『モグラ人間の叛乱 モール・ピープル』(1956年)
この作品は、バージル・ボーゲル監督、ジョン・エイガー、ヒュー・ボーモント、シンシア・パトリック主演の地底物B級SFドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1956年 ユニバーサル・インターナショナル アメリカ作品
ランニング・タイム◆77分
原題◆The Mole People
プロット◆地底に落ちて色々とある話しのようです。
音楽◆Original Music by
Heinz Roemheld (uncredited)
Hans J. Salter (uncredited)
Herman Stein (uncredited)
RUNコーポレーション/10000BESE-TO発売のDVDにて。
画質は非常によいです。これはビックリ。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル2.0ch
キャスト
ジョン・エイガー→主人公のロジャー・ベントレー博士
ヒュー・ボーモント→ベントレー博士の相棒ジャド・ベラミン博士
ネスター・ペイバ→気力体力不足のエティエン・ラファージ博士
フィル・チェンバース→最初に落ちたポール・スチュアート博士
ロッド・レドウィング→ガイド頭のネイザー
シンシア・パトリック→地底のアダド
アラン・ネイピア→地底の高僧エリヌ
フランク・バクスター→前説のフランク・バクスター博士 (as Dr. Frank C. Baxter) 本人のようです。
バージル・ボーゲル監督の演出はよいと思います。
全体的に普通のB級SFになっています。
画質が悪いと一部には著作権があるのアラート
RUNコーポレーションのタイトル
Universal International presentsのタイトル
タイトル
言語学者フランク・バクスター博士の前説が入ります。
この人は本物の博士本人らしい。延々と喋っています。
『日本沈没』(1973年)の途中で延々と講義してた竹内均博士のような出たがりな人なのかもしれない。
人間は色々なところに探検した宇宙にも進出したが地底はまだ未開の地です・・・
地球の中には何がある?・・・
中世の人々は地底には何かあると思っていた・・・
ジョン・クリーグ・シムスは地球は5層ほどのタマネギの皮状態になっていたと、これは地球空洞説のバリエーションといった感じ。
1870年頃、若いアメリカの医師サイラス・リード・ティードが我々が住んでいるのは地球の外側ではなく内側だという説。地球の外側にまた惑星があってその内側を見ているとなっています。空だと思っていたのが内側だった。
1920年ドイツのカール・ネパートはこれも内部に住んでる説・・・
等々、説明しています。
最後にこの映画はSFですとか言ってるフランク・バクスター博士。
お楽しみくださいと大人の対応をしています。
タイトル
Universal International presents
タイトル文字が地底から出てくるようになっています。凝ってる。
アジアと字幕で出ています。
アジアといっても広いのでどこだかわからん。
調査隊が来ています。
ロジャー・ベントレー博士とポール・スチュアート博士が呼ばれます。
石版が発見されています。
テントにて。
文字を解読してます。博士が4人登場。
ジョン・エイガー→ロジャー・ベントレー博士
ヒュー・ボーモント→ジャド・ベラミン博士
ネスター・ペイバ→オッサンのエティエン・ラファージ博士
フィル・チェンバース→ポール・スチュアート博士
石版の文字は何かの警告らしい。
そんなとこで地震です。石版が落ちて割れてる。
イシュタールの女神が怒ったのかとジョークを飛ばしています。
遊牧民の親子が何か見つけたと持ってきます。山の上のクイタラで見つけたとか。
カネを払って受け取ってる博士達。
こびりついてる土等を落とすと舟形のオイルランプでした。文字が刻まれています。
そんなわけでここのキャンプからクイタラに行くことになったようです。
ガイド頭と打ち合わせをやります。ベースキャンプを3ヶ所ほど設営とか。
翌日、徒歩で移動しています。
ポーターが荷物を運んでいます。ガイドはシェルパと言うのか?
このへんの印象ですが・・・
これはまた随分とまともに演出しています。典型的な1950年代SFです。
クイタラのふもとにて。
ここにベースキャンプを張って少人数が登るようです。
ガイド頭の説明を聞いてる博士4人。
雪山を登っています。
アーカイブ・フッテージも入れて本格的な登山描写になってます。
ベースキャンプを張っています。ここは2番目のキャンプか?
