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2012.07.22

『パウル・レニの猫とカナリヤ』(1927年)

この作品はパウル・レニ監督、ローラ・ラ・プラント、クレイトン・ヘイル主演の謎解きサスペンスのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1927年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆83分
原題◆The Cat and the Canary
プロット◆遺産相続で悪魔の手が出て殺人事件がある話しのようです。
音楽◆この作品はサイレント映画です。伴奏はピアノです。いい音しています。

WHD JAPAN/有限会社フォワード発売のDVDにて。
画質はそれなりに悪い
スクイーズ収録のフル表示。
画面サイズはスタンダード。左右に黒味あり。
音声はドルビーデジタル5.1ch 音楽はステレオか?

キャスト
ローラ・ラ・プラント→相続人のアナベル・ウエスト
クレイトン・ヘイル→メガネのポール・ジョーンズ
アーサー・エドマンド・ケリー→相続人の1人ハリー・ブライス
フォレスト・スタンレー→優男タイプのチャールズ・ワイルダー
タリー・マーシャル→弁護士のロジャー・クロスビー
フローラ・フィンチ→口うるさいスーザン伯母さん
ガートルード・アスター→姪のセシリー
マーサ・マトックス→ウエスト邸のメイド
ジョージ・シーグマン→ヘンドリックス
ルシアン・リトルフィールド→医者


パウル・レニ監督の演出はよいと思います。
全体的に普通でした。へたくそなサイレント映画によくあくオーバーアクトは少なめでした。ここが1番いいとこかもしれない。

メイドのおばさんはケイティ・ホームズに似てる。
アナベル・ウエストの女優さんはジュリア・スタイルズに似ています。WTAのアグニスカ・ラドワンスカの方がもっと似てる感じがするけど。

DVDにて。
画質のアラート 著作権のアラートではありません。
WHD JAPAN
フォワード

タイトル
ユニバーサル・プロダクション
ユニバーサル・ピクチャーズ
キャストがもう表示されています。さすがにホトンド知りません。

前説字幕です。
松の木を深く繁るハドソン川を・・・、そうなるとN.Y.郊外が舞台なのか?
風変わりな大富豪の古城がそびえていた。
サイラス・ウエストはもはや薬も効かず・・・
どうやらサイラス・ウエストがカナリアで親戚一同でネコになってるらしい。

サイラス・ウエストは死に至ります。
遺言は死後20年に開封すること・・・

字幕が凝った出し方をしています。悪魔の手が字幕を出しています。

遺書が開封される晩になります。
ウエスト邸の内部を懐中電灯の主観ショットが移動しています。
誰かが隠し金庫を開けています。中に封筒を入れています。

ウエスト邸の古城の全景は作画です。
時間が経過する。

女中というかメイドというかそんな感じのおばさんが金庫を開けています。
オッサンがやって来ます。弁護士のロジャー・クロスビーです。
今晩はサイラス・ウエスト氏の遺書を開くのがお役目です。

おばさんとクロスビー弁護士の会話で、
このおばさんは20年もこのウエスト邸にいたとのこと。それにしては玄関ドアにクモの巣が張ってるのはまずいと思うけど。

金庫を開けてるクロスビー弁護士。ダイヤルを合わせて開けています。
驚いてるクロスビー弁護士。金庫内に生きてる蛾がいたからです。
この金庫は20年前に私が閉めた。それから開けていないはず。
おばさんに聞きますがうやむやになっています。

おばさんは「私と亡霊以外誰もおりません」と答える。
遺書は漏で封印されてるはず。で、開けてあるらしい。
そんな感じでもめてるとこに来客です。
ハリー・ブライスという男がやって来ます。髪は黒くて普通なタイプ。

