『白い刻印』(1997年)
この作品はポール・シュレイダー監督、ニック・ノルティ、ジェームズ・コバーン、シシー・スペイセク、ウィレム・デフォー主演の自滅ドラマのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1997年 ラルゴ アメリカ作品
ランニング・タイム◆115分
原題◆Afflictoin
プロット◆1人の自滅する男の話しのようです。
音楽◆マイケル・ブルック
画質 まあまあ。スカイパーフェクTV315スター・チャンネルにて
キャスト
ニック・ノルティ→兄のウェイド
ジェームズ・コバーン→粗暴な父親
シシー・スペイセク→ウェイドの恋人マージ
ウィレム・デフォー→弟のロルフ
ブリジット・ティエルニー→娘のジル
ホームズ・オズボーン→金持ちのラリビエール
ジム・トゥルー→暴発事故の容疑者ジャック
Janine Theriault→マリファナ友達のヘティ
メアリー・ベス・ハート→別れた妻のリリアン
ショーン・マッキャン→死んだトワンブレー
スティーブ・アダムズ→トワンブレーの娘婿メル・ゴードン
マリアン・セルダス→→情報通のアルマ
ポール・シュレイダー監督の演出はよいと思います。
誰のナレーションかと思いつつ話しは始まります。
ボストン近郊の小さな町が舞台のようです。
ニック・ノルティ扮する主人公は離婚して母親の方に行った子供に執着していました。何でこんなに執着するのかよくわからん。
日本ではこの手の衝動的な人達は結構大事にされているような。→むしゃくしゃしてやったとよく報道されています。こうすると衝動的となって罪が軽くなるらしい。なんでそうなるの?と思えます。
ニック・ノルティは製作総指揮の1人に名を連ねています。
そのせいか途中からはニック・ノルティが暴走気味というか、あまりにも破滅に向って順調に一直線という展開には少し無理があるような感じがしました。やむにやまれぬという感じが足りないんです。
もう少し思慮深く、もう少し有効な支援があれば、このような事態は回避出来たと思えます。
ですから弟はナレーションなんかしていないで兄の支援しなければダメでしょうと思ってしまいました。
ウィレム・デフォー扮する弟のロルフは歴史の大学教授となっていました。
あんな悪役顔で大学教授?となりますが、ちゃんとそれらしく見えています。今にも殺し屋に変貌するとは思えませんでした。さすが演技派です。
シシー・スペイセクは昔から若いんだか歳をとっているんだかよくわからない人でしたが、この作品でもそんなに老けていないように見えます。不思議な人です。
暴発事故の容疑者ジャックはボストン・レッドソックス傘下のマイナーAAの投手をやってたとのこと。そんなことでセリフの1部に地元の名選手カールトン・フィスクの名が出ていました。
で、野球から足を洗ったジャックは狩猟の案内等の金持ちの雇われ仕事をやっている設定となっています。
ファザコンのバリエーションで『探偵物語』(1951年)並みの出来かと予想したがそこまでは至らずといったところ。
やっぱり両親は画面に出さない方がよかったような。
特に主人公の父親は勝手な言い分の説教たれて、暴力をふり、あげくの果てに被害者として死んだようなので、見てるとこの人は何て幸せな人だろうとなってしまいます。
結局これらの勝手な主義主張が通したままに死んでしまったのには納得がいかないとこです。後味の悪いこと。これを直すには話しを根本から変更しないと無理な感じ。
この作品は回想形式なのである程度結末がわかりますので、しっかりと作っていないと見るに耐えなくなってしまいますが、そこのとこはちゃんと作ってあった。
そんなわけで陰々滅々な話しで後味はよくないので2度は見たくないまあまあな作品でした。
正直言ってジェームズ・コバーン、ニック・ノルティ、ウィレム・デフォーが出ているのならハードボイルド・アクションでも作ればいいのではと思えました。
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