『ダメージ』(1992年)
この作品はルイ・マル監督、ジェレミー・アイアンズ、ジュリエット・ビノシュ主演のドロドロなメロドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1992年 英国=フランス作品
ランニング・タイム◆111分
原題◆Damage
プロット◆分別のある筈の年齢の男が恋煩いをする話しのようです。
音楽◆ズビグニエフ・プレイスネル
キャスト
ジェレミー・アイアンズ→スティーブン・フレミング次官
ジュリエット・ビノシュ→ヒロインのアンナ・バートン
ミランダ・リチャードソン→スティーブンの奥さんイングリッド
ルパート・グレイブス→息子のマーティン
ジェンマ・クラーク→妹のサリー
レイ・グラベル→運転手のレイモンド
イアン・バネン→奥さんの祖父エドワード
ピーター・ストーメア→ヒロインの幼なじみのピーター
レスリー・キャロン→ヒロインのアンナの母親
ルイ・マル監督の演出はよいと思います。
見てて何故か全体的に緊張感があります。
気張って見てて溶暗になるとホッとする作品があり、登場人物が歩いているだけでよい作品もあります。演出がいいとしいいようがないのですがそうなのです。
ジャンルは違うけど『赤い河』(1948年)なんてそうなのです。
2人は全然話しをしていなくても突然1時間後に合うとなっていました。
さすが運命の2人は違いますね。映画の台所はセックスをするとことなっていてそのセオリー通りでした。イマイチなリメイク・サスペンス『ダイヤルM』(1998年)とはエライ違いです。やっぱりいい作品は違います。
言ってることと思っていることは違う。とういうのをよく描写していた。これはいい。
悲劇が起こり奥さんが夫のアイアンズを非難するとこでは、何か勘違いをしているのでは思えました。夫は若い女性だから関係したのではないと思えますが。歳は関係ないと思う。
ここは奥さんは「あなたより息子を愛していた」と言ってました。
これは身もふたもない。娘婿は子種だけでよかったと言ってるようなものではないか。
ジェレミー・アイアンズの夫にしては娘婿の鬱憤晴らしでも若い女性だからでもなく運命の人だからといっても誰も信じないのがつらいとこです。
ジュリエット・ビノシュ扮するヒロインのアンナ・バートンは15歳の時に近親相姦の1歳年上の兄を自殺で失っている設定になっています。
黒を基調にした衣装で統一されていました。黒地に赤がポイントなのがいい。
関係ないけど私の以前のバイクだったヤマハTDM850はのカラーリングは赤地に黒がポイントになっていました。逆のカラーリングの方がよかったような気がする。
ジェレミー・アイアンズ扮するスティーブン・フレミング次官は元医師で上流階級にやってきた娘婿のようなものらしい。
几帳面な性格となっていましてラストの1人暮らしのシーンでも包み紙を大事にとっておくとこもそんな感じ。このキャラはジェレミー・アイアンズに合ってる。
ジェレミー・アイアンズはよくこのようなキャラを引き受けたと一瞬思いましたが他の作品はもこんなキャラばかりした。
ヒロインのアンナの母レスリー・キャロンはそういえばフランス出身でしたか。
MGMのミュージカル『パリのアメリカ人』(1951年)に出てた人と同一人物の筈です。もっと歳を取ってると思ったら意外と若作り。
娘との関係を察してジェレミー・アイアンズにもうこれ以上はとお願いするとこ等、なかなか好演していました。
ディテールで・・・
息子のマーティンはアルファロメオのスパイダーに乗っています。
職場にはパソコンが並んでいました。英国にもパソコンがあるのかと偏見の図。
そんなわけでダメージを受けたのはジェレミー・アイアンズの方でした。それはともかくよい作品でした。
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