『原始惑星への旅 新訳版』(1965年)
この作品は、ジョン・セバスチャン監督、ソ連作品にベイジル・ラスボーン、フェイス・ドマーグを無理やり主演にした金星物B級SFドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1965年 アメリカ=ソ連作品
ランニング・タイム◆73分
原題◆Voyage to the Prehistoric Planet
プロット◆金星に行って色々とある話しのようです。
音楽◆ロナルド・スタイン
有限会社フォワード/WHDジャパン発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪い。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル 5.1chですが元はモノラル。
キャスト
ベイジル・ラスボーン→ルナ7基地のハートマン博士
フェイス・ドマーグ→宇宙船ベガのマーシャ
Yuriy Sarantsev→宇宙船ベガのシャーマン
Georgiy Teykh→宇宙船ベガのカーン
Vladimir Yemelyanov→宇宙船シリウスのロックハート隊長
Gennadi Vernov→宇宙船シリウスのアンドレイ
Georgi Zhzhyonov→宇宙船シリウスのハンス
ジョン・ビックス→ロボットのジョン
ジョン・セバスチャン監督の演出はよいと思います。
ソ連映画『火を噴く惑星』 Planeta Bur (1961) にあとから撮ったアメリカのシーンをつなげてもあまり不自然には見えません。感心しました。
まともに撮ってもちゃんとつながらないシーンがを撮る監督が数多く存在するんだからこの監督はヘタではないと思える。
画質が悪いですと内容の一部は著作権のアラート
WHDジャパンのタイトル
フォワードのタイトル
『原始惑星への旅』
Voyage to the Prehistoric Planet
と、DVD用のタイトルが入っています。
タイトル
まずはベイジル・ラスボーンとフェイス・ドマーグが出ています。
他も英語名のキャスト表示になっています。
タイトルバックはイラストになってます。抽象画のようなイラストです。
西暦2020年
ナレーションが入っています。
月を征服した人間は金星に向かう・・・、
どこかで見たように宇宙ステーションが出てきます。最近見た『燃える惑星 大宇宙基地』(1959年)の宇宙ステーションでしょう。
シリウス、ベガ、カペラの3隻の宇宙船が金星に向かう最終段階に達していた。
いきなり隕石が宇宙船に衝突しています。カペラがやられたようです。
月の基地 ルナ7にて。
ハートマン博士が登場。演じるベイジル・ラスボーンはやる気がなさそう。
で、この作品はカラーなんです。ビックリした。
宇宙船シリウスにて。
3人乗っています。
Vladimir Yemelyanov 宇宙船シリウスのロックハート隊長
Gennadi Vernov 宇宙船シリウスのアンドレイ
Georgi Zhzhyonov 宇宙船シリウスのハンス
世の中不公平だと愚痴が出ています。隕石衝突のことです。
会話からハートマン博士が宇宙船建造を指揮したようです。
若い男アンドレイが1人でも金星に行くとと主張してる。
宇宙船ベガにて。
ロボットのジョンを調整している男が登場。カーンらしい。
ここには、
フェイス・ドマーグ 宇宙船ベガのマーシャ
Yuriy Sarantsev 宇宙船ベガのシャーマン
Georgiy Teykh 宇宙船ベガのカーン
ジョン・ビックス ロボットのジョン
これだけいることになっています。フェイス・ドマーグのマーシャは別撮りなので決して一緒に映ることはない。
ロボットに5人で金星へ行くプログラムを入力しています。
1人はここに残る。当然マーシャが残ることになります。
月の基地 ルナ7にて。
ハートマン博士に連絡です。計画を変更した承認を求めてきます。
金星着陸計画を承認してるハートマン博士。
宇宙船シリウスにて。
金星着陸の許可をもらったと宇宙船ベガから連絡が入ります。
月基地とは連絡は宇宙船ベガが中継しているとなっています。
いよいよ金星に着陸するようです。
