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2014.12.28

『悪魔の人形』(1936年)

この作品は、トッド・ブラウニング監督、ライオネル・バリモア主演の人形ホラーのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1936年 A Tod Browning Production/Metro-Goldwyn-Mayer (MGM) アメリカ作品
ランニング・タイム◆78分
原題◆The Devil-Doll
プロット◆何故か女装し人形を使って復讐する話しのようです。
音楽◆フランツ・ワックスマン

キャスト
ライオネル・バリモア→元銀行家のポール・ラバン
モーリン・オサリバン→ラバンの娘ロレイン
ルーシー・ボーモント→ポール・ラバンの母親
フランク・ロートン→タクシー運転手のトト

ヘンリー・B・ウォルサールl→1/6計画のマルセル
ラファエラ・オティアノ→マルセル夫人のマリータ
グレイス・フォード→メイドのラシナ

ロバート・グレイグ→仇の太った男クールベ
アーサー・ホール→仇の弱気な男ラダン
ペドロ・デ・コルドバ→仇の強気な男マタン

トッド・ブラウニング監督の演出はよいと思います。
全体的に普通の復讐物に出来てます。

ライオネル・バリモアはノリノリでおばあさん演技をやってます。
マリータ夫人役の女優さんはDVDの解説では眼ん玉ひんむきのサイレント映画演技となっていましたがその通りでした。

モーリン・オサリバンは赤毛のカーリーヘアのように見える。
娘のミア・ファローとは違って肉感的でいい感じ。

株式会社ブロードウェイ発売のDVDにて。
画質は普通です。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル2.0ch

ブロードウェイのタイトル
著作権のアラート

タイトル
Metro-Goldwyn-Mayer (MGM)

A Tod Browning Production
The Devil-Doll
Lionel Barrymore
Maureen O'Sullivan
Frank Lawton
まとめて出ています。

いきなりボートです。サーチライトにマシンガン。島を出る前に捕まえる・・・
沼地を捜索しているようです。犬も出動してる。

男2人が徒歩で逃走中です。
ポール・ラボンとマルセル。
マルセルはやることがあると言ってます。
ポールは17年待った。3人に復讐してやると燃えている。

マルセルの自宅にて。
恐そうなマリータ夫人とメイドのラシナ。
何故か犬をたくさん飼ってます。研究室があります。何やら研究をしてるらしい。

そんなとこにボートでラボンとマルセルが来てます。
犬たちが吠えてます。ラシナに犬を離せと命じてるマリータ夫人。
何週間もかけて逃げてきたと言ってる。そうなの?いつのまにか時間が経過したらしい。

マルセルはようやく帰宅しても研究のことしか頭にない。
典型的なマッドサイエンティストタイプのようです。
あいつらは?と聞いてるマルセル。研究用の犬のことらしい。
で、すぐに研究を始めてるマルセル。
ポールに説明してます。本物を小さくした犬には脳がない。ここが課題らしい。
1/6になれば食欲は1/6になり食料は6倍になる。これが1/6計画だといった感じ。
ポールは脳がないのでは失敗なのではと突っ込む。

実演を見せるマルセル。
小さい犬が動いてます。ここは合成です。結構上手い。
他の犬も動いてます。本物の犬が来ています。追っ払います。
それにしてもマルセルは何で刑務所送りになった?
マルセルは今夜刑務所で閃いた実験をやると意気込む。さすがにマリータ夫人とポールは休めと言ってます。
で、ラシナはベルリンのスラム街で拾った知恵遅れだと言ってるマリータ夫人。

マリータ夫人に自己紹介をするポール。
ポール・ラボンです。オレには17年待ったやることがある。
マルセルは科学だが、オレは憎悪と復讐だと意気込んでます。
これでも昔は銀行家だと言ってるポール。それが3人の仲間に裏切られて刑務所送りになった。
それでオレは明日パリに向かうと言ってるポール。