夜になって吹雪いています。テント内ではガソリンランタンを点けています。
雪崩の音がするが近くではなかったようです。
翌日、また登ってます。
今度はマジで雪崩です。5人は避難しています。
雪崩が収まったとこで雪から手がが出てています。これは彫刻の手でした。
そうなると近くに遺跡があるとなっています。
また登ってます。
遺跡に到着しています。シュメール寺院の遺跡とのことです。
イシュタールの女神の頭の部分が見つかっています。
地割れがあります。いきなり地面に穴が開いてポール・スチュアート博士が転落します。
落ちた穴は深い。ロジャー・ベントレー博士が降ります。
革手袋をしてロープを扱っています。ちゃんとしてる。
2人目のジャド・ベラミン博士も降りています。
ハーケンを打ち込んでロープを結ぶ。ここもちゃんと描写しています。
ロープを結ぶとこもクローズアップショットで見せています。
ハーケンを打ち込みザイルを結ぶ。
どんどん降りていくロジャー・ベントレー博士。大丈夫なのか。
合流するジャド・ベラミン博士。200フィートを降りたとか。
ハーケンが抜けそうな描写が入る。ガイド頭がハーケンを打ち込み直しをしている。
3人目のエティエン・ラファージ博士も降りています。ガイド頭も降りてる。
そんな感じで全員降りています。
フラッシュライトで照らしてるロジャー・ベントレー博士。
転落したポール・スチュアート博士を発見しました。どうやらダメそうです。
そんなとこに落石があってガイド頭が頭を直撃され転落する。
激しく落盤となります。ガイド頭は埋まってる。
これで地底に閉じこめられる博士3人。
取りあえずあたりを調べるとここは自然の洞窟ではないようです。
3人で移動となります。もう調子悪そうなエティエン・ラファージ博士。
壁から怪しい手が出ています。その奥には人間でないようなのがいるが博士3人は全く気がついていません。
エティエン・ラファージ博士の具合は悪い。手助けして移動となります。
明るい出口が見えます。そこに向かいます。
出たところは開けた地下の世界です。これはビックリの博士3人。
ここにもイシュタールの女神の頭があります。
石碑のようなものがあり文字を解読しています。
シャル王朝の終焉・・・、イシュタールの子孫は死んだ・・・
ここから出られるのか?の話しになっています。
明るいのは岩の化学物質から光が出てる設定なのでセットの岩は光り物が入っています。
疲れたので地面に寝てる博士3人。すぐ側の地面からまた手が出ている。
そんなわけで速攻で頭に袋を被されて地中に引き込まれてる博士3人。
地底の牢獄にて。
気がつく博士3人。袋をとってる。エティエン・ラファージ博士の胸には引っかきキズがあります。
壁には骸骨があります。これは何だと興味深そうなロジャー・ベントレー博士。
そんなとこで壁が開いて地底人兵士2人がは登場。連行されます。
宮殿にて。
連行される博士3人ですがここは紀元前3000年とか言ってるロジャー・ベントレー博士。
大勢の地底人がいます。王様かと思ったら高僧の老人でした。
イシュタールの魔法の目を持ってると思われてる博士3人。フラッシュライトのことらしい。
王様の前に引っ立てられる博士3人。
王様にこの件を伝える高僧。それでどうなる?。
アッサリと英語で喋ってる地底人。それはそれで別に構わない。
王様の判決が下される。死刑のようです。これは大変。
そうなるといきなり実力行使でここを突破する博士3人。アメリカ的です。
追われますがフラッシュライトを使えば簡単に撃退出来ます。
ここでまた具合が悪くなったエティエン・ラファージ博士を置いて調べに行く博士2人。
出たところは地底人が怪物を鞭が打ってこき使ってるとこでした。餌付けもやっています。
見つかる博士2人。逃げます。フラッシュライトが故障したようです。これは大変。
パニックを起こしたエティエン・ラファージ博士がモグラ人間にやられます。
モグラ人間をフラッシュライトで殴ったら故障が直ったようです。これでモグラ人間を撃退してます。
エティエン・ラファージ博士を埋葬してる残りの博士2人。埋めてもモグラ人間に見つかるから意味がないように思える。
このへんの印象ですが結構面白い。
また最初に出たところに来た博士2人。どうしましょうといった感じ。
そんなとこに高僧が交渉にきます。あなた方は友人だと主張してます。
どうやらフラッシュライトが神のアイテムらしい。
宮殿にて。
王様と会談してる博士2人。
イシュタールから何故来たのか?と聞かれるが適当に答えてるロジャー・ベントレー博士。
食事前のお祈りから食事が運ばれてきます。ここでお皿をひっくり返す失態をやらかす侍女アダドが鞭打ちされる。これをとめてるロジャー・ベントレー博士。
この侍女アダドが奇形だと言われてる普通の白人なんです。ようやく女優さんが出てきました。
ところでご馳走はキノコです。
自室にあたるとこで相談してる博士2人。