それはいいけど宇宙船ベガが軌道に残ってどうやって宇宙船ベガの2名は金星に向かう?、着陸艇でもあるのか?、画面には出てきません。
そんなこんなで金星に降下しています。合流するとか言ってる。これでつじつまが合うようです。
宇宙船ベガにて。
マーシャが金星に生物は存在するだろうか?と質問しています。
月基地から生物はいないと返事があります。
シャーマン、カーン、ロボットのジョンが出発したと報告してるマーシャ。
宇宙船シリウスにて。
宇宙船ベガで降下したシャーマンとカーンに連絡がとれません。
何だか絶望的になっています。
ロックハート隊長はマーシャに救助に向かうと連絡しています。
ハートマン博士から連絡が入ります。計画中止にしてもいいと言ってます。
このへんでフェイス・ドマーグはどこに出てる?と思ったが、それはマーシャなのでは?と思いつく。そのようです。なるほど。
だいたい、マーシャ登場シーンだけ画調が違います。
着陸する宇宙船シリウス。
外は煙か霧が出ています。蒸気だと言ってます。
外の音を聞くと妙な音が聞こえてきます。これは何だとなっています。
宇宙服を着て外に出る3人。
アンドレイが先行して巨大植物の触手に絡まれます。助けに行く他の2人。
救出されるアンドレイ。ようやく逃げてる3人。
巨大植物はつぼみになってます。防御姿勢ということらしい。
助けは呼んでないと主張してるアンドレイ。それではあの声は?となっています。
先に降りた2人がいるところまでエアカーで1日はかかるとマーシャから連絡が入ります。それでも行くしかないようです。
このへんでこの作品というかベースになってるシーンを見たことがあると思い出す。
→『金星怪獣の襲撃 新・原始惑星への旅』(1968年)
ということは元のソ連作品『火を噴く惑星』 Planeta Bur (1961) から3本作ってることになります。さすがロジャー・コーマン先生は無茶しています。
宇宙服シリウス3人のロボットの具合はどうなのか?という会話からロボットにつながります。
荒野にて。
ロボットはまだ不完全な状態です。
宇宙服ベガのシャーマンとカーンがロボットを組み立てています。
そんなとこにトカゲ男達が襲撃してきます。普通のハンドガンで迎え撃つシャーマンとカーン。何とか撃退しています。
ロボットが作動して移動します。トカゲ男達が絡んでくるが気にしていない。
先行したロボットが張ったロープを伝って移動してるシャーマンとカーン。
移動中のエアカーにて。
このへんには恐竜がいます。血液のサンプルを取りに行ってます。成功している。
ロボットを先行させて徒歩で移動してるシャーマンとカーン。
何だかは片方は具合が悪そう。
移動中のエアカーにて。
また声が聞こえてきます。降りて探しています。誰もいない。
何故かシーン転換で画面を赤くなってます。何だかわからん。
岩場を徒歩で移動中のシャーマンとカーン。雨が降っています。
このへんで本格的に2人の具合が悪くなっています。
大雨で滝の付近にもなっています。水で危険とアラートを出してるロボット。
ロボットが洞窟を発見してそこに何とか入り込んでいます。もう2人とも動けない。
宇宙服ベガにて。
シャーマンとカーンを呼んでいるマーシャ。連絡がとれません。
エアカーにて。
ハンスがシャーマンとカーンに連絡がとれないと報告してる。
無線からまた変な音が聞こえてきます。そのうちにロボットだけ無線連絡がとれます。
滝がありますと報告してるロボット。2人の具合が悪いことも報告してる。
ロックハート隊長がロボットに指示を送り体調の悪い2人に錠剤を飲ませ顔に水をかけさせる。これで具合がよくなったようです。
たびたびマーシャが無線連絡するシーンが入ってきます。
これでも何となくシーンがつながってるのが凄い。映画的です。
エアカーに翼竜が接近してきます。迎撃しています。
栓を抜こうとなってます。マジでエアカー内に水が入ってきます。エアカーごと水中に避難するようです。
宇宙服ベガにて。
レーダーを見ているマーシャ。エアカーがレーダーから消えます。
慌てたマーシャはルナ7基地に連絡を入れる。
緊急事態、両グループともに連絡が取れなくなった・・・
月の基地 ルナ7にて。
ハートマン博士の指示は軌道を維持せよです。しかし無線連絡が不調で聞こえていない。焦ってるハートマン博士。
