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2012.10.27

『金星ロケット発進す』(1959年)

この作品は、クルト・メーツィヒ監督、谷洋子、オルドリッチ・ルークス他主演のSFドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1959年 Crown International Pictures (1962) (USA) (theatrical) (dubbed) 東ドイツ=ポーランド作品
ランニング・タイム◆78分
原題◆First Spaceship on Venus
プロット◆金星に行って色々とある話しのようです。
音楽◆アンジェイ・マルコフスキ
原作◆スタニスワフ・レム

WHD JAPAN/有限会社フォワード発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪いです。
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
DVD音声はドルビーデジタル5.1ch 元はモノラルでしょう。

キャスト
谷洋子→医者のスミコ・オギムラ
オルドリッチ・ルークス→アメリカのハリングウェイ教授
ギュンター・シモン→スミコを口説いてるブリンクマン
イグナーチ・マホフスキー→核物理学者のオルロフ博士
ミハイル・ボストニコフ→チーフエンジニアのデュラン教授
カート・ラッケルマン→言語学者、数学者のシカーナ教授
タン・ファ・タ→言語学者のチェン・ユー博士
ジュリアス・オングウィ→黒人パイロットのタルア
ルチーナ・ウィンニッカ→TVレポーター


クルト・メーツィヒ監督の演出はよいと思います。
全体的に大まじめに作られています。
この作品はモノクロではなくカラーです。薄く色がついてるといった感じ。

ソックリなことで、
アジア系のチェン・ユー博士はディスカバリーチャンネルの『怪しい伝説』に出てるグラント・イマハラにソックリです。


画質が悪いですと著作権のアラート。
WHD JAPAN
フォワード

Crown International Pictures (1962) (USA) (theatrical) (dubbed)
カッコいいロケットが発進しています。デザインが素晴らしい。
タイトル
谷洋子は名前が最初に出ています。2人一緒ですが。

ナレーションが入ります。
1985年 ゴビ砂漠で工事中に謎の物体が発見される。
以前シベリアで謎の大爆発があった。ツングース隕石の大爆発のことです。

アメリカのハリングウェイ教授は隕石について声明を発表した。
ツングース隕石は宇宙船の爆発だった。

核物理学者のオルロフ博士のコメントは、
謎の物体は宇宙船が爆発した時に投げ出された磁気記録装置だと言っています。

この謎の物体を解析しています。
言語学者のチェン・ユー博士。生物学もやっている。
数学者のシカーナ博士。委員会の代表でもある。

他でも色々と調べて、
そんなこんなで金星から来たに違いないとなります。

言語解析です。
酸素、ケイ素とか色々な元素が記録されてるとわかる。

金星とコミュニケーションをとろうとなっています。
まずは無線でコンタクトをする。パラボラアンテナやレーダーのショットが入ります。

月面基地ルナIIIにて。
地球と交信しています。金星より未だ応答無し。

たびたび記者会見のシーンになっています。
喋ってるのはアメリカのハリングウェイ教授のようです。
我々の宇宙船コスモストレイター号が完成し発射準備はまもなくとのこと。
調査員の発表になっています。
ロケットのエンジンテストのシーンになっています。上手くいったようです。
このへんはTV局のインタービジョンの中継がありTVレポーターが実況しています。
TVレポーターは女性です。1950年代っぽいヘアスタイルです。

チーフエンジニアのデュラン教授。フランスの科学者。
オメガ、キャタピラーで移動するロボット。天気予報も出来ます。
科学者、数学者、天体物理学者、7人の男性と1人の女性。
内科医のスミコ
ブリンクマン、スミコに気がある男。