夜中にて。
寝ていて目を覚ますポール。
研究室に入るとマルセルが実験中です。それはいいけどマルセルは犬ではなく人間のラシナを1/6にしていました。
さすがにいいのか?といった感じのポール。
マルセルは今回の実験では1/6にしても脳が正常になると主張してます。

綿に包まれているラシナ。それでどうなった。
やっぱりダメなようです。失敗みたい。
いきなり発作を起こすマルセル。そのまま死に至る。

マルセルにとってこれでよかったんだと話すポール。
マリータ夫人はまだラシナは死んでいないから研究を手伝ってと頼み込む。
ラシナに集中して命令してとポールに指示してます。

それでポールはマリータ夫人を説得する。
パリに行って研究を続けよう・・・
マリータ夫人はたくさん人がいるわと言ってます。いいのか?

パリにて。
新聞の見出しです。元銀行総裁ポール・ラボン脱獄・・・

銀行にて。
ポールを裏切った3人が登場。
太った男クールベ
弱気な男ラダン
強気な男マタン
新聞を呼んでこれはビックリのクールベ。
フランスには戻らないだろうとなってます。
そんなこんなで5万フランの懸賞金を出そうとなります。

警察が手配するモンタージュになります。
懸賞金5万フラン。手配書から聞き込み等。
しかしポール・ラボンは見つからない。
そうなると懸賞金が10万フランになる。

街中にて。
ポール・ラボンの人相書きを見ているおばあさんがいます。
これがポールの変装です。おばあさんに変装してるんです。これが見た目がそのまんま『ミセス・ダウト』(1993年)なんです。なるほどこの作品が元ネタだったようです。これはビックリ。
で、ポールおばあさんは自宅兼店舗に帰宅する。

店にて。人形店です。
マリータ夫人もちゃんといます。帰宅するポールおばあさん。
懸賞金10万フランの話しをするポール。3匹のブタが出したとこき下ろす。

銀行にて。
ポールおばあさんは人形店に融資してくれとラダンと交渉になる。
馬の人形を見せて言う通りに動きますと見せてます。
ここも合成で馬が動いてます。
これはビックリのラダン。それで人形店まで来て見てくれとなります。
店はモンマルトルにあると言ってます。

人形店にて。
ポールおばあさんとラダン。
さっそく地下工房を見せてます。とはいえ普通の人形工房です。その奥に肝心の研究室がある。
そんなこんなでラダンを麻痺させるポール。
ボールは声を聞こえるだろうと恨み節を全開させてます。
殺しはしないと言ってます。人形にはするらしい。

そんなとこに警官が来ます。
ポールおばあさんと警官。
路地に糊壺が出しっ放しとか。それだけ。普通の苦情でした。

ポールとマリータ夫人。
それでポールはマルセルの計画を実行する気はないみたい。復讐のためには使うけど。
オレに任せろとリーダーぶりを見せる。
で、娘に会いに行くと出かけるポールおばあさん。

洗濯屋にて。
ここで働いてる娘のロレイン。モーリン・オサリバンが演じてます。
ポールおばあさんが客として来てます。受付も適当にしてじっとロレインを見てる。
そんなとこにロレインの彼氏でタクシー運転手のトトが来ます。
このおばあさんはどこかで見たのかと思うロレインですがすぐにトトと話しをする。

デートとなるロレインとトト。
エッフェル塔に上ります。エレベーターで上る。

展望台にて。
父親がムショ送りの家庭の事情でトトとは付き合えないわとロレイン。
父親のせいで悲惨な子供時代を送り、現在もそうらしい。
で、父親が脱獄したのでまた警察がうるさくなって大変らしい。
そんなロレインを励ましてるトト。
母親は死んだのはなく自殺した。そんなわけで父親を憎んでるロレイン。