宇宙服ベガにて。
マーシャはどうしましょう?となっています。
モノローグで着陸出来るのは1回のみ・・・
水中にて。
エアカーを引いたり押したりして移動させてる3人。
アンドレイが海底に道のようなものがあると先行して見に行きます。
水中洞窟があってそこにも入り込んでいます。彫刻をゲットして戻ります。
海底には翼竜の像があります。目にルビーがはめこんであります。
岩場にて。
回復してるシャーマンとカーン。ロボットも無事です。
ロープで木を倒してるロボット。谷に木の橋をかけています。
木の橋で谷を渡るシャーマンとカーン、ロボット。
エアカーにて。
ようやく海岸に上がっています。たき火を焚いてキャンプになっています。
無線連絡はまだ不調らしい。
あの声は我々を監視していると話し込んでいます。で、また声が聞こえてきます。
移動してるシャーマンとカーンにロボット。
火山の近くに来ているようです。サンプルを採取しに行きます。シャーマンがそのように主張しています。
火山は噴火しています。サンプルを取ってるシャーマンとカーン。
溶岩が流れてきます。で、溶岩に囲まれてしまいます。これは大変。
ロボットに2人が乗って溶岩の川を移動してます。
無線連絡が回復したと報告するロボット。どうやらエアカーとの距離は2マイル以内になってるようです。
ロボットがアラートを出します。足部の温度が500度を越えたので余分な重量物を除去する。そんなわけで落とされそうになる2人。
エアカーが急行しています。
近くで2人が降りて1人乗りで救助に向かってるエアカー。
ロボットはもう動かない。到着したエアカーに乗り移るシャーマンとカーン。
助かりました。
それで再会を喜ぶ5人。
ロボットは壊れてしまったとなります。溶岩の川に倒れ込むロボット。
海岸にて。
ロボットのことを思うカーン。ロックハート隊長が来て戻ろうと言ってます。
で、文明があったとか話し込んでいます。金星人はいるのか?とか・・
アンドレイはあの声の持ち主が見たいと強く望んでいます。
いきなり怪物がアンドレイを襲うがこれは簡易着ぐるみを着た同僚の冗談でした。見てる方がビックリした。
エアカーで移動してます。
5人乗り出来るエアカーなんです。たいしたものです。
移動しながら色々と調査活動もやっています。
宇宙船シリウスに戻るエアカー。
何だか雷雨になるようです。雷が鳴っています。
録音テープにマーシャの連絡が残っています。救助に向かうと言ってる。
これは大変だとなっています。ヘタすると入れ違いになる。またマーシャが判断ミスしたと言ってるロックハート隊長。
そうなるとマーシャは札付きのメンヘルだったのか?。
雨は降り続いています。無線連絡はつかない。
ロックハート隊長はシャーマン、カーン、アンドレイは残ってマーシャと合流する。
自分はハンスは金星軌道に戻りルナ7基地と無線連絡するとなります。
何だか宇宙船シリウスが傾いてます。これは大変。洪水の影響らしい。
緊急脱出になります。何故か荷物を下ろしています。軽くしてるのか?
そんなとこで新しいマーシャの録音テープが発見されまてす。
どうやらマーシャは着陸はしていない。出発する直前に月基地のハートマン博士と連絡がとれて何があっても軌道維持せよと指示を受けたとのとこ。
連絡が取れなかったのはプロペラのスイッチを入れたからと言ってるマーシャ。意味がわからん。
宇宙船シリウスに戻れと外にいる3人を呼んでいるロックハート隊長。
急いで戻ってます。アンドレイは彫刻が観測装置のフタを開けて彫刻が割れて顔のレリーフが見えます。喜んでるアンドレイはようやく宇宙船に乗り込みます。
発進する宇宙船シリウス。上半分だけが発進しています。下半分は発射台になっているわけです。なるほど。
海にはブイのような物が浮かんでいます。
雨がやんで海岸に何者かが姿を現わします。水たまりに映ってるけど顔は見えない。
結局正体不明のまま。
エピローグ。
宇宙空間を飛んでる宇宙船シリウス。
ナレーションが入ります。知的生物の探求は続く・・・
エンドとなります。
そんなわけで荒技で無理やりつなげてる割にはちゃんとつながってるまあまあな作品でした。悪くはない。
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