『金星人地球を征服』(1956年)
この作品はロジャー・コーマン監督、ピーター・グレイブス、リー・バン・クリーフ主演の金星ガニで有名な侵略物SFのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1956年 アメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ アメリカ作品
ランニング・タイム◆68分
原題◆It Conquered the World
プロット◆金星人と人間の博士を相手に悪戦苦闘する話しのようです。
音楽◆ロナルド・スタイン
RUNコーポレーション発売のDVDにて。画質はそれなりにまあまあです。スクイーズ収録のフル表示。画面サイズはスタンダード。左右に大きく黒味あり。
キャスト
ピーター・グレイブス→悪戦苦闘のネルソン博士
リー・バン・クリーフ→金星人と通信してるアンダーソン博士
ビバリー・ガーランド→アンダーソン博士夫人のクレア
サリー・フレイザー→ネルソン博士夫人のジョーン
ラス・ベンダー→パティック将軍
チャールズ・B・グリフィス→ピート・シェルトン博士
ディック・ミラー→ネイル軍曹
ポール・ブレイズデル→(Invader From Venus)
ロジャー・コーマン監督の演出はまあよいと思います。
カットバックを多用しています。あまり意味がないようにも思えた。
もしかしてロジャー・コーマン監督はラブシーンや議論のシーンが意外と好きなようです。セリフが多量にあります。
有名な金星ガニですが造形はアレです。要するに安い。
見てて何だか愛嬌があるのがいいけど・・・
『夕陽のガンマン』(1965年)
『続・夕陽のガンマン』(1966年)
この2作品で有名なリー・バン・クリーフが出ているのも注目です。
ピーター・グレイブスはどうでもいい。
RUNコーポレーションのタイトル。
アメリカン・インターナショナル・ピクチャーズ
タイトル。
リー・バン・クリーフはちゃんと最初のキャスト3人のうち1人で堂々と出ています。
監督はロジャー・コーマン先生直々となっています。大丈夫なのか?
研究所にて。
未確認飛行物体がどうのこうのとやってます。
リー・バン・クリーフ扮するアンダーソン博士と将軍が研究所の所長?と話しています。ホントにリー・バン・クリーフが出ています。当然若い。
アンダーソン博士はミサイルがどうのこうのと言ってます。宇宙人に人工衛星が狙われてるとか言ってて、当然全く信じてもらえません。
研究所のロケットが発射されます。
これがロケットの主観ショット?というかアーカイブ・フッテージの流用なのか。そんな感じです。これは特撮ではないようです。
アンダーソン博士の自宅にて。
食事に招待されてるネルソン博士夫妻。夫人の名前はジョーン。
アンダーソン博士夫人のクレアもいます。
4人で食事しています。
例のロケットが発射されて3ヶ月経ったようです。
アンダーソン博士は通信機を操作しています。
金星からの通信が聞こえるとネルソン博士に聞かせます。
電話です。ネルソン博士にです。打ち上げられたばかりの衛星がロストしたとのこと。
ネルソン博士夫妻はクルマで研究所ヘ向かいます。
研究所にて。
緊急事態となっています。ロストした衛星を探せとなっています。
アンダーソン博士の自宅にて。
夫婦喧嘩してます。旦那のアンダーソン博士にあまり異常なことを言わないでとクレア夫人が言ってます。それはそうです。
研究所にて。
ネルソン博士が駆けつけます。
衛星は完全にロストしたようです。
ネルソン博士は回収作業の指示だけして、とっとと帰宅しています。
アンダーソン博士の自宅にて。
金星と連絡しているアンダーソン博士。どうやら衛星に隠れて金星からやって来るらしい。
クレア夫人は本気にしていない。
徹夜してソファで寝てるアンダーソン博士に毛布をかけているクレア夫人。
このへんで思ったこと・・
リー・バン・クリーフはやっぱり納谷悟朗の声でないとダメだな。
カットバックが凄いこと。意味もなくシーンがあちこちカットバックしています。
研究所にて。
衛星の回収準備完了とやっています。
その作業自体はシーンには出てきません。セリフで描写されて安上がりです。
そんな感じでここは演出の腕の見せどころです。手を抜く演出ですけど。
回収作業は上手くいってないようです。
特撮のは方は衛星というより円盤が山にぶつかったようです。
アンダーソン博士の自宅にて。
金星の円盤が到着したと喜んでいます。
円盤の墜落現場にて。
円盤から金星ガニが降りてきました。何やら動きを見せています。ハサミや短い触覚を動かしたりしています。
そうすると何かが起こる?、それは、電車、輪転機、溶接機、フォークリフト、送電線、レコードプレーヤー、要するに全ての動力が止まったようです。これは大きく出ました。大丈夫か?