どうやったら地上に出られるか相談しています。アダドも来てご主人様とやっています。
ジャド・ベラミン博士がなんとなくいなくなってロジャー・ベントレー博士とアダドが話し込む。愛について説明してるロジャー・ベントレー博士。
出入口で伺ってる高僧。ホトンド覗きかストーカーです。
武器工房にて。
ここを見学してる博士2人。焼き入れをやってる。溶岩を熱源にしてるようです。
織物工房にて。
ここを見学してる博士2人。
別のところで、
高僧が手下を集めて何やら言ってます。
あの2人を野放しにしてる我々の立場が危うくなる。神のアイテム フラッシュライトを奪えばいいと言ってます。
高僧は神のアイテムがあればそのうちにオレが王になれると意気込んでいます。
博士2人は洞窟を探し回っています。出口を探してるようです。
高僧の手下が尾行しています。
一休みしてるとこでフラッシュライトを盗られそうになるが偶然に無事でした。ロジャー・ベントレー博士はまだ気がついていない。
モグラ人間をこき使ってる地底人。
見物してる博士2人。モグラ人間の他にヤギも飼ってるようです。
地底人を折檻するのをとめてるロジャー・ベントレー博士。地底人の看守長が苦情を言う。
その看守長ですがモグラ人間達にやられます。
ロジャー・ベントレー博士は自室に戻ります。
楽器を弾いてるアダドと話し込む。私は奇形なのと言ってるアダド。
愛について話してるロジャー・ベントレー博士。一緒に来ないかとも言ってる。
そんなところに王様がお呼びですとなります。
王様と会見する博士2人。
守衛長が殺されたと苦情を言う王様。
それで正しいことをやったと引き上がる博士2人に警告を言う高僧エリヌ。
ようやく高僧の名前がわかった。
あの筒=フラッシュライトを取り上げましょうと王様に進言するが王様はやめとけと言ってる。
モグラ人間を折檻してる地底人。
そんなところに博士2人が来てフラッシュライトで地底人を追い払う。
逃げ去る地底人達。
それはいいけどいよいよフラッシュライトの電池が切れてきたようです。
まだフラッシュライトを見せるだけでも効果があるだろうとしているロジャー・ベントレー博士。
モグラ人間達を鎖から解放してる博士2人。大丈夫なのか。
何か伝えようとしてるモグラ人間の1人。言葉は話せないらしい。
生け贄の儀式にて。
博士2人がモグラ人間を解放したので食料が足りなくなり人口を減らすために儀式になったらしい。
ところで地底国のマークですがどこかで見たような感じがする。それは円谷プロダクションのマークに似ているんです。
儀式のダンスが披露されています。結構長い。
扉を開けると光が差し込んでいます。光はどこから入ってる?
そこに入れられる生け贄の女性達。服を脱いで入ってますが肝心なとこは当然見えない。
扉を閉めて閂をかけてる高僧エリヌ。
しばらくして扉を開けて係員が生け贄の死体を回収しています。
黒焦げになってる死体。
高僧の手下が見せたいものがあると御注進しています。
それはエティエン・ラファージ博士の死体でした。これで残りの博士2人は神ではないとなります。
王様に博士2人は神ではないと吹き込んでる高僧エリヌ。
そんな感じで博士2人を殺せと命じる王様。
自室にて。
博士2人に食事を運んでくるアダド。
キノコを食べた博士2人を眠り込む。速攻で捕まっています。逃走するアダド。
アダドはモグラ人間のとこへ逃げてきます。
守衛に見つかるがモグラ人間に地中に引き込まれてるアダド。
モグラ人間達も一斉に地中に潜りいなくなります。
宮殿にて。
引っ立てられてる博士2人。縛られて転がされています。
生け贄の儀式になるようです。
扉を開けて日が差すところに入れられる博士2人。
そんなとこに地中からモグラ人間達が姿を表しています。
高僧エリヌが殺せと命じるがモグラ人間達もやる気満々で立ち向かう。
そんな感じでグダグダなアクションになっています。
フラッシュライトがあるから大丈夫のはずですがやられる高僧エリヌに王様。
アダドは扉を開けようとするが開かない。モグラ人間が代わりに開けてくれます。
中に入るアダド。ロジャー・ベントレー博士は無事でした。
光ははるか高いところから差し込んでいるんです。アダドはこの光を見ても平気です。
アダドは奇形というより地底に迷い込んだ人の子孫なの?
どんどんと登っていく博士2人とアダド。延々と登っています。
で、意外と簡単に地上に出ています。そこはシュメール寺院の遺跡でした。
元に戻ったようです。残した装備もあります。
博士2人は防寒服に着替えています。アダドも防寒服です。
地震が起こります。
唐突に柱の下敷きになってるアダド。死に至ります。
地底国もこの地震で崩壊しています。
エンドとなります。
そんなわけで典型的な1950年代B級SFのよい作品でした。
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