『バロン』(1988年)
この作品はテリー・ギリアム監督、ジョン・ネビル、サラ・ポーリー他主演のファンタジー系アドベンチャードラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1988年 ローラ・フィルム・プロ/プロミネント・フューチャーズ/コロンビア・ピクチャーズ 英国=西ドイツ作品
ランニング・タイム◆127分
原題◆The Adventures of Bron Munchausen
プロット◆ほらを吹きながらトルコ軍と戦う話しのようです。
音楽◆マイケル・ケイメン
ソニー・ピクチャーズ発売のDVDにて。画質はよいです。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはワイド。上下左右黒味なしのフルスクリーン。
音声は普通のステレオでした。
キャスト
ジョン・ネビル→ほら吹きバロン・ミュンヒハウゼン
サラ・ポーリー→劇団座長の娘 サリー・ソルト
ユマ・サーマン→劇団員/女神ビーナス
バレンティナ・コルテーゼ→劇団員/Queen Ariadne
エリック・アイドル→劇団員/家来の早足バートホールド
ジャック・パービス→劇団員/家来の強風グスタヴァス
ウィンストン・デニス→劇団員/家来の力持ちアルバレクト
チャールズ・マッキオン→劇団員/家来の遠当てアドルファス
ビル・パターソン→劇団座長 ヘンリー・ソルト
ジョナサン・プライス→小役人のジャクソン
ピーター・ジェフリー→トルコ皇帝
オリバー・リード→エトナ火口内のバルカン
スティング→手柄を立てて処刑される兵隊
テリー・ギリアム監督の演出はよいと思います。
私は有名なTVシリーズ『空飛ぶモンティ・パイソン』は見たことがありません。なのでそっち方面の影響やキャストのことはよくわかりません。
18世紀後半が舞台です。
アナログな特撮が全開になっています。製作時のトラブルの先入観があるせいかあまり効果的には見えなかったりします。
イタリアではだいぶ製作費がムダになったとのことです。その影響はあるのか全体的に何となく生気に欠けているように見えるのは私の偏見のせいかもしれません。
ミニチュアを使っているとこはよい。これならテリー・ギリアム監督がゴジラのハリウッドリメイクを撮ってくれたらよかったのにと今更ながらそう思います。
バロンの家来達は現実の劇団員と2役になっていました。
牛が出てるとこは安全の為にワイヤーが張ってあるのが見えた。
キャストで・・・
劇団員の中のユマ・サーマンは地味にしていても美人ですからとても目立ちます。
子役時代のサラ・ポーリーはロリロリといった感じです。
この2人は似ている感じで何か意図があるのかもしれません。
サラ・ポーリーが成長するとユマ・サーマンなるのかなと思わせるが現実の成長したサラ・ポーリーはあまりユマ・サーマンに似ていなかったりします。面白いものです。
ビーナス役もやってるユマ・サーマンはビーナス誕生では乳首まで見せてた。こんなにサービスしていいのだろうかと思ってしまった。ユマ・サーマンは凄くきれい。こんなにきれいとは知りませんでした。
ロビン・ウィリアムスは月の王でした。いつもの通りでした。
小役人のジャクソンを演じるジョナサン・プライスはセコイ役人を熱演していました。
英国キャスト勢がせいぞろいです。
オリバー・リードまで出てます。→エトナ火口内のバルカン
ギリアム作品だからやっぱり出てるジョナサン・プライス→小役人のジャクソン
プロローグ。
黒味で音楽から始ってます。
Columbia Pictures Corporationのおなじみのタイトル。
Prominent Features
Laura Film Production
18世紀も後半のお話・・・と字幕が出ています。
いきなり大砲を撃ってる戦場となります。
首の取れた銅像。馬に乗ってるバロンらしい。
銅像の台に伝言ビラがたくさん貼ってあります。
劇場の案内ビラもあります。ヘンリー・ソルトと息子の一座。
で、女の子がビラの文字で息子を娘に訂正しています。
サラ・ポーリー扮するサリーが登場。
劇場にて。
バロンが主役の舞台となっています。
シーンがあちこち飛んでいます。
ジョナサン・プライス扮する小役人のジャクソンがいい席で見ているようです。書類仕事をしてる。座長のヘンリー・ソルトがゴマをすっています。
小役人のジャクソンは戦場で目立った働きをした兵隊を処刑しています。
どうやら目立ってはいけないらしい。
ほら吹きバロン・ミュンヒハウゼンの舞台上演中のとこに本物を名乗るバロン・ミュンヒハウゼンが乱入してきます。
これで舞台は大混乱。
一座の役者を部下だと思ってるようです。部下の名前で呼んでます。