こうなったのはどうやら金星ガニの触覚がピクピク動いたのが原因のようです。
当然ネルソン博士のクルマも止まります。
まだ原因がわかっていない。時計も止まってます。
衛星は近くに墜落したと言ってます。
上空の飛行機が墜落しています。爆発しました。
クルマが止まったので近くのアンダーソン博士の家まで徒歩で移動するようです。
アンダーソン博士の自宅にて。
通信中です。さかんに連絡をとってるアンダーソン博士。
金星ガニはタウンゼント町長、シャロット保安官、パティック将軍、衛星計画担当のネルソン博士、その夫人を合わせて計8人の洗脳装置を送るらしい。
金星ガニは足下から何か飛ばしています。
これがコウモリの出来損ないのような洗脳装置らしい。操演で動いてます。
町にて。
アンダーソン博士は知らない男に「お前がやったんだろうと」絡まれています。
何故かアンダーソン博士のクルマは動くらしい。クレア夫人と帰宅するようです。
ネルソン博士は妙な飛行物体を目撃しています。
例のコウモリの出来損ないのような洗脳装置です。
飛行物体に石を投げてるネルソン博士です。ピーター・グレイブスは左利きです。
アンダーソン博士の自宅にて。
帰宅するアンダーソン博士夫妻。
町にて。
飛んでる洗脳装置。シャロット保安官がやられました。
洗脳済みのシャロット保安官は使用済みの洗脳装置をゴミ箱に捨ててます。
アンダーソン博士の自宅にて。
徒歩でようやく辿りついたネルソン夫妻。
町中も全ての動力が止まってると聞いて驚いてるネルソン博士。
パティック将軍は徒歩で移動中。
洗脳装置にとりつかれます。
アンダーソン博士の自宅にて。
ネルソン博士に説明しているアンダーソン博士。
金星人に協力しているとアンダーソン博士。ネルソン博士にもそうしろと言ってます。
アンダーソン博士のクルマで自宅まで送ってもらうネルソン博士夫妻。
研究所にて。
パティック将軍が徒歩でやって来ます。もう洗脳済みです。首の後に短いアンテナ2本があります。これではバレバレではないですか。まあいいけど。
「コミュニストが破壊活動をやってる」とか言ってます。時代の感じさせるセリフです。
ネルソン博士の自宅にて。
送ってもらい帰宅するネルソン博士夫妻。
ネルソン博士はまだ本気にしていないようです。偶然の一致だと思ってアンダーソン博士の妄想だとしています。
町にて。
避難する人々。指示しているシャロット保安官。
新聞社のハスケルが私は避難しないと主張しています。
また洗脳装置が飛んでいます。
ネルソン博士の自宅にて。
ネルソン博士はデマだから町を出ないで、ここにいなさいとジョーン夫人を自宅に残す。
自分は自転車で移動となります。
自宅に残ったジョーン夫人は洗脳装置でやられたようです。
町にて。
新聞社のハスケルを容赦なく射殺しているシャロット保安官。
射殺したとこに来たネルソン博士は撃たれそうになるが、もみ合ってシャロット保安官のアンテナを1部壊して無事に放免されたようです。
アンダーソン博士の自宅にて。
鳥の形をした洗脳装置。アンダーソン博士はこのように言ってます。
何故か夫人とキスシーンとなってます。キスをしながら洗脳のことなどを話し込んでいます。
「感情は消える」とクレア夫人。
このシーンは結構長い。こういうメロドラマなシーンが好みなのかロジャー・コーマンは・・・。
自転車で移動中のネルソン博士。研究所に着きます。
パティック将軍が来ました。全部空軍基地に移動させろと言ってます。
ジープで町まで送ると言ってます。乗せてもらうネルソン博士。
ネルソン博士は走行中に油断させてパティック将軍をノックアウトしてジープを奪います。
洗脳装置が飛んできます。これは危ない。で、いきなり洗脳装置に向けてハンドガンで撃つネルソン博士。凄いな。
アンダーソン博士の自宅にて。
ジープで到着するネルソン博士。
いきなり人殺しとアンダーソン博士を非難するネルソン博士。
金星の説明をしているアンダーソン博士。金星の状態が悪くなり地球に移動してくると言ってます。
そんなこんなで色々と議論となっています。
金星には協力しないと宣言するネルソン博士。
言うだけ言ってここを出るネルソン博士です。まだジープは動くようです。
今度はクレア夫人と口論となるアンダーソン博士。
金星人に会いたいとアンダーソン博士。マジで会うようです。
ネルソン博士と町長夫妻はまだ洗脳はされていないとか。
ジープを捨てて自転車で移動のネルソン博士。
自宅に帰ります。
ネルソン博士の自宅にて。
ジョーン夫人はいます。もう洗脳済みの筈。さてどうなる。
ハスケル記者が殺されて、研究所も封鎖、将軍も敵だとか言ってるネルソン博士。
