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2013.09.14

『来るべき世界』(1936年)

この作品は、ウィリアム・キャメロン・メンジース監督、H・G・ウェルズ脚本、レイモンド・マッセイ主演の年代記物SFドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1936年 London Film Productions/United Artists Corporation (1936) (UK) (theatrical) 英国作品
ランニング・タイム◆92分
原題◆Things to Come
プロット◆現在から未来の架空クロニクルの話しのようです。
音楽◆ミュア・マシースン

有限会社フォワード/WHDジャパン発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪い。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル5.1ch 元はモノラル。

キャスト
レイモンド・マッセイ→ジョン・キャベル/オズワルド・キャベル大統領
エドワード・チャップマン→ピッパ・パスワーシー/レイモンド・パスワーシー
ラルフ・リチャードソン→ザ・ボス
セドリック・ハードウィック→機械文明反対派のテオトコプロウス
モーリス・ブラッデル→ハーディング博士
デリック・デ・マーニー→リチャード・ゴードン
アン・トッド→マリー・ゴードン
マーガレッタ・スコット→ロクサーヌ/ロウェーナ
ソフィー・スチュアート→キャベル夫人
パール・アーガイル→2036年のキャサリン・キャベル

ウィリアム・キャメロン・メンジース監督の演出はよいと思います。
全体的にシェークスピアの舞台調になっているようです。出演者も舞台そのままで演技しているような感じです。そうなるとどんなに変なコスチュームでもシェークスピアの舞台調のままで出来ます。

レイモンド・マッセイは顔が怖い。声は迫力満点。
何だか当時のサミュエル・L・ジャクソンのようです。多少おかしなところも迫力と演技力で押し切ってます。


画質が悪いですと著作権のアラート
WHDジャパンのタイトル
フォワードのタイトル

タイトル
London Film Productions
H.G. Wells's と出ています。
アレキサンダー・コルダがプロデューサー。
United Artists Corporation (1936) (UK) (theatrical)

1940年 クリスマス エブリタウン
戦争が始まるようです。そんな描写が入ります。
この作品は1936年製作なので近未来です。
戦争が始まりそうだとクリスマスがカットバックしてそのうち戦争が多くなります。

ジョン・キャベルの自宅にて。
戦争は嫌だなとジョン・キャベルと若い男が登場。
次にあまり心配していない眼鏡の知人が登場。

大勢が来てクリスマスパーティになっています。
おじいさんがこんな立派なおもちゃは昔はなかったと説教する。
戦争で景気がよくなるなんて話しも出ています。

パーティが終わって外に出ると遠くにサーチライトが見えます。となると・・
電話です。動員令が出たと知らせが入ります。
戻ってラジオを聴きます。空襲があった・・、これは大変。

街中にて。
国家防衛行動の通告が大きく表示されています。
広告で戦争を煽る描写が入ります。
もう動員の風景になっています。人や物が動きます。
広報車が来て群衆に指示をする。帰宅しろ・・。
街中の電気が消える描写も入ります。

ジョン・キャベルの自宅にて。
夫人と子供を産んだけどどうしようと行った話しになってます。
荷物を持って家を出るジョン・キャベル。

眼鏡の知人の自宅にて。
息子を残して家を出ています。名前がわからん。キャスト表からだとピッパ・パスワーシーだと思う。

街中にて。
兵隊が行進するシルエットの描写が入ります。
ガスマスクを配布しています。
高射砲が設置されています。もう発射しています。そうなるともう爆撃機編隊が来てることになります。
爆撃されてる崩壊して市街地。劇場が崩れ落ちる。かなりの被害になってます。子供が死んでるところも描写してます。

兵隊が行進する。戦車、艦隊も出てきます。近未来な戦車も出てきます。

戦闘機の大編隊が迫ります。海峡を越えてるようです。市街地に入っています。
迎撃されて空中戦になっています。

モダンな感じの敵戦闘機が墜落します。
これ撃墜した複葉戦闘機が着陸しています。どうやら敵パイロットを助けに降りたようです。
そうしたら落とされた方の敵パイロットがガス爆弾でここは危険だと知らせています。敵パイロットにガスマスクをつけている撃墜したパイロット。これがジョン・キャベルです。
そんなとこに女の子がいます。自分のガスマスクを女の子につけてくれと頼む敵パイロット。
女の子にガスマスクをつけてリボルバーを置いてここを去るジョン・キャベル。
複葉戦闘機に女の子を乗せて飛び去ります。
残された敵パイロットは自分のガスで死ぬのか、皮肉なことだとなんて言ってます。

