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2011.03.20

『ノーマ・ジーンとマリリン』(1996年)

この作品はティム・フェイウェル監督、アシュレイ・ジャッド、ミラ・ソルビーノ主演のコテコテなマリリン・モンローの実録ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。

1996年 HBO/ミラマックス アメリカ作品
ランニング・タイム◆113分
原題◆Norma Jean and Marilyn
プロット◆マリリン・モンローが死に至る話しのようです。不幸な少女時代は彼女の責任ではない、ということはバカで弱い性格だとまた不幸になる話しのようでもあります。
音楽◆クリストファー・ヤング
スカイパーフェクTV311パワームービーにて。画質はよいです。

キャスト
アシュレイ・ジャッド→ノーマ・ジーン
ミラ・ソルビーノ→マリリン・モンロー
ケルシー・マローニー→子役のノーマ・ジーン#1
マリアンヌ・デイビス→子役のノーマ・ジーン#2
ジョッシュ・チャールズ→エージェントのエディ
サム・シャムシャク→エディのおじルイス
ロン・リフキン→エージェントのジョニー・H
テイラー・ニコルズ→モンローと出来てしまう音楽の先生フレディ
リンゼー・クローズ→セリフの先生ナターシャ
ジョン・ルービンスタイン→20世紀フォックスのボス、ダリル・F・ザナック
フロイド・レビン→20世紀フォックスのスクーラス→ジョー・スケンクのこと?
ハワード・プラット→映画監督のハワード・ホークス
アラン・コーデュナー→映画監督のビリー・ワイルダー
ダナ・グラッドストーン→演劇界の大立者リー・ストラスバーグ
デビッド・デュカス→演劇脚本家のアーサー・ミラー
ジェフリー・コムズ→メソッド演技のモンゴメリー・クリフト
ピーター・サンズ→シナトラの子分ピーター・ローフォード
エリカ・ナン→ジェーン・ラッセル
スティーブン・カルプ→ロバート・ケネディ
ピーター・ドブソン→ジョー・ディマジオ

この作品はマリリン・モンローを2人で演じるという手法が面白そうで見ました。キャストも悪くなそうですし。
この変則な2人で1人の設定は大丈夫か?
ジョー・ディマジオはちゃんと描写されているか?
フランク・シナトラの扱いは?

ティム・フェイウェル監督の演出はまあまあだと思います。
もっとひどい出来かと思っていたから途中までは結構まともに出来てると見てました。
ノーマ・ジーンが21歳から始まります。ここで20世紀フォックスと7年契約となったようです。色々と問題のある7年契約は悪名が高いのです。。
1947年のカレンダー撮影。ここはヌードなし。他で有名なヌード撮影のシーンがありました。
後半の大部分がアーサー・ミラー以降でこれがもたれること。
モンローは方向を間違えていたと思えます。舞台指向はモンローのメリットにはならないと思えますが。

マリリン・モンローを子役2人も合わせて合計4人で演じています。
アシュレイ・ジャッドのヌードあり。
始まって34分で整形手術をして芸名のマリリン・モンローになりミラ・ソルビーノに交代します。ミラ・ソルビーノは評判の通りモンローに似てない。
ルックスもそうですが女優としてのキャラクターそのものが似ていないようで、これは演技力ではカバー出来ないので致命的な感じです。1950年代の雰囲気がないのもこまります。もう少しメイクで何とかなったのでは?
ハーバード大学出たミラ・ソルビーノみたいなアタマのよい人がバカの演技をするのはどうも好かない。これは私の好みの問題か。

映画界はコネがないと入り込めないそうですがアシュレイ・ジャッドもミラ・ソルビーノもコネはあったようです。

モンロー1人を2人で演じる手法ですが見てて面白いけど何の効果があったかというとよくわからないが正直なところです。
片方が正しいというわけではなくて両方とも間違っているみたいなのが見てる方がつらいとこなのです。
ところで演じてるアシュレイ・ジャッドとミラ・ソルビーノの2人はマジに仲が悪そうに見えます。

