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2015.01.17

『驚異の透明人間』(1960年)

この作品は、エドガー・G・ウルマー監督、ダグラス・ケネディ主演のフィルム・ノワールの入ったB級SFのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1960年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆53分
原題◆The Amazing Transparent Man
プロット◆脱獄して透明になって色々とある話しのようです。
音楽◆ダレル・カルカー

キャスト
マーゲリット・チャップマン→脱獄を手引きしたローラ・マットソン
ダグラス・ケネディ→脱獄したジョーイ・ファウスト
ジェームズ・グリフィス→親分のクレナー少佐
アイバン・トリーソール→原子科学の権威ウーロフ博士
コーメル・ダニエル→ウーロフ博士の娘マリア
ボイド・レッド・モーガン→見張りのジュリアン (as Red Morgan)

エドガー・G・ウルマー監督の演出はよいと思います。
全体的にフィルム・ノワールのB級SFになってます。これはビックリ。

主役のダグラス・ケネディはマイケル・アイアンサイドに似てます。

有限会社フォワード/WHDジャパン発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪い。
スクイーズ収録のフル表示だと黒枠になります。
画面サイズはワイド。HDズームでは日本字幕が欠ける。そんなわけでHDスーパーズームにして上下に黒味ありになる。
音声はドルビーデジタル5.1ch 元は当然モノラル。

1部に著作権のアラート
WHDジャパンのタイトル
フォワードのタイトル

フル表示では黒枠とわかるガックリ。
タイトル
スタッフにジャック・ピアースの名前がありました。特殊メイクで有名。

刑務所にて。
脱獄です。脱獄囚をマシンガンで撃ちまくる刑務所の見張り。

待っていたクルマに乗ってる脱獄囚。運転してるのは女です。
脱獄囚はジョーイ・ファウスト、女はローラ・マットソン。
ここまでセリフ無しで描写してます。

検問にて。
ローラ・マットソンで隣は旦那で酔って寝ていると称します。
これで検問を突破してます。

クルマは平原にある一軒家に入ります。

一軒家にて。
まずは玄関でオッサンがウィンチェスターライフルで脅してくる。
オッサンはジュリアン。ファウストは脱獄犯で有名人です。

で、ファウストとローラが入ると男がいます。
これがクレナー少佐と名乗ります。ローラには席を外すように言うクレナー少佐。

ファウストとクレナー少佐。
どうやら少佐が脱獄させたようです。
ファウストには金庫破りの特技があるようです。密告した妻に、会えない娘がいる。
新聞にファウストが写真が載っていて顔を割れてます。

まずは放射性物質を盗めと命令する少佐。
リボルバーを出すファウストですがライフル銃のジュリアンが来て制圧される。
撃つ気満々のジュリアン。5000ドルの賞金がかかってるらしい。殺しても賞金が出るとか。
で、ファウストと2階のラボに連れていく少佐。

このへんの印象は普通のB級SFです。

ラボにて。
ちゃんと博士がいます。原子科学の権威ウーロフ博士。亡命してきたとか。

色々と説明してるウーロフ博士。
会話からキノコ雲は mushroom cloud と言ってます。そのまんまです。
生体組織のあらゆるものを透かす。そういう装置らしい。
鉛のシールドの金庫には放射性物質がしまってある。それでも漏れてる。

動物実験となります。
モルモットを拘束してシールドルームに入る3人。
光線を照射します。透明になるモルモット。これはビックリ。
しかも元に戻すことも出来ます。モルモットは無事です。
ファウストに害はないと言ってる少佐。

隣の部屋は何だ?と聞くファウスト。君には関係ないと不機嫌になる少佐。
2人は下に降ります。

時間が経過してます。
少佐が出かけます。ジュリアンにファウストの見張りを命じてる。

ファウストは寝てるふりをしてます。
一杯飲んでグラスで壁をこすり音を立て入ってきたジュリアンをノックアウトして縛るファウスト。

ライフルを持ってラボに入るファウスト。
あの部屋を開けようと鍵束を引っ張り出す。そんなとこに寝ていたウーロフ博士が起きてくる。

ウーロフ博士から事情を聞くファウスト。
あの部屋には私の娘がいると話すウーロフ博士。人質にとられて協力してるようです。そういう設定なのか。

それで何故ここに来たと聞くファウスト。
妻は実験の犠牲になった。自分の命も数ヶ月だと言うウーロフ博士。少佐は娘の世話を約束してるとか。

で、このドアを開けられるのかとファウストを挑発するウーロフ博士。
こんなのは簡単だ開けてやるとファウスト。
そんなとこにローラが来ます。ハンドガンを突きつけています。ファウストを1階に行かせる。

