『ラスト・カウント・ダウン 大統領の選択』(1990年)
この作品はジャック・ショルダー監督、オールスターキャストのポリティカル・サスペンスアクションのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1990年 HBO製作のTVムービー アメリカ作品。
ランニング・タイム◆101分
原題◆By Dawn's Early Light
プロット◆全面核戦争を阻止しようと悪戦苦闘する話しのようです。
パーフェクTV311パワームービーにて。画質はまあまあ。
キャスト これはオールスターキャストです。
パワーズ・ブース→B-52のパイロット キャシディ大佐
レベッカ・デモーネイ→B-52のコ・パイロット モロー大尉
マーティン・ランドウ→アメリカ大統領
ジェームズ・アール・ジョーンズ→Looking Glass General - 'Alice'
ダーレン・マクギャビン→大統領の後任になる国務長官
リップ・トーン→ソ連通のタカ派のE-4 Col. Fargo
ジェフリー・デマン→ハト派のE-4 Admiral - 'Harpoon'
ピーター・マクニコル→大統領の補佐Lt. Cmdr. Tom Sedgewicke
この作品はプロットとジャック・ショルダー監督作品で見ました。マーティン・ランドウが大統領役なのは知って見ましたが他のキャストがこんなに豪華だとは知らなかった。
ジャック・ショルダー監督の演出はよいと思います。
この手の作品はどれもいい出来で面白い。この作品、飛行機はB-52ですが『未知への飛行 フェイル・セイフ』(1964年)に似てる感じがします。『未知への飛行 フェイル・セイフ』ではコンベアB-58ハスラーが飛んでました。
トルコからソ連に向けてミサイルが発射されて事件が始まります。ソ連の反体制派が起こしたとなってます。
作画合成が使われてます。意外と低予算のようです。
被害状況はセリフで処理されてます。「5万人」とか「100万人」とか。低予算の辛いとこでまあしょうがないでしょう。セリフだけなら安上がりでいくらでも数字が出せます。
この手の作品のマスターピース2本立ての『博士の異常な愛情』(1964年)、『未知への飛行 フェイル・セイフ』もあまり金はかかってなかったような。この2作は核爆弾を落とすまでの話しで、この作品は核爆弾を落としてからの話しで状況は少し違っています。
全編に渡って、主に大統領、会議、B-52、3ヶ所カットバックとなってます。
マスターピース2本立てと同じ手法となっています。無難な演出です。
爆撃機B-52はまだ飛んでいるんだ。
映像的にはB-52が飛んでないとサマにならないのもありますが。現実の空軍でも後継機コンベアB-58ハスラーは見た目が貧弱で使われなくなったそうですから事実は映画より奇なりです。
B-52にて。
何かあって1人死亡3人機外へ、それでB-52機内はパワーズ・ブースとレベッカ・デモーネイの2人だけになります。これはドラマの集約化のためキャラクターを少なくしたのでしょう。御都合主義ともいうのかな。
ヘルメットやマスクをしたときの呼吸音はいいです。緊張感が出ます。元ネタは『2001年宇宙の旅』(1968年)です。
B-52機内で乱闘がありましたがやっぱりパワーズ・ブースは機内で1番強い。パイロットが似合わないけどいいです。
レベッカ・デモーネイの地味なこと。この作品に出てることを知らないで前タイトルで名前を見つけどこに出てるのか捜してしまいました。それで何だかずっと出てるからこの人がレベッカ・デモーネイなのかとやっと気がつきました。最初は誰かと思ってしまいました。『ゆりかごを揺らす手』(1992年)以降のルックスしか知らないのでこうなった次第です。
アメリカ大統領を演じるマーティン・ランドウですが『北北西に進路を取れ』(1959年)の悪役が印象的です。
『博士の異常な愛情』ではB-52の乗員だったジェームズ・アール・ジョーンズはこの作品では将軍に出世したようです。大熱演でした。
ダーレン・マクギャビンは何とも情けない役でした。マーティン・ランドウ大統領に「あんな奴が・・・」なんて言われてます。優柔不断な指導者とは困ったものです。ミニTVシリーズ『火星年代記』(1979年)でも何とも情けない役をやってたからダーレン・マクギャビン本人はこのようなキャラが好きなようです。
ハト派の軍人のジェフリー・デマンは何とかして全面核戦争を避けようとする役をこれまた大熱演してました。
そんなわけでどなたも大熱演のよい作品でした。
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