちかける。
ノーラン弁護士の手下はあんたの身代わりはごめんだと察しがいい。しかしベッドを使うらしい。
部屋に入るメリット。
しかしもうエルマンがいたりします。何故私を殺させたと迫るエルマン。
驚愕したメリットは窓から転落する。
このへんはエルマンは本人が来てるのか超常現象なのかは不明にして描写してます。
一味のオフィスにて。
ノーラン弁護士の手下が知らせに来る。
エルマンを見たメリットが死んだ・・・
トリガー、ブラックストーン、メリット、もう偶然ではない、残り2人・・。
ローダーがどうするんだ?とノーラン弁護士を責める。
医科学研究所にて。
ナンシーが病室に行くとエルマンがいない。これは大変となる。
ボーモント先生に知らせに行くと誰かが来てます。簡単にドアを開けていいのか?
ジャクソン墓場の管理人がエルマンを連れて来ます。墓場にいたとか。
ボーモント先生がエルマンに色々と聞きます。思い出せと言ってます。
エルマンは要領得ない。
ボーモント先生とウェルナー検事。
エルマンは超自然的な力で何か知っていると話すボーモント先生。
ウェルナー検事の方はあまり興味がない。一味が有罪なる証言が聞きたいだけ。まだ2人残ってると言ってる。
ボーモント博士はエルマンの脳腫瘍を切除する手術をやると言ってます。
そんなとこノーラン弁護士が来ます。ローダーもいる。
エルマンの後見人の権利でエルマンを引き取ると主張するノーラン弁護士。
ボーモント先生は医者として拒否する。
書類を見たウェルナー検事がこれは24時間後に効力を発揮すると指摘する。
そんなわけで出直すノーラン弁護士とローダー。
しかし猶予は24時間でせっぱ詰まってます。
明朝までに手術するつもりのボーモント先生。
その頃エルマンは窓から出て行ってます。いいのか?
エルマンはいないと報告を聞くボーモント先生。それでどうする。
ボーモント先生はノーラン弁護士の仕業と思ってる。
しかしナンシーには心当たりがある。ジャクソン墓地です。筋が通ってます。
ジャクソン墓地にて。
ここに来ているエルマン。
クルマが来てます。ナンシーが来てます。
別のところでクルマが移動中。
ノーラン弁護士とローダー。運転手はノーラン弁護士の手下。
クルマのシーンはやたらとコマ落としで無理やり速くなってます。さすがワーナー。
いきなり踏み切りでストップする。
頭に来たローダーを手下を運転席から放り出す。自分で運転する。
手下は辞めるといなくなる。この作品の用心棒や手下はやたら自分から辞めてます。この頃ハリウッドは労働争議でもめていたっけ?もしかしたら時事ネタかもしれない。
ジャクソン墓地にて。
エルマンは小屋に入る。
ナンシーはエルマンを見て小屋のドアをノックする。
それで話しをするナンシー。エルマンを心配してます。
そんなとこにノーラン弁護士とローダーが到着してます。
ナンシーはボーモント先生を呼びにいなくなる。
入れ替わりにノーラン弁護士とローダーが接近する。
外に出るエルマン。いきなり撃つノーラン弁護士とローダー。交代で撃ってます。
撃たれてもダメージはなさそうなエルマン。しかし倒れる。
ナンシーが銃声を聞いて戻る。
速攻でクルマでズラかるノーラン弁護士とローダー。
医科学研究所にて。
電話を受けるボーモント先生。
クルマで向かいます。ジミーが運転手。ボーモント先生とウェルナー検事。
ジャクソン墓地にて。
小屋に寝かされているエルマン。
到着したボーモント先生が具合を見る。重体です。頭の腫瘍のあたりを撃たれてる。
しかし先生は今エルマンに聞けば死後の経験等がわかるとマジで聞いてます。
ボーモント先生とエルマン。
知りたかったことが全て知ったらしいエルマン。
エルマンに死とは何だ?と聞くボーモント先生。
クルマで逃走中のノーラン弁護士とローダー。
スピードの出しすぎでクラッシュします。電柱が倒れて電線が絡まってスパークしてる。これで2人は退場となったようです。
ジャクソン墓地にて。
エルマンは先生に色々とくわしく伝えてマジに死に至る。
それで誰も知ることは出来ないと話すボーモント先生。それでは聞いた意味がないような気がする。さすがワーナー。
我らの神は嫉妬深い・・・、といった感じの教訓的セリフが入る。
エンドとなります。
そんなわけでホラーなのかアクションなのかわからんけどよい作品でした。
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