街中にて。
ポールおばあさんがスミレの花を買う。
どうやらこの近くにポールの母親の自宅があるようです。警察が張り込んでます。

ポールの母親の自宅にて。
ポールおばあさんが来ます。中に入るといきなり本来の声で喋るポール。
母親は目が見えないようです。声でポールとわかる。
自分はマンダリック夫人だから大丈夫だと言ってるポール。
ロレインには秘密にしてるが今夜話すつもりだと言うポール。
しかし母親は私からロレインに少しずつ話すからやめてくれと言う。

そんなとこにロレインが来ます。
アッサリとポールおばあさんに戻ってるポール。

母親の写真を見て話しをするポールおばあさん。
しかしロレインは父親を憎んでいます。
父親はいないと言ってるロレイン。本人が目の前にいるのに・・・
昼は洗濯屋、夜はカフェで働いてるロレイン。映画なのでさすがに売春まではやっていないみたい。

そんなとこにまた誰か来ます。これが刑事でした。
母親に息子のポールをかくまうと罪になると脅かしてます。毎日様子を見に来ると言って帰ります。これとはひどいな。
ポールおばあさんは父親のことを考えた方がいいと言うがロレインは父親が来たら警察に通報すると言ってる。よほど嫌われてるらしい。
そんな感じでポールおばあさんは帰ります。

銀行にて。
太った男クールベが電話をしてる。ラダンがいなくなったと言ってます。
電話を切ってもう1人と相談もしてます。街を出ると言ってる。

クールベの自宅にて。
ポールおばあさんが来てます。人形のセールスです。
奥様相手に商売に励むポールおばあさん。ラシナ人形を売ってます。
可愛い女の子もいます。旦那のクールベもいます。
クールベはポールおばあさんにカネをやって帰らせる。

夜にて。
奥様はベッドに入る。クールベはもう寝てます。
外にいるポールおばあさんは女の子のベッドのラシナ人形に思念波を送ります。
ラシナ人形は女の子の手から出てベッドから降りる。

このへんは合成は巨大セットで見せてます。
巨大セットのドア。ハイヒールを踏み台にして鏡台に登る。

宝石箱からネックレス等を盗ませて落とさせて外のバスケットで受け取ってるポールおばあさん。
宝石を盗ませても意味がないと思える。ついでというか警察の捜査を混乱させる目くらましなのか?

それからラシナ人形はクールベのベッドをようやく上ります。
ナイフを持って接近するラシナ人形。上手く刺したらしい。しかし小さなナイフでは致命傷にはならないと思える。
それでラシナ人形は窓から脱出してポールおばあさんが回収する。

警察にて。
ラダンは失踪。クールベは全身不随。ポール・ラボンはいまだに捕まらない。
上司が激怒して部下達に檄を飛ばす。
24時間以内にポール・ラボンを逮捕しろと無茶を言ってます。
モーリス刑事というのがいます。これがポールの実家に押しかけた刑事か?

人形店にて。
新聞の見出しです。銀行家宅に強盗、謎の全身不随・・・
この新聞を見てご満悦のポール。それでどうする?
宝石を台座から外してるポール。すっかり犯罪者が板についてます。

マリータ夫人はラシナ人形とラダン人形にダンスをさせてます。
やり過ぎでラシナ人形がテーブルから落ちる。激怒してるポール。

そんなとこに警察が来ます。モーリス刑事らしい。
出る前にマリータ夫人から変装を忘れてると言われてるポール。致命的なミスになるとこでした。

相手をするポールおばあさん。無難に対応してます。
クールベ氏に人形を売りましたねと質問をする刑事。それに奥様のグリーンエメラルドのネックレスを褒めた・・
ここは大げさに反応してるポールおばあさん。刑事もまだ逮捕ではないと言う。

その外したグリーンエメラルドが入ってるコーヒーカップが作業台の上にあったりします。これは大変。
気が付いたマリータ夫人が人形の中に入れる。しかしこの人形を刑事が娘のお土産にと気に入ってしまう。
女の子なら違う人形の方がいいでしょうと違う人形と交換するポールおばあさん。
刑事は帰ります。
このへんはスリル満点になってます。