バロンは客席に向かって演説をやってます。
トルコに攻められてる町のようです。どういう戦争なの?→パッケージの説明によるとトルコに攻められてるドイツの町らしい。
このバロン・ミュンヒハウゼンは私が本物だと名乗り回想へと至ります。
トルコ編となり、ワインを取りにやらせる話しです。
それぞれ特徴がある4人の家来がいるとなっています。
私はトルコに立ち寄り・・・と話し始めるバロン。
回想となります。トルコの宮殿にて。
王様と賭けをするバロン。1時間でこれに勝るワインを持ってきましょうとなります。
ウィーンの王宮の酒蔵からワインを持ってくるらしい。
家来の早足バートホールドを呼び取りに行かせます。
快速の描写が面白い。ロングの描写はアニメと同じです。
待ち時間にトルコの王様は拷問のオペラを歌います。
バロン・ミュンヒハウゼンの家来ですが・・・
小人が地獄耳に強風を吐く。
メガネが遠距離が見れる千里眼で狙撃の名手。
黒人が怪力の持ち主。
快速の持ち主。
無事にワインが届き、1人で持てるだけの宝物をもらうことになります。
怪力の黒人が持てるだけなので倉庫は空っぽになって王様の怒りを買います。
何だかんだあってズラかるバロン一行。
舞台に戻りそんなわけでバロンはトルコの王様に狙われているとなります。
また劇場は大混乱。大砲が撃ち込まれてるもので・・
翼を持った悪魔が倒れてるバロンから魂を持っていこうとするのを目撃したサリー。
助けられたの何だか死にたがってるバロン。
話しをしてとお願いのサリー。
成り行きでサリーが劇場の外に走り去る。追っかけるバロン。
近所の砲台にて。
大砲の弾につかまって飛んでるバロン。どうやって帰るのかと思ったら空中でトルコ軍の撃った大砲の弾に乗り換えて戻ります。
戻る途中でまた飛んでる死神と接近遭遇しています。
また劇場に戻るバロン。
この時点で一座には女優さん3人がいてその中にユマ・サーマンがいます。
ユマ・サーマンはとにかく目立ってます。
『アメリカの夜』(1973年)でおなじみのバレンティナ・コルテーゼも出てるようです。知りませんでした。
成り行きで御婦人方の下着を集めて熱気球を作ります。
それはいいんだけどマジでセットで熱気球を作っています。
これはいくらでもカネがかかります。そんなことをやってるからイタリアの撮影所からふんだくられたんです。
小役人のジャクソンに御注進が来ます。激怒してるジャクソン。
下着をかき集めて作られた熱気球で空を行くバロン。
すぐ援軍を連れて戻ってくるとバロン
何とか飛び立ったとこで重りの砂袋を投下したら中にサリーが入ってました。
これはビックリのバロン。サリーは錨に引っかかっています。引き上げます。
ここまでの印象としてはやたら大勢の人が出てるモブシーンが多い。
それはカネがかかるは・・・
雷雨でゴンドラは落下します。下は海でした。浮かぶゴンドラ。
で、海が砂になってます。そこを進むゴンドラ。
どうやら月にいるようです。
今度は絵がたくさん掛かってる部屋になります。床が物凄く高い。ここはミニチュアだけど・・。
月のセットを大掛かりに作っています。それはカネがかかります。
バロンは何故か若返ったようです。サリーがそう言ってる。何で若返らせるのか意味がわからない。
月の王様のとこへたどり着きます。ここで一悶着あります。
月の王に扮したロビン・ウィリアムスがいつものように喋りまくります。イマイチ浮いているように見えたりします。
首だけになったり色々と奮闘していますがクドイの難点です。
ここの女王様もバレンティナ・コルテーゼが演じています。
バロンは女王様に言い寄ったとされて鳥カゴのような牢屋に入れられます。
町の方は心配ないと言ってるバロン。
そこに先客がいました。もう老人の早足バートホールドです。
女王様の首だけがやって来て鳥カゴの鍵を開けてくれます。
で、女王様の頭に乗って移動の3人。
女王様から髪の毛をもらいます。
王様が怒ってシビルという怪物を呼んで追いかけてきます。
3つの頭を持つ怪物です。キングギドラを地味にしたような感じの怪物です。
何だかんだあってシビルは自滅しました。
三日月に髪の毛のロープを垂らして降ります。
ロープが足りなくなり切ってつなげようとして当然落下します。
月から脱出してエトナ火山火口に落ちる3人。
ここでは賃上げ闘争の真っ最中となっています。ここの親分はオリバー・リード扮するバルカン。
メイドになっている家来の家来の力持ちアルバレクトと落ち合います。
唐突にバルカンの奥方のビーナス誕生のシーンがあります。
ユマ・サーマンがビーナスとなって納得の美しさを見せてくれます。ところで乳首が見えていますと気になったりします。あちらの方は気にしないのか。ホントに上品な人は隠したりしない?