戦車戦になっています。未来戦車が出ています。

1945年 戦争は続いてます。
1955年 戦争は続いてます。
1960年 戦争は続いてます。
1966年 終結近しと新聞の見出しが見えます。
さまよい病が蔓延、爆弾投下地には近寄らず・・、どうやら細菌兵器らしい。

1966年 エブリタウン
街はもう廃虚のようになっています。
戦争終焉の暁には社会の没落、恐ろしい疾病である。さまよい病は治療法不明のまま世界中に蔓延していった。

病院の看板は出ている病院みたいのところにて。
感染者が来たと大騒ぎになって逃げています。
ハーディング博士が登場。研究しています。助手は娘のマリー。
感染者を何で撃ち殺さないと責める男がいます。これが後にザ・ボスになるらしい。
いよいよライフル銃を持ち出して撃っています。英国なのでボルトアクションのリーエンフィールドライフル銃でしょう。

ハーディング博士の所にリチャード・ゴードンという若い男がやってきて妹ジャネットの具合が悪いと訴える。
そこへ向かうハーディング博士ですがもう手遅れらしい。

ジャネットは起き上がって外に出ていきます。これがさまよい病らしい。
撃たないでくれと叫ぶリチャード・ゴードンですがジャネットは撃たれます。

1967年
さまよい病の猛威は予想だにしていなかった。
中世に流行した黒死病のようだ。感染した者は必ず死んだ。しかし徐々に疾病に対する明るい兆しが見え始めた。

1970年
ようやくさまよい病が収まったようで街中にお触れが出ています。
疾病はついに根絶した。ザ・ボスが疾病者を撃ち殺す指令を出したからだ。
そんな感じでザ・ボスがリーダーになったらしい。

若い男リチャード・ゴードンがいます。飛行機の整備を担当しているようです。
部品も燃料もないので何も出来ないと愚痴が出ています。

馬が馬車代わりにクルマを引いています。
そこへ行ってるリチャード・ゴードン。クルマのオッサンと無駄話をしてる。このクルマのエンジンは動くはずだけど燃料がないとか・・・
で、このクルマのはタイヤすらない。ホイールだけです。

リチャード・ゴードンはマリーと話し込む。
そんなとこにザ・ボスが来たと大騒ぎになっています。
リチャード・ゴードンはチーフ=ザ・ボスに報告しています。部品と燃料がないから飛行機は飛ばせません・・。
ザ・ボスは燃料は何とかするから飛行機を飛ばすようにしろと激を飛ばす。

ザ・ボスですが夫人からルドルフと呼ばれています。怖そうな夫人です。
丘族との戦い云々と言ってるザ・ボス。
そんなとこに飛行機のエンジン音が聞こえてきます。これはビックリのリチャード・ゴードン。

その飛行機ですが近未来なデザインをしています。着陸しています。
リチャード・ゴードンは飛行機が見たいと喜んでいます。

飛行機から降りた男はキャノピーにそのまま固定する大きめなヘルメットのような物を被っています。
偉そうなオッサンです。この男が白髪のジョン・キャベルで戦争からもう30年経っています。
あなたは捕虜ですと言われてるけど態度は大きいジョン・キャベル。懐かしいとハーディングはどこ?とか言ってます。

ザ・ボスに会う前にハーディング博士のところに寄っています。
再会してるジョン・キャベル。そうなると最初に出ていた若い男がハーディングのようです。
ザ・ボスのことを戦争成り上がり屋だなんて言ってます。技術者であるリチャード・ゴードンやハーディング博士とこの世界を何とかしようと言ってるジョン・キャベル。
そんなとこにザ・ボスからのお迎えが来ます。