1階にて。
ファウストとローラ。
警戒してるローラ。次はどうする?と余裕のファウスト。
で、ファウストはローラに少佐か自分かどっちに協力する?と言ってきます。
ローラはカネになればどっちでもいいみたい。
そんなとこにいきなり後からビンが殴打されるファウスト。倒れます。やったのはジュリアンでした。

ローラとジュリアン。
ジュリアンはローラにファウストの話しに興味ありそうだったなと嫌味を言う。
そんなとこに少佐が帰宅します。
ここはビンを割って片づけていたとごまかすジュリアン。

時間が経過してます。
一軒家のフルショットです。何故か手前に鉄骨がある。何の象徴?
ローラと少佐。
いきなりローラをひっぱたく少佐。ジュリアンから話しを聞いたとなってる。
ローラには前科があるようです。それで少佐が利用してるようです。
少佐は結構こわもてでまたローラをひっぱたく。

このへんの印象ですがフィルム・ノワールのB級SFといった感じです。
私の好みのジャンルの合体作品なのでいいものです。

ラボにて。
ファウストに光線を照射するウーロフ博士。無害だと言ってます。
いよいよ照射されるファウスト。悲鳴を上げてます。無害なのでは?
一気に透明になってるファウスト。服ごと透明です。
具合が悪そうなファウストのはずでしたがいつの間にか移動していなくなってる。

ここにいるわよとローラ。キスをされたらしい。
そんなわけで強気に出てるファウスト。少佐を殴打してます。
ファウストを卑怯者と罵る少佐。お前が言うなといった感じ。
分け前を強気に要求するファウスト。1階で2人で話そうとなります。
この顛末を笑ってるローラ。

1階にて。
透明なファウストと不機嫌な少佐。
俺無しでは何も出来ないだろうとファウスト。報酬25000ドルと強気に出ます。結局承知する少佐。
そんなこんなで放射性物質を盗みに行くファウスト。

核燃料倉庫にて。
エレベーターのドアが開け閉めしてます。だれもいない。
ガードマンは音だけがするので気になってます。
配電盤をいじってる透明のファウスト。それから金庫のダイヤルを回してます。
金庫前のガードマンはいきなり金庫があいてビックリ。
いきなり張り倒されるガードマン。落としたリボルバーが蹴飛ばされてる。
そんなわけで放射性物質カプセルが運び出されてます。

クルマが走ってます。
ローラが運転してるようです。

警察にて。
ガードマン2人が事情聴取されてます。
音がしただけで誰も見ていないと証言してるガードマン2人。
警報器は異常なしとのこと。そういえば配電盤をいじられていました。
そんなこんなガードマンが疑われてるらしい。普通はそうなる。

一軒家にて。
ラボです。少佐とウーロフ博士。
モルモットの様子がおかしいと話すウーロフ博士。放射能のせいで命が短い。
同じようにファウストも危ないらしい。
盗んできた放射性物質X13はどうなんだ?と聞く少佐。ウーロフ博士は爆発する危険性があると答える。
それでもX13を使えと命じる少佐。ファウストは死んでも構わんとしてるようです。
どうやら少佐は透明軍隊を作るのが目的らしい。
渋るウーロフ博士に娘がどうなってもいいのかと脅迫する少佐。

1階にて。
ファウストとローラ。
仕事が上手くいってご満悦なファウスト。
少佐が降りて来てすぐに核燃料倉庫へ出発だと言う。夜は警備が6人だが昼は少ないのでやるとか。

ラボにて。
また照射されて透明になる段取りのファウスト。
ここでウーロフ博士はもう出来ないとなります。そうなると少佐がスイッチを入れてます。

クルマで移動中です。
ファウストとローラ。助手席で透明なファウスト。
ローラから何故少佐に使われてると言われてるファウスト。
ここで核燃料倉庫ではなく銀行へ行くと主張するファウスト。ローラには分け前をやると持ちかけてます。