また来客です。
今度はチャーリー・ワイルダー。これも普通な優男なタイプ。
従兄弟のハリーじゃないかと気まずい雰囲気です。この2人は何だか凄く不仲なようです。

タクシーが到着します。
運転手はここは幽霊屋敷だから玄関までは行かないと途中で降ろしています。
女性の2人連れ。スーザン伯母さんと姪のセシリー。

またクルマがやって来ます。
クルマの前に黒猫が出てきます。これは大変わかりやすい。
タイヤがパンクします。銃声みたいな音がします。

クルマから逃げてウエスト邸に入るメガネの男。
銃声がしたと勘違いしています。
ポール・ジョーンズというメガネのオタクタイプな男。
で、爆発音は何だと聞かれています。銃声ですと答えてるポール・ジョーンズ。
全然違います。単なるパンクです。

いよいよ遺言の開封となるのか?、まだ1人足りません。
クロスビー弁護士がアナベル・ウエストがまだ来ていないと言ってる。

そのアナベル・ウエストがやって来ます。
なかなか顔を映さない演出になっています。
で、アナベル・ウエストの顔を見たスーザン伯母さんはサイラスにうり二つで狂ってるに違いないわと余計なことを言っています。

20年間カネを打つことがなかった時計が鳴っています。
ようやく遺書が読み上げられます。
親類達はカナリアを狙うネコのごとく私の健康状態を見張っていたと最初から嫌みな遺言になっています。恨み節が全開といった感じ。
で、相続人はウエスト家の者に譲る。アナベル・ウエストのことです。
当てが外れたポール・ジョーンズは自分でmillionaireと書いたメモに線を引いて消しています。

メイドが何か持ってきます。
アナベル・ウエストに渡すサイラス・ウエストの遺言です。
クロスビー弁護士とスーザン伯母さんがウエスト家のダイヤの在処が書いてあると無責任な噂話しをしています。

クロスビー弁護士が遺言には条件がある。
キチガイではないことを指定の医者に診察してもらい証明してもらないとダメとのこと。
キチガイだったらもう1つの遺言に書かれてる人が相続人になるとのこと。

このへんで気がついたけど、この作品はホラー?、ミステリー?、自分はホラーだと思っていたが・・・

ここでいきなり壁に吊ってある死んだサイラス・ウエストの肖像画が落ちる。
これは呪いだ超常現象だとなって大騒ぎになっています。
ちょうどサイラス・ウエストの悪口を言ってたのもビックリする原因になっています。

メガネのポール・ジョーンズは一応アナベル・ウエストに頼りにされています。
まあ変わってるけど無害な人とされているのもあるけど・・・。

他の人は食堂に行ってクロスビー弁護士とアナベル・ウエストだけになっています。

食堂の方は肖像画が落ちた、それは死の合図なんて話しになっています。
これを聞いてポール・ジョーンズは早く帰りたそうにしています。

見知らぬオッサンがやって来ます。
脱走した精神異常者を追ってきたとのこと。看護士か?
その精神異常者は屋敷内に入ったようです。
看護士が言うにはそのルナティックは自分をネコだと思っていてカナリアを追ってる気分で切りつけると思いきり脅かしています。
震え上がってるの食堂の面々。言うだけ言って看護士は出て行きます。
最後に看護士は今夜は誰も屋敷から出ないようにと警告しています。これで帰れなくなります。

クロスビー弁護士とアナベル・ウエストです。
もう1人の相続人が書いてある遺言の封筒はもう開けられていたと衝撃の発言をしてるクロスビー弁護士。
そうなるとアナベル・ウエストは次の相続人に襲われるかもしれないと言ってる。

そんなとこに本棚の隠し扉が開いて悪魔の手が出てきます。
クロスビー弁護士を掴もうしている。なかなか気がつかないクロスビー弁護士。
で、いきなりクロスビー弁護士が悪魔の手で隠し扉内に引っ張り込まれる。
アナベル・ウエストはちょうどイスに座って反対側を向いていたので気がつきません。

ようやく気がついたアナベル・ウエストがポール・ジョーンズとスーザン伯母さんとセシリーにクロスビー弁護士が消えたと訴えます。。
あまり本気にしていないスーザン伯母さん。やっぱりアナベル・ウエストはおかしいとなっています。