ザ・ボスと面会するジョン・キャベル。相変わらず偉そう。
私は正義だと主張してるジョン・キャベル。まともな正義だと言ってる。
ウィングス・オーバー・ザ・ワールドと自称してるジョン・キャベル。
平和と言われると現実を見ろと主張してるザ・ボス。何だか現在とあまり変わらん。
私が戻らないと他の者が来るとジョン・キャベル。バズラの本部から数100機の飛行機が来ると言ってる。。
そんな感じで交渉は難航しています。そのまま捕まってるジョン・キャベル。

夫人が心配してるがザ・ボスはジョン・キャベルのことを単なるエアバスの運転手だと言ってます。

ザ・ボスは燃料を獲得する侵略をやっています。上手くいったようです。
高いところに旗を立てています。

戻って式典をやってます。演説してるザ・ボス。
リチャード・ゴードンは色々と交渉しています。ジョン・キャベルを助手として必要と、いないと飛行機が飛ばせませんと言ってる。
ハーディング博士に燃料と毒ガスを作るように命じるザ・ボス。断ってるハーディング博士。またリチャード・ゴードンが交渉しています。

夫人がジョン・キャベルに面会して話し込んでいます。
この夫人の名前がわからん。
この町以外の話もしている夫人。それでどうなる。
ジョン・キャベルに探りを入れてるような夫人。
そんなとこにザ・ボスが来ます。バズラから飛行機編隊が来ても捕虜がいるから大丈夫だと言ってます。

リチャード・ゴードンと飛行機整備してるジョン・キャベル。
見張りはいるけどこれからどうすると話し込んでいます。

テスト飛行にて。飛んでいる複葉戦闘機。
操縦してるのはリチャード・ゴードンのようです。見物してるマリーとザ・ボス夫人。

パズラにて。
超大型飛行機が待機しています。そんなとこに複葉戦闘機が飛んできます。
複葉戦闘機のリチャード・ゴードンが着陸します。。エブリタウンから来た。ジョン・キャベルが捕まってると知らせます。

エブリタウンにて。
リチャード・ゴードンが脱出したと御注進がザ・ボスに入る。
ハーディング博士に毒ガスを作らせろと命じるザ・ボス。

バズラにて。
超大型飛行機が離陸するようです。その準備をしています。人員が乗り込み、荷物が積み込まれる。平和のガスという新兵器があるらしい。

エブリタウンにて。
演説してるザ・ボス。複葉戦闘機の編隊を飛ばすようです。
ハーディング博士にガスマスクのことを聞いてるが在庫のガスマスクは古くて役に立たないようです。
そんなとこに飛行機のエンジン音がしてきます。バズラからの超大型飛行機編隊です。

複葉戦闘機編隊が迎撃で離陸してます。
ザ・ボスはハーディング博士達を縛りつけて人間の盾にしています。
複葉戦闘機ですがあまり役に立っていない。
超大型飛行機からガスが投下されます。吸ったら眠り込むらしい。
今度は落下傘兵が次々と降下してきます。
落下傘兵が降りたとこでザ・ボスだけが死んでいました。そのような効果があるガスらしい。
ジョン・キャベルは無事でした。よくやったとゴードンと褒めています。
ザ・ボスは死に至り、眠りから覚める他の方々。

会議にて。
秩序ある世の中に変えると意気込むジョン・キャベル。

ナレーションが入ります。
空や丘を切り開き・・・、レンガにコンクリート・・・
要するに巨大都市を建設するらしい。

丘を巨大掘削機が穴を掘っています。
巨大発電機が並んで駆動しています
巨大タンクが並んでいます。中には液体が入ってる。燃料らしい。
巨大溶鉱炉があります。巨大なパネルが生産されています。鋼鉄というか特殊合金板なのか?、コンクリート板かもしれない。
これらで掘削した丘の内部に巨大未来都市を建設しています。

2036年 エブリタウン
丘の内部に巨大未来都市が出来ています。
絵に描いたようなモダンな都市になっています。
巨大ビルの総合施設、空中にモノレール。チューブエレベーター。動く歩道。
1936年製作なのでこうなっています。
どこか見たようなシーンですがこの作品がオリジナルなのかもしれない。