その他の有名人は似ている人と似てない人と別れています。どういうつもりでそうしたのかそうなったのかよくわかりません。
ダリル・F・ザナックは似ていました。葉巻き吹かしながらゴルフをやってました。バカだね。
マリリン・モンローはハワード・ホークス好みではないようです。
リー・ストラスバーグのアクターズスタジオ式のメソッド演技はそのまま映画に持ち込むと色々と論議を呼んでいたと記憶しています。
ジェフリー・コムズ扮するモンゴメリー・クリフトも実際にはゲイ、アル中等でかなり問題のあった人でこれをジェフリー・コムズが神妙に演じていました。
シナトラの子分ピーター・ローフォードが出ていました。シナトラ関係ネタはこれだけかい。

ピーター・ドブソン扮するマリリン・モンローの亭主で元MLB N.Y.ヤンキースのジョー・ディマジオですがこれがまた全然似ていない。
実際のジョー・ディマジオはイタリア系のにやけた男ですがそれだけではない優雅な感じが出てないといけないのにこの作品ではタダの木偶の坊です。
ジョー・ディマジオの扱いをよくしたら映画界の方が悪く見えてしまうからわざとそうしたのかと勘ぐりたくなります。

実際のマリリン・モンローはフォックスのボス、ダリル・F・ザナックの好みではなかったので放りっぱなしで、あまりいいエージェントにも恵まれず特定の男もいないようで、よからぬ連中の食い物にされていたような感じ。
ところでどこを整形したの?標準的だと鼻ですか?『オール・マイ・ライフ~マリリン・モンロー』(1996年)を少し見ましたが最初からマリリン・モンローに見えますけど。

マリリン・モンローはそんなに好きではありません。嫌いでもない。
作品には結構恵まれていたと思います。代表作となる結構いい出来の作品が10本近くもあるようですから女優さんの映画のキャリアとしては立派なものです。
モンローの歌はヘタウマで悪くはなく私は好きです。

キャスト2人で・・・
2人で1人を演じる方は両方とも残念ながら似てない。
といってもリアル・ノーマ・ジーンは見たことがないからアシュレイ・ジャッドの方が有利でしたか。何だか自業自得に見えて後味が悪いこと何の救いもない。
それなら淡々と描写すればいいのですが結構コテコテのしつこい描写で見ててげんなりとしました。
せめてシナトラの悪行を間接的に描写するとか、ジョー・ディマジオがマリリン・モンローの死後もマリリン・モンローのことを気にかけていたとか描写すればよかったのにと思えました。

ミラ・ソルビーノはマリリン・モンローに残念ながらあまり似ていません。
有名な『ダイヤモンドは・・』の再現をやってますが違うナンバーですがマドンナがマリリン・モンローの物真似をやったビデオクリップ『マテリアルガール』より似ていません。これは痛い。

マリリン・モンローとジェーン・ラッセルではラッセルの方が背が高かったけどここでは同じくらいになってました。ここもイマイチでした。

実生活でのマリリン・モンローの男について・・
ジョー・ディマジオとイブ・モンタンは似ています。
鼻の形とか雰囲気が似ています。それならジョー・ディマジオからイブ・モンタンに乗り換えればいいとなるが、イブ・モンタンには怖い女房シモーヌ・シニョレがいたのです。上手くいかないものです。

確かにジョー・ディマジオはいわゆる女性からいうところの女性を楽しませてくれる男性ではない。
離婚して何年経ってもマリリン・モンローが落ち目になってもマリリン・モンローの後をつけ回していたほど惚れていたらしいけど・・・。

ジョー・ディマジオはシナトラの手によってイベント化される予定だったマリリン・モンローの葬式を内密に取り仕切ることが出来た。
それなら何でマリリンが生きてる時に何とかしなかったと思いますが、生きてる時のマリリン・モンローはジョー・ディマジオを嫌っていたのです。上手くいかないものです。

そんなわけですミスキャストで描写は隔靴掻痒なもったいない作品でした。


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