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2011.05.21

『パッツィ・クラインに囚われて』(1997年)

この作品はクリス・ケネディ監督、マット・デイ、リチャード・ロクスボロウ、ミランダ・オットー主演のカントリーソングが絡んだ風変わりなドラマのようです。

1997年 オーストラリア作品
ランニング・タイム◆94分
原題◆Doing Time for Patsy Clime
プロット◆カントリーシンガー志望の少年がオーストラリアにとどまった場合とアメリカに渡っていた場合が同時進行する話のようです。
音楽◆ピーター・ベスト
スカイパーフェクTV260シネフィル・イマジカにて。画質はよいです。

キャスト
リチャード・ロクスボロウ→やくざな男ボイド/やくざなマネージャ
ミランダ・オットー→ヒロインのパッツィ/情婦にカントリーシンガー志望
マット・デイ→カントリーシンガー志望の少年ラルフ

パラレルなプロットが面白そうで念のため少し見てよかったので見ました。タイトル名もなんとなくいい。

クリス・ケネディ監督の演出はよいと思います。
タイトルのセンスもよい。音楽にシンクロして名前が出るとこはいいです。
効果音や音楽やセリフが違う世界にかぶさったりするのが見てて気持ちいい。
アメリカとオーストラリアとマット・デイの両親の3ヶ所カットバックで描かれています。

オーストラリアで撮影されたハリウッド作品によく出てるリチャード・ロクスボロウですが、このようなオーストラリア独立系作品にも出ていたようです。

ミランダ・オットーはオーストラリアの世界では白地に花のプリント柄のノースリーブのワンピース。白のシャツだけ。赤毛です。
アメリカの世界ではカントリーシンガールックで決めてます。

マット・デイはオーストラリアで警察に捕まってしまいます。指紋をとられる描写がしっかりありました。このようなディテールでいいです。
留置所にて体調不良のリチャード・ロクスボロウを直してやって最初は押されっぱなしだったのが対等な立場になりつつある描写がありました。

両親宛の手紙を盗られてしまい読み上げられる図はよくある描写のようです。
嫌な描写ですが。少し見た『ブライト・エンジェル』(1990年)でも同じ描写がありました。

色々とあってだんだんと留置所になじんでしまいます。この辺もらしくていいです。
マット・デイの両親はホントにいい人達です。このディテールの描写がよろしい。

留置所の外では何か催しごとがあるようでダンスをする人達のショットがありました。ダンスをする腰のクローズアップショットがいい。男の腰でもいい。

最初はとことんヤクザな感じなオーストラリアのリチャード・ロクスボロウが話進行するにつれて実はまともだったとなるのはまあいいか?、何か見てて納得出来ないような気がする。
実際はこの手の人物は世間には野放しになってます。だから納得出来ないのです。日本映画は全てのこれなので見る気がしないポイントの1つになっています。

アメリカにて1人しか乗れない小型飛行機は飛ぶ前からオイルが漏れていて落ちることになっていました。
で、みんなが遠慮するなら俺が乗るとリチャード・ロクスボロウが乗ってすぐに墜落死します。これはギャグなのか。
で、飛行機が落ちた描写は爆発の効果音と炎の照り返しのショットで処理してて爆発そのもののショットはない低予算な手法でした。これでいいんです。

クルマはジャガーで右ハンドル?オーストラリアは左側通行?でした。
オーストラリアの法廷ではカツラ着用です。英国と同じになっています。オーストラリアは英国系なのでそのようになるようです。

アメリカでのパッツィにソニー・ミュージックのスカウトの図。
オーストリアでは護送車はトヨタのワンボックスのクルマのハイエースです。
オーストラリアの映画は日本に対する偏見がないようです。『マッドマックス』(1979年)でもバイクはカワサキでした。

見る前にシネフィル・イマジカの解説でこの2つの世界はつながらないということを見なかったら最後までいつつながるんだと勘違いしたまま見ていたでしょう。あぶないとこでした。
同じような平行世界な設定の『スライディング・ドア』(1998年)もこのくらい面白ければいいのですが。実際はどうかな。

全編に渡って流れているカントリーが聞いてて気持ちよい。
これで英語がわかれば歌詞が聞けてもっとよかった。パッツィ・クラインは実在の人で結構昔の人みたいです。音楽には全然詳しくないのでわかりませんが・・。

そんなわけで本当の幸せって何だろうという不変なテーマを扱ってるよい作品でした。



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