オッサンが登場。テオトコプロウス
行き過ぎた文明化はけしからんと意気込んでいます。機械文明に反対しています。
スペース砲という宇宙計画にも反対しています。宇宙に行って何になると言ってる。
進化を止めると主張してる。アジ演説だけは上手そうなオッサンです。

女の子がおじいさんと大スクリーンの映像を見て歴史の勉強をしています。
話しから暖房は個別ではなく都市全体がセントラルヒーティングになってるようです。
スペース砲って何?と聞いてる女の子。おじいさんは電気の力で打ち上げる大砲だと答えています。これはレールガンの原形のようです。これはビックリ。
ジョン・キャベルは英雄視されているようです。未来都市を推進した人だからです。
おじいさんはジョン・キャベルと会ったことがあると言っています。とするとプロローグに出ていた若い男なのか?
現大統領オズワルド・キャベルのおじいさんがジョン・キャベルらしい。

それはいいけどリニアモーターの技術をアッサリとアメリカに献上した現在の日本。
この技術はレールガンに転用出来る。取りあえず空母の蒸気カタパルトをレールガンカタパルトにするような気がする。

オズワルド・キャベルが登場。またレイモンド・マッセイが演じています。
部下の御注進でテオトコプロウスが反対活動している話しになっています。何かやらかそうとしているらしい。
モーリス・パスワーシーと面会する。スペース砲の月探索乗組員に志願しています。
私の父があなたの友人ですと言ってるモーリス・パスワーシー。それは単なるコネではないかい。何だか当たり前になってるようです。未来でもコネかい。
キャサリン、あなたの娘も志願してると言ってるモーリス・パスワーシー。

テオトコプロウスはテレビ演説をやらかしまます。
未来都市の街中の巨大スクリーンに出てアジ演説をやっています。
進化とは何か?と始まってそのうちにスペース砲を破壊せよとアジっています。
そうなるとその気になって群衆が移動する。

オズワルド・キャベル大統領に面会してるモーリス・パスワーシーの父レイモンド・パスワーシー。息子のことを心配してます。

モブシーンです。群衆は移動しています。どこへいく?
どうやらスペース砲発射台に向かうらしい。
テオトコプロウスはスペース砲を破壊すれば何とかなると思ってるらしい。

オズワルド・キャベル大統領と心配してるレイモンド・パスワーシー。
そんなとこにキャサリン・キャベルを来て強く志願する。
演説して説得してるオズワルド・キャベル。何しろレイモンド・マッセイなので説得力が十分です。
そんなとこにスペース砲担当者から群衆が押し寄せて来ますと御注進があります。テオトコプロウスが先導してると。
それでは平和のガスが準備出来る前に打ち上げをやろうとスペース砲発射台に移動します。

ヘリコプターというかオートジャイロのような乗り物が登場。
上部にローター、後部にプロペラがあります。後部プロペラは姿勢制御ではなく推進プロペラなのでヘリコプターでははくオートジャイロのようです。

スペース砲発射第にて。街から離れたところにあるようです。
大砲が真っすぐ上を向いてる感じのスペース砲。
オートジャイロが到着する。志願した2人が乗り込みます。
カプセルというかシリンダーに乗り込んで砲口から装填して打ち上げるようです。
そんなとこに群衆が押し寄せて来ます。これが凄いモブシーンになっています。

拡声器を使って議論してるオズワルド・キャベル大統領とテオトコプロウス。
宇宙になんて行く必要はないと主張してるテオトコプロウス。

そんなことはおかまいなしでシリンダーはスペース砲に装填されています。
群衆が押し寄せていますがスペース砲は発射される。上手く発射されたようです。
ロケット噴射ではないのですぐ近くにいても群衆には被害はないようです。

天文台にて。
オズワルド・キャベル大統領とレイモンド・パスワーシー。
あれがシリンダーだと言ってるオズワルド・キャベル大統領。
まだ心配してるレイモンド・パスワーシー。
月に到達するまでこの計画は続ける失敗して代わりに誰かが行くと力説しているオズワルド・キャベル大統領。
で、この世界の素晴らしさについて演説してるオズワルド・キャベル大統領。もう演じるレイモンド・マッセイの1人舞台になっています。
エンドとなります。


そんなわけでレイモンド・マッセイの独り舞台のよい作品でした。


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