『夜歩く男』(1948年)
この作品はアルフレッド・ワーカー監督、リチャード・ベースハート主演の警察実録物フィルム・ノワールのようです。
なおこの文はネタバレ全開となっています。
1948年 アメリカ作品
ランニング・タイム◆78分
原題◆He Walked by Night
プロット◆警官殺しを追う話しのようです。
音楽◆Leonid Raab
WHD JAPAN/有限会社フォワード発売のDVDにて。画質はそれなりに悪い。
キャスト
リチャード・ベースハート→犯人のロイ
スコット・ブラディ→若いマーティ刑事
ロイ・ロバーツ→私服のブリーン刑事
ウィット・ビッセル→リーブス音響社のリーブス
ジム・カードウェル→ジョーンズ刑事
アルフレッド・ワーカー監督の演出はよいと思います。
全体的に無難にまとめていました。
ドキュメンタリータッチとなっています。何だかTVの実録警察物といった感じでで警察活動をわかりやすく描写しています。
タイトル。
前説字幕が入ります。これは実話です・・・
L.A.が舞台です。説明のナレーションが入ります。
ロバート・ロリンズ巡査が登場。クルマで帰宅途中のようです。
怪しい男が電気屋のドアを開けようとしてます。これをロバート・ロリンズ巡査が見つけて接近して職質となります。
で、怪しい男にいきなり撃たれるロバート・ロリンズ巡査。それでも逃げる男のクルマに自分のクルマごと体当たりをします。男はクルマを降りて徒歩で逃走します。
目撃者から警察への通報となります。
街中にて。
私服のブリーン刑事がクルマにて無線で連絡中。
このブリーン刑事が捜査の指揮を執って主役のようです。
現場には私服の若いマーティ刑事がいます。
現場にて。
撃った男のクルマを調べています。後で判明しますが盗難車です。
ニトログリセリンの小瓶があります。金庫破り用か?
ブリーン刑事は若いマーティ刑事を相棒にしています。
警察にて。
片っ端から捕まえた容疑者を調べています。当然空振りも多い。
容疑者ロブ・ヘンダーソン別名ピート・ハンノン、見事に空振りです。
病院のロバート・ロリンズ巡査は意識不明の重体です。→死亡しました。
犯人の描写もあります。
若い普通の男です。ナレーションでもう犯人と言ってます。
ナレーションは多めに入っていてわかりやすいといえばそうです。
鑑識にて。
色々と調べています。ニトログリセリンの爆破実演もやっています。
犯人像はかなり正確に割り出しています。素人ではない。技術がある云々。
犯人のガレージにて。
自分のクルマには警察無線の受信機を装備しています。
戸棚には各種ナンバープレートも在庫しています。装備が充実し過ぎです。
リーブス音響社にて。
若い男ロイが委託販売のブツを持ってきます。リーブス社長が応対しています。
一見好青年風なので入社しないかと勧誘されてるロイ。
シーンが飛んでまたリーブス社です。
TVを納品するロイ。で、受け取りに来た客のデニスがこれは私の物で盗品だと言います。ここから足がつきそうな感じです。
警察に連絡が入っています。
リーブス音響社に刑事2人が来ます。マーティ刑事とジョーンズ刑事。
ちょうどロイから電話です。応対するリーブス社長におびき出してくれと頼む警察。
どうやらロイは電気製品を盗んでは委託販売を利用して転売しているらしい。
夜です。リーブス音響社にて。
やって来るロイ。張り込んでる刑事2人。
警戒しているロイ。張り込みに気がついているようです。
撃ち合いになってジョーンズ刑事が撃たれます。ロイも撃たれる。逃走します。
ロイの自宅にて。
傷を自分で治療しているロイ。結構痛そうに見えます。鏡を見て傷口から弾丸を摘出しているようです。
警察にて。
リーブス社長に前科のある男達の写真を見せています。ロイの写真はありません。どうやら前科はないようです。
新聞の見出しから強盗のロイとつながります。
ロイは道路脇の雨水排水溝から地下に入り東西南北に張り巡らされている雨水管を逃走経路にしています。
警察の鑑識にて。
空薬莢の撃針痕を調べています。どれも共通しています。
目撃者を集めています。モンタージュ写真を作成となるようです。
スライド投影で髪型、目、鼻、口、とモンタージュしていきます。これはまたルーティンな描写です。
メキシコ系証人には警察の通訳がいます。
モンタージュ写真がだいたい出来たとこでリーブス社長が呼ばれて最終確認となります。これでいいようです。
このモンタージュ写真を印刷してあらゆる場所に大量に配布されます。
この印刷方法はガリ版か?
それでも証人は出てこない。犯人に前科がはないのは確実となります。
リーブス社長の自宅にて。
張り込みの刑事がいます。気づかれずに侵入するロイ。
リーブス社長を締め上げて捜査情報を聞き出し、ついでにカネを巻き上げるロイ。
また来ると脅してから引き上げるロイ。立派な強盗ぶりです。
ロイがズラかったその後に警察が来ています。警察は全然役に立っていません。
病院にて。
撃たれたジョーンズ刑事を見舞いに来ている休養を取らされたマーティ刑事。
2人で犯人像を割り出します。警官では?となります。
マーティ刑事は警察巡りとなります。
捜査活動のモンタージュの描写が入ります。ナレーション付き。
ある警察で警官ではなく通信技師では?となります。
ロイという名前はわかったが住所は不明です。
郵便局を調べるマーティ刑事。
郵便配達人を集めて聞いてます。1人が心当たりがあるとなります。
牛乳配達に変装してロイの自宅に接近のマーティ刑事。
途中でお喋りな専業主婦に絡まれています。
ロイの自宅に接近します。わざと牛乳瓶を割って屋内を伺います。
警察にて。
ロイ逮捕の作戦会議となります。
夜。警察が逮捕にロイの自宅へ乗り込みます。
ロイは犬を飼っています。その犬が落ち着かない様子。いつもとは違う気配を感じているのか?
回りを固める警察の面々。
これに気がつくロイ。屋根裏に逃げます。天窓から屋根に出ます。飛び降りていつもの逃走経路の雨水溝に逃げ込みます。
雨水溝の中を手配をする警察側。
警察も雨水溝内に入ります。今度はバッチリ対策していようです。
逃げ回るロイ。物陰にショットガンを隠していたロイ。取り出します。
撃ち合いとなります。追いつめられるロイ。
逃げ出そうとしたロイですがマンホールのふたはパトカーが乗ってて開けられません。
出られないとこをガス弾でいぶりだされるロイ。
で、隠れていたとこから出て来たとこを警官達に撃たれてハチの巣となるロイ。死に至ったようです。
で、唐突にエンドとなります。
よかったよかったと余計な描写を入れずにスパッと終わっていました。この点はいいと思います。
そんなわけで実録物フィルム・ノワールのよい作品でした。
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