男が1人戻ってきます。
スーザン伯母さんは遺言がなくなってラッキーねとか嫌みを言っています。
で、同じように狂ってると口走る。さすがにこれはまずいでは・・・
アナベル・ウエストはビックリしています。
もめてるとこに看護士がまた来ます。あの女性は?とアナベル・ウエストのことを知ってるような感じにもなっています。
そんなこんなでそれぞれ部屋に入り寝るようです。

アナベル・ウエストにあてがわれた部屋にて。
メイドがいうには20年前にサイラス・ウエストが亡くなったベッドとのことです。
そんな感じで思い切りアナベル・ウエストを脅かしています。

スーザン伯母さんはトランクを持って部屋を出ています。
どうやら姪の部屋に入って一緒寝るようです。

男2人は懐中電灯を持って邸内を捜索しています。
鉢合わせして互いにここで何をしていると聞いています。

アナベル・ウエストの部屋にポール・ジョーンズがやって来ます。
で、ポール・ジョーンズが部屋から出てから封筒を開けて見ています。
部屋の暖炉の上にボタンがある、ボタンは上手く隠されているがダイヤは辛抱に値する・・・

廊下のポール・ジョーンズは何かを見ておびえています。
で、スーザン伯母さんの部屋に逃げ込みベッドの下に隠れます。
そうしたらスーザン伯母さんと姪のセシリーがやって来てドアを内側から開かないようにしています。
スーザン伯母さんですが寝る前にはいつもベッドの下を確認するとか。それで確認したら照明で目が強調される描写のポール・ジョーンズがいるわけです。それはビックリしてます。
今度は姪のセシリーが見てポール・ジョーンズだと安心しています。
スーザン伯母さんのビックリしたじゃないの字幕がしっちゃかめっちゃかで面白い。ビックリマークとか色々と重なってる字幕なんです。
そんなわけで部屋からの追い出されてるポール・ジョーンズです。

アナベル・ウエストはまだ暖炉を上のボタンを探しています。
唐突に隠し物入のフタが開きました。ケースにはダイヤのネックレスがあります。

廊下にて。
ポール・ジョーンズはメイドに「オバケを見たことはあるのか?」と聞いてます。
メイドの答えは「それは今あなたの後ろにいますよ」だって・・・

アナベル・ウエストは見つけたダイヤを首にかけたまま寝ています。
そんなところにベッド側の壁の隠し戸が開いて悪魔の手が出現します。探って探って寝てるアナベル・ウエストからネックレスをゲットして隠し戸を締めてズラかります。
これには起きて悲鳴を上げるアナベル・ウエストです。

最初にポール・ジョーンズが来て、次に男2人がやって来ます。
ダイヤが盗まれたと主張するアナベル・ウエストですが周りの反応は微妙な雰囲気になっています。
スーザン伯母さんはまた始まったやっぱり狂ってると思ってるようです。思ってるだけではなくそう言ってる。
ベッド周辺の壁を念入りに調べてるが何もない。

アナベル・ウエストが何となく壁をいじっていたら大きめの隠し扉が開きます。そこからクロスビー弁護士の死体が倒れて出てきます。
気を失うアナベル・ウエスト。

さすがに死体で出てきたので男達が電話で警察に通報しようとします。
なんだかんだで大騒ぎになっています。
で、電話線が切れていて電話は出来ません。これは大変。

もう1人の男は直接警察に通報してくると出かけようとします。
メイドが出てきてこの辺に詳しい私が行きますと出かけます。

ポール・ジョーンズはこの状況を考えています。じゃまをしないでくれと言ってる。
思いついたのがクロスビー弁護士のポケットに入っていた封筒が決め手だとなり、その封筒の遺言に記された第2の相続人が犯人でクロスビー弁護士を殺害したと推理しています。
で、食堂から死体のある寝室に向かいます。

ポール・ジョーンズとアナベル・ウエストが寝室に駆けつけるがクロスビー弁護士の死体が消えています。
隠し扉は開いたままです。ポール・ジョーンズが中に入ったら隠し扉が閉まってアナベル・ウエストは残される。