銀行にて。
マジで銀行前にクルマを止めてます。クルマで待つローラ。

銀行の出入り口のドアが開いても人がいない。
ガードマンのオッサンがビックリしてます。

金庫に難なく入るファウスト。
カネの入った袋を持って移動中。袋だけが見えてます。それじゃ目立ちすぎだ。
ロビーに来たとこで何故か実体化するファウスト。これでは普通の銀行強盗です。
そんなわけでガードマンをノックアウトして慌ててクルマで逃げてます。

警察にて。
目撃者の女性が事情聴取されてます。銀行強盗はファウストとわかる。
警察は記者が嗅ぎつけてきた。ファウストが透明になった・・・
それでX13もファウストだろうとなってます。透明では打つ手がない・・。

一軒家にて。
ラジオでニュースを聞いてる少佐とジュリアン。
これには激怒してる少佐。それでどうなる?

一軒家前にて。
かなり手前にクルマを止めています。これからどうする?となる。
メキシコへ一緒に逃げましょうとローラ。
しかしカネを分けてローラを置いてファウストはクルマでズラかると主張する。
いきなり透明化してるファウスト。もうコントロールが出来ないようです。
ローラとクルマを置いていなくなるファウスト。

ラボにて。
少佐はX13を持ってズラかろうとしてる。
ウーロフ博士は拒否する。透明軍隊など死者の軍隊だとこき下ろす。
少佐は娘のマリアを連れていくとドアを開けてる。出てきたマリアはごく普通のドイツ人といった感じ。マジで普通です。意外です。

そんなとこに透明のファウストが少佐をマリアのいた部屋に閉じこめる。
ウーロフ博士にこの状況を何とかしろと言ってるファウスト。
娘と逃げられたら何とかすると条件を出すウーロフ博士。

1階にて。
戻ってきたとこでジュリアンに捕まってるローラ。
ちょうど降りてきたファウスト、ウーロフ博士と娘と鉢合わせになる。
そんなこんなでローラから刑務所の息子はもう死んでると知らせされるジュリアン。ガックリしてます。息子のために少佐の手下をやっていたのに・・。

それでファウストはローラを部屋に閉じこめてます。
ファウストは残りの面々を連れて外に出ます。

外にて。
ファウストとウーロフ博士。
カネはあるとファウスト。己を犠牲にしていたと口を滑らせるウーロフ博士。
君も同じだとウーロフ博士。私はあと1週間も持たない・・

で、ファウストを説得するウーロフ博士。
お互いに子供のために何かをしようと熱弁するウーロフ博士。
ファウストの命はあと1ヶ月ぐらいらしい。
それでファウストはどうする?、カネをウーロフ博士に渡そうするが博士は受け取らない。
ファウストは一軒家に戻ります。

彼を説得出来たとウーロフ博士。
娘とジュリアンを連れてクルマで警察に行くようです。

一軒家にて。
少佐がドアを撃って出てきます。
戻ったファウストはファウストを呼んでるローラの部屋のドアを撃って出す。
そんなとこでいきなり撃ってくる少佐。ローラは撃たれて何も言わず死に至る。

ラボにて。
待ち伏せてる少佐は上がってきたファウストに何やら薬品をかける。
そのままファウストをめった打ちしてノックアウトする。
ファウストにあの光線を照射しようとする少佐。で、金庫からX13のカプセルを出しています。

そのまま逃げようとする少佐を捕まえるファウスト。
X13にあの光線が照射させ少佐にしがみつくファウスト。
大爆発するX13、一軒家は粉々になります。キノコ雲まで出てる。

時間が経過してます。
ここにクルマが来てます。保安警察のクルマです。
外に出た保安警察は見張りの警官と話しをする。

双眼鏡で現場を見ている保安警察。
一軒家は粉々で何も残っていない。ガイガーカウンターで検査してます。

クルマ内のウーロフ博士と話しをする保安警察。
全て灰になりましたと報告する保安警察。
ウーロフ博士は私は警告をした。あなたならどうする?と保安警察に問う。
エンドとなります。


そんなわけでフィルム・ノワールとB級SFが合わさったよい作品でした。


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