ここもCGなんてのは無しでフルにセットになっています。それはカネがかかります。
それにしてもユマ・サーマンはきれいです。
バロンとダンスとなるビーナス。
空中でもダンスとなっています。ここはミニチュアです。
亭主のバルカンが嫉妬の怒りを爆発させてバロンを渦潮に投げ落とします。他の面々もこれに続く。4人まとめて地球の反対側の南の海へと飛ばされます。
逆さの海にて?
南の海でモンスターのサカナに飲み込まれる4人。
島があります。これが島ではなくモンスターのサカナです。
尾びれが縦なので魚類だと思うけど、それなのに何故ほ乳類のクジラみたいに頭から潮を噴く?。それは映画だから。イタリアで撮ってるし・・。
それにしてもCGが全然ない。まだCGの時代ではなかったし。全部セットでやっています。それはカネがかかります。こればっかり。
このモンスターのサカナに飲まれてしまいます。
船が飲み込まれていてそこに人がいるようです。灯が点いてる。
残りの家来がいました。他にも人がいる。カードをやってます。
この中に残りの家来2人がいたりします。とにかく家来4人そろったことになります。
カードの相手に死神がいました。
サリーが追っ払います。死神は消えます。
今度は壁を破って白い馬がきました。バロンの愛馬です。
元気のなかったバロンですがこれで元気を取り戻しコショウを振りまいて脱出となります。
それにしても何でサカナなのに潮を噴く?まあいいけど。イタリアだから。
サカナにくしゃみをさせて海上に脱出となります。
バロンがいないが遅れて浮いてきました。
町に戻ります。ここはトルコ軍との戦闘の真っ最中です。
ここから戦闘シーンが延々と続きます。黒澤映画のように馬が走るシーンが多いこと。
どうやら元の町に戻ったようです。
味方の旗が揚がってる。これで安心かと思ったらトルコ軍からの砲撃です。
ボートが沈没してようやく海岸に辿りつくバロン一行。
トルコ軍の王様と小役人のジャクソンが交渉しています。
今回はどちらが降伏するとか・・・
そんなとこにバロンが乗り込んできます。
いよいよ断頭台へと向かうバロン。
間一髪で断頭台の斧が狙撃で破壊されてます。助かるバロン。
またモブシーンが延々と続きます。それはカネがかかります。
これが見せ場らしいトルコ軍の狙撃を何とか早足で阻止するシーンがあります。
バロンは知らないものでねぎらいの言葉もない。実際そんなものか?
馬がたくさん走ってます。黒澤作品か?、それはカネがかかります。
力持ちが沈んだ船3隻を振り回してトルコ軍にぶつけます。
象はネズミを怖がります。これはディスカバリーチャンネルの『怪しい伝説』で実際にやって像がネズミを見て動きを止めることを証明していました。
戦争に勝利して町はお祭り騒ぎになっています。
で、建物上の死神像から小役人ジャクソンがバロンに向けて狙撃します。命中しました。
死神の像が実体化して飛び去ります。
倒れたバロンに黒ずくめの服装の医者になってる死神が迫ります。バロンの魂をゲットしてズラかります。
今度は墓碑がありバロンの葬式になっています。
プロローグに舞台に戻ります。
私は何度も死んだと言ってるバロン。
「門を開けろ」とアジって行進の先頭に立つバロン。
これを武力で止めようとする小役人ジャクソン。
ここを突破して門を開けます。戦争を終わっていました。
白い馬が駆けてきます。乗るバロン。
この町を去るバロン。
エンドとなります。
全体的に何かとっちらかった出来になっています。イタリアで撮って揉めて大金をふんだくられたという私の偏見があるけど・・・
子役のサラ・ポーリーは奮闘しています。
この作品はサラ・ポーリーとユマ・サーマンでもっています。
そんなわけでこの作品はイタリアで撮って大金をふんだくられた。この印象が強いのであまり出来がいいとは思えず、まあまあな作品でした。
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