『偽りの花園』(1941年)
この作品はウィリアム・ワイラー監督、ベティ・デイビス、テレサ・ライト、ハーバート・マーシャル主演の家族愛憎ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1941年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆116分
原題◆The Little Foxes
プロット◆カネ絡みでなんだかんだあって一家がバラバラになる話しのようです。
音楽◆メレディス・ウィルソン
キャスト
ベティ・デイビス→冷たい性格の妻レジナ・ギデンス
テレサ・ライト→娘のアレグザンドラ
ハーバート・マーシャル→富裕な銀行主ホレイス・ギデンス
ダン・デュリエ→オスカーの息子リオ ホレイスの銀行に勤める。
チャールズ・ディングル→レジナの欲深い兄ベン
カール・ベントン・リード→レジナの欲深い兄オスカー
リチャード・カールソン→新聞記者デイビッド・ヒュウィット
パトリシア・コリンジ→Birdie Hubbard
ウィリアム・ワイラー監督の演出はよいと思います。
この作品はサミュエル・ゴールドウィン製作です。
独立系プロデューサー デビッド・O・セルズニックが『風と共に去りぬ』(1939年)を作ったので同じ独立系プロデューサー サミュエル・ゴールドウィンも同じような作品を作らずにはいられなかったと思われます。
全体の感じは『風と共に去りぬ』(1939年)に似ています。
黒人は召使専門だし。南部が舞台になっています。ですが『風と共に去りぬ』(1939年)ほどカネをかけられなかったのか派手なスペクタクルシーンは全くありません。
カラーではなくモノクロで撮られてるし。
その代わりというかドラマに焦点を絞っていました。そのような原作を選んだの?→リリアン・ヘルマン原作。
演出的には長回しにパンフォーカスが売りのようです。
手前から画面奥までピントが合っているパンフォーカスと言う手法は私はそんなに好みではないけれど見てて面白いものです。→セル画を重ねるアニメなんて何でもパンフォーカスですけど・・・。
で、パンフォーカスですがブライアン・デ・パルマ監督みたいに合成にすればいいじゃんと思えてしまうのです。
キャストで・・・
ベティ・デイビスはいつも通りの強烈なキャラクターを演じています。
受けるハーバート・マーシャルは押され気味。
隣の奥様の役でパトリシア・コリンジが出てました。これは見た顔だとすぐわかりました。『疑惑の影』(1943年)でテレサ・ライトの母の役でお馴染みで、ここでは多少シリアスになっていましたが基本的には芸風は変わってませんでした。
この作品はテレサ・ライト、ダン・デュリエにパトリシア・コリンジの映画デビューの作品だそうです。ということは全員サミュエル・ゴールドウィンと7年契約してるわけです。
パトリシア・コリンジもういい歳ではないか。舞台のベテランと言うわけか?
ダン・デュリエとダン・デイリーは別人です。名前が同じなので私は混同していました。このようなパターンが多い。→ジーナ・デイビスとジュディ・デイビスを長い間混同していました。
アメリカ南部といえば綿花です。
綿とはコットンのことです。これがよくわかっていませんでした。
この原題を直訳すれば『子ギツネ達』になります。
でもこれでは何のことやらわからないので『偽りの花園』となったわけです。結構この作品のニュアンスがが出てるよい邦題です。
この作品をベティ・デイビスとクロード・レインズ共演と勘違いしてました。
クロード・レインズは出ていないではないか。以前に買った映画スティルの輸入本(このスティルで印象に残ってた)を調べたら原題が『Mr.Skeffingt on』(1944年)となっていました。邦題がわからない。こまったものです。→調べると『愛の終焉』(1944年)らしい。インターネットは凄い。長年わからなかったことが調べる気があれば一瞬でわかります。
そんなわけで結構強烈なキャラクターが出てるよい作品でした。
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