人口睡眠になってる調査員の面々。
スミコとブリンクマン。スミコを口説いてるブリンクマン。

いよいよロケットの発射です。
あっという間に宇宙空間に達したようです。

無重力の描写が入ります。ベルトを外すと浮かんでいます。
何故か無重力状態に大はしゃぎの面々。

月を通過する時にスミコの夫は月で亡くなった話しが出ています。

流星群が接近とルナIIIから連絡があります。
録音で航海日誌を付けてるハリングウェイ教授。

宇宙食の描写があります。
現在の宇宙食は結局普通でいいとなったみたいですが・・・

シカーナ教授とチェン・ユー博士は言語解析をやっています。
船長はハリングウェイ教授が務めています。

オルロフ教授はオメガとチェスをやっています。負け続けて10連敗してるとか。
スミコ・オギムラがオメガに愛を入れてとデュラン教授にお願いしています。

このへんで船長のハリングウェイ教授とブリンクマンは別人だとようやくわかる。
同じようなタイプなので混同していました。

いきなり揺れています。緊急事態です。
流星群のアラートです。これは大変。
緊急装置を切ってくれとなっています。そうなるとどうなる?、G=グラビティ 引力がゼロになるらしい。

一段落したとこでエンジンが停止してるのがわかる。
スラスターノズルにダメージがあるようで宇宙遊泳しての修理が必要とのこと。

宇宙遊泳にかかるデュラン教授。エンジニアで何でもやるようです。
そんなとこにまた流星群が来ますが間一髪戻ったようです。

地球から出て21日。金星まで10日の予定らしい。

シカーナ教授は食事の時間も惜しんで言語解析をやっています。
スミコ・オギムラが食事を勧めようとするがチェン・ユーに止められる。

デュラン教授はオメガに愛を組み込んでいます。
で、チェスでオメガに勝ってるオルロフ教授。これが愛の成果のようです。

言語解析が済んだので発表するシカーナ教授。
どうやら金星は地球を侵略しようとしていたらしい。
で、地球に知らせた方がいいとか議論になっています。
ところが地球と無線連絡がとれません。金星からの妨害電波らしい。
そんなこんなで多数決で地球に引き返さずにこのまま金星に行くことになります。
あと3日で金星です。

地球を出発して31日で金星の衛星軌道に乗ったようです。
金星の大気は地球人にとっては有害。
ロケットが着陸したら1回しか発進出来ない。
まずはブリンクマンが探査クローラーで偵察に出ます。

探査クローラーと無線連絡がとれません。金星の妨害電波です。

着陸してる探査クローラー。
ブリンクマンはオメガと地上を移動しています。
オメガが放射能を感知しています。
前方で爆発があります。攻撃されたと思ったブリンクマですが探査クローラーの爆発でした。

地面に穴が開いて転落するブリンクマン。
中には小さなクリーチャーがたくさんいます。
そのうちの1つを採取してるブリンクマン。地上に出ようとしています。

着陸するコスモストレイター号。
この影響なのかなかなか地上に出れないブリンクマン。

着陸してブリンクマンを捜索する他の面々。
オメガと再開しています。ブリンクマンも戻る。
どうやら探査クローラーは高圧ケーブルの電線の上に着陸したので爆発したらしい。

この送電ケーブルを調べるようです。
ブリンクマンが採取した小さいクリーチャーはチェン・ユーが調べるようです。
このクリーチャーのことは虫と言ってます。

別の探査クローラーで移動して奇妙な物を発見しています。

コスモストレイター号に残ってるシカーナ教授は分析するから情報をどんどん送ってくれと言ってます。
学者らしくていい描写です。

金星人は相変わらず姿を見せない。

虫の解析をしたチェン・ユー。
生物ではない。声が入ってるらしい。虫の中には録音装置が入ってる。
そうなるとブリンクマンが落ちたところは金星人の書庫のような場所だったらしい。

このへんでようやくこの作品の原作がスタニスワフ・レムの『金星応答なし』だと思い出す。
そう思えば金属の虫の録音装置はスタニスワフ・レムな感じのアイテムです。
この虫が無数に合体するとコンピューターになるわけか?