で、プレゼントと言って洗脳装置をネルソン博士に放るジョーン夫人。
これにはビックリのネルソン博士。
ジョーン夫人は私は外を歩いてくると出ていきます。
ここはなかなかいいシーンてす。上手いじゃん。
洗脳装置相手に悪戦苦闘のネルソン博士。ここは操演でとなく合成でやっています。
火かき棒で洗脳装置を仕留めるネルソン博士。凄いな。
電話です。アンダーソン博士からです。
来てくれとのこと。
ジョーン夫人のクルマは動くのでそれで行くらしい。
アンダーソン博士の自宅にて。
これからネルソン博士をおびき寄せると金星人に連絡しています。
どうやら相談してネルソン博士を殺すらしい。
ネルソン博士の自宅にて。
ジョーン夫人が戻ってきます。ジョーン夫人を撃つネルソン博士。これまた凄い
軍隊は野営しています。意味がわからん。
どこで何をやってるのかわからん。鳥の話しをしています。
銃の手入れをしろとなって、手入れしながらはずみで銃口を人に向けたりしています。素人か?ひどい銃の扱いです。
アンダーソン博士の自宅にて。
また口論になっています。クレア夫人が噛みついてます。
クレア夫人がしつこく聞くので「金星人は金星と環境が似てる洞窟にいる」と喋ってしまうアンダーソン博士。
研究所にて。
女性の研究員が起きて研究室へと行くと動力が回復してビックリ。
戸棚を開けたら使用済み洗脳装置が入っててまたビックリしています。
洗脳済みの研究員の男2人は女性研究員の首を絞めて片づけます。
アンダーソン博士の自宅にて。
ネルソン博士が来ました。
ところで金星ガニが全然出てきません。現在の作品だったら考えられません。そんな構成になっています。このような構成が普通だったのです。
結果的にあんなに有名な金星ガニの出番は少なめでした。
頭にきたクレア夫人は通信機で金星人にケンカを売っています。
それでそこへ行くとクレア夫人。レバーアクションのライフルを持ってネルソン博士の乗ってきたクルマで出ていきます。
ジョーン夫人を殺した話しをしているネルソン博士。
ハンドガンを持ち出すネルソン博士。
ようやくわかりました。軍隊がどこに野営しているのかが。
金星ガニの洞窟を守るためにそのそばにいたんです。ホントにそうか?
クレア夫人のクルマが通過しているのでそうなのでしょう。
アンダーソン博士の自宅にて。
ネルソン博士は支配者はどこにいると詰問しています。
アンダーソン博士を説得しているネルソン博士。
このへんは忙しくカットバックしてて何だかわからん。
洞窟に着いたクレア夫人。
洞窟に入ります。中を進むとその先には金星ガニがいます。
ハサミが出てきます。出番は少ないがいきなり出てくる金星ガニ。
やる気満々のクレア夫人はレバーアクションのライフルを発射しています。
でも金星ガニにやられるクレア夫人。
これを通信中の実況で聞いてるアンダーソン博士。
クレア夫人を失って改心したようです。
アンダーソン博士とネルソン博士はクルマで一緒に研究所に向かいます。
兵隊が1人洞窟に来ました。これは偶然です。
クレア夫人の悲鳴を聞いて中に入ります。金星ガニと遭遇して逃げます。
戻って隊長に報告して兵隊全部が洞窟へと向かいます。金星ガニを守っていたのではないようです。わけわからん。
研究所にて。
女性研究員が下着姿で死んでいます。
ここに乗り込んだネルソン博士は洗脳済みの研究員2人と将軍を射殺します。凄い。
アンダーソン博士は洞窟へ向かう途中でシャロット保安官をバーナーで火だるまにしています。
パトカーで移動するアンダーソン博士。
洞窟にて。
金星ガニと遭遇してる軍隊の面々。
撃ちますがあまり効果はない後退しています。外にはバズーカ砲が控えています。
ネルソン博士の方ははジープで通りがかった将軍を射殺してジープを奪います。
何だか見てると、この作品で1番凶悪なネルソン博士です。博士なのにやりたい放題となっています。理性があり過ぎで凄い。
洞窟にて。
金星ガニを撃ちまくる兵隊の面々。バズーカ砲はあまり効いてない。
アンダーソン博士が到着します。バーナーを持って接近します。弱点を知ってるらしい。そう見えます。
で、アンダーソン博士のバーナーと金星ガニのハサミで相討ちとなったようです。
ネルソン博士が到着します。
ことが終わってて格言をらしきことを言ってます。
犠牲者を次々と映しています。
エンドとなります。
そんなわけで金星ガニは有名ですが作品自体は手堅い演出のまあまあな作品でした。
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