レストランにて。
3人目の仇マタンと医者。クールベ担当の医者のようです。
そんなとこポールおばあさんが物売りで来てます。メモを残す。聖書を読め・・。

マタンの自宅にて。
聖書を読んでる最後の1人マタン。
解読してます。罪を告白せよ・・・
電話してます。それからメモを燃やしてます。

クリスマス当日にて。マタンの自宅です。
クリスマスツリーにラダン人形がいます。当然誰にも気が付かれない。
外にはポールおばあさんがいて思念波を送る。どうやってラダン人形を送り込んだのかはわからん。

電話は警察にしたらしい。警備が張り付いてます。
それでも警備に文句が多いマタン。
ラダン人形はどんどんマタンに接近しています。
10:00PMまであと2分と時短制限がついてます。あのメモでそうなってるらしい。
いよいよ男が座ってるイスの下まで来ているラダン人形。ナイフを出してます。
もう少しのとこでイスから立ち上がるマタン。ナイフは空振りです。しかしマタンは自白してしまう。

新聞の見出しです。マタンが自供、ポール・ラボンは無実・・・

人形店にて。
仇がとれたのでご満悦のポール。それでどうする。
マンダリック夫人のカツラを燃やしてます。そうなるともうポールは変装はしないことになる。
無実を証明してもラダンとクールベの件があるのでダメだと判断してるポール。

それで研究室を破壊すると言うポール。当然反対するマリータ夫人。
自分は汚名をそそぎたかっただけだと言うポール。
マルセルの研究はどうでもいいポール。そうなると激怒するマリータ夫人。
ラシナとラダンをバスケットに入れろと命じるポール。警視総監に送るつもり。

マリータ夫人はポールを1/6にしようとラダン人形に思念波を送る。
ナイフに薬を付けています。なるほどこれで全身不随になるわけです。
スーツに着替えてるポールに迫るラダン人形。
危ないとこで気がつくポール。避けます。
まだ娘ロレインのためにやることがあると主張するポール。

で、マリータ夫人は爆発物の入ったフラスコを振り回す。
ポールは説得からとめようとする。
大爆発となります。人形店は全焼します。

時間が経過して現場検証にて。
2人とも死亡。マンダリック夫人が犯人になってます。そうなの?

街中にて。
ポールは無事で歩いてます。トトのタクシーに乗る。
「行き先は?」「君の好きなところへ」この会話はどこかで紹介されてた?何かの映画本で読んだ気がする。

いきなりトトと名指しで呼んでいるポール。面食らうトト。
自分はポール・ラボンだと名乗ってます。トトと2人で話したいと言う。
そんなわけでエッフェル塔に行きます。

エッフェル塔にて。
展望台で話すポールとトト。
家庭には戻れないと話すポール。
ここが約束の場所かとポール。となるとその気ならロレインが来るはず。
で、これから行くとこはカネは不要だと言ってるポール。これは言外に自殺をほのめかせてるのか?

ロレインが来ます。
ポールとロレイン。しかしロレインは父親の顔を知らない。
父親の友人ですと自己紹介するポール。そうなの?
ロレインは父親のことは許している。しかしポールは家には帰れない。
それで父親は逃走中の沼地で亡くなったと話すポール。
父親を忘れて幸せになりなさい。その愛は子供にへとロレインを説得してます。
それで父親と娘はお別れになってます。
エレベーターに乗ってるポール。

トトとロレイン。
あの人はどこかであった気がするわと話すロレイン。

エレベーターにて。
ポールとエレベーターのオッサン。
オレの人生で最高の夜だったと話すポール。
エンドとなります。

この結末だとヘイズオフィスの検閲基準『犯罪は割に合わない』に当てはまっていないオチになってます。いいのか?
もしかするとこの後は自殺するとなってるのか?、金のいらないとこへ行くと言ってたから・・・


そんなわけでライオネル・バリモアの女装演技もいい人形ホラーのよい作品でした。


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