他の人を呼びに食堂に行くアナベル・ウエスト。
スーザン伯母さんはまた始まったと全く信じていない。そんな感じでどんどんキチガイ扱いされつつあるアナベル・ウエストです。
姪のセシリーに訴えるアナベル・ウエスト。スーザン伯母さんはこの隙に逃げています。
で、スーザン伯母さんはどこへいった?となります。

スーザン伯母さんは屋外に出て助けを求めています。
そんなとこに牛乳屋の馬車が通りがかる。乗り込むスーザン伯母さん。

アナベル・ウエストは寝室の壁等を調べています。
帽子を被った男が登場。アナベル・ウエストを見ています。
アナベル・ウエストは窓の外に懐中電灯の灯を見る。これは脱走者を探してる看護士らしい。
で、アナベル・ウエストが振り返ると男がいます。どうやら医者です。
怪しい感じでハゲでメガネの医者です。

このへんになってようやくホラーではなくミステリーなのかなと思えてきました。

最初から「私は医者です」と言ってる。ホントかよ?と思える。
イスに座って向かい合って診察となります。
アナベル・ウエストの話しは壁から手が出てネックレスを奪われたとか、ポール・ジョーンズとスーザン伯母さんが消えたとか、医者でなくとも信じられないような話しを連発しています。
これではキチガイ認定になってしまいそうです。

ポール・ジョーンズの方は秘密の通路内をうろついてます。

医者がコップの水に薬を溶かしてアナベル・ウエストに飲ませようとしている。
そんなとこに姪のセシリーがスーザン伯母さんが見つからないと言ってきます。
何となくおかしな雰囲気になっています。

いきなり窓から看護士が出てきてアナベル・ウエストはコップを落としています。
弁護士が殺されたそうですねと言ってる看護士。
これでアナベル・ウエストの話しがでたらめでもないとわかるようです。

このへんはカットバックで牛乳屋の馬車が走るシーンが入っています。
ところで馬車のオッサンは見た目がホトンド牛乳屋なんです。わかりやすい。

秘密の通路で怪人と格闘してたポール・ジョーンズはのされてしまいます。
怪人はそのままいなくなります。

牛乳屋の馬車が白バイ3台に止められます。
白バイ警官にウエスト邸に亡霊がいると訴えるスーザン伯母さん。
警官は「牛乳屋の馬車に乗って何を言う」と信じていない。
それでも一応ウエスト邸に行きましょうとスーザン伯母さんを白バイのタンクの上に横座りさせて走り始めます。普通はタンクから落ちると思うけど映画だから。

屋敷にて。
本棚の隠し扉が開いています。アナベル・ウエストは気がついていない。
怪人の手がアナベル・ウエストに迫ります。
いきなり姿を現す怪人。ビックリしてるアナベル・ウエスト。
本棚の隠し扉からポール・ジョーンズがようやく出てきます。
また格闘になっています。格闘をしてるうちに変装の義眼等が落ちています。
そんなとこに看護士が隠し扉から出てきます。看護士は逃げてるのか?
白バイ警官3人も邸内に入ってきます。
もう何が何だか・・・

警官は廊下に逃げてきた看護士を捕まえています。取りあえず怪しいのを捕まえてるらしい。
肝心の怪人はどうした。怪人は逃げたが、逃げた先が廊下でたちまち警官に捕まります。
怪人の正体は優男のチャーリー・ワイルダーでした。
そいつが2番目の遺書に名前があった人物だと看護士が証言する。
看護士はアナベル・ウエストを精神病院送りにするために雇われたともバラしています。
チャーリー・ワイルダーはクロスビー弁護士を殺した、ネックレスも持ってるとなにもかも全部喋ってる看護士。意外と重要なキャラでした。

一段落したところで・・・
ポール・ジョーンズはアナベル・ウエストに大丈夫だと言ってます。
他の3人が部屋に入るとイスの背に隠れたアナベル・ウエストとポール・ジョーンズが手を振ってじゃまをしないどやっています。で、部屋から出ていく他の3人。

アナベル・ウエストにここに1人では住みたくないだろうと言うポール・ジョーンズ。
それでFNISHとなってエンドです。
またキャスト表がでています。


そんなわけでホラーかと思ったらミステリーだったけどよい作品でした。

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