送電ケーブルの中心に変な物があるようです。白い球体。

調査していますが金星は風が強いようです。
結晶の森の話をしてる2人。宇宙服なので誰なのかよくわからん。
自然の物ではなく結晶の森。これは対宇宙用エネルギー投射機らしい。
900万マイル先の惑星を壊滅出来る兵器。
そんなこんなで荒れ果てているのは金星に何か災害があったのではと推測してるシカーナ教授。
結局送電ケーブルの先を調査しようとなっています。

探査クローラー2台で移動しています。
巨大な遺跡みたいなところに来ています。
どうやら過去に何かが起こって金星が壊滅したと推測しています。
太陽系というか金星と地球の軌道模型を発見します。

徒歩で進んでいくと何かを発見したようです。オメガに聞いてもわからんとのこと。
溶岩というか黒い粘液があります。偶然に石が転がって落ちたら反応する。
黒い粘液が追ってきます。逃げる3人。建物のスロープを上に逃げていきます。
黒い粘液に捕まるスミコ・オギムラ。接触した途端にやられるわけではないようです。
そんな感じで黒い粘液まみれになってる3人。
スロープがもうありません。デュラン教授がハンドガンを発射しています。あとでわかったけど中性子銃とのこと。
黒い粘液が退いていきます。この隙にズラかる3人。

軌道模型の付近にて。
ここは対宇宙用エネルギー投射機の制御センターのようなところらしい。
軌道模型は地球を攻撃するための照準器らしい。
金星と地球が1番接近した時に発射するようです。ロジカルです。

コスモストレイター号にて。
結晶の森でエネルギーが充填しているとわかります。
何故?とシカーナ教授が慌てています。
白い球体が赤くなっているとわかります。これはまずい。
調査隊に連絡をとれと指令しています。

調査隊6人は探査クローラーに戻り脱出しています。
そのへんの壁等に人型の跡が付いてるのを発見します。

コスモストレイター号にて。
色々と研究したり議論しています。で、電算室に集合となります。
シカーナ教授が結論を発表するようです。何が起こったかわかったと言っています。
金星は核で地球を攻撃しようとした。しかし実行はされなかった。
不測の事態が起こった。
制御が効かなくなって自爆して金星人は1人残らず自滅した。
そして人影だけが残ったということらしい。
しかしエネルギー投射機システムはまだ生きている状態とのこと。

黒い粘液に小石が落ちてどうなった?と詰問するシカーナ教授。
デュラン教授が中性子銃で撃ったと証言します。それしか方法がなかったと主張する。
それがトリガーになってエネルギー投射機が作動したらしい。
球体が赤くなったのはがそれらしい。

オメガが誤作動して暴走する。放射能の影響らしい。
ハリングウェイ教授に激突します。

そんな感じでエネルギー投射機が活動を始めて大変な状況になっています。
コスモストレイター号も制御出来なくなって発進も出来ないとのこと。
結晶の森まで行ってエネルギー変換をすればいいとなります。
チェン・ユー博士、パイロットのタルアが制御装置に向かいます。
重傷のハリングウェイ教授は手術になっています。
デュラン教授はコスモストレイター号の修理をやっています。

探査クローラーで移動して制御装置に着きます。
ロープで降りるタルア、上でロープを引いてるチェン・ユー。
そんなとこでチェン・ユーの宇宙服が破損します。これは大変。
降りたタルアは制御装置を何とかしようとする。

制御装置が何とかなったのか球体が白くなっています。
正常になったのでチェン・ユーにロケットで酸素を持っていくと連絡しています。
探査クローラーにある小型ロケット発進するブリンクマン。

無線でチェン・ユーにあなたが採取した種から芽が出たと励ますスミコ・オギムラ。
それを聞いてチェン・ユーは絶命する。

色々な影響でコスモストレイター号が勝手に発進してしまいます。
磁場で押し出されると言ってます。
ブリンクマンに早く戻ってこいと連絡する。

小型ロケットのブリンクマンは制御不能になって戻れません。
タルアも移動手段がなくて置き去りです。
そのまま金星から離れるコスモストレイター号。

月のルナIIIから地球にコスモストレイター号が戻ったと連絡が入る。

地球のパラボラやレーダーの描写が入ります。
巨大な望遠鏡の描写もあります。

地球に帰還するコスモストレイター号。無事に着陸します。
ロケットから降りたらすぐに記者会見になっています。
残ったのは5人。失ったのは3人。
金星は自滅したと話すデュラン教授。
これを教訓にしなければいけないと話すシカーナ教授。
エンドとなります。


そんなわけで結構真面目でカネはそれなりにかけてあるよい作品でした。


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